駄文ですがそれでもいいよ!というお心の広い方々に読んでいただきたいです。
それでは!リローデット・メモリまだ?(訳:スタート!)
入学編 その一
「……」
ーーねぇ、あの二人ウィードよ
ーー補欠の分際で身の程をわきまえろよ
「……」
ここは国立魔法大学付属第一高校、ここでは試験の成績に応じ「一科生」と「二科生」優等生と劣等生に分けられていた。
更に一科生は二科生を差別する傾向が強く、制服の肩に紋章がある一科生を
その第一高校の入学式当日、開始時間より早いこの時間にベンチに腰掛け端末を操作している男…「司波達也」は少々困惑していた。
彼の妹である「司波深雪」が今年度の学年主席であり、リハーサルのために早く登校しており彼はその付き添いで登校し、開始まで時間を潰そうと端末で読書をしていたのだが、何分彼は二科生であり、道行く一科生の先輩に「補欠のくせに調子に乗って早めに来た身の程知らず」という認識をされているらしい。
だが、彼が困惑してるのはそんなことではない。そもそもこの学校に入学するという時点でそのような扱いを受けることは彼は百も承知だった。
「…zzz」
ここで一番肝心なのは彼と同じベンチでぐっすり快眠しているこの男である。
制服に紋章がないため男は達也と同じく二科生であることがうかがえる。
体格はぱっと見は達也と同じくらいであろうか。鍛えられてはいるが、あくまで適度なものであると推察される。
そして先ほども述べたように達也がここにいるのはあくまで妹の付き添いである。そう言った理由がない限り二科生に、というか生徒にメリットはそこまで無い。校舎を見て回る等をするならまだしも、このようなところで爆睡している意味が分からないのである。
そうしていると端末に時計が表示され、入学式開始の時刻であることを達也が理解すると同時、声をかけられる。
「新入生の方ですよね?まもなく開場の時間ですよ」
その声に顔を上げた達也はその人物に興味を引かれた。
確かにその人物は非常に可愛らしい女子生徒が立っていた。もしここにいるのが並大抵の男子ならば即告白からの一瞬で振られるのが目に浮かぶようだ。
しかし、達也は生憎そう言った感情は無いし、あったとて妹が同じくらい、若しくは妹のほうが魅力的であるため、彼女になびくことは無いだろう。
そんな事よりも達也が注目したのはその女子生徒が腕に巻きつけているブレスレット型CADである。
CADとは、現代魔法師の必需品であり、サイオン信号と電気信号を相互変換可能な合成物質である「感応石」を内蔵した、魔法の発動を補助する機械である。
CAD自体が無くとも魔法は発動可能だが、精度が落ちたり発動が遅くなったりとデメリットが大きいので、実質魔法師に必要だと言える。
そして達也の記憶が確かならば、学内でのCADの携行が許可されているのは、生徒会をはじめとした一部の委員会のメンバーなどに限られていたはずだ。ということは目の前の女子生徒はそう言った枠組みの中にいる実力者であるという予測が立てられる。
「あなたはスクリーン型の端末を使っているんですね。感心です」
「仮想型は読書にはむいていませんから」
「そうですか。今時スクリーン型を使用している方は珍しいので。当校では仮想型の持ち込みは禁止されているのですが、それでも仮想型を好む生徒というのは多いんですよ」
「はあ」
初対面の女子生徒が話を続ける。とある事情によりあまり目立ちたくは無い達也は適当な返事を返す。決して彼がコミュ障であるわけでは無い。
すると、話に夢中で隣のもう一人の爆睡中の男に気が付かなかったようで、彼にも声をかける。
「起きてください、もうすぐ開場ですよ」
先程まで達也と会話していたからだろうか、達也に話しかけた時よりも少し砕けた口調で起こす女子生徒。そして眠っていた男が目を覚ます。
「んにゃぴ…もうそんな時間か…教えてくれてありがとう」
