ヴァンガード へっぽこカードレビュー in惑星クレイ 作:栗山飛鳥
ファントム「マーハよ……」
マーハ「は……」
ファントム?「今日の我はいつもと少し違う。どこが変わったかわかるか?」
マーハ「……は?」
カロン「面倒くさい彼女みたいなこと言い出したよ、この人」
ファントム“Abyss”「正解は……今日の我はファントム・ブラスター“Abyss”なり」
マーハ「わかるかっ!!」
ブラダ“Abyss”「ちなみに俺もブラスター・ダーク“Abyss”だアビス」
カロン「語尾だけ変えてもね……」
マーハ「さて、今回のテーマは『鳳竜焔舞』だ」
カロン「まったく何の意味も繋がりもない前フリだったね」
マーハ「Dシリーズも新シリーズに突入し、パックも心機一転、新たなオーバードレスであるクロスオーバードレスが登場している」
カロン「先んじてトライアルデッキで登場した、ユースベルクとリアノーンが大幅強化を受けているのも特徴だよ。これらのライドラインが果たしてG4の牙城を崩すことができるのか、楽しみだね」
ブラダ“Abyss”「英勇も忘れるなアビス」
●ドラゴンエンパイア 《天輪鳳竜 ニルヴァーナ・ジーヴァ》
①V:【手札から1枚捨てる】ドロップからトリクスタとプレアドラゴンをそれぞれ1枚までコール。
②V:このユニットがアタックした時【CB1】することで、クロスオーバードレス状態のあなたのリアガードを1枚スタンド。
ブラダ「妙にセクシーな姿に転生した、新たなニルヴァーナだ」
カロン「アビスはどうしたの?」
ブラダ「飽きた」
カロン「あっそ」
マーハ「ニルヴァーナ・ジ―ヴァはクロスオーバードレスの運用に特化している。
2体のユニットを必要とするクロスオーバードレスだが、ジ―ヴァがいれば素材の準備自体は難しくない」
カロン「注目すべきはもうひとつの効果だね。旧ニルヴァーナはオーバードレスの全体パンプだったけど、ジーヴァはクロスオーバードレスを1枚スタンド。
攻撃力重視だった前身と比較すると、手数重視になっているね。
ジーヴァ単体では単なる13000でしか無い点には注意が必要だよ」
ブラダ「力の1号、技の2号……」
カロン「とは言え、クロスオーバードレス自体の攻撃力が凄まじいので、パワーで完全に劣るとも言い切れない。
次はそんなクロスオーバードレスユニット達を見ていこうか」
●《武装剛壁 ビルズヴェルリーナ》
①R:クロスオーバードレスで登場した時、ドロップから自身以外のクロスオーバードレスを持つカードを1枚手札に加える。
②R:クロスオーバードレス状態なら、このユニットは相手のカードの効果で選べず、パワー+5000/シールド+10000
マーハ「このビルズヴェルリーナは、クロスオーバードレスにおけるディスアドバンテージを軽減しつつクロスオーバードレスのユニットを増やせるユニットだ」
ブラダ「オーバードレスで言うアルクスポジション」
カロン「同じくディスアドを補填できるプレアドラゴンである《装閃竜 ブラマーダ》を素材にすれば、ますますアルクス」
マーハ「ユニットを1体出すだけで多大なディスアドが生じるクロスオーバードレスにとって除去は天敵。特に3体のユニットからなる都合上、監獄は天敵と言える」
ファントム「クロスオーバードレス1体を収容するだけで、監獄に3体が揃うと言うのか!!」
マーハ「だが、相手に選ばれないこのユニットであれば除去される可能性は格段に減る。他のクロスオーバードレスが序盤に運用しにくいのもあり、序盤から中盤まではこのユニットにクロスオーバードレスしていくことになるだろう」
カロン「ド安定のユニットなのは間違いないけれど、先に述べたようにジーヴァ自体の火力は低く、このユニットもパワーがあるとは言えない。
ダラダラとビルズヴェルリーナばかりで戦っていると、相手に守りを固められて山札切れに持ち込まれる可能性もあるから注意だね。
もっとも、ビルズヴェルリーナ自体耐久力が尋常じゃないので、逆に消耗戦に持ち込むこともできそうだけど」
マーハ「このユニットをスタンドさせる意義は薄いので、点止めされそうであったり、他に回したいコストがあるなら、このユニットにジーヴァのスキルは使わなくてもよいだろう」
●《武装宝剣 ガロウヴェルリーナ》《武装閃輝 ブラムヴェルリーナ》
カロン「ガロウヴェルリーナは、パワー20000のガード制限持ち!
