悪魔城ドラキュラ -幻夜の追想曲-   作:大根のチョコラテ煮

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幕間です。第3章:奪われた遺骸 に移行する前の箸休めの様な…謂わば外伝的なナニカ

投稿するならタイミング的に章の区切りが良いかと思いましたので


ぶっちゃけ本編とそこまでリンクしない話なので読まなくてもいい任意のシナリオです。
当然、今話で出てくる人物達もそこまで本編に関わってきませんのであしからず。

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幕間<サブシナリオ> Ⅰ
幕間:白馬町歴史資料館 『 -月風魔伝・異聞録 盟友渡来記- 』


- side 三人称 -

 

 

 男はぼんやりとソレを眺めながら欠伸をする。此処"白馬町の歴史資料館"に展示されているソレは彼にとって(そら)で言えてしまう位には幼き頃より親世代から―――いや、もっと古くから一族に代々語り継がれてきた内容だったからだ。

 

 

「…。俺に観光案内を頼んでおきながら直ぐに居なくなるとはな、まぁアイツも多少は日本語を話せるだろうし迷子になっても問題ないだろうが。」

 

 

 誰に聞かせるでもなく男は愚痴を零した、仕事柄で日本国内に留まらず海外にも飛び回る事が多い男は"何かと縁のある同業者"の事で頭を痛めていた…。

自分より年下の女人である同業者がある日突然なにを思ったのか、男の故郷を見て回りたいと言い出した。その一声を皮切りに周囲の者までもが挙って賛同し始めて男が反対意見を言う前に押し切られてしまったのである。

 

 

 

 そして先日、海の向こうで魔を切り裂いた男は生まれ育った風土へと帰ってきた―――日本旅行団体ツアー客と化した愉快な仲間達を引き連れて。

 

 

 本来であれば一仕事終えた後の長期休暇として自宅でゆったりと英気を養うなり、表向きの仕事でもある剣術道場の師範として数少ない弟子の指導を行うなりする算段であったのだが。

すっかり旅行気分で破顔一笑な同僚達を見て「…はぁ、これもまた一興、か」と半ば諦め交じりに今回の観光案内人を務める形となった。…ちなみに口ではやれ俺の休みが、やれ帰国したのに弟子をまた師範代に任せねばと言いながらもこの状況を満更でもないと思っている模様。

 

 

 …今でこそ昔と比べて角が取れたが、以前はかなり尖った生き方をしていた。そんな彼が心の底から気を許し、信じ合える様になるくらいには彼の中で"仕事仲間"達の存在は何者にも代えられぬ掛け替えのない存在となっていた。

 

 

 さて、そんな掛け替えのない存在の一人である迷子になった女人だが。幸いにも歴史資料館の中はそこまで広くも入り組んでもいない構造ゆえ放っておいても大丈夫だろう、と判断して男はまたぼんやりと目の前の展示物を眺め始めた。

 

 男の祖先と縁深きソレは果たして何の因果か。彼が在住しているこの町の歴史会館に期間限定の展示品として並んでいた。1700年代…つまりは江戸時代にまで遡り、当時の祖先が若かりし頃の思い出を書き留めたとされる書である。

 古来より『魔を討滅する氏族』の家系にあった祖先が――――遠い海の向こうから"血喰い鬼"を追ってきたという『西洋人の盟友』との道中記、又は海の向こうへ帰った盟友への気持ちを込めた手紙―――いや、届かぬ便りゆえに手記とでも呼ぶべきものか。

 

 

 

 先立って説明しておくが、歴史資料として展示されているこの手記は"一般人の目に留まっても問題にならない範囲の内容だけ"を選別している。

 

 

 男の祖先が後世に残した手記は数冊発見されており、その中に当時の日本では俄かに信じられんがフィクションの世界にしか存在しないと思われていた悪霊や魑魅魍魎が実在していて人々を襲っていたなどと言う事実。更に言えばコレの著者が人間を辞めてるとしか思えない武人であり。

そして【世界の脅威になり得る怪物】に立ち向かい単独で討ち倒したとされる等、真面目に考えて平安時代の紫式部が書いた源氏物語のようなフィクション作品か何かの類では?と首を傾げる内容だが。――――恐ろしいことに史実なのである。

 

 …極々僅かな権力者や、"その界隈"に身を置く者達だけは知っている。ノンフィクションであると一般人に知られる可能性は極めて低いだろうがそれでも公けにしていい話じゃあない。

既に各政府機関や退魔士達による圧力や隠蔽こそ行われているがこの情報化社会のご時世で誰にも怪しまれること無く隠し通すというのは厳しい。

 だったら"見せても問題ない部分のみ敢えて衆目に晒す"という結論に至った…っ!変に隠し立てするよりかは、発掘された大昔の日記は消失部分こそ大きいが見ての通り普通の日記でしたよ…っと、そういう体裁で扱うことにしたらしい。

 

 

 

 

 男は目の前の古びた紙媒体に記された内容を目で追った。そして其処には存在していない欠落した頁の文章を……幼少から幾度となく聞かされた先祖の冒険譚を思い起こしていた…。

 

 

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- side 三人称 -

 

 

 

 

 ――暦は、貞享暦(じょうきょうれき)五年。

 

 

 グレゴリオ暦に正すのであらば1688年にあたり後世の歴史家が"江戸時代"と呼ぶ時の大河の渦中にあたる。そして歴史の表舞台では決して語らるる事の無い異形の怪異共が…魑魅魍魎が跋扈しては民の安寧を乱す荒んだ世でもある。

 まだ安土桃山時代と称されていた頃の名残とでも言うべきか、多くの民が、名だたる武将が戦禍の下に没し、自身を討った者とその一族郎党への怨念から果ては無関係な生ある者に対する妬み。

 そう言った負の概念が渦巻き集合体となりて怪異と化し、人同士の戦が無くなりつつある江戸の世を荒らしまわっていたのだ…!

