魔法?よく分からんわ!殴ろ!   作:集風輝星

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やばい…テイザービジュアルに光宣がいるから三期は古都内乱編までやるの確定したようなものじゃないか…!という事で、アニメに追いつかれないようにさっさと古都内乱編を執筆することに決めた作者です。

アニメ新情報でモチベも取り戻しましたが、相変わらずスランプ気味ではあるのでご容赦ください。


古都内乱編 その八

京都にて総司が目を覚ましてしばらくした後、東京の橘邸にて…

 

 

「…なんだよ爺さん、ここは勝手に入っていいとこじゃないぜ?ボケてるつっても容赦はしないぜ?」

 

「ちょっと市ノ瀬!?明らかにこのおじいさん只者じゃないでしょ!?というかなんか物凄い神気を感じるし!」

 

「うっせー分かってるわそんなこと!だからって引くわけにはいかないだろうが!ボス(総司)は居ないし、雫お嬢様もどこかに行ってしまったし!」

 

「へへへ…爆破しがいのありそうな老木…!」

 

「おいこら双葉!この家壊したらあの二人から大目玉なの分かってんだろうな!」

 

「ほっほっほ。最近の若者は元気がないと思っておったが…ここまで元気なののいるものじゃな…」

 

 

突如、どこからか侵入してきた見た目は八十代男性の不審者。この家が途轍もなく高名な二つの家の所有物であることはこの近所では有名で、特にその家が戦闘魔法師を多数抱えているというのも相まって、この家に近づく不届き者など現れていなかった。しかしこの老人はそれを知らないのか…それとも知ったうえでこうして無謀にも堂々と盗みに入ったのか…はたまたそもそも盗みが目的ではない可能性もある…

 

相対するは、以前雫に分からされて総司の部下となったバカ三人衆こと市ノ瀬・双葉・久豆葉。前回の登場が星を呼ぶ少女編であり、実に一年近くの久々登場である。こいつらの事覚えている読者いるの?

一応彼らは『数字落ち(エクストラ)』の中でも上澄み中の上澄みであり、かつての藤原道長が部下としたのも納得の実力派エリートたちである。

 

 

「少し手合わせを願おうか、あの橘という少年に会う前の軽いウォーミングアップじゃ」

 

「舐めやがって…!俺たちは朝飯前ってか!?どこの馬の骨かも知れねえジジイが!」

 

「…そういえば、まだ名乗っておらんかったのぉ」

 

「別に名乗らなくてもぶっ飛ばして…!」

 

 

その言葉を最後まで口にしようとした市ノ瀬を久豆葉が全力で止める。彼には理解ができていたのだ、目の前の老人の強大さが…!

 

「ワシの名は貴人という。よろしゅうたのむな」

 

 


 

 

橘邸にてバカ三人衆が十二天将の主神に喧嘩を吹っかけてからしばらくして。

京都に程近い大阪の海は、ある存在によって荒れに荒れていた。

 

 

「騰蛇…!?『十二天将』最強の式神がなぜここに!?」

 

「ギャオオオオオ!」

 

「おースゲー。よくできた映像だなー!」

 

「ねー!なんか本当に熱い気もするし!」

 

「っつ、野次馬根性腹立つ…!『逃げなさい』!」

 

 

U〇Jから出てきたばかりで、ミニ〇ンのグッズで全身を固めている束が、突如として現れた炎を纏いし蛇、『騰蛇』を目視した。近くにいる人たちは映像か何かだと思ったようだが、十二天将の実在を知っている束にとっては寝耳に水もいいところである。『言霊』の魔法で声が届いた範囲の人々に避難を促した。

 

束の魔法により人々は一目散に逃げだしていくが、ここで問題になってくるのが束では『騰蛇』を止められないということである。『騰蛇』程の上位存在に『言霊』の魔法は効かないと考えていいだろう。そうなると『言霊』以外の魔法は並み以上ではあるが、強力という程でもない束一人では不安が残る…

 

 

「手伝うぞ、おじょ…束」

 

「零次!?貴方どうしてここに!?」

 

 

そんな時、彼女の背後から一人の男性…名倉零次が現れた。何故大阪に居るのかと質問したところ、七草真由美の護衛として京都の日本魔法協会支部を訪れていたようで、『騰蛇』を目視してここまで跳躍してきたとのことだった。

 

 

「しかし、なんでいきなり騰蛇なんて…あのバカ(総司)が今集めていることは知っているが…」

 

「おそらく、他の十二天将が目覚めたことに呼応して現れたのよ…!私たちで止めないと、大阪が火の海になる!」

 

「分かってる。とりあえず海の上で戦おう。集中して守るのが背後だけなら俺も戦いやすい…っ!」

 

 

そんな会話をしている最中、騰蛇が街に向かって炎弾を放つ。再び跳躍して炎弾の射線上に躍り出た零次は、結界術で出現させた巨大な五芒星で炎弾を防御する。そのまま着地した零次は、騰蛇の周囲から水の鎖が現れて騰蛇に向かっていく光景を見る。束が『言霊』で騰蛇を拘束にかかったのだ。しかし騰蛇の放つ熱は予想以上だったのか、容易く水は蒸発してしまい鎖は崩れ去った。

