TSして人生やり直すことになったのでVtuberやる 作:減塩醤油
ツブヤイターで配信のタグも決めたし、今回やるゲームはこれ、ミネクラフト!
ブロックを積み重ねて建築をしてもよし、サバイバルを楽しむもよし、子供から大人まで楽しめるゲームだ。
それに、このゲームの人気はかなり高いため、興味本位で見てくれる人もいるかも知れない。初風サクラに興味が無い人を、ゲーム人気で釣っていくことも立派な作戦の一つだ。
今回のサムネイルには、中心に大きくサクラの手描きイラスト、それと初配信の文字。
ツブヤイターに開始予告のつぶやきをして、配信開始のボタンを押した。
【#サクラ満開中】初めての生配信!!! 【ミネクラフト】
自作のアニメーションOPが流れて、画面右下にサクラが表示される。
生放送スタイルをやる予定だ。
「バーチャル世界からこんにちは!初風サクラでーすっ!」
コメント:わこつ
コメント:アニメのクオリティ高杉
開始直後から見てくれている人は10人。他に基準がないので多いか少ないかは判断できないが、この子に10人も来てくれて素直にうれしい。
あっ、12人になった。やったぜ。顔がにやけちゃう。
「今日は来てくれてありがとね。みんなのコメントを拾いながらサバイバルをプレイしていくから、遠慮しないでどしどしコメントしてね!」
コメント:サクラちゃんかわいい
コメント:ミネクラしたことあるの?
「サクラのことは好きなように呼んでくれて大丈夫だよ! 実はね、少しだけ聞きかじったことがあるんだぁ。だから完全に初見って訳じゃ無いよ!」
コメント:聞くのとやるのは違うぞ
コメント:建築センスが楽しみ
「ふっふーん、まあ私ぐらいになると、誰しもが驚くようなマイハウスを建てちゃうよ」
言ってもブロックを積むだけだし、なんとかなるでしょ。大丈夫大丈夫。
何も無いところから紆余曲折、二時間の配信を経て、ようやく麗しのマイハウスが完成した。
それに視聴者のコメントも、フランクな感じになってきた。ちょっと遠慮無さ過ぎな気もするが。
「見てよサクラの家。もうこれセンスの塊じゃん」
コメント:ある意味でね
コメント:なんと立派な豆腐
コメント:草
コメント:かわいい
作業中に視聴者さんは50人にまで増えていた。順調に増えてくれて素直にうれしい。
「ちょっとちょっと、反応悪いよ~。かまどにベッド、チェストまであるんだよ。機能性完璧なのに何が不満なんだい?」
コメント:機能性だけやん
コメント:草
コメント:便利だけどね
「まあいいや。もう寝て次はダイヤ探しにいくよ~!」
『モンスターが近くに発生しているのでベッドで眠れません』
「なんで?ここ家の中じゃん」 /シュー/
コメント:嫌な予感
コメント:あ
「まずい!匠きちゃっt
『サクラは爆発に巻き込まれた』
『ベッドが存在しないかあるいはふさがれています』
匠というのは、このゲームのモンスターの別称。そいつが自爆して、サクラの拠点は吹き飛ばされてしまった。
コメントが加速していく。だが、動揺していて私の目には入らなかった。
コメント:草
コメント:初期リス
コメント:かわいそう
コメント:回収無理っぽい
「嘘でしょ..私の装備が..武器が..」
私の口から漏れるのは、たっぷりと悲壮感がただよう弱々しい声。
演技とかでは無く、ガチで心から出てきた。つらい。
コメント:かわいい
コメント:腹よじれるw
コメント:まだ間に合うかも
「そうだよね!急ぐよ!」
家を作った場所に走って戻る。途中でゾンビに襲われかけたがお構いなし。私に出来る最速の動きで移動した。
だがそこに残っていたのは、無様に崩れた家の残骸だけだった。
「ねぇーー!どこだよサクラのアイテム!こんなゴミみたいな家いらないから返してよーー!」
コメント:数分前の発言聞かせたい
コメント:手のひらクルクル
コメント:草
コメント:ゴミ言うな
やばい、喪失感やばい。どこ行ったんだ私の二時間。自分でクラフトした、武器も防具も残っていなかった。マジつらい。
「はぁ..今日はこれで終わりにするね..」
コメント:ガチつらそうw
コメント:わかる
コメント:これはヘコむ
「じゃあ皆明日ね..バイバーイ..」
コメント:バイバーイ
コメント:バイバーイ!
コメント:楽しかった
コメント:また明日!
『配信は終了しました』
私の初配信は、少し、いやかなり思っていたようにはいかなかった。コメントは優しかったが、初見じゃないと言っておきながらアレは無い。
プレイする様子が下手だとイライラする、もしくは興味をなくすという層だっていたはずだ。やっちまったかもしれない。
「最悪のスタート切っちゃったじゃん..」
考えれば考えるほど悪循環に陥り、私はふて寝することに決めた。
現実逃避しよ..
Sakura Ch. 初風サクラ
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