二日目終了までしか書けなかった…例の摩利さんの事故まで書くつもりだったのに…
後、作者の諸事情により少しの間投稿できません。ご了承ください。今週末には出します。
達也は独立魔装大隊の面々の元を離れ、真由美の出場するスピード・シューティングの決勝トーナメント会場にやって来た。やはり決勝ともなれば予選とは人の出入りは比べものにならない程に多くなっていた。
「達也君ー!こっちこっち!」
達也を見つけたエリカが達也を自分達の方へ誘導する。今回は変な格好をしていない総司も既にいた。彼はVIPルームからわざわざ降りてきているのですぐに一行と合流できていたようだ。
「随分と人が多いな…」
「真由美会長が出るからだな。さっきまでこんなにいなかったぞ」
「あれ?総司って誰かに呼ばれてたんじゃ無かったか?」
「ああ。ここのVIP席で烈爺と観戦してた」
一瞬で沈黙する一行。何の用かは気になっていたが、まさか老師と観戦していたなど事前に聞いていた達也以外には想像もできなかっただろう。だがその沈黙も一瞬のことだった。
エリカが用意した席に着席する達也。その後ろにはほのかが座っており、達也の身長的に頭で見えにくくなっているかもしれない。その事に気づいた達也はほのかに声をかける。
「ほのか、見づらくはないか?」
「だ、大丈夫です!それに達也さんの後ろだと…」
「?大丈夫なら良いんだが…」
ほのかに顔を朱に染めたほのか(激うまギャグ)に気づかなかった達也に総司が『コイツマジか…!?』と言いたげな顔を向けていた。まるで鈍感系主人公のようだと思ったようだ。その視線に気づいた他の面々は『お前が言えた事か?』という視線を向ける。達也は総司からの視線に気づかないし、総司も他から…とりわけ雫から向けられた視線に気づくことはなかったが。
「いやしかし…本当に凄い人気だな…」
「達也君も、他の高校だったら会長の虜になってたんじゃ無い?」
「いやそりゃないだろ。あの人すっげー腹黒いし」
「そうかな~?意外にあるかもしれないじゃん…!じゃ、じゃあ総司君はどうなの?」
エリカが達也をからかったときに深雪からとてつもない冷気を向けられた気がして、達也のフォローに入った総司に標的を変える。因みに今度は雫のエリカを見る視線が痛くなった。
「どうだろうな。顔も良いし、スタイルも良い…あり得るかもしれん」
「おっマジ?」
「そ、総司君…!?」
意外な返答に面食らうエリカ達。特に雫は悲鳴を上げそうな顔をしている。
「だけどそれは他の高校だったらの話だ。今はあの人の腹黒さ知ってるし、なにより範蔵君に申し訳ないぜ」
「お前…服部副会長の事君付けなのか…」
「マイソウルフレンドだからな。因みにそれ以外は武明先輩に紗耶香先輩、克人先輩だな」
「大物過ぎません…?」
「なんでそんな人達と繋がりがあるの…」
「…見たことあるなそのメンツ」
美月とほのかは最早呆れの境地だ。幹比古には見覚えがある名前ばかりだったが。
「ねえ、総司君」
「ん?」
「…私は?」
先程名前を呼ばれたソウルフレンドとやらに自身の名前が入っていないことにどうやら雫は不安感を覚えたようだ。総司はそれを知ってか知らずか、恐らく知らないが笑顔でこう返した。
「雫ちゃんは特別だよ。マイベストフレンドだからな!マイベストソウルフレンドの方がいいか?」
「…!ありがとう」
「?どういたしまして?」
顔が不安げな者から一瞬で光り出した雫。まるで閃光魔法でも使っているかのようだ。
ともかくこれでエリカは達也と総司にこう言った異性に関する話題はしない…それか
「あっ、始まりますね」
我関せずと目をコートに向けていた美月が声を上げる。全員の興味が試合に向く…が、結局真由美の『マルチスコープ』を用いた『魔弾の射手』の射撃でクレーが続々と破壊されていく。まるで予選のリプレイ映像でも見ているかのような気分だ。
「えっ?」
「おっ」
そして会場に沈黙が訪れた。真由美のクレーが相手選手のクレーの後ろにあったにも関わらずに撃ち抜かれたのだ。相手のクレーは壊さずに。
「『マルチスコープ』に死角はありませんものね」
「ああ、そして七草会長なら全方位から撃てる」
「弾丸じゃなくて銃座の生成による射撃かぁ…応用効きそうだな」
総司の呟きを補足するように達也が『魔弾の射手』について解説する。そして、
「これが競技だからいいが、想像してみろ。もしコレを戦場で、威力最大に設定されたモノを使用された時のことを」
と付け足した。その「もし」の例え話を聞いた面々は驚愕の表情を浮かべる。総司だけヌベスコ顔だ。彼の脳内では確実に全弾回避しているだろう。