それだけでもなかなかのものだけど、これを簡単にスタンドさせられるっていうのがジーヴァの恐ろしさ」
ブラダ「プレアドラゴンの1体《装剣竜 ガロンダイト》は、ドレス先がガロウヴェルリーナであればパワー+10000するえこひいきなスキルを持つ」
カロン「中盤から終盤にかけての攻めの要だね。特にダメージ5からの詰め性能は脅威の一言」
マーハ「ブラムヴェルリーナは、ヒット時の一列除去だ。
単体でも33000までパワーが容易に伸び、ブースト、ペルソナライド、ドレス先のスキルによって、パワーはさらに膨れ上がる。
相手からすれば、下手に防ぐのも割に合わないので、多くの場合でヒットが望めるだろう」
ブラダ「そしてこれがまたスタンドする」
カロン「こうなれば、もはや全体除去と言っても差し支えないよね。
列しか指定してないから、選べないユニットも容赦なく焼き尽くせる。これならビルズヴェルリーナも怖くない!」
●《貫く想い》
ブラダ「レイユ オン ステージ」
カロン「いやこれ本当にどういう状況なんだろう?」
ファントム「サタデーナイトフィーバー」
●ダークステイツ 《無慚伯爵 ボティス》
①R:コストでSB2以上した時、このユニットのパワー+5000。SB3以上したら【CB1】することで、ドロップから1枚ソウルに置き、それと同じグレードのリアガード1枚退却。
カロン「ドラジュエルドとちょっぴり相性のいい伯爵です。
ドラジュエルドの消費したソウルをちょっぴりキャッシュバックしつつ、ちょっぴりパンプして、ちょっぴり除去もしてくれます」
ブラダ「小技の集合体……」
カロン「強いようなパッとしないような地味な伯爵ですが、このお方の魅力はそんなところにはありません」
ファントム「?」
カロン「なんとこのカード……ブリッツオーダーで3枚以上ソウルブラストすることによって、相手バトルフェイズ中に除去ができちゃいます!!」
ファントム「!?」
ブラダ「ディナイアルグリフォンか!!」
カロン「まあ、それよりかは格が数段落ちるけど」
ブラダ「ディナイアル大公」
カロン「それは爵位」
マーハ「SB3以上できるブリッツオーダーは《輝く我欲》が該当する」
ファントム「?」
カロン「SB4して、ダメージ1枚につきパワー+5000するブリッツオーダーです」
ブラダ「光るグリードンが目印だ」
カロン「コストが重いだけに《輝く我欲》自体の防御力も高く、これ1枚で大概のアタックは防げます。
ガロウヴェルリーナのアタックを《輝く我欲》で防ぎつつ、伯爵がブラムヴェルリーナを焼くなんてウルトラCも不可能ではありません」
ファントム「むう。それは強すぎるのではないか?」
カロン「ところがそうでもないんですよね。
まず、このコンボを使いこなせるユニットは非常に限られます。
ダークステイツのユニットはソウルを溜め込むか、大量消費するユニットがほとんどですので。伯爵が補填してくれるとは言え、ブリッツオーダーにSB4も支払えないんですよね。
マトモに使えるのは、《輝く我欲》のイラストにいるグリードンか、ある程度その伯爵のコンボに特化させたバロウマグネスくらいではないでしょうか」
マーハ「グリードンで使うにしても、グリードンはユニットを残しておくのが苦手なユニットだ。
バロウマグネスで耐久力を高めたとしても山札切れが怖いな」
カロン「そもそも伯爵は相手にも見えているわけで、グリードンやバロウマグネスがこれ見よがしに伯爵を立たせてたら知っている人は警戒するんだよね。
除去1発で崩壊するコンボですし、まったく過信はできません。
むしろこれも伯爵が誇る小技のひとつと考えておくぐらいがちょうどいいでしょう」
ブラダ「もはや小技のデパート」
カロン「ただ、伯爵が2体以上並んだ場合の見返りはものすごいですよ。
相手がうっかりヴァンガードからアタックしようものなら、トリガーを振るべき前列ユニットはすべて焼かれ、ソウルも伯爵の数だけキャッシュバックされるという地獄絵図が展開されます」
ブラダ「スーパーコンボで目指せ侯爵」
●《ダイアフルドール あまんでぃーぬ》
①R:ソウルが10枚以上なら、パワー+10000
