「あっちにもきれいなお花がいっぱいある!!」
当時の僕はまだ幼く、女性の立場が強く男性の立場が弱い「女尊男卑」なんて言葉も知らない子供だった。
「こんなにきれいなお花がいっぱいあるなら、兄さん達に花輪の髪飾りが作れるz「グルルル」…え?」
そして、なぜ
「う、うわぁぁぁ!?」
ドーベルマンほど大きな犬型の魔獣が2匹、俺に襲い掛かってきた。必死に逃げる僕だが、子供の足で逃げ切れるわけもなく簡単に追いつかれ、
「い、痛い!やめろぉ!!」
1匹に右腕に嚙みつかれ悶え、じりじり忍び寄るもう1匹に気付かないでいた。
「ガァァァ!!」
「うわぁぁぁ!!」
その日、初めて僕は死を覚悟した。その時!
「
澄んだ女の人の声が聞こえた。
「…あ、れ?ぼく、もう死んじゃった?」
「まだ死んではないぞ少ね…フォ、フォルカ?」
声のした方へ顔を向けると、驚いた顔の
「えっと、お姉さん誰?ぼくの名前は確かにフォルカだけど、どこかで会ったことある?」
「…いや、
そう言って彼女は、僕の怪我した右腕に両方の掌をかざし、
「お姉さん、回復魔法が使えるの!?」
「ん?…ああ。いや、あいにく魔法は使えなくてな。代わりに
白い光に包まれた僕の右腕は、次第に痛みが和らぎ血が止まっていった。
「…は、き?」
「少年、フォルカと言ったか。今行ったのは、応急処置だ。早く家に帰って治療を行った方がいい。家はどちらだ?送っていこう。」
「えっと、あっち!!」
少し呆けていた僕は彼女の言葉で我に返り、彼女の手を引っ張り帰宅し、
「フォルカ!どこ行ってたんだ!心配したんだぞ!?」
「あれほど一人で出かけるなと言ったではないか!!」
こってり兄さん達に絞られた。
あぁ、懐かしい記憶だ。
……これが、走馬灯ってやつだな。
今、
「ぁぁぁぁぁあああああああああ!!」
宙を舞っている。
比喩でも何でもない。
「あああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
師匠との組手で、弧を描くようにぶっ飛ばされている。
何度も経験しているが、今回は勝手が違ったみたいだ。師匠と出会った時の事を思い出すなんて…あ、これ
「あべし!?」
「ッ!?…馬鹿が、受け身ぐらい取らんか!!」
そ、そんなぁ。
■□■□
あれ?
俺は、
何を、
して?
『俺の覇気を止められるか!!』『機神拳の神髄を見よ!!』『駆けろ、デミウルゴス!!』
俺の、声?それにデミウルゴスって、
『邪魔をするな!』『遊びは…終わりだ!』『俺は戦いを選ぶ!』
次は…誰の、声だ?
『俺を憎むか、
と…も?
『勝負だ!フォルカ!!』『かつて友と呼んだ仲だ…せめて俺の手によって死ね!』
フェル、ナンド?
『さあ、絶望しろ!!』
『フェルナンド、俺はお前に敗れるわけにはいかない!』
あれ、は…青い鎧?…頭部にある赤いミミズみたいなのが、肩まで伸びる髪の毛へ変化した!?それに、鎧なのに口が現れて吠えている!?
…何処かで見たことがある?
相対するのは赤い鎧。こちらは真っ白な二つにまとめた長い髪、こっちは完全に髪の毛の形だ。
…いや、鎧ではない!両方とも
『もう逃げ場はない!!』『刮目しろ!これが神化を遂げたヤルダバオトだ!!』
凄い、赤い修羅神の身体の色が白く、髪も真っ白から髪の先が赤くグラデーションのように変わった!?それに、二体とも
『『おおおおおおおおおぉぉぉおぉぉぉぉぉ!!』』
そうだ、
「う、こ、此処は…」
眩しい…真っ白な天井?ああ、屋敷の一室か。
「
この声は師匠だな。漸くって…あ゛俺師匠との組手で受け身ミスって頭から落ちたんだった。
それに、何か思い出したような?
「も、申し訳ございません師匠!!組手中に気絶、して、し、まい…」
「ん?どうしたフォルカ?」
あ、あれ?師匠が師匠だ。そう、師匠。
「しししししし師匠!?」
「だからどうしたフォルカ?」
「嘘だろ!?」
<ドサ!?>
「お、おい!フォルカ!大丈夫か!?」
スパロボ案件じゃん!!宇宙から侵略者とか色々来て、人類瀕死になるの必須案件じゃん!!俺生き残れんの!?