ヴァンガード へっぽこカードレビュー in惑星クレイ 作:栗山飛鳥
●序
ファントム・ブラスター・ドラゴン「天輪飛翔のレビューをいざ始めん」
カロン「おや? 我が主、マスクはどうしたんですか?」
ファントム「先週、ドラゴニック・オーバーロードのアホとケンカしてな」
カロン「またですか」
ファントム「あやつのオバロパンチが顔面にヒットして、仮面を割られた」
カロン「それは災難でしたね。
で、ケンカの原因は?」
ファントム「パシフィカたんとラブラドルたんのどっちがかわいいかで論争になった」
ブラスター・ダーク「どっちもかわいい」
カロン「それが真理だね。
……おや? ブラスター・ダークの仮面もはずれてるね?」
ファントム「貴様もブラスター・ブレードとケンカして、ブラスター・パンチを受けたか」
ブラダ「いや。飽きたから普通にはずした」
マーハ・マスクス「ちょっと待てえええええええええええっ!!!!」
ファントム「静かにせよ」
マーハ・マスクス「これが黙っていられるかっ! 人に仮面をつけておいて、何を先に足抜けしているっ!?」
カロン「え? でもブラスター・ダークは普通にはずしてるけど」
マーハ・マスクス「む……まったく取れないぞ!?」
ブラダ「お前には接着剤を使ったからな」
マーハ・マスクス「貴ぃ様ぁぁああああああっ!!!
もういい! ドラゴニック・オーバーロードを呼んでこい! オバロパンチとやらで壊させる!」
ファントム「人間がオバロパンチを受けたら、仮面どころか上半身が吹き飛ぶぞ」
カロン「英雄達の奮戦によって、マスクス達は少しずつ、されど確実にその数を減らしていく。
だが、残されたマスクスは龍樹の最高戦力、アマナグルジオに、アストロア・バイコ。さらにはグリフォギィラも、その滅びの蕾に満開の華を咲かす。
新たな力を得たユース、リアノーン、そしてリノ達、焔の巫女一行は、クレイに平和を取り戻すことができるのか!?」
マーハ・マスクス「だから導入に私達を使うな!」
カロン「まあ、ぶっちゃけリノ達が余裕で勝っちゃうと思うけどね!!
それくらい、今回の味方サイド……ニルヴァーナ、ユース、リアノーン。ついでに、おねむしてるはずのドラジュエルドの強化がヤバい。
そんな環境に一石どころか隕石くらい投じそうな、最終決戦を彩るカード達を見ていこうか」
●ドラゴンエンパイア
《武装焔聖剣 ストラヴェルリーナ》
①《トリクスタ》1枚と、それぞれ別名の〈プレアドラゴン〉を2枚以上、望む枚数、指定ユニットすべてを下に重ねて登場してもよい
②R:クロスオーバードレス状態なら、パワー+10000、「ニルヴァーナ」に『トリプルドライブ』を与え、パワー+10000。
③R:クロスオーバードレス状態のこのユニットがスタンドした時、相手のヴァンガードがG3以上なら、【CB1】することで、〈タリスマン〉か〈プレアドラゴン〉を【スタンド】させる。ドレス元が5枚以上なら、相手のマーカーすべてを除外し、リアガードすべてを退却させる。
カロン「最強最後(たぶん)のヴェルリーナは、トリクスタに加えてプレアドラゴン2枚の、本体を含め4枚消費の超大型クロスオーバードレス!!!!
その分、いきなり追加された『焔天』の名を持つプレアドラゴンは展開系の能力を多く持つし、これ1枚でプレアドラゴンの素材になった時の効果を2体分発動できると考えれば、もはや決して無茶な要求でも、悪い取引でもない」
マーハ・マスクス「こうして降臨したストラヴェルリーナは、ニルヴァーナをパンプとトリプルドライブ付与で強化する、今までありそうでなかったデザインとなっている。
ヴァンガードでも圧をかけられるようになったのは、非常に喜ばしい強化と言える」
カロン「もちろん本体だって負けちゃいない。このカードがスタンドした時、追加でタリスマンとプレアドラゴンをすべてスタンド!
