俺は唯幸せが欲しいだけなのに…   作:石頭

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何回も申し訳ないです。学校が考査期間の為に投稿がなり遅れました。
そのくせテストが出来た気がしないです。
あはは、テストの結果なんてもう知らな〜い。
作者と同じ学生の皆さんはちゃんと勉強して下さいね、じゃないと後々響きますから。
まぁそれは置いといて本編をどうぞ。


プロジェクト『F』

土曜日、それは私達にとって一週間の中で最も素晴らしい日と言っても過言ではない日である。

涼が土曜日くらいはゆっくりしたいと言う事から朝のランニングはないし、私も土曜日を休日にしているから仕事は回ってこない。

そのため私や涼の間には穏やかな雰囲気ができており、お互いに談笑したり、自分の趣味に没頭したりと至福の一時を過ごしている。

NO Saturday NO Life(土曜日のない人生なんて人生じゃない)と声を大にして言いたいくらである。

第一、朝にランニングするなんておかしいと思う。そのせいで朝寝ができないじゃないか。

嗚呼、何で涼の登校初日の時に見え張って起きようとしたんだろう。あれが無ければ毎日朝寝が出来たのに………

話しが逸れた、まぁそんな感じで今日は土曜日な訳で今の時間は大体9時半で、この時間は朝寝しているか二人で朝食をとっているくらいの時間帯だ。

今回は後者で食事の真最中な訳だが、いつもと違うところを挙げるとすれば、いつものように和気藹々とした雰囲気ではなく殺伐としていて重っ苦し雰囲気の中で食事をしている、というところである。

 

「はぁ〜……」

 

で、目の前で溜息を吐いている涼は昨日、主とエンカウントしてからずっとこんな感じで口数も少なく溜息ばかりついている。

 

大体何でこうなったかはわかってるけどね。

私と涼は以心伝心とまではいかないが、もう一緒に生活を始めて5年くらいになるからある程度はわかる。

 

「おい涼」

 

「ん?」

 

「主達の中で誰に惚れたんだ?隠さずに姉さんに話してみなさい」

 

「ファッ⁉︎どう考えたらそうなんだよ、別にそういうことで溜息吐いてるわけじゃないわ‼︎」

 

「えっ⁉︎違うのか?初恋の真最中みたいなことしてたからてっきり恋をしたのかと……」

 

「はぁ〜そうじゃなくて昨日のことだよ、ほれ」

 

そう言って涼はレポート用紙の束を渡してきた。

 

「これは………」

 

その内容は主やその友人の住所やら人間関係などの大量の情報が纏められていた。

 

「姉さんの主は魔導師で管理局員になったんだろ?だから非常に厄介なわけだ。例えば白丸島の動力源やらその他技術は全部魔力を使うからね、バレたらヤバい」

 

「同じ学校だしバレるリスクはあるな、だったら戻るか?お前の人間関係の拡大なら他でもいいだろ」

 

「確かにそうだがそれは建前だしな」

 

実は今回の私達の海鳴への引っ越しは涼の人間関係拡大を建前にした財閥の人材集めなのである。

何故それが海鳴じゃないといけないかというと、財閥の社員の1割が海鳴の出身だからである。

これはすごい事で財閥の社員は世界中から優秀な人間が集まっているわけだ。

つまりそのうちの十分の一が海鳴ということは海鳴は人材の宝庫ということである。

因みに、涼はすでにクラスメイトの中で複数候補としてあげている。

 

「あ〜ね、この程度の問題で父さんが人材集めを諦めるわけないか。それで父さんに報告したら情報を渡されたわけだね、何て言ってた?」

 

「現場で解決しろだとよ、だから溜息吐いてたの。面倒くさくて」

 

「しょうがないんじゃないのか?向こうは向こうで忙しいんだろう」

 

そう相槌を打ちつつペラペラと資料をめくっていると主の情報を見つけたのでそれを読み一言。

 

「それにしても主は貧乳だな……私としてもうちょい成長していて欲しかった」

 

