ダンロンガンツ   作:赤眼うさぎ

5 / 28
こんにちわ、こんばんわ。

今回は加藤視点メインの戦闘回になります。

残酷な描写がありますので苦手な方は閲覧をお控えください。




第四話【ギゼンシャ】

加藤Side

 

俺は傷ついたねぎ星人を助けるために走っていた。

俺の数メートル前にはヤクザ二人と桑田がねぎ星人を追いかけて走っている。

 

桑田「ははっ、はえーっはえーっ!」

 

畑中「はっはっ、待てやコラ!」

 

ねぎ星人は怪我をしていたはずだけど、予想以上のスピードで逃げていた。

 

少し走ると曲がり角が見えた。そこでねぎ星人が一瞬立ち止まりこちらを振り返った。ねぎ星人の方に桑田が銃口を向けている。

 

キュイイイイ……………ぎょーんっっ!!

 

桑田「おぉ、なんか出たっ!」

 

しかし音と反動、銃口が一瞬光っていた割に、銃弾等が出てくるわけではなかったようだ。ねぎ星人も撃たれると思ったのか、サッと銃の射線から逃げていた。

 

桑田「っかしーなー。反動はイイんだけど……」

 

ドゴッ……ガラガラガラ…………

 

射撃から数秒経ってからねぎ星人が避けた先にあった家の塀が音を立てて崩れた。

 

桑田「はっはっ、何だコレ!!ヤベーってコレ!!当たったら死ぬぜ!はっはっはっ!!」

 

それを見てねぎ星人は再度逃げ出そうとしたが、いつの間にか回り込んでいたヤクザ二人と桑田に挟まれてしまい、塀の前に追い詰められてしまった。

 

「ネギあげますっ、ネギあげますっ」

 

桑田「ははっ、いらねーよそんなもんっ」

 

吉岡「コイツどーする?」

 

畑中「オイっ、コレどうやって撃った?」

 

桑田「引き金二つあるじゃないっすか、二つ同時に引くんすよ」

 

俺はやっと曲がり角に辿り着いた。彼らの会話が聞こえてきて、今にも銃を撃ってしまいそうな状況のようだ。

 

加藤「お、おい!やめろっ!!」

 

ぴーーーっと音とともにねぎ星人の両耳から何かが出た。それと同時にねぎ星人が畑中の脚をひっかくように腕を振った。

 

スパッと言う小さな音とともに、畑中のズボンに切れ目ができる。肌の表面は薄く切れたみたいで、少し血が滲んていた。

 

プチッ……と畑中がキレた。

 

畑中「コイツ刃物隠してやがった!撃っちまえ!」

 

加藤「やめろぉおおおおっっ!!」

 

ぎょーん、ぎょーんぎょーん。

 

桑田が、畑中が、吉岡が、ねぎ星人に向けて銃を撃った。

 

畑中「何も出ねーじゃねーか……」

 

桑田「時間差あるんすよ、コレ」

 

畑中「チッ、アホが……俺の脚切りやがって……」

 

桑田「でもまぁ、あの壁みたいになるんだったらコイツ死ぬけどなぁ、確実に………」

 

ボンッ!とねぎ星人の右手が弾けとんだ。

血と肉片がこちらにも飛んできた。

 

「ぎぃ〜〜〜ッッ!!」

 

畑中「おー、爆発した」

 

「ねぎっ…あげ…ますっ…ねぎあげますっ……」

 

破裂した腕からバチャバチャと音を立てて血が出ている。

 

ボンッ!ボンッ!と今度は両脚が弾けとんだ。

 

「イギィィィィッッッ!!!」

 

加藤「お前らっ、何やってんだ…信じらんねぇっ…」

 

身体の震えが止まらない。

 

加藤「あぁっ……あぁ……きゅ、救急車……呼ばねぇと………」

 

ぎょーん……………。

 

畑中「おう兄ちゃん、文句あるか?」

 

「うっうっ……ポピキュチュチヨニ…………」

 

ボンッ………。ねぎ星人が最後に話したのは母星語だろうか。その言葉を最後にねぎ星人は首から上が弾けとんだ。

 

加藤「うわぁっっ!!」

 

駆け寄った俺にも、ねぎ星人の肉片と血がかかる。

コイツらやりやがった。殺してしまった。助けられなかった。

 

桑田「コイツ……人間じゃなかった………人間じゃなかったって!!!」

 

畑中「んなもんどっちでもいーだろ」

 

桑田「つーか、正当防衛じゃね??刃物もってたろコイツ……」

 

吉岡「あーぁ。ノリで変なの殺っちまったな」

 

死んだ。目の前で。

 

