ガンダムビルドブレイカーズ:オルタナティブ 作:Wandarel
作者のワンダレルです!
さて、前回。
湯の森シャイニングゼロはレイトを失い、決勝の棄権を余儀なくされ約束は果たされませんでした。
失意のレイカにあの東方不敗マスターアジア、クロス・ヨウスケが拳を持ってレイカにすべき事を教えました。
立ち上がった戦女神には本当に様々なことがありました。
レイカはその苦難を乗り越え、今に至ったのです。
戦女神は再び飛び立ちます!
それでは!!
ガンプラファイト!
レディーゴー!
会場に入れば、わっと歓声が上がる。
やはり、日本選手権。どうあがいてもこの騒ぎになるとは思っていた。
しかも、相手は全米選手権を制した人だ。
だからこそ……。
「この感じ、この肌触りこそガンプラファイトね。……行くわよ、ゴッドアストレイ。約束は守るわ、レイト、ヒカル。」
一歩ずつ踏み歩いていく。
そして、反対側からコートを着たタクマさんが向かってくる。
お互いが、目を合わせる。
「お久しぶりです………よろしくお願いしますね、タクマさん。」
「よろしく頼む、レイカさん。」
お互いが握手をした。
そして、タクマはコントロールパネルをとりだし、デバイスをセットした。
そして、レイカはプラモトレースシステムを起動しデバイスのシステム接続範囲に入った。
「さぁ、一世一代の舞台!勝利を手にするのはナギツジタクマか?それともかつての栄光を取り戻した戦女神のゼロか!」
「ダブルオーコマンドクアンタ、ナギツジ・タクマ。目標に飛翔する!」
「デンノ・レイカ、ガンダムアストレイ:ゴッドフレーム。約束を果たす!!」
フィールドはなんと湯の森の町をモチーフにしたステージ。
かつて、ゲリラバトルをした時と同じように見えた。
ダイバーシティ東京において、これほどレイカにとって嬉しいステージはなかった。
「……これは……なるほど、俺達にふさわしい舞台を用意してくれたんだな、おっちゃん。」
タクマさんがそう言った気がした。
「さぁ、始めましょう。全てはこの拳で語ります!」
「あぁ……。」
「ガンプラファイト!レディーゴー!」
レイカのゴッドアストレイが素早く飛びかかる。
が、タクマもそれを見越し肩部ミサイルランチャーで迎撃。
無論、レイカにはそんな攻撃は通用しない。
だが。
「くっ!!」
即座にダブルオーコマンドクアンタのアームシールドのビーム砲がレイカを襲う。
通常の弾幕と違い物量はそう多くはないが
(さすがはタクマさん、的確な狙撃による牽制が上手い……!)
まるでこちらの手の内を知ってるかのようにレイカの弱点だった部分を突いてくる。しかし
「私もただそれだけじゃない!!」
レイカはミサイルをわざと受けた。
そして、煙が晴れるとゴッドアストレイの姿はなかった。
「……そこか!」
コマンドクアンタはコマンドソードで真後ろに薙ぎ払った。
しかし、それは空を切る。
そして、ゴッドアストレイはコマンドソードの先端に立っていた。
「!」
「もらった!!」
レイカは素早く蹴りを繰り出すが、すんでのところで回避され、振り払われた。
そのまま距離を取られ、コマンドクアンタはマシンガンによる攻撃を仕掛けてきたが、ゴッドアストレイは廻手で全て弾き、コマンドクアンタかもう一度ミサイルランチャーを放てば、ゴッドアストレイはそれを踏み台にして距離を詰めていく。
コマンドクアンタが距離を離し、ゴッドアストレイがその距離を埋める。
レイカはそれが楽しくて仕方なかった。
「ふふ、そうよ。戦いは……終わってない!」
「自信家だな……だが勝ち誇るのは勝ってからにしなよ?」
タクマがふとそう言ったが、その後に言った言葉はある意味衝撃を与えた。
「目の前の相手を見ている君なら……俺に勝てるかもしれないな。」
「ふふ、なら流派冥王不敗の真髄を見せてあげる。」
レイカはトツカノツルギを取り出し、十字に構えた。
瞬間、コマンドソードとトツカノツルギがぶつかり、火花が散る。
だが、やはり距離を取られミサイルやマシンガンによる遠距離攻撃をされる。
しかし、レイカはそれを叩き斬るが、とうとうトツカノツルギがブレイクされた。
だが、コマンドクアンタも武装をパージした。
(……見ていたとおりね、弾切れの武装をパージして機動力を上げてくる。ここからが本番!!)