ストラヴェルリーナを出してなお、どこまで展開できるかは怪しいけど、最低限、もう一体別のヴェルリーナは出しておきたいところかな。
そしてさらに……!!」
ファントム「まだあるのか!?」
カロン「ドレス元が5枚……つまりはリアガードすべてでクロスオーバードレスしていた場合、相手リアガードをすべて退却させ、すべてのマーカーを焼き払う!」
ブラダ「龍樹ガンメタ」
ファントム「ついでにマグノリアメタ」
カロン「主人公がラスボスメタ能力を持つのはヴァンガードのお約束とは言え、呪縛と違って何一つ環境を脅かしていない龍樹をそこまでいじめる必要ある? とは思うけどね。
グリフォギィラ使ってて、スタンドアップヴァンガードの時点で卵がめくれたら、その時点でサレンダーだよ。
『真の最強のその先へ』とか『究極の一戦』とかさんざん煽ってきた挙句の最終決戦が相性最悪のマッチングとか、滑稽にもほどがある」
ブラダ「さすがにアニメでは、オーバートリガー発動前にストラヴェルリーナは使わせなかったがな」
カロン「それはそれで販促としてどうかとは思うけどね。そこで全力出しきれていない時点で、究極の一戦には程遠いよ」
マーハ「このように龍樹(ついでにマグノリア)に対しては積極的に狙っていくべきスキルだが、全体除去は狙うべきか一考を要する。
相手が盤面を埋めていたとしても、こちらもドレス元5枚のストラヴェルリーナを出した時点で6枚の消費。不利な取引であることは否めない。
除去のタイミングが遅いので一部のユニットにはインターセプトで逃げられかねないし、よほど除去がクリティカルに刺さる状況でもない限り、マーカー除去のおまけぐらいに考えておけばいいだろう」
カロン「ただでさえ展開力に欠ける龍樹が、マーカー消されるついでで、なけなしのユニットまで焼かれるのってあんまりすぎるんだけどね」
ファントム「同じく、スキルを活かすには展開せざるを得ないマグノリアも……」
●ダークステイツ
《魔宝真竜 ドラジュエルド・イグニス》
①「ドラジュエルド」からのみライドできる。
②V:バトルフェイズ開始時、ドロップから2枚ソウルに置く。ソウルに異なるグレードが4枚以上なら、前列のパワー+15000。
③V:この能力のコストを払う際、「ドラジュエルド」を含むソウルをグレード0~4のいずれかとしてソウルブラストしてよい。このユニットがアタックした時、【それぞれ異なるグレードをSB5】することで、後列のリアガードすべてを退却させ、★+1、前列ユニットのパワーを0になるまで増減させる。
カロン「眠れるドラジュエルドおじいちゃんが、夢の中で何やらとんでもない自分を妄想しちゃった」
ブラダ「ワシの考えた最強のワシ」
カロン「妄想の産物だけあってか、割としっちゃかめっちゃかのやりたい放題。
最大の特徴である弱体化は1ではなく、0へ。
たった1の差だけど、ヴァンガードというゲームにおいてその1差は、多くの状況で5000差となる。
なおかつその弱体化は前列すべてに波及し、すでに弱体化させているのに何故か味方には+15000のパンプまで!
ここまで攻撃能力が高まっているのに、★は当然据え置き。しまいには、ついでとばかりに後列すべてを除去までしてしまう!」
ブラダ「ストラヴェルリーナが6枚消費して、ようやく最大5枚除去なのに……」
カロン「G4なので、もちろんトリプルドライブ!!!
