魔法?よく分からんわ!殴ろ!   作:集風輝星

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うっっっっす!?(内容が)

やばいってこれ、表現が拙すぎてやばいよこれ(寝不足)


さっさと寝るか…


アンケートはもうちょっと続けます。


九校戦編 その十六

試合終了後、達也と深雪は急いで雫の控え室に向かっていた。理由は簡単、彼女が使ったあの謎の魔法の正体を突き止めるため、そして()()()()()()()雫の様子を見るためだ。

 

 

「雫」

 

「達也さん?それに深雪も…」

 

 

深雪は終了後急いで着替えを済ませていた為現在は制服を着用している。対称的に雫は今目覚めたのだろうか、まだ振袖を着たままで座っていた。

 

 

「おう、お前ら来たか」

 

 

奥から飲み物を運んできた総司。達也達が来ることを予測してか自分の分含めてキチンと四人分のカップを用意していた。挨拶をして出されたお茶に口を付ける二人。その二人の目の前では「大丈夫雫ちゃん?お茶飲める?」「うん、ありがとう総司君」と笑顔で会話する総司と雫が目に入る。率直に言ってカップルのそれだ。達也と深雪は相変わらずの二人にため息をこぼす。

 

 

「体は大丈夫なの雫?」

 

「うん…かなり回復したかも」

 

「何故倒れたんだ?」

 

「達也なら分かるだろ?所謂サイオン切れだよ」

 

 

問う達也に対し総司が横から口を挟む。

 

 

「確かに強力な魔法だったなアレは…サイオンがもたないのも頷ける。だがあんな魔法見たことも…」

 

「だろうな、俺が雫ちゃんの為に作った魔法をお前が知っていたら、たちまちお前は俺のストーカーだ」

 

 

達也的にも、深雪的にも聞き捨てならない言葉が後半に付随していたが、それ以上の衝撃に二人は総司を見つめる。

 

 

「あれはお前が開発した魔法なのか?」

 

「そう。ピラーズ・ブレイクにおける対深雪ちゃん用の魔法だ」

 

 

総司が魔法を開発した。と言う事実に今だついて行けない二人は硬直する。そんな二人を見た雫は…特に達也に対して申し訳なさそうに話す。

 

 

「達也さんごめんなさい。私は、達也さんを信じ切れなかったの…」

 

 

疑問符を浮かべる達也と深雪。雫が言うには、達也が自身よりも深雪を優先してしまう可能性を捨てきれなかったとのことだ。その不安感から総司に相談した結果、今回の魔法を作成する事になったらしい。

 

 

「それは…済まなかった、不安にさせてしまって」

 

「ううん、いいの。それに達也さんは深雪を信じているから卑怯なことはしないってどこかで分かってたはずだったんだけどね…」

 

「…雫」

 

「どうしたの深雪?」

 

 

深雪は雫に向かって真剣な表情で話す。

 

 

「貴女は勝ったのよ。そんな貴女が、私よりも暗い顔していたらダメでしょう?」

 

「…そうだね、深雪」

 

「優勝おめでとう、雫」

 

「俺からも言わせて貰おう…おめでとう、雫」

 

「んじゃ俺から改めて…雫ちゃん、本当に頑張ったね。優勝おめでとう!」

 

「…ありがとう、みんな」

 

 

そう言った雫の目には嬉し涙のようなものが光る。慌てる男性陣を余所に、深雪が雫を優しく抱きしめる。まさに友を賞賛するようなその抱擁は雫と深雪を二人だけの友情の世界に誘う。そこから彼女達はこの日までの苦悩を分かち合い始めた。

完全に蚊帳の外となった男子二人は、顔を見合わせる。そして一旦控え室からでてから達也が総司に問う。

 

 

「ところで総司。あの魔法は一体どんなものなんだ?」

 

 

この世界では相手に魔法の詳細を尋ねる事は基本的にタブーとされている。長年の研究の成果たる魔法を軽々しく話す訳がないからだ。

 

 

「ん?いや単なるSB魔法だが」

 

 

だがそのタブーも総司には例外。そもそもこの魔法は総司が考えたオリジナルだ。言わば達也の『能動的空中機雷(アクティブ・エアー・マイン)』のようなもの。総司には話すことを躊躇う理由はない。

 

 

「あの魔法は二つの魔法を使ってる。そしてあの二つの魔法はそれぞれ細かい照準などを精霊達に代替してもらっているんだよ」

 

「それは…」

 

 

細かい魔法操作。それは使用者たる北山雫が不得意とする分野である。確かに思い返してみれば、風の魔法はしっかりと指向性を持ち続けていたし、紫電の魔法も寸分違わず深雪の氷柱に直撃していた。あそこまで大規模な魔法を使いながらの精密操作は今の雫には無理だ。そこを精霊で補うという発想は現代魔法の方が得意な達也には思い浮かばなかったものだ。

 

 

「…失礼だが、後で魔法式を見せてもらえるか?参考にしたい」

 

 

あそこまでの大規模な魔法で、威力も速度も落とさず、精密な操作もできるとなればとても作り込まれたな魔法式なのだろう。と達也は思っていた。どこか嫌な予感を持ちながら。

 

 

「……」

 

「どうした総司?やはり見せたくないのk「…ないんだ」…は?」

 

「俺、あの魔法の魔法式、分からないんだ…」

 

「……?………????????」

 

 

達也は一生で一番多く疑問符を立てたかもしれない。

 

 

「魔法式が分からない?何を言っているんだ?あれはお前が開発したんだろ?」

 

「俺、魔法開発してもどうゆうプロセスで処理してるのか分からないんだよ」

 

 

