ガンダムビルドブレイカーズ:オルタナティブ 作:Wandarel
作者のワンダレルです。
前回驚異的なセンスで流派東方不敗を習得し免許皆伝するだけでなく新たな流派、流派冥王不敗をレイカは作り上げてしまいました。
その驚異的な力はあの東方不敗マスターアジアが少々手を焼く程に強かったそうです。
これからも彼女はとてつもない強さを発揮していくことでしょう!
さてそんな彼女ですが、今回は小規模な大会に出る模様です。
一体どんなことが起こるのやら……。
それでは!ガンプラファイト!レディーゴー!
「アルマ市長主催の湯ノ森ゲリラバトル?」
「うん!ソウちゃんから聞いたんだ〜♪」
「へぇ、面白そうね……ん?ソウちゃん?」
「あら、レイカ知らないの?我らが湯ノ森の市長ソウゲツ・アルマはパパとママの同期にして元チャンプチームメンバーの一人よ?」
「え!?あの人が!!?」
度々私たちの家に来ていたあの人が市長だとは思いもしなかった。
「それに、イチカとも仲良くしてるみたいだしな。」
「な!?い、イチカ?大丈夫?なにか酷いことされてない?何か嫌なことされたらお姉ちゃんに言ってね?ソイツちょっと抹殺してくるから?ね?ね?」
心配で思わず早口になってしまう。
「大丈夫だよレイカ姉!」
「い、いくら将来有望な人で今のGBNにプラモトレースシステムを作り上げたすごい人でも裏ではとんでもない暗躍を………。」
「レイカ姉漫画の読みすぎだよ。」
「そうだぞレイカ!パパもアルマとイチカの関係は認めませんからね!」
「父さん!」
「レイカ!」
二人が握手しようとしたそのちょうど真ん中に
ドスッ
とガーベラストレート包丁が刺さった。
その刃先にはGが150ガーベラストレートにぶち抜かれたかのような構図になっていた。
「あら、ごめんなさい。つい現役の癖で包丁投げちゃって。」
((お、恐ろしい……))
レイカとヨシモリを震え上がらせるには十分だった。
「それじゃ、明日開催だし私もソウちゃんのプラモトレースシステムのアップデートのテストプレイヤーだから先に出るけど、レイカ姉も頑張ろ!」
「むぅ……そこまで言うなら仕方ない、お姉ちゃん頑張るわ。」
そして、翌日。
ゲリラバトルの会場は大きく賑わっていた。
さらに、アルマ市長の登場によりさらに歓声が上がる。
そして、アルマ市長はそれを静止し、話し始めた。
「諸君、この度はキミヤグループを筆頭とした開発陣営と共に今、GBNはAR化に成功した。今回のテストプレイもかつて僕がプラモトレースシステムのテストプレイをしてもらったデンノ・イチカ。彼女に務めてもらおう。」
そして、イチカが舞台裏からでてきた。
「よろしくお願いします!」
イチカが、礼儀作法を学び始めたのはそういうことなのね……。
テストプレイは順調だった。
イチカのZ-ark-IIの性能を遺憾なく発揮し、テストプレイAIのことごとくを、捩じ伏せた。
そして、テストプレイ終了後にアルマから声がかかった。
「ありがとう、イチカ。君のおかげでまた湯ノ森のガンプラバトルは進化を遂げるよ。」
そう言ってイチカの頭を撫でた。
(あー、羨ましい。あー、妬ましい……イチカのあんな嬉しそうな顔を独り占めして………、いざとなったら私が……。)
と邪念と呪詛が溢れそうになる。
「さぁ、諸君。ガンプラバトルは進化を続ける。湯ノ森をガンプラバトルの最先端へと導くことを僕は約束しよう。」
その宣言にわっと歓声が上がる。
(すごいわね、アルマさん。私よりも……いや、誰よりもガンプラバトルを愛してないとこんなことは出来ない。長年変わることのなかった様式が大きく変わり始めてる。)
認めたくはないが、アルマさんの力量には本当に尊敬している。
(だ・け・ど!イチカを独り占めするのは許せない……!)
