壊れた少年のマーチ   作:オリの中のカナリア

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2週間おきにしたのはストックのためです。しんどいよぉ
掲示板はやりたくてやったんだ、面白そうとかじゃないもん。そこ、ツンデレじゃないぞ
掲示板はもう疲れたよパトラッシュ状態で作りました、なので多目に・・


境界線

目が覚める。ここはどこかの中らしい。

正面には自分によく似た人間がいた。

 

「やあ。やっと起きたかい?」

「アンタは誰だ?」

「僕は『君』さ。客観的な君の視点。そして君が」

「主観的な僕であると?」

「そういうことさ。話が早くて助かるよ」

「納得はしてねぇがな」

 

何故2人いる?そもそもここはどこだ?

 

「人間という生き物には必ず2面性がある。それが僕と君だ」

「1面しかない人間はいないのか?」

「ああ。絶対にあり得ない。発生し得る例は『2面が全く同じ』人間だがそもそもそんな人間が生まれること自体が不可能さ」

「なぜ断言できる?」

「簡単な話さ。子供は必ず親の元にいる。それは子供にとって『安心できる』空間だからさ。逆に外を『安心できない』空間と判断して緊張させる。この時点で2面性は既に発生しているのさ」

「それが消えることはないのか?」

「それが人間をやめることだろうね」

 

微妙に噛み合わない答えを返される。

 

「ここは君のための場所さ。なんでも願う通りに物事が動く起点の場所」

「まさしく神々の大樹(ユグドラシル)だな」

「君はやはり賢いね。つまり君に渡された場所がここであるということがどういうことなのかわかっているということだ。さぁ、どうする?」

 

・・どういうことだろう?

 

「それとも、君と僕が入れ替わろうか?僕は全ての答えを知っている」

「やめてくれ。幻覚でも嫌だ」

「良い相談だと思ったのだがね」

 

何故ここで話しているのだろうか。そもそもこの空間自体何なのだろうか。

 

「どうやら行き先が決まったようだ。君はこの世界を望んでいる」

「どういうことだ?まだ何も・・」

「考えているさ。思考域の深層でね。君の体は覚えているのさ。“あの時どうすれば良かった”や“こうすれば起こらなかった”っていうことをね」

「何のために・・」

「おっと、もうそろそろ時間だ。できるだけこの世界を満足してくるといい」

 

何が時間なのだろうか。

どこに行くのだろうか。

視界が暗くなる。

 

「おめでとう」

 

§

 

目を覚ます。白い天井が見える。

机や本棚があり、充実した部屋だ。

 

「やっと起きましたか、()()()

 

ドアを開けてきたのはよく分からない人間だった。

誰だ、と聞こうとすると頭に情報が流れ込む。

 

「・・星奈か」

「他に誰がいると思っているんですか?」

「母さんは?」

「仕事ですよ。どれだけ忘れているんですか」

「忘れている?」

「ええ、兄さんは車とぶつかって自分の頭を地球と喧嘩させた人間で、記憶が少し飛ぶ程度で済んだ幸運な人間ですよ。よく生きてたなと感心するばかりです」

「・・そうなのか」

「ヘルメットが無ければ即死だったそうですよ。本当に規律()()はきっちり守る兄さんで良かったです。晩ご飯は食べますよね?」

「ああ、もらおう」

 

よく分からないがあの人間が『自分の妹』というポジションにあるらしい。

 

「味の好みは何も変わってませんよね?」

「分からない。今までどんな物を食べていたんだ?」

「まさか病院でのことも思い出せない鳥頭なんて思いませんでした。まぁいつも通りに作っておきますね」

 

・・悲しむべきなのだろうか。

 

「それで?調子はどうです?」

「問題はない。明日には動けると思う」

「そうですか。心配しただけ無駄ですね」

「心配されるほど気を遣ってくれたことが嬉しいよ」

「・・なんかいつもと違うせいで調子が狂います」

「体調が悪いのか?なら休んでおくといい。俺がどうにかする」

「・・やっぱりおかしいです。もっと休んでください」

「いや元気だけど」

「ほら!ちゃんとご飯作っておきますから!」

 

ベッドまで押し戻され部屋のドアを閉められる。

 

「・・変だ」

 

色々おかしい。まず何故ここにいる。そして僕は誰だ。

何もかも分からない。

 

「これは・・何だ?」

 

大きな画面に機械がコードで接続されている。

とりあえず電源ボタンを押す。風景画からパスワード枠が示された。

周りには付箋が大量に貼り付けてあった。

 

「電源を入れてパスワードを入力、パスワードは・・何だこれ?」

 

パスワードとして示されていた文字は数字列だった。

 

「『16384=?』これを受け付けるのか?」

 

パスワード枠に16384=?と入力するが反応しない。

 

「やっぱりダメか。後は・・冪か?」

 

16384は少し特殊だ。表し方が大量にある。

 

「・・試すか」

 