レイカは素早く構えた。
「………やっぱり、戦女神相手には奥の手を使わざるを得ないか。」
コマンドクアンタが覚醒を使い、赤く染まった。
そしてあえてほぼ全ての武装をパージし、コンバットナイフを二本手にした。
レイカは笑った。
かつて、この湯の森の町でのゲリラバトルで戦いを制した時のこの感覚を……レイトとヒカルの思い出が蘇った。
「はァァァァァァっ!!たァァァっ!!」
ゴッドアストレイが
だが、それだけでは終わらない。
レイカの身体が徐々に光を帯び、レイカの髪色が金色となり、髪がどことなくなびき始め、
その姿は、まさに戦女神だった。
「決着をつけるぞ、戦女神のゼロ。」
「えぇ、そうしましょ全米の王様?」
次の瞬間、コマンドクアンタは覚醒の赤色と共に緑色に発光しながら量子ワープを始め、あらゆる角度からあらゆる攻撃を仕掛け始めた。
しかし、レイカはそれを全て見切り、弾く。
少しづつ、相手もパージしスピードが上がっていく。
コマンドクアンタが最後にはコンバットナイフのみになったが、そのスピードはもはや人の目には追えそうになかった。
だがそれでもレイカはカウンターを続けた。
何回も何回も。もうそれが何分続いたかすら分からない。
拳が、ナイフが交差し続ける。
しかし、レイカが少しづつダメージを受けているのも事実。
ゴッドアストレイがレッドゾーンに入った。
ここで、ある転機が訪れた。
「……これで、チェックメイトだ!」
コマンドクアンタが大きく振り上げた。
ゴッドアストレイの耐久値はもうドット単位でギリギリだった。
圧倒的だった。
だが、タクマは忘れていたことがあった。
「………やっと……油断してくれた!」
ゴッドアストレイがコンバットナイフを両方掴み砕いた。
流派冥王不敗の根本はカウンターにあり
「しまっ……!!?」
「流派!冥王不敗が最終奥義!天地壊牢けぇぇぇぇぇん!!」
エネルギー波がコマンドクアンタを包む。
大きく継続ダメージが入った。
この距離での直撃は量子ワープをさせる暇も与えない。
「覚悟!!天地壊牢!アァァァァセナルッ!!フィンガァァァァァァァァァッ!!」
その上で、大きな掌のエネルギーでコマンドクアンタを掴んだ。
「ヒィィィト!エェェェン……」
だが、トドメを刺す寸前で、ブザーが鳴った。
タイムアップだ。
「損傷率によって判定を行います!」
との事だった。
ゴッドアストレイもコマンドクアンタも満身創痍で耐久値はギリギリだ。
「判定結果を発表します!日本選手権優勝者は……ナギツジ・タクマ選手です!」
耐久値がほんの数ミリの差だったらしい。
お互い、全力を出し尽くした。
その上で負けた。
両者が握手をした後に、レイカは言った。
「今度は負けませんからね!」
「あぁ、期待してる。」
そして、二人は踵を返し会場を離れていった。
レイカは控え室で泣いた。
敗北が悔しかったからじゃない。
「約束……果たせなかったよ………。ごめんね……レイト、ヒカル……。」
その後悔の念は長く続いた。
湯の森高校に入学してからも、ヒカルの妹のツルギちゃんに会った時も、ヒビキ君が強くなってた時も、でもイチカが言った。
「みんなで世界取ろうよ!湯の森ガンプラ部でさ!!」
その言葉に本当に救われた。
あぁ、この子はなんて健気で真っ直ぐなんだろうと。
いつも、私はこの子の笑顔に救われた。
そして、今回も。
だからこそ……。
「レイト、ヒカル。私、前に進むわ」
そう言っていると、イチカがまた遅刻だと騒いでいた。
「ふふ、あわてんぼうさんね。」
レイカは部屋から出た。
無論いつものようにツッコミとボケの応酬をしながら自転車て学校まで一気に飛ばす。
そして、校門を飛び越える。
かつての因縁を越えるように。
そしてレイカは笑って言った。
「アイ!キャン!フラァァァァァァァイッ!!」
《栄光の三人編・終了》