「認めたくないものね。若さゆえの嫉妬というものを………。」
そうぼやきながらブラックサンダーを食べる。
そうして、湯ノ森ガンプラゲリラバトルが始まったのだが……
(どーしましょ。)
なんかこう、強くなりすぎたのかもしれない。
老若男女問わず失礼に当たるからと全力でやってるのだが……。
「おかしいわね。イチカなら一時間くらい普通にもつのに……。」
天地壊牢拳を使うまでもなく敵をなぎ倒し続けていた。
中には大人なのに三人チームになって一人を叩くという卑怯極まりないモデラーがいたからそれも一瞬でねじ伏せた。
そして、一人、零の戦女神と呼ばれた少女は少しだけ退屈してた。
(まぁいいわ!せっかくだし楽しみましょ♪)
そう思って椅子から立ち上がった時、
「ふごぉっ!?」
「あいたぁっ!?」
偶然私の頭が人に直撃した。
「いてて、ご、ごめんなさい大丈夫ですか?」
「おーいてて、あー俺は大丈夫。そういう君は?」
「え、ええ、私も。」
「………。」
「………。」
しばしの沈黙。
「あの、もしかしてゲリラバトル参加してる人ですか?」
「おう。………ということは君も?」
「はい……。」
「「…………。」」
さらにしばしの沈黙。
「やりましょうか。」
「そうしようか。」
お互いの意見が合致した。
さっそくARモードに入る。
「そう言えば優勝者は世界選手権のチームになれるんだってさ。」
「え?そうなんですか?」
「そう言えばあなたは……。」
「お?あ、悪い悪い、自己紹介忘れてたな。俺は
「デンノ・レイカです。現役小学生です、よろしくお願いしますねレイトさん。」
「おぉ、礼儀正しい子じゃねぇか……小学生!?」
「はい、小学五年生です。」
「ほぇー、俺の弟と同い年かぁ。」
「双子の妹が一人います。」
「双子……ん?デンノ……まさかあのデンノイチカの!?」
「姉ですぅ〜♪」
「ま、マジか!?妹さんのサインもらっていい?!」
「ダメです殴りますよ。」
「おおう、めちゃ怖い。」
そんな他愛もない(?)話をしているとARモードのセッティングが完了したようだ。
「年下だからって俺は手を抜かねぇぞ!」
「そう言って私に負けた人いっぱい見てきました!」
出撃カタパルトが開かれる。
「デンノ・レイカ。ガンダムアストレイゴッドフレーム!行くわっ!」
「アリネ・レイト、コアガンダムα!出るぜ!」
同時に出撃した。
フィールドが広がる。
今回のフィールドは、グランドキャニオン。
広大なフィールド故に、相手を見つけるのはかなり苦労する。
「「ガンプラファイト!レディーゴー!」」
バトルスタートと同時にレイカは一気に走り始めた。
レイカのゴッドアストレイは地面があるならブースターよりも走った方が早いことに最近気づいたからである。
「さーて、どこにいるかしら?」
すると、超遠距離から狙撃される気がしたので回避した。
案の定自分がいたところをビームが撃ち込まれていた。
(マジかよ…野郎この攻撃を回避できんのか。おもしれぇ!だが、今は体制を立て直させてもらうぜ。)
(あっぶなーい、あの威力のビームはヤタノカガミでは防げないわ。)
その後もレイトを探しに走りまくっていた。
「しかも走り回ってる!?ブースター使わずに!?」
「だって走った方が早いんだもん♪」
「えぇ……。」
こんなおちゃらけた態度で話したりしてるがレイトの腕前はすごい。
しばらく前に同じくグランドキャニオンで戦ったスナイパー相手には狙撃されたあとの移動で追いついて撃破してたのだが。
(全然追いつけない。一体どこにいるのかしら…。狙撃地点に向かってももういないし。)
ビームを回避しながら距離を詰めようとしているが、一向に分からない。
気がついたらかなり遠くまで行っている。
(待ち伏せしてもいいけど待ち伏せしたところで相手の思うつぼよね……あら?)
一方レイトも相当に驚いていた。
(いやいやいやいや、避けすぎじゃねぇかいくらなんでも!え?完全に不意打ちだったよな!?絶対避けれない位置取りだったよな!?)
完全にレイカの強さを見誤っていたのだ。
(ちっ、もっかい体制を立て直させてもらうか。コアチェンジ!サタニクスD!あばよ!)