大抵の敵は、コレが全力で襲い掛かるだけで消し飛ぶだろうけど、毎ターンソウルを補充でき、除去力にも優れ、点止めもでき、自分はカウンターコスト無しで動けると、G4らしく長期戦適正もかなり高い。
性質上、超ロングゲームは無理にしても、ドロップからソウルを賄える分、他のソウルを扱う系のデッキよりかはよっぽど粘れるよ」
ブラダ「難しいことを考えずとも強いし、難しいことを考えだすと鬼強い」
カロン「ただ強カードであることはもちろんなんだけど、結構、遊びの幅も広いんだよね。
G4なので後攻を取った時の遅さは確かに気になるんだけど、ドラジュエルドには後攻でこそ本領を発揮するマスクスもいる……!!」
ファントム「!?」
カロン「先攻ならばイグニスで蹂躙し、後攻ならばマスクスのペルソナライドで奇襲する。そんなデッキだって組めちゃうかもね」
●ブラントゲート
《葬空死団 “裂空騎神”アーヴァガルダ・リヒター》
①手札:相手ヴァンガードがG3以上なら、【このカードを公開し、Vの「葬空死団 “裂空神”アーヴァガルダ」をバインドする】ことで、このカードにライドし、バインドされたカードが持つ起動能力を得る。
②V:アタックしたバトル終了時、ソウルに「葬空死団 ソラ・ピリオド」があるなら、【手札から2枚捨てる】ことで、バインドゾーンから「葬空死団 “裂空神”アーヴァガルダ」を1枚ライドし、パワー+10000/ドライブ-1。
カロン「何がどこでどうなっているのかよくわからない、アーヴァガルダの強化パーツだよ」
ブラダ「よく見ると、真ん中に小さくアーヴァガルダの本体が」
マーハ・マスクス「リヒターを絡めた、アーヴァガルダ理想の展開は以下のようになる」
アーヴァガルダでペルソナライド⇒アーヴァガルダで作戦を実行⇒リヒターに換装⇒リヒターで再び作戦を実行⇒リヒターでアタック(1回目)⇒リヒターをスタンド⇒リヒターでアタック(2回目)⇒リヒターをパージ⇒アーヴァガルダでアタック
ブラダ「パージ!!」
マーハ・マスクス「脱ぐな」
カロン「作戦オーダーをしれっと2回使用できるうえに、脅威のヴァンガード3回連続攻撃!!!
相応にコストはかかるし、ペルソナ札に加えてリヒターも確保しておかなければならないのはなかなか大変そうだけど、最大火力だけなら今弾のドレス勢にも匹敵する。
中でも塵来によるブリッツオーダー封じは、アーヴァガルダ最大の独自性なので生かしていきたいね」
《ブリッツ経理部員 ベルヒナ》
①R:登場した時、「ヴェルストラ」がいるなら、【CB1】することで、プロダクトを稼働させる。
②R:プロダクトが他のカードの能力で稼働した時、【SB1】することで、1枚引く。
ファントム「経理部長の後ろに小さく描かれていた女の子ではないか!!」
マーハ・マスクス「女のことになると目ざとい……」
カロン「さらに彼女の机には、《アメリオレート・コネクター》や、《電光防壁、緊急展開!》でバリアを張ってるロボットのフィギュアが。
効果はシンプルに便利なカードだけど、小ネタにはつきないね」
《銀河英勇 アマス・ダルニア》
①R:登場した時、「英勇」ヴァンガードがいて、このターン、基地が置かれていないなら、【SB1、手札から1枚捨てる】ことで、山札から基地をオーダーゾーンに置く。
②R:アタックしたバトル終了時、「英勇」ヴァンガードがいて、基地が3枚以上なら、【CB1,このユニットを退却させる】ことで、スカウトされているカードを1枚コールする。
カロン「レギュラーパックでの強化はお久しぶりの銀河英勇新規だね」
ブラダ「初登場からようやく3度目」
カロン「その鬱憤を晴らすかのように、割ととんでもない強化をもらっている。
まず①の効果で山札から基地をサーチできるようになったので、かなり最速基地3枚の安定性が上がっている。けどそんなものは序の口……」
マーハ・マスクス「②の効果で、アタック終了時、基地のユニットを出撃させることができる。同名カードの制限も無いので、コストと基地のアマス・ダルニアが続く限りの連続攻撃ができる」
ブラダ「オペレーターなのに武闘派」
カロン「理想を言うなら、ディレクト・フォリエを絡めて9回のアタックが可能だし、7~8回くらいのアタックなら現実的かつ、それでも十分に強力。
そこにユナイト・ディアノスの★や、銀河英勇の高いトリガー率も絡んでくるので、相手としてはたまったものじゃない。
コストはディアノスやボールド・サロスでもガンガン使う上に、銀河英勇は独自のカウンターチャージ手段はもらえていない。
ボバルマインやマルノルム等、汎用カウンターチャージの採用も忘れずにね」
●ケテルサンクチュアリ
《天壌を繋ぐ剣 オールデン》
①V:【CB1,SB1】手札からG3以下を1枚コールし、2枚引く。
②V:アタックした時、異なるグレードのリアガードが3枚以上なら、【SB1】することで、リアガードを1枚手札に戻し、手札から、グレードの合計が手札に戻されたユニットのグレード以下になるように2枚まで選び、同じ縦列にコール。
カロン「あのオールデンが、メインヴァンガードに! Dスタンきっての出世頭」
