後雫ちゃんもっと増やして魔法科トップレベルの人気キャラぞ?
「かくかくしかじかで私達は狙われているの」
「雫!その説明じゃ総司さんは分かっても七宝君は…!」
「「まるまるうまうま」」
「あれー!?」
「それとほのかちゃんよ、私は憂国の戦士国防仮面だ」
「アッハイ」
一高生達に群がっていたクローンを退け、一旦一塊にして陣形を立て直させたそう…国防仮面と琢磨は、雫の説明を放棄した説明(?)を理解し、総司のメンタル攻撃の為に友達が狙われていることを知る。琢磨はなんだかんだで真面目風に振る舞ってはいるが、総司に影響された時点でオワオワリなのだ。
「クソッ、大亜連合めなんて下劣な…!」
「やはり異国人は危険…!即座に掃討しなければ、その総司という少年も危ない…!」
「いやそれあな「私は国防仮面だ」…頑なね」
この場に橘総司などいない、ここにいるのは正義の味方国防仮面なのだと譲らない国防仮面。そんな中、一高生達をどう脱出させようか考えていた琢磨が(余計な事を)閃いた。
「先輩、我々の目的はこのクローン共の掃討です。ターゲットがこちらの方々を狙ってきているのなら、敢えて囮にするのはどうでしょうか」
「お前って時たま酷いよな」
「お互い様です」
「…倫理観的には間違っているが、確かに効率はいいな。わざわざ残党を探しに行かなくてもいい」
「ではその方向で「だが断る!」!?」
いきなりの大声に、その場にいた全員が驚く。特に琢磨と雫以外はいかにも親友といった雰囲気で話す二人をぽけーっと眺めていただけだったので、現実にたたき起こされてとてもビックリしていた。
「この俺がッ!愛する人や仲間達を駒として扱うなどと思ったのか、このマヌケがぁ~!」
「…先輩って結構変わりましたよね」
「…その言い方はよせ、成長したんだよ俺も」
「それもこれも、全部あの北山さんのおかげですか?」
「…ああ」
「なら、尚更守り切らないとですね」
そう言って二人は敵陣に飛び込む。両者ともにマッハを超えかけている速度にクローン達は対応出来ない。クローン達は身体強化に優れているが、強化の次元が違う琢磨と強化の必要がない総司に勝てるはずが無い。抵抗むなしくどころか、抵抗する暇無くクローン達の命が秒で散っていく。
「そらそら!遅いぞお前らァ!」
「本当に数が多いやつらだ!」
「「「「国防バンザーイ!」」」」
二人の速度は常識を越えている。本来魔法師の強化は自身の脳が追いつける範囲までだ。琢磨はこの点をクリアしているが、それだけでも信じられないほどの才能なのだ。それだけにクローン達では到底追いすがる事など出来ない。更には国防に洗脳された一部のクローン達も敵側に攻撃を加えて相打ちが多発している為、(敵も味方も)ゴリゴリ数が減っていく。
だがやられっぱなしのクローン達ではない、彼らは自分達が使い捨ての道具である事をしっかり理解している。故に、眼前の脅威を無視してでも目標を殺害することを優先することにした。そして今現在、二人の暴れっぷりに目を奪われている一高生達。彼ら彼女らはまだ学生、いくら強い援軍でも自分達が油断していい訳で無い事を頭の中で理解していても、つい気を抜いてしまっていた。
「…!まずい、来るぞ!」
咄嗟に気づいた摩利の声で全員が体勢を整えて反撃の用意をするが、それは少し遅すぎた。速度から考えて全員のCAD操作よりも先にクローン達の攻撃が命中するだろう、だが…
「『ミリオン・エッジ』!」
その攻撃は放たれる前に琢磨の魔法により防がれた。
「今のが七宝の…」
「…流石はウチより魔法技能が『七』に近い家ね」
旧第七研究所、そこで研究されていた『群体制御』の魔法。同じ七でも元が『三枝』と三の家系であった七草よりも群体制御に優れる七宝家の嫡男、琢磨。更にこの『ミリオン・エッジ』にはCAD操作をせずとも発動できる為、今のような咄嗟の事態にも使用できるという利点がある。コスト面を考慮しなければ総じて優秀な魔法である。しかしこの魔法には弱点があった。いや、魔法では無く使用者の琢磨にであろう。
「っ!しまった!」
「任せろ!」
琢磨はこの魔法の使用時には魔法演算領域の大半を使わなければならない。つまり身体強化を維持できないと言うことだ。幸いにも今は総…国防仮面がいた為無事だったが、一人の時にこの状態に陥っていた場合琢磨は死んでいた可能性が高い。