②R:【CB1】そのターン中、カードの能力でソウルチャージする際、その数字を1増やす
ブラダ「ぼくのかんがえたさいきょうのだーくすていつ」
カロン「本当にそんな感じなんだよね。
このカードある限り、ソウルは倍々で増えていき、《ブレインウォッシュ・スワラー》もモリモリ強くなる」
マーハ「ソウルの質を重視するドラジュエルドも、ここまで数が増やせるのであれば通常のソウルチャージに頼るのも悪くない。
スワラーと並び、ソウルチャージ軸を大幅に強化できるカードと言えるだろう」
●《デザイアデビル コドーク》
①R:ブーストされないでアタックした時、ヴァンガードがグリードンなら、ドロップから「デザイアデビル」ノーマルユニットを4枚まで山札に戻す。4枚戻したら、このユニットのパワー+10000。
マーハ「ダメージ7点にならなければ倒れない驚異的な耐久力を誇るグリードン。
しかしその弱点は山札にあり、そもそも7点受ける前にデッキアウトで負けることが非常に多かった。
あと1ターンあればグリードンが勝っていたというファイトになることも多く、やきもきしていたグリードン使いも多かったことだろう」
カロン「そのグリードンが、弱点をついに克服!!
しかも与えられたのは追加の1ターンどころか、実質的な無限ターン!!」
マーハ「このカードの登場で山札を4枚補充できるようになったが、グリードンがスキルを使った場合、1ターンごとに消費する山札はそれ以上だ。
ギリギリまで効果を使わないでいると、不意の★でダメージを受けすぎたり、アキューズマカライトに山札を削られたりで、このカードを抱えたままデッキ切れする恐れもある。
トリガー率は下がるが、慣れないうちは使える時に使っていった方が安全だろうな」
●《デザイアデビル クウィスギー》
R:グリードンの能力でリアガードからソウルに置かれた時、カウンターチャージしていないならカウンターチャージ1
ソウル:リアガードがカードの能力で登場した時、ヴァンガードが強欲魔竜 グリードンで、ダメージゾーンが4枚以上なら、そのコールされたユニットのパワー+5000。
カロン「キミ、ボーショックとキャラ被ってるよ」
マーハ「グリードンもうひとつの念願であったカウンターチャージだ。
コドークを盾とするならば、こちらはまさしくグリードンの矛となる」
カロン「デザイアデビルは全体的にコストが重くて、投入を諦めざるを得なかったカードも多かったからね。
これでグリードンそのものの使い勝手は大幅に変わった。このカード1枚で、新規4~5枚が追加されたようなものだよ。
これまで登場したデザイアデビルを、もう一度洗い直してみる価値はあるだろうね」
ブラダ「ドッフンド」
カロン「強化幅だけ見るなら、今弾ではグリードンが一番じゃないかな?」
●ブラントゲート《銀河英勇 ピュアリィ・アグノ》
カロン「ブラントゲートの新たなライドライン『英勇』のファーストヴァンガードは、何と赤ん坊!!」
マーハ「……それは倫理的に大丈夫なのか?」
カロン「ヴァンガードって雷撃で死体も残らないほど焼き尽くされたり、支配された味方に後ろから斬りつけられたり、繭にされた挙句に卵を産みつけられたりする、けっこうグロいカードゲームなんだけどね」
ブラダ「ここは戦場」
カロン「まあ、10代前半にしか見えないような子どもや、非戦闘員にしか見えない学生がわんさかいるカードゲームで何を今さらって感じもするけどね。この子達なら蟲の苗床にされても倫理的に問題ないというわけでもないだろうし」
●《銀河英勇 アーキテクト・パーシー》
カロン「赤ん坊が成長したら、なんと立派なビーバーに!!」
マーハ「さっきから全然本題に入らないな!?」
カロン「いやだってツッコミどころが多すぎるんだよ、このライドライン!!
何で赤子がいきなりビーバーになるんだよ!!
しかも後ろにいるビーバーはつぶらな瞳でカワイイのに、肝心のセンターにいるビーバーは中途半端に人間顔で気味悪いし!」
ブラダ「※カロンと作者の主観です」
カロン「しかも英勇って、このビーバー以外、みんなヒューマンなんだよ!
