ヴァンガード へっぽこカードレビュー in惑星クレイ 作:栗山飛鳥
●序
カロン「祝! ディヴァインズ完結!! かと思いきや……」
ブラダ「もうちっとだけ続くんじゃ」
カロン「ものすごくいいところで終わったアニメだけれど、そのクライマックスを彩ったカード達をさっそく見ていこう」
●ドラゴンエンパイア
《ユースベルク“龍吼燎騎・幻影”》
①V:【ドラグドレス】アタックしたバトル終了時、手札から「滅龍燎騎」をライドし、ドライブ-2。ターン終了時、ソウルから「ユースベルク“龍吼燎騎・幻影”」を1枚選び、レストでライド。
②V:【手札から1枚捨てる】山札を上から3枚見て、「滅龍燎騎」か、G2以下を1枚まで選び、公開し、「滅龍燎騎」を含むなら手札に加え、違うならコールする。残りすべてを捨ててよい。捨てなかったなら、それらを山札の下に望む順で置く。
③V:メインフェイズ開始時、あなたは『ヴァンガードがアタックした時、種族に〈ドラゴン〉を含むドロップ1枚につき、パワー+1000』を得る。
カロン「あのユースも幻影ユニットに!」
ブラダ「果たしてこの世界線でも勉強はできないのかどうか」
マーハ「故あってドラゴンエンパイアにありながら竜殺しの騎士となったユースは、ドロップゾーンのドラゴン種族を参照し、パワーを増していく」
ブラダ「バスター○ブレイダー!?」
カロン「毎度のことながら、そこを伏字にしても意味ないからね?」
ファントム「ということはデッキにドラゴン種族のカードを多く入れることになるのか」
ブラダ「それだとむしろドラゴンと共闘することになってしまうような……」
マーハ「ただし強化倍率はドロップのドラゴン1枚につき本体パワー+1000と低く、それ以外にドラゴンを参照する能力も持たないため、無理をしてデッキをドラゴンで統一する必要はない。
そもそも後述する赫絶の能力で前列パワーが最大+20000されるので、これ以上パワーを上げる必要もないような状態だ」
カロン「ユース本体やライドライン、果てはRRRのサポートカードまでドラゴンじゃなかったり、本当にドラゴン統一させたいのかすら疑わしいよね」
ブラダ「完全にフレーバー」
カロン「フレーバーならフレーバーで、竜殺しを名乗るなら、ドラゴンを退却させてなんらかして欲しかったところだよね」
ファントム「ダムド・チャージング・ドラゴン・ランス!」
《ユースベルク“滅龍燎騎・赫絶”》
①山札:ヴァンガードが「ユース」を含むなら、このカードが赫月カードの能力で公開されている間、このカードは赫月カードとして扱う。
②V:ドラグドレス能力で登場した時、以下すべてを行う。
・前列リアガードすべてのパワー+5000。相手のVがG3以上なら、さらに+5000。
・【CB1】ドライブ+1。相手VがG3以上なら、さらに★+1。
③V:ファントムスキル-アタックした時、【手札かソウルかドロップから、赫月カードを合計1枚以上、2枚までバインドする】相手リアガードを、このコストでバインドされたカードと同じ枚数選び、退却させ、前列ユニットのパワー+5000。バインドゾーンに赫月カードが3枚以上なら、さらに+5000。
カロン「さて、ユースと言えばやはりレヴォルドレス改めドラグドレス先が本体のようなもの。当然ユース本体の評価もこちらに集約される。
CB1でドライブ+1と、★+1といういつものユースらしい文面以外は、やたらと条件を刻んで前列に+5000パンプしたがり、最終的には前列+20000にまで達する」
マーハ「最終的には晄臨と肩を並べるスペックにはなるのだが、あちらにあったユニットをスタンドさせる効果が抜け落ちてしまっている」
ブラダ「それは一番重要な部分では……?」
マーハ「一方で、赫絶はドラゴンエンパイアらしく除去が可能になっている。また、0.5ターン早く★が適用されるので、そこに活路を見出していくべきか」
ブラダ「除去に★と、よくも悪くもドラゴンエンパイアらしいユースではあるな」
カロン「赫絶ならではの不安要素と言えば、サポートカードの充実度だね。デッキに4枚しか入らないカードを常に1枚は手札に抱えておかなければならないユースは、どうしても事故の危険がつきまとう。
このあたり、ケテルのユースは時間をかけてサポートカードを充実させていったんだけど、急にドラゴンエンパイアにレヴォルドレスのギミックを持ち込まれても、正直困る。
ましてドラゴンエンパイアはパワーと除去の国家。汎用カードもケテルほど手札を充実させる方向には向いていない。
赫月カードのサーチにも対応しているので、不安定というほどではないけれど、事故る時には事故っちゃいそうだよねー」
●ダークステイツ
《魔王竜 ガブエリウス “幻影”》
①V:アタックした時、【CB1,リアガードを2枚ソウルに置く】ドロップからG3以下を2枚まで選び、それぞれ同じ縦列にコールし、ターン終了時、コールされたユニットすべてをソウルに置く。
②V:ファントムスキル-【手札かソウルかドロップから、赫月カードを1枚バインドする】以下すべてを行う。
・あなたは『バインドゾーンの赫月カードが1枚以上なら、前列ユニットすべてのパワー+5000。3枚以上なら、+5000ではなく+10000』を得る。
・次の相手のターン終了時まで、次に相手のドライブチェックで★が出た際、そのトリガー効果を1つ選び、無効にする。
・次のあなたのターン開始時、あなたは『「ガブエリウス」G3以上のヴァンガードは、直前の相手ターンにファントムスキルで無効にしたトリガー効果を得る』を得る。
カロン「ラスボスと思ったら、真の黒幕の前座だった!
