後、星を見る少女編みたい派が逆転してるの今気づいた
「「…ゴホッゴホッ!」」
「「「「…十文字先輩!?」」」」
束と零次が咳き込みながらよろよろと立ち上がる。そんな中で、突如現れた克人に全員が驚きを隠せていない。ただし例外が二人居た。
「やはり来てくれましたね、十文字先輩」
「あの威力の拳受けれるとか克人先輩最強過ぎて草」
それは達也と総司であった。達也は丸で克人が来ると知っていたかのように振る舞い、総司は今まで自分の異能で消していたが故に、あまり感じ取れなかった『ファランクス』の性能を目の当たりにして感心していた。
「どうして十文字先輩が此処に…?」
「司波が以前提供してくれた電波情報で、此処にパラサイトが集結しているのを確認したのだ」
質問してきた範蔵から目を離し、正面の二人に向かって堂々とした態度で口を開く克人。
「お前達は十文字と七草の魔法師部隊に包囲されている!大人しく投降しろ!」
「…総司、お前はパラサイトを片付けてこい」
「アイアイサー!」
そう言って超スピードで駆け出していく総司。その後ろ姿を見送り、克人は達也に目を向けた。
「…それにしても、あれほどの傷を一瞬で癒やすとは、どう言うカラクリだ?」
「…ノーコメントで」
「ふむ…確かに他者の魔法への詮索はルール違反だ。聞かなかったことにしておいてくれ」
「じゃあ見なかった事にもして欲しいんですが?」
「それは無理な相談だ」
「そうです「オラァ!!」っ!」
「フン!」
ガギィン!!と鈍い音が戦場に響く。ある程度のダメージから回復した零次が攻撃を仕掛けてきたのだ。だが流石は克人と『ファランクス』、その攻撃を完璧に防ぐ。だが、このままではマズい。
『ファランクス』のシールドが、零次の攻撃で無傷なのかと言えばそうでもない。今の一撃でざっと六十枚のシールドが割れた。普通の防御魔法ではこれでゲームセットだが、『ファランクス』は次々と障壁を展開して割られても再構築する事で攻撃を完全に防ぐのだ。だがその再構築にも限度がある。使用者によってその限度は変わってくるが、克人の場合は最大で999枚の連続展開が限度。それ以上は防御が破られてしまう。
「司波、撃て!」
「なっ、ですが!」
「奴の防御の仕組みは理解している、だからこそだ、撃て!」
「…分かりました!」
言われた達也は、半信半疑ながらも最大限の魔法力を持って『分解』を放つ。
達也が攻撃が通るのかどうかに疑いを持つのは、零次の異能による使用魔法へのブーストが原因だ。零次の異能は、自身の使用する魔法一種類を、世界の本来の情報、つまりエイドスが正常な状態であると世界に
使い手が一般のトーシロなら大した脅威ではないが、零次は生憎と魔法のエキスパートでもある。この異能がフルに活かせるのであれば、零次は総司を上回る身体能力を発揮できる。だがその追加で魔法を掛けている部分は世界うを騙した結果であるため、総司の異能に無効化される。
それはともかくとして、こうした経緯から、自身に掛けている身体強化を世界にとっての正常であると認められている零次には、彼の魔法力を超える程の干渉力で塗り替えるしかない。だが達也にはそれほどの干渉力は、自身のBS魔法を使用しているという条件でも零次には届かなかった。
だから攻撃は防がれる…そう思いながら放った『分解』の光線。零次も効かないことを理解しているのだろう、防ぐ様子すら見せずに次の攻撃を放とうとしていた。
「っっっ!?」
「効いた!?」
だが、零次の肉体に命中した光線は、寸分違わず零次の体に小さな風穴を開ける。
「…命中した時に聞こえた
達也は少し離れた高台を見上げる。
「…まさか」
達也が見上げた高台にて
そこには逃げ惑っていた周公瑾の姿があった。そうして偶然この場所に出たのだが、下での戦闘に魔法で干渉した人物の気配を感じて顔を出し、そして眼前の男が放った魔法に感心を示していた。
「流石は、日の本の英雄とまで称されるほどの傑物ということですかな?老師殿」
「その話はやめろ。賊にまで英雄扱いされたとて、喜ぶ事も無し」
公瑾の眼前に居たのは、日本が誇る『老師』、九島烈であった。
「それに驚くようなことでもあるまい。これは先程君達が総司に向けて使ったあの『邪眼』のようなものだよ」
「ええ、ですから。これほど離れた距離から成功させると言う御業に驚きと敬意を示しているのです」
「敬意などとよく言うわ、今も逃げ道を探しておるくせに、それが敬っている相手に対する態度かね?」
だが、烈は公瑾の逃走を予期しても、それを阻止しようとはしなかった。代わりに一つ質問を投げかける。