 

 

 

 

人知れず―――『魔を払う(つるぎ)』は闇を討った。

 

 

 

活力に溢れた燃え盛る炎を連想させる鮮やかな赤髪、背丈は…当時の者にしては珍しく180センチに及び、白金の甲冑を纏いて額に蒼く輝く護り石をあしらった鉢金を付けた年若い男…。

 齢にして19歳の『魔を討滅する氏族』の三男坊は生まれ育った琉球――現代で言う沖縄――から本州へと上陸し、日夜誰に知られることもなく怪異達を切り裂いていく…っ!

 

 魔を払う劔である彼はその年…1688年に、過ごした時間こそ僅かばかりであったが生涯で決して一度たりとて忘れる事は無かったと謂われるほどの盟友を得たのだという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 深い雑木林の中に人影があった。随分と草臥れた革の外套を纏った旅人が一人、夜分遅くに歩いていた。夜道を照らす明かりは持たず…慣れぬ土地であるが故に道に迷い人里が何処にあるか分からず困り果てていた。

ただ独り、生まれ育った故郷を飛び出し、一族が受け継いできた宿命を為すべく海を越えてきたは良いものの…現地の案内人も無く突き進んだのは失敗だったかと旅の者は自身を恥じた。

 齢にして十九…まだ大人と呼ぶには年若い男。血気盛んなその年頃にはありがちな自信と力強さを兼ね備えた旅人は…見知らぬ土地の何処とも知れぬ森の中で一夜を明かす事にする。

 

 

「過信、か。 …まだまだ僕も心の修行が足りないな。これではご先祖様に合わせる顔がない。」

 

 

 男は集めた薪を焚べ、ポツリと呟いた。日々鍛錬は怠らなかったが所詮己はまだ人生経験が浅い若造でしかないのだ、と…。自嘲気味に胸の内で独り言ちた。

晩秋の夜風に吹かれ外装頭巾を目深く被りながらもう少し焚火の傍に寄ろうとしたその時、ふと何かが彼の耳に聞こえた…。

 

 

――――けひゃひゃひゃひゃひゃ…っ! ギベッ!?

 

 

 人の声帯から出たとは思えない気味の悪い笑声。次いで声の主であった"ナニカ"が末魔でも突かれた様な呻き声。……意識を集中させて更に耳を傾ければ茂みを何者かが移動する音に加え、金属が擦れる音さえも聞こえる。

 

 誰かが交戦状態にあるのだと、男は焚火を消し直ぐに荷物を担ぎ上げ走り出した。

 

 藪を掻き分け、樹根の段差を踏み越え、昏く道無き道をひたすら走る…そして…辿り着く…っ!

 

 

 (生首が浮いている…だと…ッ!?いや、そんなことよりも…。)

 

 

 旅人の前で繰り広げられる光景は芝居小屋で見られる演舞の殺陣(たて)よりも激しく、目紛るしく動き続けるモノ達。立ち位置の移り変わり、すれ違い様で牙を突き立て角で抉り、それに対して応撃と言わぬばかりの切り捨て。

 命の()り取り、殺生の応酬劇を演ずるは深紅の髪を靡かせる東洋人の剣士と、……空を舞う生首の化物。

 

 生首の化物―――後に【鬼面般若】と言う名称を知る――を見て海を渡ってきた男は自分が知る生首の怪物を一瞬思い浮かべたがソレ等とは飛行速度もタフさも比べ物にならないと感じた。

なによりも…執念深く相手を付け回すような動き、木々の間を縫って折り返してくるブーメランじみた挙動は旅人が良く知る【メディウサヘッド】のそれとは似ても似つかない。

 

 

――――ぎぃぃぃぇきゃきゃきゃ…っ!

 

                        えしゃしゃしゃしゃぁっっ!

 

 

 

 奇声をあげて回転しながら突っ込んで来る鬼面達は数の有利に物を言わせ剣士へと襲い掛かる。

 

 

 「そこの剣士殿!助太刀させてもらう!」

 「―――なっ!?其方は――いや、かたじけないッ!」

 

 

 赤髪の剣士は闖入者の姿に目を見開く、臥れた革の外套を身に纏った人間が飛び出してきたのだから…外套―――西洋人が身に纏うマントを振り払う様に脱ぎ捨てた彼の手には彼が一族から代々受け継いだ"退魔の武器"が握られていた。

奇縁とでも呼ぶべきか、赤髪の東洋人が手にする刀もまた…退魔士の一族にあたる東洋人が先祖代々受け継いできた伝家の宝刀であったのだ。

 剣士は最初こそ突然現れた異邦人に驚きはした、だが…よくよく見ればどうだ、筋肉隆々の肉体に加え眼前にこの世ならざる物の怪を捉えて置きながら瞳に宿す闘志、何より手にしている物から感じる力…。

 

 

直ぐ様に察した。この西洋人は"同業者"なのだと。

 

 

それに気づいた剣士は言おうとしてた「危険だから逃げてくれ!」の言葉を飲み込み「かたじけないッ!」の一言を告げたのだ。そして目の前の怪異に身構える。

 旅人もまた剣士の隣で迫りくる【鬼面般若】の動きを注視しながら武器を握る力を強めた。

 

 

 

――――きぁぁぁぃぃぃぇぇぇぇぃぃぃぃ…っ!