マーハ・マスクス「①の起動能力は、旧オールデンを彷彿とさせるドロー能力。ただし、コールするユニットはG3以下と大きく制限が緩和されている。
天と地の橋渡しに腐心してきたオールデンに相応しい能力と言えるだろう」
カロン「アコードもそうだったけど、ケテルのカードは物語性があるよね」
マーハ・マスクス「そして、異なるグレードが3枚以上であれば、バウンスと手札からのスペリオルコールを絡めた連続攻撃だ」
カロン「平等にこだわりすぎて、条件が窮屈になってる!」
《天晄竜 ライトリーズ・ドラゴン》
①R:「オールデン」を含むユニットがいるなら、このユニットは『ブースト』を得る。
②R:アタックかブーストしたバトル終了時、【同じ縦列のリアガードをソウルに置く】ことで、「オールデン」を含むユニット1枚のパワー+10000。
マーハ・マスクス「オールデンのサポートカード筆頭だ。これを隣に並べることでオールデンは完成する」
カロン「オールデンのアタック前に、ユニットをソウルに逃がし、自身をオールデンの効果の対象とすることで、空きサークルがふたつできるので、そこにユニットを2体コールできるわけだね。
ライトリーズは手札に戻るので、完ガのコストにでもしない限り、このコンボを繰り返すことができる」
ブラダ「ソルレアロンよろしく、手札からコールするユニットをカルブレ等の展開系ユニットにすることで5回アタックも可能だ」
カロン「まあ、立ち位置も強さもそのあたりだよね。今後の強化次第でいくらでも強くなれるだろうけど、次からシリーズが一新されるらしいので、強化されるかが怪しいという不遇な立ち位置に……」
ブラダ「光の聖域……」
マーハ・マスクス「なお、ライトリーズ・ドラゴンに限らず、今弾のオールデンサポートすべてに言えることだが、《天壌を繋ぐ剣 オールデン》を要求しているわけでもなく、ヴァンガードのオールデンを指定しているわけでもない。リアガードにでもオールデンさえいれば効果は適用できる」
カロン「バスティオンで豪儀デンとライトリーズを採用して、ライトリーズで豪儀デンを+10000して、それをさらにバスティオンでスタンドさせることができるわけだね」
ブラダ「楽しそう」
マーハ・マスクス「オールデンのライドラインについても軽く触れておこう」
カロン「手札から異なるグレードを3枚公開することで、トップ5枚から自身のグレード以下のユニットを1体コール×2。
グレード以下のユニットがめくれなければソウルの自身をスペリオルコールできる最低保証付き。
条件こそあれど、ノーコストで2アドを稼げる可能性を秘めた優秀なライドラインだね」
マーハ・マスクス「そしてその条件は、オールデンデッキでなくとも、バスティオンのような特殊なデッキでもない限り、容易に満たすことができる。
G2までで完結していることもあり、出張適正に優れたライドラインと言えるだろう」
カロン「専用のライドラインを持たないグラムグレイスはもちろん、ライドラインの古い六角宝珠なんかもこっちに挿げ替えていいかもね」
ブラダ「《天悠の騎士 トランキリア》⇒《ディヴァインシスター がとーばすく》と、さらに別のライドラインへと乗り継いでいくのもよさそうだ」
カロン「注意点は、3枚公開のデメリットも、上級者同士の対戦だと結構バカにはならないってところかな。
例えば、手札が『G3、G3、G1、G1、超トリガー』なんかだと、いきなり超トリガーを公開せざるを得なくなってしまうし、オールデンデッキと誤認させてからの六角宝珠ライドなんて情報操作も不可能だ。
分かりやすいのはそんなところだけど、本当に上手い人は公開情報からガンガン残りの手札やデッキの中身まで読んでくるからね。
バスティオンは、公開されるのはG3だけだし、わかってても防げないってのもあったからマシだったんだけどね」
《ユースベルク“反抗黎騎・閃煌”》
①V:このユニットにレヴォルドレスした時、【CB1】することで、ソウルのカードにより以下すべてを行う。すべてあるなら、前列のパワー+15000。
・「ユースベルク“反抗黎騎・紅蓮”」-★+1。
・「ユースベルク“反抗黎騎・疾風”」-ドライブ+1。
・「ユースベルク“反抗黎騎・翠嵐”」-リアガード1枚を山札の下に置く。
②V:ターン終了時、ソウルから【レヴォルドレス】能力を持つカードにライドする。
カロン「3つの反抗黎騎の力を束ね、ついでに仮面もポロリ。燃え要素がこれでもかと盛り込まれた、ユースベルク最強最後の究極フォームだよ」
マーハ・マスクス「ソウルにある反抗黎騎の種類によって、それにまつわる能力を追加で獲得していき、すべてが揃えば全体に+15000パンプも適用される」
カロン「ぜひとも各反抗黎騎に乗ってからこれに繋ぎたいところだけど、環境はそんな悠長を許してくれるはずもなく。
あらゆる手段を利用して、ソウルに反抗黎騎を突っ込もう」
ブラダ「カタルシス台無し」
カロン「ケテルはソウルチャージ手段が豊富なデッキだけど、山札やドロップから反抗黎騎を突っ込めるサポートカードを2種類ももらっているので、基本的にはそれに頼ればOKかな?