2^14、4^7、128^2を試すが開かない。4回間違えたせいか下にヒントが出てきた。

ヒントは『15』らしい。

 

「何だろ・・回数制限が1回だから一発勝負だけど・・16^3×(8−4)だろうな。あれは15^2番目の表し方だった」

 

16^3×(8−4)と入力する。ようこそ、とだけ書いてある画面に変わった。

 

「成功、かな?というか何でこんなものをパスワードにしたんだろう?」

 

フリードマン数。普通は思いつきすらしない数式だ。

相当な想いがある数式なのだろう。

 

そんなことを考えているうちに画面が変わる。

極彩色で彩られた背景に2つだけアイコンがあった。

1つはファイルの形、もう1つはeと書かれたアイコンだ。

ファイルの中身を見るか少し躊躇う。

 

「・・僕が分かるパスワードにしたのが悪い。だから見る」

 

無理やり開けているがそこは今関係ない。

複数のボタンを動かしファイルに合わせ、1番大きなボタンで叩く。単純な構造だ。

 

「おお・・」

 

おびただしい量のデータが出てきた。隣の機械がキュルキュルと音を立てる

まぁ問題ないだろう。作業を続ける。

どれも1GB以上だ。取り敢えず4.8GBと書かれたファイルを開く。

 

「・・遅い」

 

なかなか開かない。待ち続ける。

 

「・・」

 

まだ開かない。

 

「・・」

 

まだか。もうそろそろいいか。

 

「・・」

 

画面を思いっきり殴ろうとした瞬間開いた。

 

「・・遅いな。ゆとり持たせておくか」

 

載っていたものは銃火器の製造方法だった。

ただし、載っているのはデータのみだ。これから設計に入るのだろう。

 

「全く・・やるにしても破綻が多すぎる。こんな軸で支えられると思ってるのか?」

 

まぁ後々改善しよう。問題はもう一個の方だ。

 

「これがどうなるか、だな」

 

もう一個の方を開く。

特に何も書かれず、1個だけマークがしてあった。

 

「ここへ行け、って超まっすぐな言い方だな」

 

取り敢えず選択する。こちらは早い。ストレスフリーだ。

 

 

215:しがない名無し

にしてもイッチ帰ってこんへんな

 

216:しがない名無し

>>215 これで3日来てないな

 

217:しがない名無し

>>216 何やて工藤!

 

218:しがない名無し

>>217 せやかて工藤!

 

219:しがない名無し

>>218 もろたで工藤!

 

220:しがない名無し

>>215>>216>>217 連携強すぎて草

 

221:しがない名無し

それはさておきイッチどしたんやろか

 

222:しがない名無し

バイク乗ってどっか行くって言って以来やな

 

223:しがない名無し

>>222 あっ(察し)

 

224:しがない名無し

うせやろ・・

 

225:しがない名無し

で、でもバイク事故で死んだって聞いてへんで!

 

226:しがない名無し

マスゴミが全部の事故を流すわけないねんな・・

 

 

 

んで、特定班どや?

 

227:特定班

ちょいタンマ、下plz

 

 

 

 

228:特定班

開けてくれてトンクス

 

3日前バイクと乗用車の事故

原因は車の信号無視

イッチと思われる被害者はぶつかり4m飛ばされ全身を強打、意識不明の重体

加害者(82)は過失運転致傷で逮捕

被害者は病院で手当てを受けた

 

ここまでやな、死んだかどうかは不明

 

ちな、落ちていたヘルメットの色とガラで判別したでー

 

 

229:しがない名無し

>>228 検索ニキ有能

 

230:しがない名無し

>>228 これは有能

 

231:しがない名無し 

>>228 出るまで:3分以内

 

 

 

はやくね?

 

232:しがない名無し 

>>231 イッチ愛されすぎ問題

 

233:しがない名無し 

>>232 やめろ!虚しくなるだろ!

 

234:しがない名無し 

孤独ニキは強く生きて・・

 

235:しがない名無し 

>>228 まーた老害の事故だよ

 

236:しがない名無し 

>>235 それな。ジジイより使えるイッチがジジイによって潰された

 

237:しがない名無し 

ちょい花買ってくるわ・・

 

238:しがない名無し 

あったわ。82歳事故検索通せば出る

 

 

机の上に変換表があったため見ながら文字を打ち込む。

 

239:イッチ

どういう状況ですか?

 

240:しがない名無し

>>239 イッチ!

 

241:しがない名無し

>>239 イッチや!

 

242:しがない名無し

【朗報】イッチ、生還

 

243:しがない名無し

>>239 その話しぶり・・どしたんイッチ?

 

244:しがない名無し

>>243 そういやいつもと違うな

 

245:イッチ

事故にあったらしいっす。記憶ないっす。これの解説をよろしくお願いします。

 

246:しがない名無し

>>245 おっとぉ?

