ちなみに続くかどうかは気分です。
▶︎continue?
英雄と称された少年は目を覚ました。
彼は人間のために働き、自分の身を削りながらも任務を達成させた。依頼のためならばいかなる戦闘も成すその姿から、“アルテマ”“銀翼の
しかし、依頼がなくなると人間は彼を人間の脅威と判別し、記録から抹消された。
そして彼は息絶えた‥‥はずだった。
彼は意識を覚醒させると同時に頭を抑え込んだ。
「あなたは“私たち”と人間の架け橋となるための象徴である」
頭に刷り込まれた呪いともいえる言葉が流れる。自分にとって剣であり、枷となっていた言葉だ。
それと同時に今の状態についてを理解した。
彼の腕と足、そして腰が鎖で壁と繋がっていた。どうやらどこかのラボのようだ。そして自分の前には金属製のドアがある。そのドアからはごく微弱な風が流れていた。何かを感じる。私が殺された際の風景のようだ。ぼんやりとした記憶に頼るもうまく出てこない。命の危機を感じるようなピリつきを感じ取る。
そして混濁した記憶を鮮明にしようとした時、金属のドアが開いた。
銀髪碧眼の姿の少女、その姿をその両眼に捉えた。
「‥‥!!」
刹那にも満たない反応で加速し、その少女に接近する。しかし、鎖が悲鳴をあげながらも邪魔をし、あとちょっとの距離で止まってしまう。
少女から2本の手が伸びる。逃げようとするも彼女の
殺られる危機を感じ眼を閉じる。しかし、衝撃はない。
恐る恐る眼を開けると彼女は手を伸ばしたまま悲しそうな顔をしていた。
‥‥何故悲しそうな顔をしているのだ?
理解ができなかった。
§
‥‥ああ、私はまた彼を怖がらせてしまった。
あなたはどのような記憶を持っているの。少年を見つけた少女は問いかけようと思い、彼の元へ足繁く通い
そもそもここは正式な病院ではない。設備が整っていない分彼の“傷跡”をすぐに治すことができなかった。
それでも丁寧な治療を根気よく行うことで傷は癒えていった。しかし、病院に忍び込みログが残らないようにした上で精密検査を行うと新たな問題が発覚した。
「‥‥このCTとMRIから見ても記憶障害が考慮される‥」
そう、
そこで荒療治ではあるが彼の記憶からもとの記憶を呼び戻すことにしたのだ。
しかし、対話をしようとすると先ほどのような拒絶を起こすのだ。
「‥‥まるで獣のような反応速度。何がここまでさせるのかしら‥‥」
彼女は手を引っ込めボソリと呟くと膝から崩れ落ちた。
ブチン カランカラン…
2人しかいない部屋で異質な音が立った。見上げれば鎖が一本、また一本と引きちぎられていた。
逃げなければ、そう本能が感じ取れるような異常の中、彼女は止まっていた。否、見惚れていた。
そして5本が切れてしまうと彼は自由になった手を上げ頭に乗せ、私の眼を見た。
その眼は狩りをする獣の眼とは違い、人を見ている人の眼であった。
§
反抗する意思がないことを示したい。
そう思い行動したが我ながらなぜ頭に乗せたのか分からない。敵意がなくなったこと示すなら他に行動があったはずなのだが。
こんな慈悲が僕に残っていたと驚愕してしまう。
彼女はいきなりのことに飲み込めなさそうではあったが、敵意がないことを理解すると警戒を解いた。
観察であった。
誤字脱字報告あれば教えてください