ガンダムビルドブレイカーズ:オルタナティブ 作:Wandarel
作者のワンダレルです。
さて前回、カマイ・リョウタの両親である二人は何者かにより暗殺され、偶然居合わせた釜井組若頭のトシミツも重傷を負い、リョウタはトシミツの推薦の元、釜井組の組長となりました。
果たして、彼に待っているのは地獄か、それとも変革か……。
答えはいずれ明かされるでしょう。
それでは!ガンプラファイト、レディーゴー!
リョウタは苦悩していた。
いざ組の頭になったものの、これからどうすればいいのかわからなかった。
リョウタ「……こんな時、アタシがしっかりしないといけないのに……。」
トシミツ「坊ちゃん……。」
リョウタ「トシミツ……。」
トシミツ「坊ちゃん、すまねぇ。でぇぇぇやぁっ!!」
リョウタは突然、トシミツに殴られた。
リョウタ「ごふっ……何を……。」
トシミツ「俺ァバカだから言葉で説明はできやしません。だけど、今アンタが止まれば俺達やアキラ坊ちゃん、ハヤナ嬢ちゃんに顔向けできねぇだろう!!アンタの仁義や任侠はそんなもんじゃあなかったはずだ!立ってこいカマイリョウタ!!」
トシミツはリョウタに発破をかけた。
リョウタ「……そうね……アタシ、ちょっと迷ってたかも……。ありがとう、トシミツ。アンタにはよく救われるわね。」
トシミツ「へへっ、それしか取り柄がないんでねぇ。」
リョウタはトシミツに思いっきり往復ビンタをした。
トシミツ「がふぅ………。」
リョウタ「でもアンタがレディに手を上げたことはこの往復ビンタでチャラにしてあげるわ☆」
リョウタはまずやるべきことを考えた。
リョウタ「トシミツ、近隣の半グレ達は?」
トシミツ「もう調子こきまくってますな。」
利権の事、そしてその先の事はトシミツや父親から学んでいる。
トシミツ「今を機に責め立てるのも無理はないでしょう。」
リョウタ「……一応睨みきかせとくか。守代のほうは?」
トシミツ「いちばん大きいのはやはり朝露旅館ですな。相変わらず電之商店はこちらの要望に応じませんが……。」
リョウタ「電之商店?なんだそれ。」
トシミツ「この湯の森における最強のガンプラショップ兼商店ですな。」
リョウタ「ん?てことはアタシのこのガンダムスローネAGEツヴァイの素体も……?」
トシミツ「親父が買ってきたものですわ。」
リョウタ「……電之商店には手を出すな……って親父に言われたことあるわね。」
トシミツ「えぇ、一度痛い目にあってますからね。」
リョウタ「なんですって?」
流石にこれは驚いた。
何せ、釜井組は湯の森においてはほぼ王者と言っても過言ではないほど戦力は強い。
そんな釜井組の構成員達がカタギ相手に痛い目にあったというのは不思議だ。
リョウタ「用心棒かしら?」
トシミツ「いえ、相手はただのカタギです。」
リョウタ「………謎ね。でも下手に手を出さない方が懸命ね。」
トシミツ「それと朝露旅館の方も、特にアサヅユ・シラナに下手を打つのは危険ですな。」
リョウタ「え、なに。この湯の森化け物のオンパレード?」
トシミツ「あながち間違いでは無いですね。あれはヤクザっぽいカタギです。」
リョウタ「極道がヤクザとか言うな。ていうかそれだけやばいのね……気をつけておくわ。」
トシミツ「それと、分かっていますよな?」
リョウタ「えぇ、ヤクはご法度……暴力沙汰も過激なシマ荒らしや確証のない時は絶対にこちらから手を出さない…よね?」
トシミツ「そうです、後は……。」
リョウタ「半グレ共に舐められるな……よね。」
極道はメンツが生命だ。舐められたらそこで終わる。
リョウタ「えぇ、皆にも教えないとだから集会することを伝えておいて。」
トシミツ「了解しやした、坊ちゃん。」
すぐさま集会を始め、おおよそ必要なことは伝えた。
リョウタ「いい、アンタ達。今言ったことはとても大切なことよ!そして、親の仇は意地でも取る。アタシについてきて!」
「「はいっ!!」」
威勢のいい声が響き渡った。
無論、釜井組は警察とは腐れ縁のような付き合いがある。
リョウタが一人バーに座っていると、横に美女が座る。
???「久しぶりだな釜井の息子。」
リョウタ「息子じゃなくて娘よ、カヤさん。」
彼女の名は
なお、若く見えるがこれでももう五十代だ。
カヤ「ショウゾウとアヤハの事については残念だったな。この件は警察も動いてる。……釘を刺しておくが、あまり報復は考えるなよ。」
リョウタ「………大義があるかないかによりますね、それは。」
カヤ「……死に急ぐなよ、釜井の息子。」
リョウタ「貴方もですよ。あなたには子供がいるんですから。」
カヤ「……まぁ、アンタさえ良ければ許嫁にしても良かったんだけどなぁ。」
リョウタ「ご冗談を、アタシは……体は男でも心が女なんですし、子供の時の約束ですよ。」
カヤ「うちの娘、結構アンタの事気に入ってんのよね。」