「たった一人で戦争を勝利に導く事が出来る。それが十師族だ」
結果が最早見えた試合に完全に興味を無くした達也は恐れるそぶりも無く淡々とそう告げる。他の面々がその達也に驚きの顔を向ける。ただ一人、総司だけがまるで達也を哀れむかのような表情をしていた。
試合そのものは勿論と言うべきか、真由美のパーフェクトで完全なる圧勝だった。
日付は飛んで九校戦二日目、達也は一高の天幕にいた。おかしい、彼はしばらくオフのはずだ。何故このようなところにいるのだろうか…
「ありがとう、達也君」
「いえ、深雪に頼まれては受けるしかないので」
「そこは『先輩の為ならなんなりと!』でしょう?」
「独裁政治か?」
「総司君うるさい」
「うぃっす」
達也は昨夜、深雪を通して真由美のクラウド・ボールのサブのエンジニアとして急遽抜擢されていたのだ。総司が此処にいる意味は無い。ただただ仕事が増えた友人をからかいに来ただけだ。
「そろそろ試合なのではないですか?会長」
「それもそうね。総司君、今に見てなさい!今日こそアナタに尊敬される先輩として君臨してあげるんだから!」
「あ、すいません。俺今日クラウド見ないんですよ」
「ええ!?なんで!?」
「お前も出るだろう?他人の試合から学ぶこともあるだろ?」
「…ああ、達也は俺の戦術知らないのか。その問いにはNoだ。俺はどんな奴が相手でも勝てる自信があるからな」
「確かにそうね…あの戦法は酷いから…」
「アナタが言うんですか?」
「会長、総司の戦法とは?」
「おっと会長。秘密にしているのでオフレコで」
「わ、分かったわ」
そう会話した後総司と達也達は天幕で別れた…
正直に言おう。真由美はまたしても全試合パーフェクトで女子クラウド・ボールを制した。その後新人戦の参考にと本戦女子アイスピラーズ・ブレイクの試合を観戦したが花音の魔法はほぼ自爆特攻のようなものであまり参考にはできなかった。
天幕に引き上げた達也と、ピラーズ・ブレイクを観戦していてそのまま兄に付いてきた深雪は天幕で更にグッドなニュースを受け取る。
「何があったんです?」
「あっ達也君!男子クラウド・ボールで桐原君が優勝したの!」
「ええ、二回戦で三高の選手と当たった時はどうなることかと思いましたが、彼は予想以上の結果を出してくれました」
真由美の発言に鈴音が補足を入れる。しかし、その表情はどこか浮かない顔だ。
「…どうされたんですか」
「あ、いえ…特には」
鈴音の表情の変化を悟った達也が問うと、予想外の答えが返って来た。
「ただ…桐原君がまるで橘君のような奇天烈な行動をしていたのが気になってですね…」
影響されてるー!と達也と深雪は心で叫んだ。確かに昨日総司は桐原の事をマイソウルフレンドと称していた。彼の影響を受ける可能性は大いにあるだろう。
「映像を見せていただけますか?」
「はい…コレです」
差し出された映像に二人が目を向けると…
『行くぜ、総司!お前が教えてくれたこの踊り!有効活用させてもらうぜ!』
₍(ง )ว⁾⁾
鳴らない言葉をもう一度描いて
₍₍ᕦ( )ᕤ⁾⁾ ₍₍ʅ( )ว⁾⁾
₍₍ ⁾⁾
₍₍ ⁾⁾
₍₍₍(ง )ว⁾⁾⁾
哀しい世界はもう二度となくて
₍₍ᕦ( )ᕤ⁾⁾ ₍₍ʅ( )ว⁾⁾
荒れた陸地が こぼれ落ちていく
₍₍ ʅ( ) ʃ ⁾⁾
一筋の光へ
「「……」」
その映像には奇怪なダンスを踊りながら相手の妨害やパワーショットを全て乗り越え、三高の選手を圧倒している桐原の姿だった…
「「…失礼します」」
そのダンスに何故か頭痛が痛くなってしまった司波兄妹はホテルへと向かった…
バトル・ボード会場にて…
「…やっぱ精霊達が騒いでいるな」
先程達也と別れた総司は今日は試合が無いはずのバトル・ボード会場の前にいた。彼は端から見れば競技場を睨んでいるように見えているだろう。しかし、総司が見つめていたのは別のモノ。明らかに異常な動きをする精霊達を見ていたのだった。
「絶対明日なんかあるな…はてさて、敵は伝統派か、それとも無頭竜とやらか…」
そう呟いた総司は競技場に背を向けその場を後にした。
魔法科世界の秘匿通信
・ここで桐原が優勝することでポイントに変動が起こるが見事に森崎達一年の一科生が原作よりも得点を下げる事でプラマイゼロになる。
・総司が真由美を「アリ」だとしたのは、作者が雫ちゃんの次に真由美さんが好きだからです。差は大きく雫ちゃんが圧勝ですが。
次回こそは、書けるよね?摩利さんの事故!(パブロン感)
別小説でキグナスの乙女たち編初めていいですか?
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