例えば《ケイパプル・ヘルパー》は英勇サポートなんだけど、このユニット自体は英勇に含まれていない。それだけなら心無き機械はヒーローになれず、人間だけがヒーローになれるっていうストーリーが読みとれる……んだけど、このビーバーが全部台無しにしてるんだよ!!
何!? ヒーローには人間とビーバー以外なれないの!?」
ファントム「カロンをここまで動揺させるとは……」
ブラダ「ビーバーおそるべし……」
●《超銀河基地“A.E.G.I.S.”》
①オーダーゾーンに置かれた時、山札を上から7枚見て、「英勇」を3枚まで選び、その中から1枚手札に加え、2枚まで基地にスカウト。
②【このカードをレストさせ、手札から1枚捨てる】あなたのヴァンガードのグレード以下の、スカウトされているあなたのカードを1枚コール。
③アタックされた時、【SB1、このカードをレストする】ことで、スカウトされているカードを1枚ガーディアンサークルにコール。
マーハ「『英勇』デッキの要となるセットオーダーだ。……ようやく話が本題に近づいてきたな」
ブラダ「この基地はビーバーのライドライン能力で手札に加えることができる」
カロン「ビーバーなら小枝でダム作ってろよ!? なんで基地なんか建てちゃってるんだよ!?」
ブラダ「ちなみにビーバーは『英勇』をブーストすることでパワー+5000される、『英勇』デッキにおいてはほぼ無条件の13000ブーストだ」
カロン「ビーバー強いな!?」
マーハ「ビーバーに話を戻すな」
ブラダ「この基地はセットするだけで、運が良ければ手札を即1枚補填してくれる。どこぞの実験も見習ってほしい効果だな」
マーハ「そしてさらに運が良ければ基地に1~2枚の『英勇』がスカウトされる。
これらのスカウトされたカードは、基地をレストすることで、リアガードサークルやガーディアンサークルにコールすることができる。
実質的に第2の手札として扱うことができるが、起動できるのは往復ターンに1度だけとなる」
ブラダ「今の環境では、やや悠長に思えるな」
マーハ「基地を2、3枚並べることができれば話も変わってくるが、現状、基地はこの1枚しかなく、基地をサーチできるのもライドラインをおいて他に無い。
3枚以上の基地を並べるのは、やや運が絡みそうだ」
ファントム「人は何故エバの過ちを繰り返すのか……」
ブラダ「助けて、テクタン!」
●《銀河英勇 ユナイト・ディアノス》
①V:前列の「英勇」を含むリアガードすべてのパワー+5000。
②V:アタックした時、基地があるなら【CB1】することで、パワー+15000し、基地が3枚以上なら、さらに★+1。
ブラダ「いよいよ英勇達のリーダー(暫定)、ユナイト・ディアノスの紹介だ」
ファントム「あの赤子がビーバーを経て立派に成長したものだな……」
カロン「たぶん同一人物じゃないですけどね」
ブラダ「ちなみにこのユニットは、『英勇』をスカウトすることができない」
カロン「人望無いね」
マーハ「そんなユナイト・ディアノスは、『英勇』のギミックは基地に比重を置いているからか、非常にシンプルだ。
リアガードの『英勇』をパンプし、状況に応じて自身も強化できる」
カロン「問題は基地3枚以上の効果だよね。カウンターコストを支払う以上、★は適用しておきたいところだけど、さっきもマーハが言ったように基地3枚は安定する条件とは思えない」
マーハ「それどころか基地はG2なので、最速で3枚並べたとしても、★+1の追加効果を達成できるのは7~8ターン目(ペルソナライド時)になる」
ファントム「人は何故エバの過ちを繰り返すのか……」
ブラダ「助けて、テクタン!」
●《柩機の竜 ヌーヴォレア》
R:アタックした時、オーダーゾーンの世界1枚につき、パワー+2000。
R:このユニットが退却した時、世界が深淵黒夜なら、夜影兵・トークンを1枚コール。
カロン「色々と個性の強いヒーロー達に紛れて、たった1枚だけ追加された『世界』関連カード。
けど、そのスペックは非常に高い!」
マーハ「素のオルフィストでも使えなくはないが、基本的にはレギス向けだ。
世界が2~3枚でも、夜影兵でヌーヴォレアを上書きすることによって5回のアタックを可能とし、世界が4枚以上あればヌーヴォレアがコールした夜影兵をブーストに回すことによって、よりよい質のアタックを可能とする。
それらがすべてノーコストで行えるのが、非常に強い」
カロン「夜影兵を上回るパワーを容易に出せる点も見逃せないね。