彼女の娘、
なんなら、小さい頃の約束で結婚するとまで言われてる。
当時から、心の性別が違うことを悟っており、優しさから安易に振ることも出来なかった。
まぁ、今も彼女は大学で頑張っている。
リョウタ「それに、アタシはアンタら警察やカタギとは違う。アマナちゃんがこの世界に踏み込む必要はないはずよ。」
カヤ「まぁね、最初アマナがアンタと結婚するなんて言った時はアンタを張り倒そうと思ってたよ。」
リョウタ「張り倒されてるんだよなぁ。」
思いっきりシバかれたと思う。
そこからカヤさんとは別れた。
リョウタ「……ま、アタシも腹を括らなきゃいけない時かもね。」
トシミツ「坊ちゃん、組の頭になるということは生命を狙われるということです。お気をつけて。」
リョウタ「うん。わかってるわ。」
リョウタは釜井組の組長として、狙われる立場であるのは明らかだ。
だけど、きっとこの行いは間違っていないはずだ。
だが、この三日後アタシはさらなる後悔が待っていた。
いつも通り、トシミツと一緒に挨拶回りをしていた時だった。
トシミツは元々鼻がよく、こちら側では「狂犬のトシミツ」と呼ばれている。
トシミツ「……坊ちゃん、血の匂いだ。」
リョウタ「なんですって……。」
トシミツに連れられ、一緒に路地裏に入ると……。
リョウタ「!?」
ボロボロになったカヤがいた。
リョウタ「おい!カヤさん、しっかりしろ!おい!」
揺さぶって声をかけた。
だが、反応は無い。
トシミツが匂いを嗅ぎ、首を横に振った。
トシミツ「死臭が既にしている……もう、この女は死んでますぜ……。」
リョウタ「………カヤさん……。トシミツ、カヤさんの家に行くぞ!」
トシミツ「了解しやした!」
リョウタは嫌な予感がしていた。
そして、リョウタとトシミツは半ば強引に中に押し入った。
???「おとなしくしやがれ!!」
???「がふっ!!」
???「往生際が悪いんだよクソガキ……。さっさと口を割れや。母親や父親みたいに殺されたいか?」
???「割るもんですか……アンタ達みたいな半グレなんかに!!」
髪の毛を捕まれ、複数の男に殴られていたアマナがいた。
リョウタ「アマナちゃん!!」
リョウタが救援に入った。
トシミツ「大丈夫かクソガキ!」
アマナ「リョウタ!トシミツ!」
リョウタ「テメェら……。」
???「なんだこいつら!」
トシミツ「釜井組じゃボケェッ!!」
トシミツが容赦なく殴った。
リョウタ「テメェら……リヴェルか!」
半グレ組織リヴェル。
ヤグシ・リョウゾウをリーダーに湯の森を土台にしていたが、先代にコテンパンにやられて大人しくしていた。
ヤグシ「釜井組かぁ、弱小のボンボン如きにやられるほど俺らは甘くねぇぜ?やっちまえ!女はその後に好きにしていいぞてめぇら!」
リヴェルの下っ端共が現れる。どうやら組織全体でヨシズミの家に攻め立てて来ていたらしい。
リョウタ「仁義はずれの外道共が……ここで狩ってやらぁっ!!」
トシミツ「死んどけ腐れ外道がぁっ!!」
トシミツが容赦なく下っ端相手の頭に銃弾を撃ち込む。
リョウタ「死んで地獄で後悔しとけ!」
リョウタもドスで次々と外道を葬っていく。
ヤグシ「く、くそ!!どうなってやがる!!女、テメェは人質だ!」
そう言ってヤグシはアマナを掴んだ。
アマナ「触んないでよこのクズっ!!」
アマナは親の影響か柔道の達人だ。すぐに投げ飛ばされた。
リョウタ「うらぁッ!!」
リョウタは殴りかかった。五六発殴ったあと、質問をした。
リョウタ「誰の差し金だ?」
ヤグシ「ひっ……。」
リョウタはその答えに三発殴った。
リョウタ「誰の差し金だ?」
ヤグシ「み、三日月組です……!お前らの親を殺すように指定したのもだ!」
リョウタ「………そうか。ならもうお前に用はない。」
ヤグシ「え?」
リョウタ「外道はこのアタシが裁く!!」
リョウタはドスを突き立て、一撃で始末した。
トシミツ「……三日月組が親父達を……。」
リョウタ「…この喧嘩、少数精鋭でやる。アタシが単身三日月組の親玉を取ってくるわ。」
トシミツ「援軍は?!」
リョウタ「大丈夫……アタシ、これでも自信あるのよ?」
アマナ「リョウタ……。」
リョウタ「大丈夫だ、アマナ。辛かったな……。」
リョウタがアマナの頭を撫でると突然わんわんとアマナが泣き始めた。
それから、アマナは釜井組で引き取る事にした。
そして、アタシは単身、三日月組のある天ノ玉原のとある神社に向かった。
道中にいた熊をなぎ払い、女中と思われる護衛は眠らせた。
釜井組は無益な殺生はしない。
狙うはただ一つ。
三日月組もっとも力の強い人間、
リョウタ「仁義はずれの外道を狩りに来たぞ……。」
シズク「……冗談も休み休みにして欲しいものね、青臭いガキの分際で……殺すぞ?」
次回
ガンダムビルドブレイカーズ仁義の華編
第二輪「釜月頂上戦争」
仁義を持って前へとゆけ!