それだけじゃ不安なら、お馴染み《ドリリング・エンジェル》に……ライドラインをミネルヴァのにするのも手かな?」
ファントム「なんだと?」
カロン「正直、ユースのライドラインって重いうえに効果もイマイチなんですよね。
なおかつ反抗黎騎に関わる効果は、G1ユースが山札の上から3枚見て引っ張ってこれるのみ。
メリッサであれば、山札の上から5枚見て、2枚までソウルに置けるので、反抗黎騎をソウルに置くことの一点においてはユースよりも優れているんです」
ブラダ「こうして完成した閃煌は、★2、ドライブあり、除去、前列+15000パンプと、イグニスやストラヴェルリーナに負けず劣らずハチャメチャのヤンチャボーイ。
しかも、イグニスや後述するヴィヴァーチェのようにライドするタイミングが遅れるでもなく、ストラヴェルリーナのように相手がG3の場合、効果に制限がかかるわけでもない。
疾さに限れば、今弾の中では頭ひとつ抜けている。
強さに関してもそうなるか、次の環境が楽しみでもあり、怖くもあるな」
カロン「……ストラヴェルリーナの時も思ったんだけどさ」
ブラダ「何をだ?」
カロン「もうペルソナライドなんてする必要なくない?」
マーハ・マスクス「たしかにな」
ブラダ「?」
ファントム「?」
カロン「ニルヴァーナにしろ、ユースにしろコンボデッキだからね。
もはや、ペルソナライドして追加でたかだか+10000するより、ペルソナライドの枠も、プレアドラゴンや反抗黎騎、もしくはそれらのサポートカードに挿げ替えて、クロスオーバードレスや、閃煌への最速レヴォルドレスを少しでも安定させた方が強いんじゃないかって話。
もちろんペルソナライドがあった方が最大出力は上がるんだけど、コンボデッキで最重要なのは再現性だよ。
実際、ペルソナライドを放棄してまで入れたいカードがあるかは知らないから、皆が考えてね」
ブラダ「最後の最後で丸投げ」
カロン「トリガーよりユニット効果の方が強くなったら、その環境はインフレが極まった証だなんて話はあるけどさ。
Dスタンにはトリガー以外にもペルソナライドという共通要素があるからね。
ペルソナライドよりユニット効果の方が優先される時代。ついにこの日が来ちゃったかぁって感じだね」
●ストイケイア
《爛漫の総行進 リアノーン・ヴィヴァーチェ》
①V:【ユニゾンドレス】このユニットと別名の「リアノーン」か【ユニゾンドレス】状態のユニットからライドして登場した時、1枚引き【ユニゾンドレス】状態になる。
②V:【ユニゾンドレス】状態のこのユニットがブーストされないでアタックした時、リアガードすべてをスタンドさせ、このユニットをブーストする。3枚以上でブーストしたら、バトル終了時、【CB1】することで、ユニット3枚をスタンドさせ、パワー+5000/ドライブ-1。
カロン「新しいリアノーンはG3だけど、旧リアノーンから乗り継ぐことを前提にデザインされている。
トリプルドライブができない代わりにペルソナライドできるG4みたいなイメージかな」
ブラダ「ニルヴァーナ、ユースベルク、ドラジュエルド、アーヴァガルダで、それぞれ方向性が違うのが面白いな」
カロン「ヴィヴァーチェは、全体でヴィヴァーチェをブーストした後、さらに自身を含めたユニットを3体スタンドさせることができるよ。
要するに、超パワーのヴァンガード1回と、シングルドライブのヴァンガード1回を含めた、6連続アタック!!!!!!