「ちょっと待てコラ、自分の主に何てこと言ってんの?姉さんの主なんだからそこはフォローするべきだろ」

 

「私は思ったことを言っただけだ、それに主とは言っているが主従の関係じゃないからいいんだよ」

 

「まぁ、それは置いとくしようか……」

 

そう言いつつ涼はさっきまで浮かべていた呆れ顔を辞めて急にシリアスな雰囲気を出し、顔はまるで獲物を狙う獣の様な目つきになった。

 

この目つきは白川家の涼と父さんが一方的な契約を取る時にする目つきだ。

この目つきを向けられた交渉相手はプレッシャーで契約を鵜呑みする程で、私も初めて見た時は卒倒しかけた物だ。

まぁ、今でも緊張はするが。

 

「これから姉さんの主やその友人について対策を考えていくわけだが、もしどうしても平和的解決ができない場合は実力行使に成らざる負えなくなる。最悪、事故死に見せかけて暗殺をしなければならなくなればその時、姉さ……いやリインはこっちは側に付いていられるのか?」

 

どうやらこれが聞きたくてこの雰囲気を出したらしい。

何で私がボケてるタイミングにそういうことするかな?

だが、この時に私は本当に涼が溜息を吐いていた理由がわかった。

だからだろうか、こんな深刻な二択を出されたのに悩むというよりかは前から思っていた決意みたいな物を更に深めることが出来た気がする。

そして私はその決意を涼にぶつけてみることにした。

 

「なぁ涼、少し話は変わるけどさ」

 

「…………」

 

無言だがどうやら聞いてくれるようだ。

 

「昔な、主に『あんたはこれから一杯幸せにならなあかん』みたいなことを言われたことがあるんだ。その時の私は主の幸せしか考えてなくて、自分の幸せなんかこれ一つ考えてなかった。

強いて言うなら私が主のデバイスであれた事を幸せに思っていたくらいだ」

 

「で?それが何なんだよ」

 

「まぁ最後まで聞け、そんな時に私が死んでお前達に蘇生させられてお前達に『幸せのなんたるかを教えてやる』なんて言われて色々と教わったり引っ張り回りされたりして私の中の幸せと言う物が広がったんだ。で、そうやって幸せを感じてきた私だがそのなかでも二つ、絶対に手放したくない幸せがある」

 

「二つの幸せ?」

 

「ああ、二つの幸せだ。それはな『主や守護騎士達がこれからも幸せであること』それと『これからもこの白川家で幸せを感じていたい』………つまり、なんで私が昔話しをし始めたかと言うと私はこの二つを両立させる気満々と言う事だ。というかこの程度で私が片方を諦めると思っていたのか?このバカが」

 

そう言い放つと涼はさっきの厳つい顔からポカンと口を開けて呆然としている。………ちょっと可愛いかも

 

「……ハハハ、確かにそうかもな」

 

「だろ?だから自分の姉貴に酷な二択をさせることを考えて溜息を吐いている様な奴に心配される謂れはない。というか緊張し過ぎだ。人がボケてる時に話そうとしやがって……」

 

そう言われると涼は顔を真っ赤にしながらテンパりはじめた。

 

「べ、別にそんなことか、考えてなかったし。というかそんだけ言うということはなんか考えあるわけ?」

 

テンパッている涼は、必死に話題を変えようとしている。もはやさっきまでのシリアスな雰囲気はなくなっていた。

 

「フッフッフ、考えてなかったらこんな大層なこと言うわけがないだろ?」

 

私は口を釣り上げてニヒルに笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月曜日

 

 

 

「ほんじゃあ行ってくるわ〜」

 

「はやてちゃん行ってらっしゃ〜い」

 

いつもの登校時間になり、私はシャマルに挨拶をして学校に向かう。

因みにシグナムは仕事でヴィータとザフィーラは少し前に散歩に出ている。

 

学校までは大体40分弱といった所で何故かは知らんけど私が登校する時間帯は人気があまりない。

このプリチーなはやてちゃんとしては変なお兄さんに絡まれそうで怖いんやけどな、まぁ朝っぱらから絡まれることはないとは思うんやけど。

と内心で一人漫才していると誰かと突き当たりでぶつかってしもうた。

 