そう思いながらサタニクスアーマーに切り替え掘り進み始めた。
「ったく冗談じゃねぇ。まぁ、楽しいからいいか!」
そう思っていた。
「みーつけた♪」
ちょうど自分が進もうとしていた進路の先に金色のアストレイの顔があった。
「え?」
一瞬思考停止した。そして、
「嘘だろォォォォォォッ!?なんでここに!?」
「アーセナルッ!!」
「うおっ?!やべっ!」
「フィンガァァァッ!!」
そしてそのままアーセナルフィンガーを打ち込まれ、一気に地上まで引きづり出された。
「あ、危ねぇ咄嗟に防御してなけりゃ死んでた……。」
「あら、今ので確実に倒せたと思ってたんだけど……。」
「やばいな、これ勝てるか?」
「まぁ、
「ん?お前もゼロの名前を持ってんのか?」
「え?あなたも持ってるんですかレイトさん?」
「おう!俺は
確かにレイトさんは型にはまった戦い方をしてない。
かなり歪だけどとても強いやり方だ。
「いい戦法ですね。ならば、この私も………。」
雰囲気が変わる。
今までとは違い、ようやく本気を出せる相手だ。
「流派冥王不敗の名にかけて、私はあなたを倒す!」
ゴッドアストレイがさらに黄金に輝く。
「へへっ、そう来なくっちゃな……。この逆境、むしろ燃えるぜ!だからこそ俺もやれる限りの全力をぶつける!」
すると、レイトは大きく飛び上がった。
そして、後ろにあった大型の山のような地形に飛び移りながらこう言った。
「まだ一度も完成してねぇが、いけるか…?」
「へっ…そうかい。んじゃ、行こうぜ!」
「チェンジ!プラネッツナイト!!」
どことなく上から鎧のようなアーマーが降り、コアガンダムαと融合される。
「プラネッツナイトガンダム!!」
融合したそのガンプラはまさに完成度が高かった。
騎士のような見た目でありながらコアガンダム系列の良さを殺していない。
「すっご……。」
思わずレイカが呟くほどだ。
「行くぜぇぇっ!」
プラネッツナイトがランスを持って突っ込んでくる。
無論レイカはこれを掴んでへし折るつもりだったが。
「うっ!?」
衝撃が大きくとてもじゃないが掴めない。
「このっ!!」
すかさずレイカは戦法を変えトツカノツルギを構えた。
(多分、アーセナルフィンガーでも掴むのは困難。なら、隙を見て叩き込むしかない。)
「やァァァっ!!」
レイカは刀二本を振るい猛攻を仕掛ける。
が、その全てがランスと盾に全て防がれスキをぬってちまちまとダメージを与えられていた。
(このままじゃジリ貧……なにか手は!?)
その時、レイトはレイカのトツカノツルギを二本共一気に盾で弾いた。
「やば!?」
「これで!終わりだ!!」
強烈な突きがゴッドアストレイに一閃する。
大きな一撃。
砂埃が凄かったが、金色の装甲を貫いていた。
が、それは腰パーツの一部だった。
「……な!?」
レイトの背後でミラージュコロイドが解除される。
「流派!冥王不敗の名のもとに!」
その手には既に最大級のエネルギー波がこもっている。
「だが!甘ぇぇっ!」
レイトはすかさず重く早い一閃を放ち、直撃したはずだった。
貫いたはずのゴッドアストレイは残像だった。
「天地壊牢けぇぇぇぇぇんっ!!」
いつの間にか至近距離にいたレイカの天地壊牢拳が直撃した。
そして、煙が晴れる。
「…………!!」
レイカは驚愕した。
半壊しながらも、プラネッツナイトが立っていたのだ。
盾も壊れ、残っているのは右腕の拳のみ。
ランスは砕けて使い物にならない。
だがそれでも彼は。
「まだ、勝負は終わってねぇぞ……!」
と走ってきた。
今まで、この技を直撃して耐えられたのはZ-ark-IIとグランドマスターガンダムくらいだ。
「うおおおおおっ!!」
そしてレイカは、知っている。
半壊したプラネッツナイトの一発の拳を受けた。
軽い。ダメージとしては非常に軽いもの。
だが、師匠の教えで知ったこと。
「良いかレイカよ。拳とは人の全てを語る。そういうものだ。」
(重くて、でも、しっかりとして、純粋にガンプラバトルを最後まで楽しんでる。)
「その拳に答えなければ、私は流派冥王不敗を名乗れない!」
ゴッドアストレイが思いっきりぶん殴った。
拳法モジュールのおかげでかなりの大打撃だ。
「さすがに、ブレイク判定が出たか。」
レイトがそう言うと、プラネッツナイトが爆散し、バトルエンドの音声が流れた。
「いやー負けた負けた!」
「お疲れ様です。」
「へへ、めちゃくちゃ強いなレイカ!」
「えぇ、鍛えてますから。」
「くく……いつか弟と一緒にやるためにも俺ももっと強くならねぇとだしな!」
レイトは負けたにもかかわらず豪快に笑い飛ばした。
「レイトさん、私はあなたを尊敬します。強くなりすぎて忘れてた事を見つけられた気がするので……。」
そうだ。私は忘れていた。
敵への敬意を。
全力で答えるといいながら、あまりにも曖昧な応対をしていたのだ。心のどこかでセーブをかけてたような……。
「お?そいつァ良かった!ガンプラ好きに悪いやつはいないしな!そんじゃ、俺は次なる相手を探すついでにはぐれちまった弟を探してくるわ!」
「えぇ、お気を付けて。」
私は手を振りレイトさんを見送った。
「私もまだまだね。もっと精進しないと。」
レイカは改めて己の足りないものを自覚し、更なる高みへと至った。
「お?次の相手か?」
「全力で応対しましょう。」
「………思った以上にやばいな。」
「流派冥王不敗の名のもとに……私はあなたを倒す!」
「深く、深く、もっと深く……真に明鏡止水の境地へ……。」
『この感じ……来る!』
「やるしかねぇか……。」
次回
ガンダムビルドブレイカーズ:オルタナティブ
第五話〜絶対領域と進化する死神〜