《レゾナンス・ドラゴン》を絡めれば、脅威の7連続アタック!!!!!!!」
マーハ「これだけで勝ちが決まってしまうことも多々あるだろうが、ヴィヴァーチェはそこからペルソナライドも可能で、なおかつ同じ6連続アタックを得意とするメガロノズチやマグノリアと違い、ペルソナライドのパンプがすべてのアタックに乗る。
それまでにリアノーンのトリプルドライブや、ヴィヴァーチェの6~7連続アタックを1度受けていることを考えると、これを耐えられるデッキは存在しないだろう」
カロン「段階的に強化されていく遅咲きの晩成型……とはいえ、ペルソナ無しヴィヴァーチェの時点で並大抵のデッキがペルソナするより二回りは強いんだけど。
その遅さをカバーできるのが、ドラジュエルドでも取り上げたマスクス!
ドラジュエルドより構築の自由度は高そうなので、マスクスを取り入れる余裕もありそうかな?」
《リヴィドゥス・プロファウンダー》
①R:登場した時、「グリフォギィラ」を含むあなたのヴァンガードがいるなら、SC1し、パワー+5000。
カロン「今弾に収録されたインセクトは2枚。いずれも特定のデッキのサポートカードなので、いずれインセクトデッキが組めるようになったとしても、採用できるかは怪しい。
そんな《リヴィドゥス・プロファウンダー》は龍樹サポート。強い者につこうとしているのはメガコロらしくていいんだけど、敗色濃厚な龍樹サイドについてしまったあたり、見る目は無かったらしい」
ブラダ「味方が強いと調子に乗る。怪人の重要な才能である」
《ブライブ・ホッパー》
①R:「ゾルガ」ヴァンガードをブーストした時、【CB1】することで、バインドゾーンからノーマルオーダーを1枚、手札に加える。
カロン「こちらはゾルガサポートのインセクトだね。
端的に言うと、カウンターコストが必要な代わりに、確定で発動し、自身のバインドも必要なくなった《悲恋の妖精》
このターンに魔合成できているなら、ドロップにもオーダーがあるはずなので、次のターンの魔合成が確定する。
魔合成デッキの安定性を渋く支えてくれる1枚で、特に毎ターン同じ組み合わせで魔合成をしたいタイプのデッキに向いている。
要するにゾルガ以上に《鉄錨の憤竜》向きなんだけど、何故かゾルガ専用。
そのくらい許してくれたって!」
マーハ・マスクス「コストの重さは気になるものの、このカードを前提に、コストの軽いオーダーで固めることすら選択肢に入る。
地味ながらゾルガデッキの構築を大きく変えかねない、優秀な1枚だ」
《滅尽の覇龍樹 グリフォギィラ・ヴァルテクス》
①V:このユニットが登場した時、オーダーゾーンに龍樹開花・天地終焉・トークンを置く。
②V:このユニットのパワー+10000/★+1。
③V:リアガードのヒュドラグルムの枚数と龍樹マーカーの合計が10以上なら、パワー+10000。
④V:アタックした時、ライドデッキから災厄を1枚除外する。除外しなかったら、ライドデッキからトリガーを1枚選び、そのトリガー効果を発動させ、龍樹マーカーのあるリアガードすべてをスタンド。
カロン「最後に紹介するのは(厳密にはもう1枚あるけど)グリフォギィラの強化形態、グリフォギィラ・ヴァルテクス。
18000で受けられるようになり、条件を満たせばさらに固くなり、超トリガーの発動ターンも1ターン早めることができるようになった。
グリフォギィラの欲しかった要素全部盛りで、これでグリフォギィラの超トリガー成功率は格段に上がるだろう」
ブラダ「よかった」
カロン「ま、現実的に、トーナメントシーンでのグリフォギィラの超トリガー成功率は下がるだろうけどね」
ブラダ「何故」
カロン「今後の環境を支配するであろう、閃煌、ヴィヴァーチェ、イグニス、ニルヴァーナがヤバいからだよ。
考えてもみなよ。いくら超トリガー発動ターンが早まったとしても、閃煌のアタックを2ターン、龍樹側が後攻の場合は3ターン耐えなくちゃいけないんだよ? できる?」
ブラダ「無理」
カロン「比較的マシなのはヴィヴァーチェかな。先攻さえ取れば、ヴィヴァーチェのペルソナライドより早く超トリガーを発動できるし、リアノーンは除去も不得手なので28000で受けられる公算が高くなる。
