それに関することなんですが、仮にキャラの誕生日ガチャとかあったら、周年記念と一緒にガチャが実装されるということ…?もし周年キャラが雫ちゃんだったら…?
固有結界、『無限の課金』を展開する必要性があると…!?
夏休み編 その一
「…本当に私達も来て良かったのかしら、雫?」
「大丈夫だよ。皆がいても総司君は私にちゃんと伝えてくれるだろうし、深雪達は桐原先輩みたいに空気読めない訳じゃ無いから」
「やっぱり桐原先輩の事気にしてたんだな…」
「当然でしょ、むしろ何で簡単に水に流せると思ったのよ」
「水に流したとまでは言ってないだろ?」
「ふ、二人とも落ち着いてください!」
ここはとある船着き場。そこには一隻のクルーザーが泊っていた。
ここにいるのは何時もの一高二科生を中心としたグループだ。校内では通称、『司波派』とか、『橘のグループのマシな方』とか言われている。勿論マシじゃない方は桐原をはじめとした例の先輩軍団+総司と雫の事だ。
そして、彼らの目的は一つ。思いっきり遊ぶことだ!
ことの経緯は毎年夏に雫とほのかが訪れている別荘(北山家保有)へ、今年は新しい友達を連れてきなさいと雫の父の潮が提案したことで、雫がイツメン全員を誘った形だ。因みにこの潮の提案は、『いくら義理の息子が確定するかもしれないとはいえ、二人だけで行っては折角の別荘も楽しさが減ってしまう。どうせならば大勢で遊んできなさい』との考えからだ。
しかし深雪達は雫がこの旅行で総司と、九校戦の時は邪魔が入ったあの件の続きを行うつもりなのは知っていた。故に誘われたときも驚いたし、今も改めて聞き直した。要約すれば総司と二人きりじゃ無くて良いのか?と言った意味合いで。だが雫はこれを快く了承。彼女の頭の中では総司が上手いこと全員がいない、二人きりの時間に呼び出されることが半ば確定している。
だからこそ、折角だからという父の提案に賛成したのだ。今だって、レオとエリカが楽しそうに(?)喧嘩しているし、それを仲裁しようとしている美月も心なしか浮かれているように見える。
「フレミング推進機関か……エアダクトが見当たらないから電源はガスタービンじゃないな。光触媒水素プラントと燃料電池を合わせているのか?」
「念のために水素吸蔵タンクも積んであるよ」
「見てくれ幹比古!釣れたぞ~、活きの良いマグロだ!」
「今数秒前にルアー投げたばかりだよね!?っていうかマグロってこんな近海で釣れるの!?しかもクッソデカいし!」
そんな気遣いをする妹たちを尻目にクルーザーの動力部が気になった達也がじっくりと分析をしていると、唐突に船長…っていうか潮から声を掛けられ、そのまま自己紹介をする。総司が釣ったマグロは200㎏位だった。
そして達也は潮に目礼をすると、妹を呼びつける。
「深雪!」
「はい、なんでしょうお兄様?」
「この方が雫のお父上の北山潮さんだ」
「そうでしたか、この度はお招きいただきありがとうございます」
「いやいや、私も見目麗しいお嬢様に会えて嬉しいよ」
流石は妻子持ち+社交界での荒波を生き抜いた経験者、深雪に見とれる等という愚行は犯さなかった。若干鼻の下が伸びているように見えていたが。
「小父様、私の時はそんなこと言ってくれなかったじゃ無いですか」
「いい年して鼻の下なんか伸ばして…」
「お義父さん、流石にそれは…」
「あ、いや…おお! 君たちも娘の新しいお友達だね! 私は一緒には行けないが楽しんできてくれたまえ!」
「逃げたな」
ほのか、雫、総司からの冷えた目線から逃れようとレオ達に声を掛けた後、そのまま車に乗ってしまった。伊達に『ホクザングループ』の会長やってないのである。後皆総司がナチュラルに潮をお義父さん呼びした事はスルーした。
「それじゃそろそろ出発しようか。黒沢さん、お願い」
そう言うと操舵者であり、別荘では一行の世話もしてくれる黒沢女史が深々と頭を下げた。というか彼女の格好はキッチリとしたスーツだ。『暑そう…』という感想が浮かんだのは総司だけでは無かったはずだ。
「これが船旅の醍醐味よね~」
「船遅くね?」
「どうどう総司君。抑えて抑えて」
