一夜明けて彼女はラボと思われしところに来た。
鎖は諦めたのか、それとも敵性がないと判断したのか付いていなかった。
‥‥さて。この生活にも終止符を打たなければ。
「‥‥もうそろそろ離して欲し「嫌です」‥‥はぁ」
彼女の眼は敵対とは離れていたが違う意味で脅威であった。
眼が
これ絶対
彼女は何をしていたのか。
「‥‥そんなに僕の手と足に興味があるかい?」
そう尋ねると答えはすぐに来た。
「もちろんです、あんなに太い鎖を見事に砕く人なんて初めて見ました‥‥」
無機質なラボに転がった鈍い光を放つ金属。彼女曰く特注の特殊合金で特A級とやらに分類される脅威に対抗するため作られた金属だったらしい。
‥‥僕は記憶にない時に何をしでかしたんだ!?
頭をフル回転させるも何かに引っかかり出てこなかった。
暇になってきたため彼女をじっと見ている。銀髪の髪は滑らかに光り、碧眼の両目は自分の両手に注がれる。顔立ちはかなり整っていて、胸は丸いラインの影を落とす程度はあった。正直好みかと聞かれたらYesだ。
するといきなり彼女が立ち上がり問いかける。
「あなたは何を憶えているのですか?」
顔が近いと思いつつも質問に戻る。
正直難しい質問だ。答えなければ怪しまれる。かといって答えるにも続く質問によっては相手を“処理”しなくてはならなくなる。今の段階ではできるだけ避けたい。
できるだけ冷静になりながらも問う。
「どのような意図で?」
彼女は一瞬困惑したがすぐに答える。
「例えばあの地図の中の国を覚えている、とか名前は何だ、とかd‥どうかしましたか?」
その地図が目に入ってから離れなくなった。否、離せなかった。
僕が覚えている地図と違う。全て見たことがない。
「これはいつの地図だ」
「?最新ですが」
「嘘だ!」
「ひうっ!」
「そんなわけが無い!」
言った後からしまったと思い怖がらせてしまった少女に謝罪する。
正直なところ理解できなかった。しかし、事実上彼女は現在唯一の味方(?)だ。敵にするのは不利にしかならない。
「ま、まずこの地図のなかで一番古い国はどこだ?」
「そ、それならこの国でしゅっ!か、噛んだぁ‥」
‥かなり焦りながら言ったため盛大に噛んだが教えてくれた。レヴアナント王国と呼ぶらしい。ちなみに彼女は顔が真っ赤になっていた。かわいいなおい。
「この国はいつ造られた」
「え、えーと、八年前ですね」
八年前か‥。僕はだいぶ眠っていたようだ。
ふと見ると見慣れないような見慣れたような形の空白があった。
「?この空白は」
「そのデータはありません」
「国家は?」
「首都と国家の崩壊を確認しました」
「ならば何故」
「データが取れないというか‥‥
なおさら訳がわからなかった。国家は無くなったはずだ。軍隊を指揮する指揮系統がないはずだ。
「何故近寄れない」
「自立機動兵器があるからです」
疑問が疑問を呼ぶ、とはこのことだろう。
そして
少なくとも今の知識で分析は不可能だ。もっと知識をつけなければ。
「学校はあるのか」
「ありますがいくつか種類があります。魔法を専攻で行う魔術科コース、こちらは魔法使いとして活躍する方が主となります。剣術を専攻で行う剣術科コース、こちらは騎士団員達が主となります。知力を中心として勉学を行う官僚コース、こちらは官僚になる方が中心となります。そして全てをバランスよく鍛える領主コース、こちらは事前の試験データを基に合否が決定され、限られた生徒の中でバランスよく鍛えます。主に領主候補や領主夫人候補がよく入っています」
‥‥かなり内容が濃かったが要するに色々コース分けされているらしい。
にしてもコース多いなぁ、“あの王国”では選択肢がなかったぞ。まぁ所詮使い捨てか。
となると答えは1つである。
「よっし、学校行こう!」
「いえ、最低1ヶ月待ってください」
‥‥へ?
「何も知らない人が最低限の知識もつけずに学校に行ってどうするのですか、王族に
「‥‥申し開きの弁もありません」
‥‥学校ってそんなに修羅場なの!?
このペースで載せられたらなぁ(白目)