もっとも、先攻を取られたら最後、ヴィヴァーチェのペルソナを受けきらなければならなくなるんだけどね」
マーハ「残り2体との相性は最悪と言ってよく、龍樹マーカーをすべて消し去るストラヴェルリーナは言わずもがな、イグニスも28000どころか18000で受けることすら許してもらえない」
ブラダ「悲惨」
カロン「とは言え、それ以外のデッキ……特に除去が無いデッキには滅法強くなった。
格下には理不尽を押し付け、格上には成すすべなく理不尽を押し付けられる、なんだかお山の大将みたいになってきたね」
《不完全なメタモルフォーゼ 倉田 ましろ》
カロン「いや、バンドメンバーを盾にするなよ!?」
●終
カロン「天輪飛翔のレビューはここまでかな。
そして、アニメは新シリーズに以降することが発表され、メインキャラクターの変更も示唆されている。……らしい。
正直、メガコロなんて出るはずもない戦略発表会なんて欠片も興味が無いからよく知らない」
マーハ・マスクス「作者はヴァンガードが好きなんじゃなく、メガコロのいるヴァンガードが好きなだけなんじゃないのか……?」
カロン「とにかく重要なのは、4年目からまたガラリと環境が変わりそうなこと。
さすがにこの期に及んでスタン落ちこそ無いだろうけど、超越に準ずるレベルの環境がひっくり返る新システムが実装されるくらいの覚悟はしておいた方がいいだろうね。
環境の変わり目に必ず姿を現し、その環境をぶち壊して去っていくルアードも次には登場するわけだし……」
ブラダ「もはや疫病神扱い」
カロン「閃煌やらイグニスやらを見ていて、改めて感じたけどさ。やっぱりヴァンガードってルールが単純な以上、同じペースでインフレしていって、4年以上同じルールで続けるのは不可能だよ。
もちろんルールが単純なことは、悪いことじゃない。だからこそ初心者が参入しやすく、いつでもどこでも軽い気持ちでプレイできる。気心の知れた友人と馬鹿話しながらのファイトは至高の時間だ」
ブラダ「照れるぞ」
カロン「ただ、競技性に目を向けると、その単純さが仇になる。
インフレが極まってしまうと、ちょっと前にも述べた通り、トリガーやらペルソナライドやら既存のルールよりスキルの方が上回ってしまい、先にスキルをぶつけた方が勝つ、ゲーム性もクソも無い状況が簡単に出来上がってしまう。
だいたいこのあたりになってくると、強いデッキはカウンターチャージやノーコストのドロー手段も豊富なので、ダメージコントロールも通用しなくなってくる。
トリガーは、★やら前やらで戦闘補助をする必要が無くなるので、引一択だ」
ブラダ「むむむ」
カロン「だから、本来ならヴァンガードみたいなゲームこそスタン落ちのようなローテーションを採用すべきなんだよね。
ただし、もちろんこれまでのような、急にスタン落ちを宣言して、1か月前に発売したカードがもう使えなくなる……なんてことは絶対にやらない。
あらかじめ3年前から予告しておいて、ローテーションの最後にあたるパックのカードも最低1年は使えるようにする。
当たり前のことで、お手本もそこかしこにあるんだけど、何故かこのカードゲームはこの13年間、『まだいける、まだいける』と唱えながらインフレを積み重ね、急に『もうダメだぁ』と言って崩れだすことを繰り返してる。
そして、今回もまた同じことをしている感があるんだよね……」
ブラダ「『まだいける』は『もう危ない』」
カロン「ま、そんな改善案やら愚痴やらを、こんな場末のレビューで言っても意味はないんだけど。
とにかく、11月のルアード・シラヌイ(特にルアード……)。
1月、2月の新デッキおよびパックは、今後のヴァンガードを占う重要な商品になるだろうね」
ブラダ「楽しみなような、怖いような」
カロン「1:9で恐怖が勝ってるけどね!」
ブラダ「そんなわけで次回は」
ファントム「ヴァンガード界、一服の清涼剤『リリカルブースター第4弾 「リリカルモナステリオ ~いたずらしちゃうぞっ~』で会おうぞ!」
ブラダ「ひゃっほーーーーーーーい!!!!」
何度スタン落ちしても、メガコロがある限りはついていきます