 

 

 

 遠い異国の地、海を越え…一族の使命を果たすべく独りこの地で迷い、何処とも名の知れぬ森で夜を明かそうと試み…その果てに相対するは未知なる東方の魔物共(モンスター)…っ!ここまで来ればいっそ変な笑いさえ込み上げてくるものだ、旅人は苦笑交じりに胸の内で今の心境を次の様に喩えた。

 

 

 

  (――――…そして戦慄の夜は訪れた、とでも表現すべきかな。)

 

 

 

 鬼頭の群は一列に連なり先導に続く様に二人の退魔士へと向かう、先導役が仮に墜とされても無傷の後続達が相手を狩り取れる布陣である。

それに対し旅人は清められた銀の短剣を、剣士は陽の気を打ち出す不思議な楽器を用いて先導役と真後ろを飛んでいた鬼面を討ち取る。

 

 

「滅せよ!」

「愚かなり!」

 

 

 次いで投げられたのは透き通る硝子の瓶を満たす聖水、導火線が灯った筒状の呪術師の爆薬…!

二つの投擲物が彼らと怪物の中間にあたる距離で炸裂し、立ち上る聖なる火柱の壁と火山弾が如く飛び散る怪異さえも喰らう呪炎。これは流石にたまらぬと言いたげに壁と散弾を避けるべく一列の並びは崩れ蜘蛛の子を散らすように鬼面の群れは散らばる。

 

 

「むっ!逃げる気か…っ!逃さんぞ魔物め…!」

 

 

 ここで逃せば彼奴等は何時か何処かでこの国に住まう無辜の民を襲う事に違いないと旅人は高く跳び上がり手にした武器を……【ヴァンパイアキラー】を振るい逃げ出そうとする個体を葬る。

それでも仕留めきれぬ【鬼面般若】がケタケタと愉快そうに笑いながら更に天高くへと昇ってゆく。あの高度では最早彼の飛翔力と鞭では届かない…!

 

 

 

 

「下がられよ、勇敢なる異国の戦士殿……。其方の尽力無くしてあの数相手にコレを用意できる合間は作れなかった、誠に感謝申し上げる!」

 

 

 

 

 剣士は静かに劔の切っ先を天へ向ける。西洋の剣とは異なる美しい刀身は斯様な昏き森林の中にあっても不思議と光り輝いていた。

 

 

 

 

 「悪しき者共よ!黄泉へと還るがいいッ!波動剣大念動波!」

 

 

 

 

 天へ掲げた刀を振り下ろすのと同時であった。

剣先から放たれた"波動"の斬撃が東洋に蔓延る負の念より生まれ出でた怪異を蹴散らしたのは。

 

 

「おぉ…なんということだ…。」

 

 

 今しがた放たれた一撃から感じ取れた聖なる闘気(オーラ)に感嘆を漏らす。

聖なる血族である彼にはその一撃がどれ程の物であったか理解できた…。

 赤髪の剣士は血振りをしてから闇を断つその劔を…【波動剣】を鞘へと納めた。

 

 

 チャキ、と鍔の音が静まり返った森に響き。傷だらけの彼は漸くと言った様子で深く息を吐いてから、旅人へと振り返った。

 

 

 

「異国の御方よ…、本当に助かりましたぞ。」

 

 

柔らかい、人好きそうな微笑みを浮かべ東洋の退魔士は右手を差し出した。それが何を意味するのか―――理解していた彼は少し驚いてから同じように右手を差し出した。

 

 

「いや、人間として当然の事をしたまでさ、そういえば自己紹介が遅れてしまったね…。」

 

 

 握手という文化が日本に入ってくるのはペリー来航からの開国が始まる幕末の時代から、即ちこの時代から凡そ二百年近く先の未来の事である。

尤も…鎖国状態とは言え、キリスト教の布教はせず純粋な商売人として貿易をしていたオランダ船だけは入港を許されていたから欧州の握手文化が少数人ながら伝わる可能性は無きにしも非ず。

 

 

 

 かくいう旅人自身も鎖国状態のこの国へ渡来してくる為にオランダ船に乗せてもらったクチなのだから。

 

 

 

 

  「僕はシモン。ヨーロッパから来たシモン・ベルモンドだ。」

 

  「俺の名は風魔。 月氏族の当主を務めさせていただく月風魔(げつふうま)と申す。」

 

 

 

 それがベルモンド一族と月氏の一族の邂逅であった。共に過ごした時間こそ多くは無くとも生涯忘れることのない盟友との出会いなのであった。

 

 

 

―――

――

 

 

 

「―――ではシモン殿は道に迷いあの森で夜を明かそうとなされておられたのか。」

「ああ、恥ずかしながら自分ならどうにか辿り着けると過信していたんだ。ちゃんとガイドを雇うべきだったよ。」

 

「ふむ?"がいど"と申されると…?」

 

「ん?……あぁ、すまない。こちらの言葉で…道案内の者を指し示す言葉だ。」

 

「なるほど案内人の事であり申したか!…しかしこの国の言葉を覚えるのも大変苦労なされたのではなかろうか?」

 

 

 一通りの紹介を終えてシモンはこの辺りの地理に明るい風魔先導の下、森を抜けだし街道へと出ていた…。天幕の如く空を覆い隠さんとする樹木の密集地を抜け出た時の明るさのなんたるや…。