 

247:しがない名無し

>>245 マジか・・

 

248:しがない名無し

【悲報】イッチ、記憶喪失

 

249:しがない名無し

しょうがないな・・

 

 

 

説明>>253

 

250:しがない名無し

ま さ か の 安 価

 

251:しがない名無し 

思ったことを呟きます

 

252:しがない名無し 

自分の考えを相手に押し付けます

 

253:しがない名無し 

説明不要ゥ!

 

254:しがない名無し 

1、考えカキカキ

2、状態→()の中に

3、おもろい時→w、草。併用不可

 

255:しがない名無し 

暇人の溜まり場

 

256:しがない名無し 

オワタww

 

257:しがない名無し 

【?報】イッチ、2ch民に振り回される

 

258:しがない名無し 

説明する気が>>254以外内見

 

259:しがない名無し 

>>245 スマソイッチ・・ぜにんだめだ

 

260:しがない名無し 

>>245 参考は>>254よろ

 

 

コイツら連携力強すぎるだろ。

 

 

256:しがない名無し 

んでイッチ、pcどやって入った?

 

257:しがない名無し 

>>256 それな。パスワード最近の5回までやろ

 

258:しがない名無し 

まさかなりすましか

 

259:イッチ

パスワードをメモとヒントから割った

 

260:しがない名無し 

セキュリティガバか

 

261:しがない名無し 

お悔やみ申し上げます

 

262:イッチ

緩くはなかったよ。

メモ:16384=?、ヒント=15 で出したから結構分かりやすいけどね。

 

263:しがない名無し

>>262 は?

 

264:しがない名無し

はい嘘乙

 

265:しがない名無し

>>263>>264 どう行ったか聞いてみようや

 

266:イッチ

1回目 そのまま

2〜4回目 冪で入力

5回目 15からフリードマン数→成功

 

267:しがない名無し

>>266

1回目→分かる

2〜4回目→まぁ分かる

5回目→(゚Д゚)ハァ?

 

268:しがない名無し

【速報】イッチ、まさかのパワーアップ

 

269:しがない名無し

そもそもフリードマン数って何やねん?有識ニキ解説頼む

 

270:しがない名無し

>>269 数字でのパズル。数字列を入れ替えておkがフリードマン数、順番通り計算がナイスフリードマン数となる。

 

271:しがない名無し

即ち実用性は?

 

272:しがない名無し

>>271 ないです

 

273:しがない名無し

もはや何故知っているのか謎のレベルw

 

274:しがない名無し

おk、だいたいわかったでイッチ ←わかってない

 

 

「兄さん、準備が出来ました。食べましょう」

「分かった、すぐに行く」

 

自室を出る。食用肉が焼ける匂いがした。匂いの元へ向かうと星奈がいた。

 

「さ、食べましょうか」

「母さんは?」

「少し遅くなると連絡が」

「そう」

 

星奈に促され席につく。肉料理に生野菜、ご飯。豪華な食事だ。

 

「全部1人で作ったのか?」

「ええ、いつもそうですよ。楽しいですし。挨拶して食べてしまいましょう」

「・・挨拶?」

「忘れてしまいましたか。手を合わせて『いただきます』ですよ」

「いただきます」

「どうぞ、全部食べてくださいね」

「これはこの持ち方で良いよな?」

「ええ、合っていますよ」

 

肉料理に手をつける。簡単に切れるほどの柔らかさがあり、湯気が出る。

口に入れればちゃんと肉の味がする。ソースも相性がいい。

 

「美味しい」

「味覚は変わっていないようで良かったです。泣くほどとは思いませんでしたが」

「・・僕は泣いていたのか」

 

いつの間にか涙が流れていた。そういえば温かいものを食べること自体なかった気がする。

 

今までに食べた味のしないガムや生肉よりずっと美味しい。

今までに食べたイモや栄養管理食よりずっと温かい。

 

「・・涙、止まんないね」

「不快だよな。止めようとは思っているのだが・・」

「良いよ。泣くほど嬉しいっていうことを理解したから。満足するまで泣けばいいよ」

 

星奈を見る。優しく微笑んでいた。

 

「見た目より美味しくできたなら私は喜べるよ」

「・・なくなる」

「大丈夫だよ。兄さんは私が作った料理をこれからずっと食べれる。もっと他のものも作ってあげる。だから温かいうちに食べちゃいな」

 

この世界は僕にとってやさしすぎる。

 

「失うことは怖いこと、でも何も得られないことはもっと怖いこと」

「?」

「何でもないよ。食べて」

 

星奈に促され食事を再開する。すごく美味しいものだ。

 

「・・我ながらよくできた方ね」

 

嬉しそうな、それでいながら少し曇った笑顔を見せながら言った。




「はーい、ということで鬱展開ですね。結構エグい域までいく予定らしいですよ」
「『奴はこれから色々やらかすので大目に見てね』だってさ・・どうなるの僕?」
「【自主規制】したら【倫理違反】して【ピー音】になるの」
「ほとんど分からなかったけど分かんなくて良かった気がするなぁ・・」 

次回、華 よろしく!
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