詳しく言うとこうだ。総司は魔法演算領域が極端に狭い。それは発動した魔法式を理解する事が出来ないほどにだ。彼は魔法の発動を認識するのではなく、その魔法発動に不可欠なエイドスの書き換えに反応して魔法を知覚する。

簡単に言えば…誰かが難問の数式を途中式無しで答えを書いた時、詳しい解き方を理解しないまま答えだけをみて『こんな答えになるんだ-』と記憶するような…総司は魔法師が書き終えた答案の回答部分だけを見て中身を理解せずに結果だけを理解するのだ。

故に論理的に魔法式を考案する達也と違い、『こうすればこうなるんじゃね?』というイメージだけで魔法を作成するのが総司だ。つまりあの魔法はいくら目的が決まっていたとはいえ、ほぼ感覚だけで作成された魔法だったのだ。

 

 

「…お前、それでどうやって安全性を確認するんだ」

 

 

達也の声音には怒気が含まれていた。技術者として安全も確認せずに他人に使わせることなど信じられないのだろう。

 

 

「それはな、精霊達が『これじゃだめだよ』みたいに教えてくれるんだ。そして精霊達が納得するような魔法が作れた時は、確実に安全なんだ」

 

「何だと?」

 

 

にわかには信じがたい話だ。しかし総司の生まれを考慮すれば、精霊達が手を貸すのも分かるし、そもそもかの陰陽師は天才と呼ばれた男だ。その血を引いた総司が天才肌になったのも頷ける…かもしれない。

しかし、それではやはり気が済まない達也。

 

 

「…次からは俺に持ってこい」

 

「了解でーす」

 

 

達也は諦めたように総司に言いつけた。

 

 


 

 

九校戦七日目。この日は九校戦のメイン競技、モノリス・コードの新人戦の予選リーグ及び花形競技のミラージ・バット新人戦が行われる。

 

観客達は華やかなミラージの方が関心が高いようであり、モノリス側の観客席には人が少ない。だが無理もないだろう。

バトル・ボード優勝者のほのか、ピラーズ・ブレイクの準優勝者深雪、クラウド・ボールの準優勝者里見スバルの三人に誰もが注目していたからだ。

しかもCAD担当のエンジニアは司波達也ときた。ここまでの一高の快進撃を支えているのはこの男である事は既に全ての観客が理解していた。そんなミラージ・バットを見たいのは必然だろう。そんな事実に舌打ちをする男が一人。

 

 

「チッ…!」

 

 

そう、森崎駿だ。彼は達也がとてつもない成果をドンドン打ち出しているのに対して焦りを覚えていた。彼の精神状態は現在追い詰められている。それは前述の通りに活躍する達也を超える成果を出さなければ…という固定脅迫観念と、

 

 

「落ち着けって。ほら、カロリーメイトをお食べなさい」

 

「断る!」

 

 

そう、チームメイトの橘総司だ。そもそも森崎は達也よりも総司をライバル視している面がある。原作と違い、校門でのイザコザを止めたのが総司だからだろう。彼がチームに入るとなった時、森崎は猛反対した。

対する総司だが、この男は当初『やべー奴』と森崎を認識していたのだが、練習を重ねて行く内に森崎が意外と努力家であることに気づき、割と好感を抱いた。それからはまるで父親…のような母親の気持ちで接しており、森崎がかみついてくることには『これが反抗期って奴か…』と呑気に見当違いの認識でいる。

 

 

「くっ!…悔しいが、お前の作戦が一番成功率が高いんだ、失敗するなよ!」

 

「どうした急に」

 

「うるさい!」

 

「ええ…」

 

 

森崎は最早焦りで幼稚な罵倒しか出てこなかった。そんなこんなで試合が開始する。

 

 

予選第一試合の相手は第六高校。場所は岩場ステージに決定された。試合開始を目前に、モノリスに並ぶ森崎、五十嵐、そして総司。

 

 

「…作戦の確認だ。予定通り、俺が序盤は前衛でモノリスへ攻撃。五十嵐が中衛で相手の動きを牽制。橘は後衛でモノリス防衛」

 

「おい、森崎。ホントにその作戦で行くのか?」

 

「もうワガママを言える状況じゃない!なんとしてでも優勝しなければならないんだ!」

 

「おいおい、そんなカリカリすんなって。カロリーメイト食べる?」

 

「食べるわけないだろう!そもそも持ち込んできたのか!?」

 

 

森崎の怒りもノリがいつものメンバーとのやりとりに似てきている時点で若干総司汚染されているのだろうか。五十嵐も驚いた顔で森崎を見ていた。

気を取り直し前方に向き直る三人。視線の先約800メートル先には六高の陣地。試合開始の合図と共に、総司以外の二人が一斉に駆け出す…

 

 

これが後に『九校戦モノリス史上最もクソゲー』と呼ばれる試合の幕開けであった。




魔法科世界の秘匿通信


・達也と総司の魔法開発の違い:魔法式を山登りに置き換えた場合、達也はいくつもの枝分かれした道の内、どれが最短かを測りながら魔法式をゴール、つまり頂点まで持って行くのに対し、総司は精霊の力を借りて、道無き道を突き進んでゴールまで直進するイメージ。
故に達也の魔法には無駄が無く効率が良いが、総司の魔法は燃費が凄く悪い。今回雫が用いた魔法なんて深雪でも七回程使用すればサイオン切れするという驚きの産廃魔法である。因みに固有名称は『風神雷神』


・急に森崎に優しくなったのは、森崎のメンタルが壊れすぎると孫美鈴がワンチャン死ぬかも…?と思ったから。



二話連続で書いたから死にかけで文章が終わってる…

別小説でキグナスの乙女たち編初めていいですか?

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