薄布を思わせる雲越しであっても月明りは美しく、夜半をとうに過ぎた今でさえ野山から風に吹かれてきた紅葉や冬へと移り変わる前の美を維持せんとする花と言った枯野の色を照らしていた。

 

 人里を目指す道中で取り留めのない話をしながら歩き、話題は言語の違いや言葉を覚えるのは大変だったのではないかと、そんな流れに変わっていった。ともすれば必然的に―――

 

 

「正直に言えばまだまだ勉強中と言ったところ…。さっきみたいに向こうの言葉がふと出てしまう程なんだ。」

「左様でしたか。…差し出がましいかもしれませぬがそうまでして日本に来たのは何か余程の事が…?」

 

 

―――ともすれば必然的に、…なんで欧州からこんな遠く離れた海の向こうの、それも鎖国を敷いている島国に態々やって来たのだ?と、目的に触れる話になってしまうのも無理からぬ物。

 

 

「……風魔殿、少し長い話になるが良いか?」

 

 

 一拍置いてからシモン・ベルモンドは語り出した。母国に伝わる"魔王"とそれを復活の度に滅してきた自身の……ベルモンド一族の歴史と宿命を。

魔王である【ドラキュラ伯爵】は百年に一度の節目で蘇る。…丁度シモンの世代が来るべき節目の時期であり、その時に備えて鍛練を怠らなかった事。復活の兆しがあるからこそ欧州各地で魔物の動きが活発になっていてること。

 

 何時の世にも一定数は居る魔王の信奉者や、陰で暗躍する闇の眷属達の動きにキナ臭い物を感じ…調べた結果"日本へ向かわざるを得なくなった"こと。

 

 

 

 

「先祖代々、僕はヴァンパイアハンターとしての使命を果たすために生きてきた。闇の眷属の一人である吸血鬼が【まっくらけのカギ】という不思議な鍵を持って日本へ逃げ込んだ。」

 

 

 

 

 【まっくらけのカギ】…どのような魔導器か効果の程はハッキリとしていない。だが教会の魔術師達から聞かされた話ではこの世の中を真っ暗闇にしてしまうことができるとの事であった。

 陽の光を遮るというのは魔物や闇の眷属達にとってこれ程都合の良い事もあるまい。特別な儀式が要るのかだとか、何故日本に逃げ込んだのかとか仔細は流石の彼にも分からなかったが……大事な事はそこじゃない!

 

【魔王ドラキュラ】の配下が強大な力を持った魔導器を持ってこの国で良からぬ企みをしているという事に尽きる。ベルモンドの血族として断固阻止せねば…ッッ!

 

 

「だから…ッ!僕は知り合いに無理を言って日本語の勉強とオランダ船への乗船許可を取り付けた…!!この地へ逃げ込んだ【ドラキュラン】を追って…っ!」

 

 

 

「なんと…ッ、そのような魑魅魍魎の王が海の向こうには存在するとは……っ!!………うぬぬ、話を聞くにまるで地獄界から現れた【龍骨鬼(りゅうこつき)】のような恐るべき存在だ…。」

 

 

 風魔はかつて幾度となく命を落としかけた"地獄界より地上へやってきた魔王"との死闘を思い出した。殺された兄者達、砕かればら撒かれた【波動剣】の欠片、三匹の巨大な魔を切り払い狂鬼島を駆け抜けたあの日を…。

一族の使命の為、そして怪物達に踏み躙られる無辜の人々の暮らしと生命を見過ごせないという熱い志…!何も変わらないのだ、彼シモン・ベルモンドと自身、背負っている物の重みも抱いている想いも、何一つとて変わらないのだと月風魔は悟った。

 

 

「シモン殿ッ!!!!」

 

「うおっ!?ふ、風魔殿…一体どうしたんだ…?」

 

 

 唐突に大声をあげる先導者にビクリと肩を震わせる、シモンは恐る恐る此方へと振り返る風魔の顔を見た。

号泣である。

 流した涙と鼻水を腕の裾で拭き、風魔は右手で創った握りこぶしを己自身の胸に当て、声高く宣言する。

 

 

「ただ独り…ッ!頼れる知人も己を知る者も存在せぬ見知らぬ風土に渡り、名前も顔も知れぬ多くの人々の幸福を願って戦おうとするその心意気…!!まこと感服申し上げる!!」

 

 

 

「俺とて魔を討滅する氏族の末裔…っ!月氏の男児として誉れ高き其方への尽力を約束致しましょうぞ!」

 

 

 熱き男であった。声高く東洋の退魔士は異邦人のシモンに手を貸すと宣言した。出会ってからまだ半日すら経たぬ間柄だ。土地勘も乏しく手がかりもそう多くはない、現地の人間が協力してくれるのは非常に有難かったが本当に良いのか?とか何故そこまでしてくれるのだ?など尋ねてはみた…。

その問に対して風魔も西洋の退魔士と同じく宿命を背負い一族の想いを継いで戦ったこと…。【魔王ドラキュラ】とはまた違う…別の世界の魔王【龍骨鬼(りゅうこつき)】との死闘に身を投じた事を語ってくれた。ある種のシンパシーを感じてくれたとも言えよう。

 

 

だが…なによりも。

 

 

「なによりも…、もし―――」

「?」

 

 

 

 

 

 

「もし…、もしも、俺がシモン殿と同じ立場だったなら……。言葉も完全に通じる訳じゃない、右も左も分からない異郷の地で、頼れる友も誰も居ない場所でたった独りだったら…そう考えたら、自然と手を貸したくなった、ただそれだけのことよ。」