デッキを強化するのは、収録されるカードの枚数じゃなく、収録されるカードの質だということを思い知らせてくれる1枚だよ」
●ケテルサンクチュアリ《ユースベルク“破天黎騎”》
①V:アタックしたバトル終了時、手札から「反抗黎騎」を含むカードにライドし、ドライブ-2。
②V:【手札から1枚捨てる】ことで、山札を上から3枚見て、「反抗黎騎」を手札に加えるか、グレード2以下を1枚コール。
ブラダ「《破天娘 ポプリ》の意思を受け継ぐ、はてんボーイとなったユースベルク真の姿だ」
マーハ「その破天なのか!?」
カロン「とは言え、大枠は前回のトライアルデッキで説明した通りなのでおさらいになるかな。
お試し版から追加されたスキルは、手札を1枚捨てることによる『反抗黎騎』の不確定サーチおよびG2以下のスペリオルコール。
カウンターコストやソウルを消費しないのは嬉しいけど、『反抗黎騎』を確実にサーチできるかっていうとめくる枚数が少ないし、G3を入れすぎていると最悪不発もある。
それでなくても、G0コールは普通にありえるし、手札1枚捨てた成果としては物足りない。
毎ターン積極的に使っていく効果というよりは、手札が悪い時に頼る最後の砦みたいな印象だね」
ブラダ「レヴォルドレス自体がノーコストなので、他2体のようにコストを支払ってもいいからアドバンテージを稼いで欲しかったところだな」
カロン「まったくだね。
追加効果が小粒なのを逆手に取って、ライドラインに“天墜黎騎”を採用して、ペルソナライドの確率を高めてもいいというのも前に説明した通りだよ」
マーハ「とは言え、ユースベルクの本領はこちらではなく、『反抗黎騎』にあると言える。
次は新たに追加された『反抗黎騎』を見ていこう」
●《ユースベルク“反抗黎騎・疾風”》
①V:レヴォルドレス能力で登場した時、相手のヴァンガードがG3以上なら、【手札から1枚捨てる】ことで、パワー+10000/ドライブ+1。
②V:ターン終了時、ソウルからレヴォルドレス能力を持つカードにライドする。
ブラダ「力の1号“紅蓮”に続く、技の2号は“疾風”
ドライブチェックを可能とするレヴォルドレスだ」
カロン「レヴォルドレスのディスアドを補填してくれる“反抗黎騎”が来てくれたと思いきや、手札を1枚消費するので結局アドは-1なんだよね」
ブラダ「ユースは勉強が苦手だからな。アドバンテージの概念が理解できていないのだろう」
カロン「小学1年生の算数くらい頑張りなよ!」
マーハ「“疾風”最大の欠陥は、相手がG3以上でなければ機能しない点だと私は思う。
先攻の初手でレヴォルドレスする場合、“紅蓮”であろうと“疾風”であろうと、攻撃回数が増える以外の恩恵を得られない」
カロン「ドラジュエルドやリアノーンが先行5ターン目から本気出してくるデッキなので、物足りなさはどうしてもあるよね」
マーハ「役割も“紅蓮”と被っている部分があり、“疾風”で★トリガーを狙うのであれば、基本的に“紅蓮”でいい。
以下のような場面でレヴォルドレスすべき“反抗黎騎”と言えよう」
・後攻の初手
・他のトリガー(特に治)を引き当てにいきたい時
・ペルソナライドできなかったターン
カロン「まあ、レヴォルドレスは好きなタイミングで好きな“反抗黎騎”に乗れるギミックでもないので、現実的には、今ある“反抗黎騎”にライドしていくだけで精一杯みたいな感じになりそうだけどね」
ブラダ「例の如く“疾風”もカウンターコストを消費せず、ソウルはむしろ毎ターン増えていく。
コストに余裕があるのはユースベルクの明確な強みなので、コストが重く、効果が強力なユニットを積極的に採用していくべきか。
●《転変の魔法 メメルル》
①R:「女魔術師」を含むG3以上のヴァンガードがいるなら、【このユニットを退却させる】ことで、ドロップから★トリガーか前トリガーを手札に加える。
カロン「《六角宝珠の女魔術師》を手厚くサポートしてくれる1枚だよ」
ブラダ「くるくるきらきらどっふんど」
マーハ「序盤から中盤にかけてはブーストでパワーラインを上げていき、ペルソナライド以降は状況に応じたトリガーを手札に加える動きが強そうだな。
除去ができない相手限定になるが、安定性だけでなく速攻にも貢献してくれる」
カロン「回収したトリガーを手札に温存しておくことで、守備固めにも使えるね。
同弾に収録されている《二角月灯の女魔術師》が下位互換になりかけてるレベルで強いよ」
マーハ「六角宝珠を強化するカードは他にも収録されている。
そのいずれもが高水準なので、グリードンと並んで躍進が期待できるだろう」