加藤「うぅ…かわいそうに……助けられなかった!ちくしょう!!助けられなかった!!!」

 

桑田「ざっけんな偽善者が……」

 

吉岡「けどどーすんだよコレ。本当に本物か?」

 

加藤「な、なぁ、まだテレビの企画だと思ってるなら、それ、触って見てくれよ……」

 

俺がそう言うとヤクザの一人、畑中がねぎ星人の胴体を持ち上げた。持ち上げたと同時に血と内臓が落ちる。

 

畑中「お、動いた……」

 

吉岡「お前なぁ………」

 

桑田「うっ、おえっっ、ゲホゲホっ」

 

畑中「これで終わりじゃねーの?」

 

本当に終わるのか?この地獄は終わるのか??

 

ふと見上げると、現場と反対側の家から女の子がこちらを見ていた。

 

桑田「あっ…ヤベー、見られた……」

 

加藤「おーい!警察呼んでくれーっ!!」

 

畑中「テメェ何言ってやがるっ!」

 

だが、こっちを見ていた女の子は「ママー、斉藤さんちの壁壊れてるー」といい家の中にいるであろう母親に声をかけていた。

 

加藤「は?壁??」

 

女の子と同じで、出てきた母親も俺達やこの現場は見えてないようで、さっき壊れた壁のことを話していた。

 

そして、桑田達より向こう側にある交差点から大柄な人影が現れた。買い物帰りなのか片手には袋を持っていた。

 

「ふぉぉぉおッッッ!」

 

その人影が桑田とヤクザ二人の足元にあるねぎ星人の死体を見ると、袋を落としこちらへドスドスと走ってきた。街灯に照らされた姿を見ると、さっきのねぎ星人をゴツく、大きくした姿だった。

 

畑中「何だコイツ」

 

畑中を押しのけ、ねぎ星人の死体に触れる。涙を流しながら、畑中達に向けて大きな声で何かを叫んでいる。

 

畑中「おいねぎ親父!なんか言えよコラッ!」

 

「ウォォォオオオッッッ!!」

 

畑中「もういい、コイツ撃っちまえ」

 

畑中の指示で、吉岡と桑田も銃口を大きいねぎ星人へと向けた。しかし、予想以上の速さで畑中の頭を掴み、持ち上げた。

 

畑中「ま、待て、撃つなっ……」

 

よく見るとねぎ星人の指から長く大きな爪が生えていて、畑中の頭からはつうっと血が流れている。

 

畑中「悪かった!俺が悪かったから、放せっ!」

 

「グオォッ!ウガァァア!!」

 

ねぎ星人は畑中の言葉を理解していないのか、怒りの表情で畑中に叫び、畑中の頭を掴んでいる手に力を入れた。

 

畑中「ぐあぁぁっっ!!」

 

桑田「く、クッソ、し、死っね!」

 

恐怖に負けたのか桑田がねぎ星人へ銃を撃った。しかしそれを見たねぎ星人は畑中を振り回して銃と自身の間に盾にした。

 

ぎょーん……。

 

加藤「なっ!」

 

桑田「す、すんませんっ、すんませんっ!」

 

辺りは一瞬静まり返り、桑田は顔を青ざめさせながら謝っている声が聞こえる。

 

畑中「俺には効かねえ!俺はイキノコルッ!!」

 

畑中が叫ぶが、次の瞬間胴体が弾けとび、辺りに内臓が飛び散った。残った畑中の上半身からは力が抜け、ねぎ星人を掴んでいた腕もだらんと落ちる。

 

桑田「あっ…………あぁっ…………」

 

「ウガァァァアッッッ!!!」

 

そして、トドメと言うかのように畑中の頭をグシャリと握りつぶし、ねぎ星人は叫んだ。

 

吉岡「くっ、死ねっ!」

 

桑田「チクショォッ、こっち来んじゃねーっ!」

 

ぎょーん、ぎょーん、ぎょーん………

吉岡と桑田はパニックになりながら銃を撃っているがねぎ星人はそれをすべて避けて二人に襲いかかるった。

 

吉岡「ぐほぉっ………」

 

吉岡が爪で腹を深く斬り裂かれ、塀に蹴り飛ばされた。

 

桑田「あほあほっ、こっち来んなあほあほっ…」

 

桑田は銃を撃ちながら逃げるが追いつかれて銃を持っている方の腕を斬り落とされた。

 

桑田「なんで…俺が…こんな目に…あほ…あ…ぽ……」

 

加藤「ぐっ、もうイヤだ……」

 