 

 

「…風魔殿…。すまない。」

 

 

 

 

 

 今一度。今度はシモンの方から握手の為の右手を差し出した。目の前にいた剣士はそれに答えるように右手で固く握り返した。

 

 

―――

――

 

 

「それにしても【ドラキュラン】…うーむ、本州の方を隅から隅まで歩いたワケではありませぬが血喰らいの鬼についての話は残念ながら…。他に手掛かりになりそうな事はござらんか?」

 

「手掛かりか…、奴は人間に擬態していて、向こうでは"ルポン"と名乗っていたくらいとしか…。」

 

「むぅ…。何れにせよ、そやつを放っておけば世界は暗闇とやらに包まれてしまう、当然日本もタダでは済みますまい。…今後の目的として都へ向かってみるのは如何か?」

 

「人が集まる場所であれば情報も手に入りやすいかもしれないな…。よし!風魔殿、都までの案内を任せるぞ!」

 

「合点招致ッ!……あっ、そういえば都は都で世間を騒がせている話題があり申したな…。」

 

「??? 何かあるのかい?」

 

「あ、いや、件の話とは何の関わりもござらんよ、ただ都に着いたら財布を大事に持っていた方がよろしいかと。」

 

「財布を?……窃盗事件か何かか?」

 

「俺も詳細は存じ上げぬが、都では義賊を名乗り盗みを働く者の話題で持ち切りになっているらしく…名はなんと申したか……確か、五右衛門(ゴエモン)と――――」

 

 

 

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 こうして奇縁の下に巡り合った二人は約一年近く、日本へと潜伏した"血喰らいの鬼"を探すべく西へ東へと旅をした。

ある時は立ち寄った里で妖怪退治を行い、ある時は困り果てた村人の悩みを解決し…またある時には8つの不思議な鍵を探していた義賊達と協力して悪党共を蹴散らしたり…。

 

そんなこんなの笑いあり、涙ありの珍道中があって――――まぁ要するに結論から言うと紆余曲折を経て【ドラキュラン】は無事に討伐した。【まっくらけのカギ】に関しても問題は解決し。遂にシモン・ベルモンドが船に乗って祖国に帰る時が来たのだという。

 

 

 別れの日には例の義賊達も遠巻きながら見送りに来ていて。それに気づいて笑い合い、そして最後に月風魔はベルモンド家の男に次のような言葉を告げたという……。

 

 

 

「シモン殿、其方等との旅は楽しかった…。きっと俺は生涯、この宝のような思い出を今際の時まで忘れない。」

「あぁ、僕もだ…!きっとあそこで見ている彼らも同じ気持ちだろう。」

 

「以前話しておられたが故郷へと帰られたら許嫁との式を挙げられるのだな?」

「ははは…。許嫁、とは少し違うが…そうだな、僕も本格的に土地と家を継いで当主になる。手続きのゴタゴタを色々と片付けてから漸くセレナとの式を挙げられるさ―――…当主の座に就くと考えるなら、そろそろ僕じゃなくて私と言うなり口調も改めた方がいいのかもしれないな。」

 

 

「……。シモン殿…これから其方は復活する魔王との戦いが控えておられるのであろう、魔王退治に手を貸せぬこと口惜しく思うぞ。」

 

「風魔殿は気にしなくていい、これは元よりベルモンド一族の定め。それに近々復活するとは分かっていても正確な日付と時間も分からぬのだ、日本を妖怪から護る者が不定期で長く海外に居る訳にもいかない。」

 

 

 

「ならば俺は誓おう。」

「む?」

 

 

 

「いつの日か、百年の節目に復活する海の向こうの魔王と相対する勇敢なる一族の為に、我が月氏の子孫……あるいは月氏に伝わる古流剣術の伝承者かその流れを汲む者が…っ!」

 

「遠い未来で盟約の下、必ず世の平和と友の為に馳せ参じると誓わせていただく…っ!」

 

 

 

 天高く【波動剣】を掲げる、昇る昼月に切っ先を向けて…月さえ斬ってみせると言わんばかりに。

 

 

 

「我が生涯の友よ…俺の盟友シモンよ……さらばだ。」

「あぁ、さらばだ盟友、風魔よ…。私も生涯、君を忘れない。」

 

 

 

 オランダ船が帆を張り、ゆっくりと海原へ進んでいく…。

まるで今生の別れのようであった。いや…お互い奇妙な確信があったのかもしれない。きっと…もう二度と出会うことはない、と。

 だからこそ月風魔も盟約を誓ったのかもしれない、だからこそシモン・ベルモンドも何も言わずそれを見守ったのかもしれない。

 

 

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- side 三人称 -

 

 

 白馬町の歴史資料館にて江戸時代に記されたという古い紙媒体の内容を目で追っていた男は大欠伸をして目尻に涙を浮かべた。

暇潰しの心算で黙読し始めた展示物も、その展示物からは欠落した決して表舞台には出せない笑いあり、涙ありの珍道中記の内容も頭の中でざっと振り返り終えた所である。

 

 一向に戻ってこない迷子の女人にどうしたもんかと悩んだ挙句、いざとなれば旅館に宿泊してる他の同業者に彼女の現在位置を探ってもらえば良いかと言う結論に達し、男は歴史資料館を後にすることにした。

 

 

「はぁ~~…アイツめ…何処へ行ったのやら…。」

 

 