そんな微妙に微妙な立ち位置の闇落ちガブちゃんがこちら」
マーハ「特筆すべきは、やはりアニメでも猛威を振るった②の★トリガーを無効化・吸収するスキルだろう」
ブラダ「劣化ブラントリンガー!」
カロン「まあそうなんだけどね。ただブラントリンガーを使っていた人なら分かる通り――」
ブラダ「ここを見に来ている人に、どれだけそんな人が残っているのだろうか」
カロン「分かる通り、相手の★トリガーを気にせず立ち回れるのは見た目以上に動きやすい。ダメージ4点からでも悠々と相手Vのアタックをノーガード宣言できるのは、やっぱり偉い」
マーハ「ただしそれもブラントリンガーのように★に対して絶対的に無敵というわけでもない。
2枚目以降の★トリガーは無効にできず、当然ながら超トリガーにも無力。4点でノーガードを宣言したら、イドスファロを引かれて負けることもあるだろう」
ファントム「絶望」
カロン「よって、トリプルドライブなどの★を2枚以上引かれる可能性の高いアタックに対して、本当に4点ノーガードすべきかは悩ましいところ。
とは言え、ここは強気でいかないと、わざわざガブちゃんを使う意味も無くなるような……」
ブラダ「もうひとつのスキルはシンプルな連パンだが……」
カロン「リアガードを2枚ソウルに置いての、ドロップから縦一列へのスペリオルコール。一見無駄のないスキルに見えて、なんとスペリオルコールしたユニットもエンド時にソウルへ入る。
このご時世に、たかだか4パンするためだけにディスアド2!!
ソウルは4枚増えるけれど、ガブちゃんはダークステイツにも関わらず、一切ソウルを参照せず、ソウルブラストもしないので本当に無駄だらけ」
ブラダ「なんならドロップに送ってくれた方が、ガブちゃんのスキルで使い回せたので、まだ使い勝手がよかったまである」
カロン「ならせめてソウルブラストする強力な汎用カードを入れられたらと思うんだけど、ダークステイツってソウルを貯め込む国家なので、以外とそういったカードは少ないんだよね。
毎ターン《輝く我欲》分のソウルが確保できるので、我欲ボティスでも狙ってみる?」
●ブラントゲート
《裁秤大隊指揮官 アルグリーヴラ “幻影”》
①V:【手札からプロダクトカードを1枚以上、3枚まで公開する】公開されたカードすべてをオーダーゾーンに置き、1枚引く。2枚以上置いたなら、このユニットのパワー+5000。
②V:【CB1,SB1】オーダーゾーンから、「裁秤」を含むそれぞれ別名のプロダクトを、相手Vのグレードと同じ枚数まで選び、稼働させる。
③V:ファントムスキル-【手札かソウルかドロップから、赫月カードを1枚バインドする】過充填能力を持つ別名リアガードを、相手Vのグレードと同じ枚数まで選び、パワー+5000。3枚以上選んだなら、ドライブ+1。
カロン「今弾にはアニメに登場していない(ワンシーン登場していたらしいけど僕は気付かなかった)幻影ユニットも収録されている。アルグリーヴラ“幻影”もそのうちの1枚だね」
マーハ「アルグリーヴラは関わりの深いヴェルストラと同様にプロダクトを扱うユニットとなっている。
それらはすべてマクシムやアインガルテンのように、稼働することでオーダーゾーンからスペリオルコールすることができる。
さらにそれらのユニットをファントムスキルでパンプすることで、過充填能力も適用される」
カロン「用意されたプロダクトは、★2でアタックできるトリスディア、連パンできるウェイバリス、果ては弱体&1点ダメージを与えるローヴロイと粒揃い」
ファントム「このアブハサールと大差無いような砲台のどこにそれだけのパワーが……」
カロン「攻撃能力は全体で見ても最高クラス!