寝起きである彼は自身起こしてくれた女子生徒が先輩であると気が付いていないようだ。まあ、彼女の身長は控えめだ。同年代と勘違いしても仕方が無いが。
そこで女子生徒は男にどころか達也にさえも自己紹介していない事に気が付く。
「まだ自己紹介をしていなかったわね。私は-」
ところで。皆さんは瞬きをしたことがあるだろうか?当然あるだろう。むしろしないと人間ではないのでは?という質問はごもっとも。ここで言いたいのは、達也と女子生徒の瞬きが偶然にも全く同時だったということである。
二人が瞬きをした瞬間にゴウッ!と風が吹く。あまりの風圧に女子生徒が口を閉じる。
「ビックリしたわ…改めて…あれ?さっきの男の子は?」
「…今のは…」
気づくと先程まで寝ていた男の姿は何処にも無かった。女子生徒は何が起こったか理解が出来ていないようだったが、特殊な
「と、とりあえず…私は七草真由美といいます。当校の生徒会長を務めています。ななのくさ、と書いて七草よ。よろしくね」
達也は女子生徒の正体も先程の男への衝撃には勝ることは無かった…
七草真由美との邂逅の後、講堂へと向かった達也は新入生が綺麗に一科生と二科生に前と後ろに別れている光景だった。
この学校において、一科生と二科生は制度からそもそも差別されている。二科生が卒業したところで、普通科の卒業資格しか手に入れられないのははっきり言ってどうかしている。
ともかく、この場では一科生が前に二科生が後ろに座る…特に学校側からの指定は無いが、生徒達が自主的にそれを行うのは、選民思想と奴隷根性の表れか。
こんな状況で前の方に座る二科生なんているはずが…
「…zzz」
い た
先程達也の横で爆睡をかましていたバカが前の方に、しかも新入生が座るエリアの丁度ど真ん中辺りに座り、再び爆睡している。
「アイツ…何やってるんだ?」
達也は男を警戒するとともに、呆れていた。一科生と二科生が別れている事など見て分かるものだが…と考えたところで、先程の速度で移動したからまだ他の生徒が来る前にあの場所に座っていたのかもしれないと一人納得する。
すると、明らかに二科生をバカにしているような…具体的に言うと森崎某が男に怒鳴りつける。
「おい!ここは一科生が座る所だ!スペアのウィードごときが座っていい場所じゃ無い!」
森崎の発言に一科生は機嫌をよくし、「そうだそうだー!」などと同調する声も聞こえる。ちなみに二科生はドンドン不機嫌になっているよ!
すると男が起き、一言。
「ああ…?まだ始まってねーじゃんかよ…」
といって、再び寝ようとしている。
これに苛ついたのか森崎、先程よりも語気を強めて男に言い放つ。
「なんだお前は!ここはお前のような劣等が座るような場所ではないと、「ああ!?」ッ!?」
ゾクッと、それが達也を含めた新入生達が感じた。男から瞬間的に放たれた
男への警戒度を数段引き上げた達也…だが、直後拍子抜けすることになる。
男は何かハッ!とした顔になると、圧を最も近くで受けたため顔色が非常に悪い森崎に笑顔で謝罪する。
「いやー、ゴメンゴメン!俺、寝起きの瞬間の機嫌がすこぶる悪くてさ、ビックリしたよな?ホントスマン!」
「い、いや、き、気にしてないぞ…」
「悪かったなホント。席を移動しろだったよな?迷惑かけた」
そう言うと男は席を立ち、上の方の席に向かってくる。そこで達也の顔を見て、近づいてきた。男は隣の席に座ると達也に話しかける。
「お前さっき会ったよな?あの時は焦っててよ、自己紹介できてなかったな。俺は橘総司。よろしくな!」
「俺は司波達也だ。今後ともよろしく頼む」
司波は握手すると同時、この高校生活が一筋縄ではいかないことを予感した。
橘君の豆知識
・50メートルを0.05秒で走る。
・好物はラーメン
別小説でキグナスの乙女たち編初めていいですか?
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