 睡魔と格闘すべく男は小銭入れを取り出して、道端に設置された自動販売機へと歩み出す。個人的に缶モノはあまり好みではないが今はカフェインを摂取したい気分だった。

海外での激務明けに加えて、帰国できたことでの若干の気の緩みも相俟って眠気もピークに達していたというのも確かにある。故に気づくのに遅れた。

 

 男が100円硬貨を自販機に突っ込む最中、地平線の彼方からドドドドド!と擬音でも聞こえてきそうな勢いで大量の紙袋を引っ提げた少女が男目掛けて突っ走って来ていることに。

 

 指先が商品のボタンに触れ、短い電子音の後にガコン!と缶コーヒーが一本。それを取り出したと同時に背後から猛スピードで突っ込んで来る迷子になってた女人の存在に気付く。

 

 

     斬月(ざんげつ)ぅぅぅっ!!やっと見つけたぁぁぁ!!!」

 

 

――――――――――――ゴシカァン!!

 

 

     「ぐぼぁああああぁぁぁぁぁっっ!?!?!?!?」

 

 

 紙袋を引っ提げた女人―――青いマフラーを靡かせたミディアムヘアーの可愛らしい顔立ちをした少女はまるで主人に駆け寄ってくる小型犬か何かの如く愛らしい笑顔を浮かべ男の背に抱き着いた(タックルをぶちかました)!見た目から恐らく10代半ばから後半と言った所か。

更に付け加えるのであれば、スタイルは決して悪くない。女性としての魅力がこれ以上なく強調されたボディラインであり、それに抱きしめられている男も傍から見たら幸せ者に見える事だろう。

(なお、抱き着いた際に自販機に顔面を強打したことやさっきからバキボキと人体から出てはいけない音が出てるのは無視するものとする)

 

 

「やめんか(うつ)け!!殺す気かッッッ!!」

 

「きゃぅっ!」

 

 

 危うく慣れ親しんだ故郷での休暇が永遠の休暇になり掛けた男は肩で息をして、振りほどいた年下の同業者を一瞥した。見れば何やら紙袋を持っているではないか…。

大分落ち着いてきて息も整った彼はソレは何だ?と尋ねることにした。仕事仲間全員を今回の日本旅行団体ツアー客にした切っ掛けを作った少女に。

 

 

「あぁ!コレは旅館で休んでる皆へのお土産よ。ジーベルにアルフレッドでしょ、それにドミニクとヨハネス!あとこっちはロバートさんの分に…それからハチのおやつも!」

 

 

 ドヤ顔でガサゴソと紙袋から同業者達の好む味の銘菓や茶の土産や犬用のお菓子を取り出す少女を見て男は肩を落とす。言いたいことは山ほどあった。この短時間でよくもそこまで全員の趣向にあった物を見つけたな、とか。お前なんで歴史資料館に居たのに案内役の自分を置いて勝手に外に出たの?とか…etc。

 

 

「…はぁ~~~~~~っ、もういい、帰るぞ…。」

「ほへ?もふはえっひゃふの?(訳:あれ?もう帰っちゃうの?)」

 

「…どこぞの暴走機関車が突っ込んできた所為で要らんダメージを負ったからな。」

 

 

 特大の溜息を吐いた後、自分用の土産らしい焼き菓子を咥えながら喋る少女にそう言って男は旅館への帰路に着く、缶コーヒー代が無駄になったなと。飲む必要性が眠気共々に消し飛んだ飲料をポケットに突っ込んで彼は「今度は勝手にいなくなるなよ」と釘を刺して少女と共に歩き出す。

 

「むっ!ちょっと斬月!私は子供じゃないわよ!」

「大人なら迷子になるな。せめて一声掛けてから離れろ。これだから最近の若い娘っ子は…。」

 

 

 

 魔を討滅する氏族…月氏の末裔であり、月氏の古流剣術を2059年のこの現代まで受け継いできた男はふと、そこまで口にして後ろを歩く少女とは別の少女の顔が脳裏に浮かんだ。

若い娘っ子。今しがた思い描いた少女もそう呼ぶに相応しい子供だ。

 稽古をつけてやっている門下生の一人、花も恥じらう17歳の乙女、後ろの暴走機関車とはまた異なるタイプだがアレも時折頭痛の種になるという点では同じだ。……なんとなくだが分かる、引き合わせたら変な部分で意気投合して(かし)ましくなること間違いなし。耳栓が必要になる。

 

 

 表向きの仕事として剣術道場を営む男に師事する数少ない門下生の一人、退魔士としての仕事で国内外を飛び回る事も多く、師範代に任せることが多くなるその娘。

月氏古流剣術の他、弓に関しても教えている……"とある神社の一人娘"のことだ。

 

 何故今それが思い浮かんだのか…。

 

 後ろの騒がしい少女の所為なのか、―――それとも少し前に遠い祖先の物語を…盟約の誓いに関するエピソードを思い返していたからなのか。そこまで考えて男は首を振って思考を打ち消した。

答えの出ない事柄を考えた所で仕方がない。

 

 

 

 『斬月』と呼ばれた男は、仕事仲間達が宿泊している旅館へと足を運ぶのであった…。

 

 

 

 

 

 なお、彼らの与り知らぬことだが。

 その斬月が思い出していた門下生の少女――白馬理奈は数日後、悪魔城の騒動に巻き込まれる。

 

 図らずとも数百年前の盟約通り、月氏の剣術の流れを汲む者として。

 

 