「あいたた、すいません。ちょっとボーッとしてまして」

 

「いやいや大丈夫です。ところでお嬢さん、あなた結構美人ですね。いまから何処かでお茶でも……」

 

私は立ち上がりながらぶつかった相手に謝ると何故かいきなりナンパされた。

ビックリして顔を上げて相手を見るとチャラついたお兄さんやった。

うわー、やってしもたなさっきフラグめいたこと言ってもうたから。

 

チャラついたお兄さんはどうやら私と同じで聖祥の様で制服姿に腰パンをしてをりチェーンも付けている。

髪は染めていないが顔にはグラサンを付けていて耳にはピアスがついけている。

 

「僕ね、ここら辺に最近引っ越してきたばかりで町のことがよくわからないから頼むよ〜」

 

そう言って彼は私の腕を掴んでくる。

 

「ちょっと、触らんとて、いきなり何なんあんたは、今から学校やろ‼︎」

 

「そんなつれないこと言うなよ〜。もしかしたらここでサボって僕と一緒に観光したらこのイケメンと付き合えるかもよ?」

 

そう言って笑う彼に私は見覚えがあった。それは毎度毎度私やなのはちゃん達につきまとう銀髪バカである。

どうやら彼はあのバカと同じ人種らしい、そう感じた途端身の危険を覚えたので何も言わずに手を振り解き、思いっきり逃げた。

 

私は直ぐに追いかけられると思ったがそいでもなく、それが逆に怖かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姉さんの主こと八神はやてが走り去って行くのを見て

 

「ふぅ〜、疲れた。何で俺がこんなことをやらなきゃいけないんだ。おかげでストレスがマッハでヤバい」

 

とボヤきながら俺はグラサンと耳に穴を開けないタイプのピアスを外して身だしなみを整える。

 

姉さんの命令でナンパ紛いことをしたけど、これで本当に上手くいくかが心配でならない。

大体何でこんなことをしなきゃいけないだっけ?数日しか経ってないのに、嫌すぎて何でこうなってしまったのかが覚えていない。

しょうがないけど、回想に行きますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ涼、お前は『踏み台』って知ってるか?」

 

「いきなり何?そりゃ知ってるよ。跳び箱で使うやつだろ?」

 

「それもそうだが、私が言っているのはそっちじゃなくて人についての踏み台だよ。知らないのか?ssとかで出てくるぞ」

 

「俺は姉さん見たいにネットサーフィンしてないから知らん、といか今はそれと関係なくない?」

 

「いや、関係はある。だから踏み台について説明すると、一般には踏み台転生者と呼ばれていて厨二な容姿とナルシで咬ませ犬な奴のことを指す。喫茶店で前に見た銀髪なんかが良い例だ」

 

「なるほど、でそれがこれからの対策と何が関係するわけ?」

 

「私が考えた作戦はこの『踏み台』を使うんだよ作戦名は『プロジェクトF』だこの『F』は『Fumidai』のFだ」

 

「なんかその名前、誰かに怒られそうな気がする。特に金髪のボインとかに……まぁそれは置いといて、作戦内容は?」

 

「簡単だ、対象にこの『踏み台』と同じ行動をとって相手から距離を取って貰う。幸い色々な情報もあるし直接的な『踏み台』行為は一回でいいし、なんとかなると思うから頑張れよ涼」

 

「へ⁉︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうした経緯から、姉さんに口八丁手八丁と姉さんに丸めこまれた結果がこれだったな。

 

なんだか、もう疲れてきた。最初の難関である直接的『踏み台』行為は完了したから後は間接的にやって行けばいいのだが、鬱になりそうだ。

 

もう家に帰りたい。




いつから『プロジェクトF』が『FATE』だけだと錯覚していた?
といわけで題名のFは『Fumidai』のFというオチでした。
なんというか、題名の割には題名関連のネタが少ないかも。
まぁ気にしたら負けです。といわけでまた次回
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