桑田の腕の切断面からは大量の血が流れている。

突然、ばんっばんっと計六発の銃声が鳴る。塀にもたれかかりながら、吉岡が拳銃をねぎ星人に撃っていた。そのまま力尽きたのか、拳銃を持っていた手をだらんと垂らす。

 

しかし、ねぎ星人には効いていないのか、そのまま

吉岡へと歩いて行き、その頭を爪で斬り裂いた。

 

「グオォォォオッッッ!」

 

そして次に俺の方へと歩いて来た。何かを訴えるかのように叫んでいるが言葉はわからない。

 

加藤「俺だって、俺だってアンタの仲間助けたかったんだ!」

 

しかし、その叫びに意味はなく、ねぎ星人はその爪を大きく振りかぶってきた。

 

加藤「イヤだ、死にたくない、死にたくない……」

 

百田「クッソォォオ!間に合えぇぇぇえ!!」

 

ガキンッ!!!

しかし、その爪で斬られることはなかった。

突然乱入してきた百田の持つ剣に受け止められたからだ。

 

加藤「な、アンタは、さっきの………」

 

百田「話は後だ、ちょっと下がってろ!」

 

ギュンギュンギュン………ガシャッ!

 

ねぎ星人からの追撃はなかった。どこからか飛んできた、ワイヤーのようなもので縛られてコンクリートに固定されたからだ。

 

バチバチバチッ………

 

何もないところから、音を立てて西が現れた。

そのまま銃口がY字型の銃をねぎ星人に向けて撃った。その瞬間、空から一筋のレーザーのようなものがねぎ星人に当たり、俺達が転送されてきたように頭から消えていった。

 

百田「西か!お前コイツらに着いてってたよな?何があった?」

 

西「小さいねぎ星人追いかけてったんだよ、ソイツら。速すぎて途中で見失っちゃってさー。ところでソイツ、桑田だっけ?腕止血すれば助けれるんじゃない?王馬がうまく殺ればだけど…」

 

百田「じゃあ俺はソイツ止血してから追っかけるから西、テメーは先に王馬を探してくれ!」

 

西「ちっ、めんどくせー。ケドまぁ、僕も点数欲しいし探しにいくよ。ターゲットは残り二つ、いや、ひとつに減ったか…」

 

そう言って西はバチバチっと音を立てて消えた。

百田が意識のない桑田の止血をして、塀に持たれさせた。

 

桑田を背負い、移動しながら俺は百田に質問した。

 

加藤「なぁアンタ、これはいったいなんなんだ。ハンティングゲームじゃないのか!?」

 

百田「あー、納得できねーとは思うが、簡単に言うとゲームなんかじゃなくて、宇宙人とのガチのコロシアイだ。誰が、なんのために俺達を集めて戦わせるのかはわからねーけどな」

 

百田はひと呼吸置いて続ける。

 

百田「この武器のこともよくわからねー。転送からはじまり、俺達の着てるこのスーツ、内側から破裂させる銃にワイヤーが飛び出す銃。この伸縮自在の剣もそうだ。今の地球上じゃ作れねーオーバーテクノロジーなのさ」

 

加藤「な、なんだよソレ、そんなのSF映画じゃねーか」

 

百田「でも現実だ。テメーも見たろ?あのねぎ星人をよ。俺達が戦ってきた星人の中でもそんなに強くはねーけど、このスーツや武器がなけりゃマトモに戦えねーんだ」

 

しばらく沈黙が続く。

 

百田「人助けもイイけどよ、先ずはテメー自身が生き残れる強さを持たねーと、助けれるモンも助けれねーんだぞ?」

 

その言葉を最後に、百田の転送が始まった。

 

百田「お、転送が始まったか」

 

加藤「今度は何が起きるんだ??」

 

百田「さっきの部屋に戻って採点されるのさ、生きてさえいたらな」

 

加藤「採点?」

 

百田「詳しくは部屋で話すか…………」

 

会話の途中で百田は転送されていった。

塀のほうを見ると桑田も転送されていたようでホッとした。

 

加藤「けいちゃん達、大丈夫かな………」

 

桑田が転送された次に俺も転送されていった。

 

 

 




脱落者
・鈴木五郎
・畑中
・吉岡

生存者
・百田解斗
・王馬小吉
・西丈一郎
・犬
・山田雅史
・桑田レオン
・玄野計
・加藤勝
・日向創
・七海千秋
・岸本恵

第四話読んでいただきありがとうございました。
戦闘って程の戦闘ではない感じもしますが西くん以外に経験者がいたらこんな感じかな、と書きました。
次の回は逃げたねぎ星人を追いかけた山田さんと日向七海、鈴木五郎を探してる玄野岸本の回を予定しております。現在執筆中ですのでもうしばらくお待ちいただければと思います。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。