解説と後書き


 えー、まずですが多分ツッコミ所満載で色々仰りたい事はあると思います。
シモンの一人称なんで『僕』なんスか?とか【まっくらけのカギ】とか【ドラキュラン】って誰やねん!!とか
斬月いるとかこの世界線どうなってんだ意味不明すぎんぞオイゴラァ!?とか…etc

なので凄まじく長くなりますが、1つ1つ解説と説明(という名の言い訳)をさせてください…。



【シモン・ベルモンド】

悪魔城ドラキュラを語る上で欠かせないシリーズ一作目の主人公、まさしく始祖と呼べる存在。
 …ベルモンドの始まりという意味では後々更に古い時代の人物が後のゲーム作品で登場しますがそれは割愛。

さて、今回の舞台ですが…"1688年の江戸時代"という設定について記述させて頂きます。
理由はちゃんとある。まずシモンが産まれた年が1669年 ※誕生日については公式で設定されていないが、初代悪魔城ドラキュラの発売日にちなんで9月26日と言われることが多い。

そして正史においてシモンがドラキュラ伯爵を倒したのが1691年つまり22歳の時である。その7年後がドラキュラの遺骸を集める【ドラキュラⅡ 呪いの封印】という事になっている。

さてそんなシモンさんですが…実は"とある作品"で日本に来日していたという…!
その作品においての彼は今話で出てきた【ドラキュラン】と【まっくらけのカギ】を追ってきたというそのままの設定。一人称が『僕』なのもその登場作品の設定をそのまま取り込んだという形ですねー。

 …何気に最古の台詞ありシモン作品である。

 その際の口調…というより仲間とのショートコント味のあるやり取りから感じる若さと『僕』と言う辺りからまだ未成年だろうと判断してのオリジナル設定で今話の彼は19歳に設定しました。

 ドラキュラ討伐前(22歳よりも若いという前提)で尚且つ鎖国状態の日本に単身で向かえる程には若すぎない。以上を踏まえた結果となります。あと…何かと縁のある月風魔が公式で19歳設定なので同い年くらいが良いだろうというのもぶっちゃけある。


 基本、シモンさんの口調は最新作のGoSを基準とした厳格なTHE・英雄と言った物だと個人的に捉えています。
なので日本での珍道中を終えた帰国後は成人を迎えた+セレナ嬢との結婚後で威厳が必要になって一人称や口調も成熟した大人の物に変わっていったという感じで…。


【セレナ】

シモン・ベルモンドの結婚相手。
 アーケード版悪魔城ドラキュラでOPの結婚式の時に突然ドラキュラがやってきて彼女を連れ去ってしまう…。ちなみに近年発売された【ドミナスコレクション】に収録されているシモン主人公のゲームに登場する、というか移植とリメイク作である。
 鞭より圧倒的に強い剣術使いシモンが見れるのはこの作品だけ!ヴァンパイアキラー涙目である。


【月風魔】

 おそらく昨今だと悪魔城ドラキュラHDで彼の存在を知ったという人が8割以上だろう。…お恥ずかしながら自分もである。【月風魔伝】というFC作品の主人公であり…まさかの悪魔城HDのDLCキャラである。
 彼と彼の本編がそのまま1つのステージになったHD11章があり、風魔は勿論のことリヒターやアルカード、シモン達も月風魔伝のラスボス【龍骨鬼(りゅうこつき)】と戦えるぞ!

 今回の話で登場した【鬼面般若】もHDに登場する敵キャラの名前。…もっとも原作の月風魔伝の方では【鬼頭】という名称であり、あくまでも"悪魔城側がベースだから"【鬼面般若】呼びにしときました。

 【コナミワイワイワールド】だったり【悪魔城HD】だったり何かと昔からシモンとは共闘したり縁が深いキャラ。風魔伝自体の制作も悪魔城スタッフが大半関わっているからというのもあったのかもしれない。

独自設定としてこの小説世界線では大昔にシモンと風魔に面識がある設定。退魔士としての血族が2059年現在まで普通に続いていて、政府機関や一部の退魔士に存在を認識されている。

……月風魔伝の舞台は西暦14672年なのである、そう!1万4千672年!!!…和風な世界観だから普通に江戸時代か何かだと勘違いされがちだが実はそんなことなく無茶苦茶未来の話なのである。(公式設定)



えっ、なに?どったの?一度人類の文明滅んでリセット状態から平安時代くらいになったの???と困惑しそうな話である。しかも2022年に発売された【月風魔伝Undying Moon】だと更になんか地球にクトゥルフ味のある宇宙人が船ごと地獄界に落下してきて龍骨鬼が蘇ったり普通にカオスである。

※この小説世界線では流石にそんな未来の話ではなくシモンの存命に合わせて1688年の江戸時代設定です。


 …こうして考えると悪魔城を皆既日食の中に封印した鏡が白馬神社に奉納されてたり。後に初代風魔が地獄界を龍骨鬼共々にその身を賭けて封印してたり…。この世界線の日本、世界滅亡案件の地雷抱え過ぎじゃね?(困惑)
 なんかの弾みでドラキュラ復活したり、HD11章始まっちゃうって…やべぇよ(絶望)


ちなみに月風魔伝には【死門(シモン)】と呼ばれる敵キャラが居ます、鞭を振り回すスケルトンです。
元ネタは言うまでもない。

この【死門(シモン)】も悪魔城HDに当然出演しており、それどころかアドバンスコレクション収録の【白夜の協奏曲】にも通常モンスターとして普通に出てくるのであるッッ!お祭りゲーの壁超えて普通に正史の方に正式登場しちゃってるのである…。