●ストイケイア《満開の大行進 リアノーン》
①V:【CB1】1枚引き、手札から1枚コールするか、捨てる。
②V:このユニットがアタックした時、【SB1、手札から1枚捨てる】ことで、後列のスタンドしていてブーストを持つユニットすべてでこのユニットをブーストする。3枚以上でブーストしたら、このユニットのドライブ+1し、後列のリアガードを2枚スタンド。
ファントム「リアノーンに追加されたスキルは展開能力だ! これぞアドバンテージ」
ブラダ「勉強のできる子」
マーハ「今まで静かだと思ったら、急に生き生きと……」
カロン「リアノーンは盤面が埋まっていることが大前提ですので、毎ターンアドバンテージを稼いでいこうと思ったら、インターセプトによるユニットの処理が必須です。
シンプルなデザインに反して、構築やプレイングには一工夫が必要でしょうね」
ファントム「《転魄の剪竜》やインレットパルスの条件は、リアノーンでは満たせぬのだな……」
ブラダ「無念」
●《祝賀の吹奏 スクセ》
①R:このユニットがヴァンガードをブーストした時、【SB1】することで、アタックされていないG2以上のリアガードをガーディアンサークルに移動させ、移動できなかったらパワー+5000
ブラダ「これが俺のファンサービスだ、受け取れぇ!!」
カロン「相手リアガードを強制的にガーディアンサークルへと移動させる疑似的な除去カードだね。リアノーンを数値受けするのは非常に困難なので相性がいい」
ブラダ「君も俺のファンになったのかな?」
カロン「確かに相性はいい。相性はいいんだけど、やってることの割にコストは重いわ、G1以下は選べないわ、素のパワーは5000しかないわ、使いにくさの方が目立つ。はっきり言ってRRRの器じゃない。よくできたコモンだよ。
ストイケイアは全体的に除去が不得手なので、そういう意味では存在自体が嬉しいカードではあるんだけど、採用するにしても隠し味に1枚程度の採用がせいぜいかな。
どうしてもストイケイアで除去が欲しいのなら《逆流する冥府》や《叫喚は雨音に溶けよ》の方が魔合成なしにしてもよっぽど使いやすいと思うよ」
ブラダ「俺のファンサービスをことごとく拒否りやがって! どうして俺に気持ちよくファイトさせねえんだ!」
●《仄暗き夜に、怨嗟は凍えて》
①【SB1】山札を上から3枚見て、1枚捨てる。ドロップからヴァンガードのグレード以下を1枚コール。
カロン「ゾルガ軸の安定性を底上げしてくれる新規オーダーだよ。
イメージとしてはパンプが無くなった代わりに、墓地肥やしのついた《霊体凝縮》かな」
マーハ「グレードが低いので、魔合成するためのカードと言うよりは、魔合成までの準備を整えるカードとしての価値が高い。
《彷徨の獄竜》やオーダーをドロップゾーンに送りつつ、ソウルブラストした《怨念鎖》や《黒涙の骸竜》を蘇生させるのが鉄板の動きか」
カロン「ゾルガ以外でも有効に扱えそうなカードだよね。
特に、特定のカードになんとしてもアクセスしたいようなデッキでは必須となる。
例えば、ロロワデッキにおけるラディリナとか。《決意の双眸》が登場しちゃったから、わざわざこのカードを採用する価値は無くなったけど、それが無かったら4積みされていてもおかしくないスペックだったよ」
ブラダ「メープルちゃんや《腐滅の簒竜》も使いやすくなるな」
●《甘美なるは悪しき夢》
①【CB1】1枚引き、山札の上から1枚見て、山札の上に置くか、捨てる。
カロン「期待のオーダーを続けてもう1枚!」
マーハ「性質は《仄暗き夜に、怨嗟は凍えて》に似ており、魔合成前に使いたいカードと言える。
ただ、その役割で見ると、めくる枚数に劣るため、特定のカードにアクセスする能力は大きく劣る」
カロン「もちろん差別化できる点も多く、まず、コストがカウンターコストになったので、グレイブ=ゾルガなどソウルに余裕の無いデッキでは、こちらの方が扱いやすい。
デッキの上を見て、トリガーだった場合はトップに置くという選択肢も取れるので、簡易的なデッキトップ操作にもなる。
そして特筆すべきは、アドバンテージの獲得方式が他のオーダーのように蘇生ではなくドローとなっている点だよ」
ファントム「どちらにしろ1アドを稼いでいることに違いはあるまい?」
カロン「それが結構違うんですよ。
ゾルガデッキの展開力は非常に高く、すぐに盤面が埋まってしまいます。そうなると《仄暗き夜に、怨嗟は凍えて》や《霊体凝縮》を魔合成しても直接的なアドバンテージには繋がりませんが、手札であればその心配はありません!