「その醍醐味踏み潰している奴いますけど…」
出発したクルーザーにエリカがオッサンくさい感想を漏らす。それにかみつこうとしたレオだが、直後の総司の発言に呆気にとられて何も口から発せなかった。代わりに幹比古が総司に向かって呆れた声音でため息交じりに呟いていた。しかし仕方のないことだろう。総司の速度は軽くマッハを超える。そんな人間がクルーザーの速度如きで満足出来る訳もなかったのだ。だが今回ばかりは目的地が分からないのでジッとしているほかない総司はどこか暇そうだ。
「う~ん、暇だし今から幹比古の体をシェイクしようか」
「止めて!?船酔いはしてないけど普通に戻しそう!」
「ええんやで?」(暗黒微笑)
「良くない!」
何をどうしたら幹比古が戻してもいいなんて思考にたどり着いたのかは全くの謎だが、総司は幹比古に近づきシェイクする体勢に入る。幹比古は逃げた。総司と面白そうだからと雫は幹比古を追いかけた。
「あの二人って結構ノリが合うわよね」
「昔はあんな感じじゃなかったんだけどな…」
そんな感じで誰々と誰々は似てる的な話をしていると、ふといきなり総司と雫がお似合い的な恋バナに発展する。
「でもおホントに似合いだよねあの二人」
「私と総司君のこと?」
「雫戻ってくるの早くない?」
「鍛えてますから、シュッ」
「やることなすこと総司になってきてるわよ、シンクロしてきてるじゃない」
「シンクロ…?おい、デュエルしろよ」
「シンクロは所詮時代の敗北者だよ」
「ハァ…、ハァ…、敗北者…?取り消せよ今の言葉、取り消せよ…!」
「だが断る」
「ふざけるなあ!こうなったら!」
「いいよ、かかってきて!」
「「ライディングデュエル、アクセラレーション!」」
「なんかいきなり始まったわね…?」
「雫、昔と大分変わっちゃった…」
「でも、今の雫はとても楽しそうよ?」
「そのノリで一部の人間が被害を被ることを知ってくれ妹よ…!」
恋バナを一気にギャグで塗り替えた総司達を見て、深雪が楽しそうな笑みを浮かべる。達也はこれ以上胃にダメージを受けたくないので、総司のような頭キチガイが増えることは望ましくないのだろう。深雪に深刻そうな顔で申し立てた。因みに深雪はよく理解していない。
というか雫はともかく総司がナチュラルに会話に参戦してきているのは、無事に幹比古をリバースさせることに成功していたからである。
そうして、クルーザーによる船旅が終わり、無事に別荘へと来ることが出来た。
なんやかんやで別荘に着いた一行は、早朝からの船旅の疲れをとるという目的で、初日の午前中は部屋で過ごすことにした。
そしてその部屋割りだが…
「…孔明の罠か!?」
男性陣、女性陣と分けられているのに、何故か雫と総司だけ同室なのだ。別に総司に文句がある訳じゃない、どちらかと言えばウェルカムだ。しかしこの明らかに意図的な割り振りに孔明の罠を感じずにはいられなかったのだ。
「…どうしたの?総司君」
「俺のハートが火を見るよりファイアーレベルに熱くなってるんだよ」
「ふふ、それはよかった」
「まさか…雫ちゃんは孔明…?」
「フフフ…」(暗黒微笑)
「かてない…」(白目)
知らないのか、雫からは、逃れられない。
「だが勿論ベッドは別々…」
「ベッドはダブルが一つだし、お風呂も一緒に入るよ」
「……」
総司の脳内は、「俺、まだ告ってないんだけど…ないよな?」と言った、困惑で満ちていたのだった。
魔法科世界の秘匿通信
・総司と雫が付き合ってないくせにラブラブなことは学校では秀知院学園の生徒会メンバーより周知の事実である。
・部屋が同じなのは雫と黒沢さんの共謀。潮さんもナイス!と言っています
夜の描写が楽しみですねぇ!?(そこまでエロくするつもりはない。)
別小説でキグナスの乙女たち編初めていいですか?
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いいともー!
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駄目だね~駄目よ、駄目なのよ~