 悪魔城と月風魔伝の妙に切れない縁である…。


【ドラキュラン】&【まっくらけのカギ】

 えー、先述しましたが、シモンさんはとある作品で日本へ来ています。
そのとある作品というのが【がんばれゴエモン外伝2~天下の財宝~】です。

 その作品だとシモン・ベルモンドではなくシモン・ベルモンですが…。
来日の理由は先述通り。

 がんばれゴエモンといえば、恐らく大半の人がアクションゲーを思い浮かべるでしょう。
横スクのステージを跳ねて飛んで、巨大ロボ型宇宙人のゴエモンインパクトを呼んで戦ったり…etc

しかしッ!!この作品なんとドラクエスタイルのRPGなのであるッッ!
 …あ、いや、雰囲気的には桃太郎伝説に近いかなぁ~。

 とにもかくにも天下の大泥棒にして義賊、ゴエモンとエビス丸がシモンと公式でクロスオーバーした作品と言える。コナミワールドの方だと、シモン、風魔、ゴエモンの3人で顔合わせはしてる。

 江戸時代設定にした理由その2、シモンの生年月日とこのゴエモン作品でのカギを追うストーリーとの統合性っスね。



【斬月と呼ばれた男性】

独自設定:2059年、現在の月氏の末裔であり月氏流古流剣術の使い手の退魔士ッッ! いったい なにもの なんだー!(棒読み)


 …はい。まぁIGA好きな人はもはや説明不要レベルでお分かりのあの人です。

 この小説内世界線はあくまでも"キャッスルヴァニア世界線"であって"ブラステRotN世界線"でも"CoM世界線"でもありません。当然過去に錬金術師が壮大なやらかしをやったーッ!だとかシャードリンカーの技術が確立はおろか研究、実験等も行われてもいないと。

 斬月が月風魔の末裔というのは完全な独自設定。


 悪魔城世界線だから過去に錬金術師が起こした惨劇は無く、もっと言えば時代背景が18世紀ではなく2059年という科学(特に医療技術)や魔術の類も本来の【Bloodstained】時空よりかなり発展した時代。

 それゆえに、この世界線の斬月はどこも肉体に欠損は無く、大事な物を失うことは無かった。通信機器や航空機も当然発展してるから世界各地の退魔士との連携や合流も容易でありかなり安定して戦えている、だから原作よりも尖ってはいないし心に相当なゆとりを持てている。

 白馬町に表向きの仕事として剣術道場を持っていて、白馬理奈などに基礎的な型だけとはいえ月氏古流剣術や弓などの心得も稽古としてつけている。



【青いマフラーを靡かせるミディアムヘアーの謎の美少女】

 斬月と呼んだ男に飛びついた天真爛漫なシャードリンカーっぽい少女 い、いったい なにもの なん(略)


 …はい。まぁIGA好(以下略)


 先程も書いて説明しましたが、この世界線ではシャードリンカーという物は存在してません。
とは言えそれと似たような魔術や技術は悪魔城世界にはいくらでもあります。例を挙げるならシャノアのグリフ、蒼真の支配の力も一応それに含まれますね、使えるかどうかはともかくとして。

 当小説内でフランチェスカがDSSを使える様に、幾つか確立化できた技法や現存している術式はある。
それがDSSだったり、『ヘクター』の【イノセントデビルシステム】だったり…etc

 この世界線の彼女はシャードリンカーでこそないですが、似たような戦闘方法を身に着けた退魔士という設定。結晶化するかもしれない恐れは無いし、原作と違ってジーベルを亡くしたりもしておらず。
 結論から言うと原作以上に明るく元気な女の子になっている。暴走機関車っ子である。兵器だもん!


 RotNとCoMだと斬月もそうだが、彼女達の人間関係も結構違う。 
ジーベルは死んでないし、誰かが闇堕ちしたり、裏切り者だったり…そもそも紙袋のお土産のくだりでチラッと話題に出ましたが、ヨハネスが居るのに、CoM側のロバートやハチが存在してることから完全なパラレルワールド。誰も辛い目に遭ってない。
 彼女や先述の斬月を筆頭にかなりブラステ組が幸せになってる世界。(その分、ユリウスや蒼真達が…。)


【小ネタ】

>旅人は清められた銀の短剣を、剣士は陽の気を打ち出す不思議な楽器を用いて先導役と真後ろを飛んでいた鬼面を討ち取る。

 不思議な楽器=【守り太鼓】
悪魔城HDをプレイして風魔を使った事がある人は恐らく分かるだろうサブウェポン、使うと[力]って漢字が真っすぐ飛んでくアレ。



>透き通る硝子の瓶を満たす聖水、導火線が灯った筒状の呪術師の爆薬…!

 導火線が灯った筒状の呪術師の爆薬=【呪いの爆薬】
悪魔城HDを(略)、炸裂と同時に小さな弾幕が飛び出す。



>「滅せよ!」
>「愚かなり!」


 滅せよ!=シモンのスマブラSPでのサブウェポン使用時ボイス と言っても【聖水】ではなく【クロス】使用時の物なのだが…。

 愚かなり!=月風魔のオレカバトルでの罠どうぐ使用時の台詞



※風魔の一人称…拙者とか某とか色々悩んだけど、オレカバトルだと自分の事『俺』って言ってるし俺かなぁ…


>「悪しき者共よ!黄泉へと還るがいいッ!波動剣大念動波!」

オレカバトルにおける超EX技発動時の台詞=黄泉へと還るがいい!波動剣大念動波!

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