本作を読んでくださっている皆様には感謝の言葉しか見つかりません。これからもご愛読よろしくお願いします
「それじゃ、行ってくるよ」
「頼んだよソウジ。君が居なければ介入してくる勢力をいなしてパラサイトを追い詰める事は彼らには難しいはずだ。こっちはティアを命に代えても守り通す、心配することはないよ」
「オッケー、その返事で充分だ」
USNA、レイモンド・クラーク宅の前。そこで総司は、今まさに出発しようとしている所だ。こっちらでは朝方だが、向こうではちょうどレイモンドが指定した時間帯となっているはずだ。そして肝心の雫は、既に総司謹製の劣化版『仮装行列』…隠れる事だけが目的の魔法、『
「それじゃ、出発するわ」
「…一応聞くけど、どうやって行くつもりなのかな?」
実のところレイモンドはこの点を心配していた。彼が来たときと同じように海上を走れば、それこそ本当に海軍に喧嘩を売ることになりかねない。だから別の方法があるなら…と一縷の望みを掛けてレイモンドは尋ねたのだ。すると、総司から斜め上だがレイモンドの心配を杞憂にさせる返事が来た。
「どうってそりゃあ、ケツワープっしょ」
「…?」
「それじゃ行くぜ…!ヤヤヤヤヤヤヤッフー!!!」
「!?」
総司が日本側に背を向け、奇声を発したかと思うと、総司の姿がものすごい勢いで消えていったのだ。これにはレイモンドも苦笑い。
「相変わらずだな…彼は」
そうしみじみとしながら、レイモンドは家の中に戻って行くのであった。
一方日本では…
「よう…お嬢さん達…遊ぼうぜ…?」
「誰がアンタとなんか…!」
「七草先輩に、『安部零次にナンパされました』と伝えておきますね」
「すいませんホントマジ勘弁してください」
「…」
「リーナ…複雑な表情してるわね…」
安部零次がかっこよくリーナ、深雪、エリカの目の前に現れ…
「そちらの方にはお初にお目にかかります。私、周公瑾という者です」
「なるほど!コイツがあの殺菌スプレーって奴だな!」
「何言ってるんだレオ、滅菌スプレーの間違いだ」
[訂正、抗菌スプレーです]
「……」
怪しげな雰囲気を纏わせ現れた周公瑾に、レオ、達也、ピクシーの三人は警戒心を募らせる。そして…
「貴方たちが私達の計画を邪魔しようとする不届き者ね?私は不二原束。よろしく…」
「王手飛車角取り」
「なるほどそう来たか…」
「…なんで将棋やってるの!?」
「まあまあ落ち着いて、お茶でも飲みましょうよ」
「あら、コレはご親切にどうも…ズズズっ!ゴホッゴホッ!にっが!なんなのコレすっごい苦い!?」
「やだなあ、お茶と言ったらセンブリ茶でしょう?」
「そんな常識無いわよ!?」
「つーかなんで僕達はこんなところで将棋やってんだー!?」
「アイタっ!?」
「もうっ、吉田君!いくら負けそうになったからって将棋盤投げるのはやめてください!」
「そうだよ、達也さんならこんな時、「分かった、何とかしよう」って言って逆転しちゃうんだから!」
「その台詞劇場版のでしょ!?…あれ、劇場版ってなんだ?…まあともかくだ!」
総司がこちらへ接近してきている弊害か、何故かおバカになってしまった美月、結構前にその片鱗を見せていたほのか、本人も大分アレだが、二人の前ではツッコミに回らざるを得なくなった幹比古。この三人の前に意気揚々と出てきた束は、三人の勢いにペースを握られっぱなしだったが、将棋盤が当たった痛みで冷静さを取り戻し、怒りに満ちた表情で叫ぶ。
「もう許さないわ!『死ね』っ!」
「っ、これは言霊を利用した攻撃か!」
束の叫びと共に放たれた禍々しい黒のエネルギー状の弾丸。流石は神童とも呼ばれた幹比古は、その魔法が言霊を利用した物であると一瞬で分析する。だがその弾速はあまりに速い。端的に言えば回避不能だ。幹比古の推論を信じるなら、あのエネルギーには相手を死に至らしめる効果があるはずだ。そして更に、そのエネルギーは一発だけではなく、広範囲に広がるように無数に放たれていた。まさに絶対絶命…!