「此処戦場!しっかり気張らんかい!」
「「「すいません…」」」
国防仮面からの忠告に気落ちする一高生。しかし流石は一流、即座に切り替えてクローン達を沈黙させていく。
「総司君!結局これどうやったら勝ちになるのよ!?」
「居なくなるまで消すしかないよなぁ!」
「やっぱりー!?」
面倒くさくなったのか、エリカやレオなどが文句を言ってくることもあったが、その動きによどみはない。一高生達だけでも耐えていた中に超戦力が加入した事で数倍のスピードで数が減っていく為、一高生達にも遙かに余裕が出来ていた。
そうして居る内に、もうクローンの残存が半分をきった。
「ヨシ!コレもう勝っただろ!」
「先輩露骨なフラグ建築はやめてくださいよ…」
勝ち確と見なした国防仮面が明らかにフラグを建てる。事実目に見えて減ったクローンを見ればそう考えるのもおかしくはない。先程まで行われていた兵力の追加も止まった、と言うことは上陸したクローン共を粗方片付けたと言っても過言では無いのかもしれない。
「…でも結局、強力なクローンも『伝統派』の連中も一切見かけませんでしたね」
「それはそう。『伝統派』云々は九島からだから偽の情報掴まされただけかもしれないけど、あの資料の書き方じゃ強力なクローンの一体ぐらい隠れてると思ったんだけどなぁ…まあいいか、居ない分には越したこと無いんだし」
そう言って国防仮面は琢磨を見やって、その後に後ろのメンバーを見てから琢磨に告げた。
「このぐらいの数なら俺一人で十分だ。お前はみんな連れてシェルターまで行け」
「…もしかして死のうとしてます?それ『俺に任せて先に行け!』状態じゃないですか」
「洒落にならんこと言うな。さっさと行け」
「…はいはい」
琢磨は不安を感じながらも渋々言うことを聞いて後ろに下がって一高生達を避難させる。これで雫やみんなの安全は保証されたものだろう。そう考えた国防仮面は本格的にクローンの退治に本腰を上げる。
殴り、蹴り、折り、裂き、埋め、吹き飛ばし…様々な方法で処されていくクローン達。彼らからの血で駅前広場は赤黒く染まっていた。そんな中、国防仮面は言い表せない違和感について考察する。
「(…今の所は順調だ、正直このまま行けば負けは無い程に。なのに、何で今朝から今までずっと嫌な予感がするんだ?)」
総司は今までの戦いにおいて、違和感の正体を未だ掴めていなかった。そんな中、国防に洗脳されたクローン達が戦闘の余波で近づいて来た。
「なあお前、お前らの中で一番強い奴知らない?」
「国防バンザーイ!」
「だめだこりゃ…おい、そっちのお前はどうだ?」
「国防バンザーイ!」
「だめみたいですね…」(呆れ)
自分で洗脳しておきながら無能扱い、自分のクローンに対する扱いがとても酷い。一周回ってクローン達が可哀想だ。
「はあ…やっぱそう簡単に尻尾ださねーか。強いって事は知能あるんだし…あの抗菌スプレー野郎も一枚噛んでそうだな。探してぶっ飛ばすか?」
「勘弁してくれ、アイツのとこの料理は美味いんだ。思わず美味しいヤミー感謝感謝って言ってしまうぐらいにはな」
「へー…因みに何の料理?」
「中華」
「ああ…アイツの名前何か三國志に出てきそうだったからな、キラキラネームって奴?」
「もしかして本人かも?」
「んなアホな」
「「はっはっはっはっは!」」
「…は?」
今この場には自身の味方はいない。居たとしても話せないクローン達だけだ。では今こうして自分と話していたのは…?
勢いよく振り向く総司。瞬間、琢磨の拳に勝るとも劣らない拳が自身の顔にめり込む。今まで自身がクローン達にそうしてきたように、背後の建造物まで吹き飛ばされた総司は、眼前に自身と全く同じ顔の男が、悪い顔をしながら拳を振り抜いている姿が見えたのだった。
魔法科世界の秘匿通信
・正直近接特化に加えて実力差がありすぎて戦闘描写が不可能。この程度のザコだと相手にもならないし…
・琢磨は『ミリオン・エッジ』レベルを超える魔法で無ければ強化と並行使用できる。
次回は敵が強くなるから戦闘がマシになると思うから許し亭許して…
別小説でキグナスの乙女たち編初めていいですか?
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駄目だね~駄目よ、駄目なのよ~