《甘美なるは悪しき夢》は、魔合成にいついかなる時でも腐ることのない手札1枚という恩恵を付与できるんです」
ブラダ「つまりドローは正義ということだ」
●《漂泊せし魂》
①そのターン中、あなたがメインフェイズにリアガードを移動や入れ替えさせる際、横列にも動かせる。
ファントム「ということは、これも期待のオーダーだな!!」
カロン「どちらかというとオチ担当ですね」
ファントム「馬鹿な!!」
カロン「というのも、同じ効果を持った『ユニット』である《感銘の乙女 ウルジュラ》が既にいるんですよね。
手札1枚消費するオーダーと、盤面にユニットとして残るウルジュラ。どちらが強いかは言うまでもありません。
はっきり言って、ウルジュラの下位互換です」
マーハ「苦しい差別化点を挙げるなら、このカードの場合『オーダーをプレイした』という結果が残る点か。
《鬼首狩り》や《黒涙の骸竜》は一応強化される。
ノーコストのオーダーなら、他に《叫喚は雨音に溶けよ》があるのだが、性質が違いすぎるので比較は難しい」
カロン「現実として《叫喚は雨音に溶けよ》と《漂泊せし魂》のどちらを入れるか100人に聞いたら、99人は《叫喚は雨音に溶けよ》を選ぶと思うけどね。
こんなカードが《甘美なるは悪しき夢》を差し置いてRに納まっていることが、正直、信じられないよ」
●《スプリー・ヴェスパー》
①パワー8000
②G2以上のヴァンガードにアタックしたバトル中、パワー+5000。
カロン「このカードのレアリティはレア。
国家は違えど、コモンの《忍竜 シャクガン》は、パワー10000で、G3以上にアタックしたバトル中、パワー+5000される。
つまり《スプリー・ヴェスパー》が《忍竜 シャクガン》を越える瞬間は、ゲームを通して4~5ターン目のみ!!
それ以外ではシャクガンの完全下位互換!!」
ブラダ「なお、シャクガンはリアガードに対しても条件が満たされるなら+5000されるが、こちらはヴァンガードにしか効果が適用されない」
カロン「些細な点に見えるけど、単体でG2、G3のリアガードを叩けないって、結構致命的な差だよね。
とは言え、プレイすること自体が罰ゲームみたいな《漂泊せし魂》と比べたら、採用しても持て余すことはない素直なスペックだ。
メガコロが好きなら、とりあえず入れておけば?」
ブラダ「その時は《クリシス・バイセクション》も忘れるな」
●終
ブラダ“Abyss”「以上だアビス」
ファントム“Abyss”「次回のドラジュエルドも楽しみだアビス」
マーハ「いきなり“Abyss”に戻るな! というか、お前はアビス言ってなかっただろう!?」
カロン「その前にリリカルモナステリオがあるのも忘れてはいけませんよ?」
ブラダ“Abyss”「無論だアビス!!!」
ファントム“Abyss”「非常に楽しみだアビス!!!」
ファントム「ドラジュエルドと露骨に反応が違う……」
カロン「そんなわけで次回は9月! 『リリカルモナステリオ ~なつのおもいでっ!~』にてお会いしましょう」
ビーバーのツッコミどころが多すぎる