「合わせて、美月!」
「うん!」
「え?」
だがそんな状況にも関わらず、美月とほのかは笑みを浮かべている。焦っているのは幹比古だけだ。そして二人は幹比古の肩を掴んでグイッと引っ張り…
「「ガードベント!」」
「「えええええ!?」」
幹比古を盾とする二人の行動には思わず盾にされた幹比古と攻撃した側の束の声が合わさってしまう。そして幹比古に攻撃が直撃した。
「っ、仲間を見殺しにするなんて大した度胸ね!」
「痛ぁ!」
「えっ、なんで生きてるの」
「知らないんですか、ギャグ時空じゃ人は死なないんですよ」
自信満々に返事をするほのか、ドン引きする束。
「どうしたんですか吉田君!誰にやられたんですか!?」
「君たち…」
「誰にやられたんですか!?」
「…あの人です」
「なんですって…!?」
「おかしくない?確かに攻撃したけどおかしくない?」
無事を確認してきた美月の圧に負け、ガードベントを追及することすらできなかった幹比古、やはりこの作品の不憫枠である。そして上手くヘイトを束に向けることが出来た美月。この惨状を見て、束は焦って仲間に通信を送る。
「ねえ、こいつら話に聞いていたよりヤバイ奴らなんだけど…ねえ聞いてる?」
だがその通信に答えるはずの二つの声は、一向に聞こえてこないのであった。
何故ならその二人ともピンチに陥っているからである。ここで一度その二人にも視点を向けてみよう。
『あのね零次さん!何回言ったら分かるの、貴方はボクの終身栄誉抱き枕だって言ってるでしょ!?』
「はい…すいません…意味分かんないけどすいません…」
「本当にあの男は敵なの…?」
「ええ、中学生の尻に敷かれてるだけの敵よ」
「あんなのに負けた私って…」
「安心して、リーナ。アタシ達も勝てないから…」
結局深雪のリーサルウエポン、『七草召喚』で一旦静まっている零次。先程、自分の通信機(束からの通信)がギャーギャーうるさいから何とかしろと言われて握りつぶしてしまうほどに動揺している彼を見て、リーナは自分にふがいなさを覚えたという。つられてエリカも悔しそうな表情を浮かべる。でも残念、現実でしたってね。
「でもさ、抗菌って確か菌に対する対処法じゃ一番程度が低いんだよな?」
「そうだな、強い順から滅菌、殺菌、除菌、抗菌だな」
「じゃあアイツ四番目に強い奴って事か?」
「そんな鰤みたいな展開あるわけないだろ、そんなこと言ってたら余裕なのに総司の奴が、「終わりだ…」みたいな事言って収集が付かなくなるだろうが」
「あの…そもそも私は敵なのですが…」
[警告、あの作品の十刃は零番が存在します。つまりはそのシーンの対象のキャラは五番目の強さです。加えて、あのうさんくさい男は四番目にふさわしくありません。訂正を求めます]
「その心は?」
[四番目の実力者というのは褐色巨乳のエロいネーチャンが最適解だからです]
「おみそれいたしました」
「そんな知識どこから引っ張ってきたんだ」
[一高のデータベース内の、一部変更を加えられた部分からです]
「絶対アイツの所為だろ、何やってんだ…」
脳内が真っピンク状態のピクシーにひれ伏すレオ、総司に呆れる達也。この状況に混乱する公瑾。全部お前の名前が悪いんやで、公瑾。
ところで…、皆さんはパラサイトが今どうなっているか気になりますよね?もう全員逃げ出しているのでは?と思うでしょうですがご安心ください…
あらゆる困難が科学によって解決するこの時代…人々の閉ざされた心の闇に蔓延る魑魅魍魎が存在していた…
科学ではどうしようもないその奇怪な存在に立ち向かう…神妙不可侵にして、胡散臭い男が一人…
その名は、服部刑部少丞範蔵…
人は彼を、魔法師と呼ぶ…
「くっそ、何だこいつらは!?」
「知らねえのか、俺達は結束バンドだ!」
「何だその百均に売ってそうな名前は!」
「あっおい待てい(江戸っ子)。その理論だと俺が人間じゃ無い事になるんだが?」
「「「「お前は人間じゃねえ!!」」」」
「なんで?」
「こいつら頭がおかしいのか…?」
「まさか俺こそが真の魑魅魍魎だったとはたまげたなぁ…(感心)」
あまりのカオスっぷりにまったく付いて来れないパラサイト達は、総司の愉快な仲間達に翻弄されているのだった…早く来るんだ総司!君が間に合わないと大変なことになるぞ!(何が)
魔法科世界の秘匿通信
・天岩戸:『仮装行列』の幻影を見せる効果を幻影を出す効果ではなく透明化オンリーの効果にして余ったリソースを基礎性能の強化に当てただけの魔法…のはずが、命名の所為で別の意味を持ってしまい、それが魔法の効力にも作用していたり。
・現在の状況の整理:
総司は移動中。安部零次VS深雪&リーナ&エリカ&香澄(電話参加)。周公瑾VS達也&レオ&ピクシー、現在抗菌スプレーの話題から猥談に路線変更。不二原束VSほのか&美月&幹比古、不二原は名前判明。パラサイト集団VSバカ集団、胡散臭い男こと範蔵の尽力により現在優勢
新年早々に俺は何を書いているんだ…
別小説でキグナスの乙女たち編初めていいですか?
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いいともー!
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駄目だね~駄目よ、駄目なのよ~