「君達の目的は寄生体共の保護だろう?何故放棄して逃げようとする?」
「ああ、その事ですか。
「…また別の人間に寄生するのではないのか?総司の事だ、殺さずに無力化ぐらいはやってのけるが…」
「またまた、とぼけないでくださいよ。
「…ほう」
「っ!」
公瑾の発言を聞き、今まで公瑾の方を一瞥もしなかった烈が公瑾を見る。その目は僅かに開いており、そこからは歴戦の重みを感じる老兵の眼光が宿っていた。その迫力に思わず公瑾は気圧されてしまう。
「藤原の若造の娘も、その力を狙っているのか?」
「いえ?彼女は単に恋心故ですよ。所謂略奪愛というやつです」
「…君達は総司を使って、一体何を企む」
そう問うた烈を見ながら、徐々に体が薄く消えていく公瑾は答えた。
「無論、日本への復讐と、世界の掌握ですよ」
その言葉を残して、公瑾の姿は完全に掻き消えた。
「……すまんな、清春。愛弟子の最後の願い、叶える前にこの老い先短い命が枯れそうだ」
そう言い残して、烈はその場を後にした…
場面は戻って戦闘中の零次と束。
「…クッソ、公瑾の野郎、とっとと撤退しやがったな!」
「しょうがないわよ、この状況は流石に私達の負け。そう判断するのもおかしくないわ…でも」
「でも?」
「…総司様が手に入ると思ったのに」
「…それは、お気の毒に?」
「ここまで来て諦めるのも…!」
「オイオイまさかもう一回バフ掛けるつもりか?やめとけ、死ぬぞ」
「…でも!」
「こういうとこはホントにお嬢様って感じだな、駄々っ子め。公瑾が逃げたなら俺達に勝ち目は更に無い。ついでにどうやらこっちにデバフ撒いてくる奴も来たみたいだしな、潮時だ」
「…ッチ」
「口悪」
そう会話をした後、零次は束を抱えて高く跳躍して、そのまま見えなくなってしまった。
「…逃げた?」
「逃げたな」
やっと終わったのか、という気持ちが込められた美月の独り言に、達也が反応を返す。
「後はパラサイトだな」
「そっちは総司に任せときましょう」
克人が総司への援軍に行こうとするが、総司だけで大丈夫だろうと桐原が制止する。
「…それもそうか。では全員撤収しておけ。俺は総司が倒したパラサイトの亡骸を回収していく」
そう言って総司が向かった方角へと歩を進める克人。その最中で、達也の肩に手を置き伝える。
「司波、お前は十師族になるべき人材だ…詳しい話はまた今度にしておこう」
「…分かりました」
お前は十師族になるべきだって、俺生まれた時から十師族なんですけどクソウケるwwwwwwwと内心思いながらも、達也は了承の返事を返したのだった…
「…ハァ、ハァ」
やはりだ。やはりこうなった。
「…ハァ!…ハァ!」
あの
「…ハッ、ハッ、ハッ!」
今こちらの世界に来て、分裂している同胞は十三体。その内敵のロボットの中に憑依してしまった一体を除いた十二体全体は、この場所に集結している…だが、もう既に三人死んだ。
「ハアハア、ハアハア!」
奴は、奴は触れただけで我々の生死を決してしまえる。触れられてはならない、逃げなければならない、生きなければならない、死ぬ訳にはいかない、死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
「ほいっと一人」
「ァ」
達也から敵の素性は分かっているという事を伝えられていた総司、死体を残しておく必要ないのかという安直な考えから繰り出された音速の拳は、パラサイトの体を針に刺された水風船かのようにはじけ飛ばす。そして、はじけ飛んだ体と共に、パラサイトが消え去った。
パラサイトと呼称するに値する独立情報体がだ。独立情報体が消えたことすら確認せず、総司は次の対象へと走り出す。その顔には、既にパラサイトに乗っ取られているとはいえ、人を殺したばかりの表情とは思えない程、間の抜けた顔だった…
魔法科世界の秘匿通信
・烈が戦場にいたのは、藤原の娘が何やら企んでいるという情報を掴んで、密かに七草弘一と連携して情報を集めて居たため、今回の戦闘を予期することが出来た。
・総司の快復に克人以外が疑問を持たなかったのは、総司のギャグ時空に脳が汚染されたので、まあそういうこともあるかで片付けてしまったのが多数居ると言うのと、気絶していた(深雪とリーナ)という理由がある。
終わったら星を見る少女編やりますか
別小説でキグナスの乙女たち編初めていいですか?
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