 

 

「拘束はできないか…なら、動き出す前にぶっ飛ばせばいいってことだよな!」

 

 

その様子を見ていた零次は、自分で騰蛇をあの場に釘付けにしてしまえばいいと考え、そのまま空中を走り出す。尋常ではない速度で走り、更に足を踏み出した先に結界で足場を作成するという荒業による走行。総司にはできない高度な魔法行使の賜物である。

走り出した零次は、騰蛇が迎撃のために放つ炎弾を防ぎつつ、方向を逐次変えつつじりじりと騰蛇に接近し…!

 

 

「ハァッ!」

 

「GYAAAAAA!?」

 

「イイの入った!もう一発…!?」

 

「AAAAAAAAA!」

 

「ガッ…!?」

 

 

騰蛇に強力な拳を直撃させる!そのダメージは大きく、騰蛇は体を大きくのけぞらせる事となった。有効打が入った事を確信した零次は即座に追撃を行おうとするも、すぐにのけぞりから回復した騰蛇によって体の遠心力を利用した強烈なはたき落としを喰らってしまう。

そのまま零次の体は超高速で地面へと向かっていくのだが…!

 

 

「『速度落とせ!』」

 

「うおっ!…悪い、助かった」

 

「私じゃ騰蛇に直接魔法をかけられないんだからお互い様よ。それより…」

 

「ああ。奴さん、今ので激怒してしまったみたいだな…!」

 

 

束が減速させたことにより事なきを得た零次だが、攻撃を受けたことにより激怒した様子の騰蛇は既に、臨戦態勢に入ってしまっていた。これにより、大阪の未来を占う大激闘が火蓋を切られるのであった。

 

 


 

 

そして、大阪の戦火と同時期。休みすら返上し来る論文コンペに発表する研究について調整を行っていた五十里達、そしてそれを護衛すると称して仲間内で談笑しているレオやエリカなどのいつもの面子。だが、今彼らは最大級の警戒心を持って、眼前の老婆に相対していた。

 

 

「どうやって監視を潜り抜けて…!」

 

「婆さん、アンタ論文コンペの研究を狙うテロリストかなんかか?もしそうだったら容赦はしねえぞ!」

 

 

一高の防衛設備を無視してここまで老人がたどり着いていることに驚いている範蔵、威嚇しながら竹刀に『高周波ブレード』を纏わせている桐原。他の戦闘を得意とするメンバーは漏れなく戦闘態勢を取っている中、幹比古が何かに勘付いたかのように呟く。

 

 

「まさか…十二天将の1柱、『太陰』か!?」

 

「…はあ!?」

 

 

叫んで驚いているエリカを始めとして、太陰はともかくとして十二天将の名を聞いた者たちは、そろって驚愕の表情を浮かべていた。それを見ていた老婆は、クックック、と不気味にしゃがれた声で笑った。

 

 

「…若人たちよ、人が生を謳歌する中で、最も大切な物が何かわかるか?」

 

「…最も大切な物」

 

「そうじゃ。それは人がそれぞれ己で決めるものじゃろうが…しかしじゃ、その何かを「決める」という行為そのものに、最も必要なものが何か…」

 

「…知恵。そう言いたいんですね」

 

「左様」

 

 

『太陰』とは、智恵に長けた神あるとされる。それを知っていた幹比古は、圧倒的な迫力を放つ老婆の求める答えを出すことができた。そのことに機嫌を良くしたのか、老婆は笑いながらこう告げた。

 

 

「若人たちよ、そなたらに試練を与えよう…」

 

「何!?そんなもの押し付けられても迷惑なだけなんだけれど!?」

 

「ちょっと花音、相手は神だよ?何をしてくるか分からないのに、挑発してはだめだ!」

 

 

老婆の態度に少しイラっと来たのか、千代田が反発しそれを五十里が制す。そして『太陰』が告げたその試練とは…!?

 

 

 

 

「名付けて、ドキドキ☆何問答えられるかな?ゲームじゃ!」

 

「?????????????」

 

 

何を言っているんだこのババア…!?(困惑)

 

 


 

 

総司の精神世界…

 

 

十二天将が各地に出没し、総司の仲間たちと相対しているころ、当の総司は何をしているのかと言うと…!

 

 

「う~ん?のう総司坊や、昼飯はぁ、まだかの?」

 

「おじいちゃんさっき食べたでしょ?ほら、お散歩の時間ですよー」

 

「う~ん、そうじゃったかのぉ?」

 

 

おじいちゃんの介護をしていたのであった!




魔法科世界の秘匿通信


・別に祀られている十二天将しかいないわけではないので、今回の様に勝手に動き出す者達もいる。


・現状戦場に立っていないのは、雫・ほのか・香澄・泉美・真由美・十文字ぐらい。

別小説でキグナスの乙女たち編初めていいですか?

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