ただし、手札からセットしたオーダーを出撃させているだけなので、手札からコールしているのとなんら変わらず、見た目以上に手札消費は荒い。①の効果で補填はあるけど、それでも荒い。
それもユニットの代わりにセットオーダーを採用しているようなデッキなので、手札もシールド値もとにかく足りない。
守備能力は全体で見ても最低クラス!
そのクセ、盤面がすぐに埋まりがちなので、《惑星を覆うは赫き病み》を採用しづらくお財布にも優しくない」
ブラダ「今弾にも赫月カードは収録されているので、多少は安くなっているか……?」
カロン「あと、プロダクトカードは強いんだけど、デザインがちょっと汚くて……。
1ターン限りのパンプ能力があるトリスディアがG3で、連パンのウェイバリスがG2なんだよね。
インターセプトで自主的に退場できるG2にパンプと★を与えるべきで、単体でアタックする機会の多い連パン要員をG3に据えるべきだったと思うんだけど……。
細かいかも知れないけど、こういうところテストプレイしていたらすぐ気づける部分だと思うんだよね。
前々から思っていたけど、やっぱりろくにテストプレイしていないよね? このカードゲーム」
ブラダ「などとカロン的に細かい粗はあるが、アルグリーヴラらしくアルグリーヴラ以上に攻めに特化したデザインは好感が持てる。総合的に見ると良デザインのカードと言えるだろう」
●ケテルサンクチュアリ
《Bel-Fiore マイア》
①V:「Bel-Fiore」リアガードすべては相手のカードの効果で選べず、「Bel-Fiore」前列ユニットすべてのパワー+5000。
②V:【CB1】エンゲージされているそれぞれ別名カードを、相手ヴァンガードのグレードと同じ枚数までコールする。このターンにペルソナライドしているなら、このユニットの★+1。
③V:アタックされた時、【SB1】「Bel-Fiore」リアガードを望む枚数Gに移動させる。
《清逸なる高貴の庭園》
①オーダーゾーン:【このカードをレストさせる】山札を上から7枚見て、「Bel-Fiore」を2枚まで選び、庭園にエンゲージする。
②オーダーゾーン:ライドフェイズ開始時、ヴァンガードが「Bel-Fiore」を含むG3以上なら、【手札から1枚捨てる】ヴァンガードと同名の、エンゲージされているカードを1枚選び、ライドする。ライドしたなら、ペルソナライドを発動させ、そのターン中、ライドできない。
カロン「幻影ユニットが着々と数を増していく中、ケテルサンクチュアリには何故か幻影ユニットではないライドラインが追加されたよ。
それも身の丈ほどもある武器を携えた、クラシカルスタイルのメイドさんで統一されているという、癖な人にはたまらないデザインとなっている」
ブラダ「みなぎってきた」
カロン「庭園にエンゲージとかよく分からないことが書いているものの」
ファントム「我もメイドさんとエンゲージしたいものだ」
ブラダ「俺もだ」
カロン「やっていることは非常にシンプルで、山札から『Bel-Fiore』名称のユニットを庭園という領域に待機させておいて、Vのスキルで展開する、英勇やアンドロルドに近しいデザインとなっている。
新しいのは単語だけで、Dスタンのプレイヤーにとってはむしろ馴染み深いデザインじゃないだろうか」
マーハ「山札から毎ターン『Bel-Fiore』を2枚除くことができるので、デッキ圧縮の効率はかなりよい。
……しかし、カロンが挙げた2種もそうだが、最近はデッキ圧縮に長けたデッキも多く、デッキ圧縮できることが独自の強みとは言い難くなっている」
カロン「ここでも、1年くらい前から圧縮っていう単語をよく使うようになった体感はあるよね。
もうパンプやドライブや★やドローや連パンでインフレするのは限界なので、デッキ圧縮に手をつけるしかなくなってるんじゃないかな」
マーハ「よって現環境ではデッキ圧縮以外にも強みが求められるのだが、現状の『Bel-Fiore』にそれがあるとは言い難い(Bel-Fioreのデッキ圧縮力は最高峰には違いないが)。
展開力こそ高いものの、パンプの範囲も値も中途半端で攻撃力が低く、ペルソナライドしてようやく★+1が得られるという体たらく。
好機を逃した★+1に大した戦果など望めないのだが……」
カロン「相手がG2のうちに★2で殴れたり、ペルソナライドしているなら1点ダメージを与えるようなのが同期なのにね……」
マーハ「『Bel-Fiore』で統一しなければ力を発揮できないにも関わらず、『Bel-Fiore』の層の薄さも気にかかる。
現状、パワー20000、シールド10000を誇り、手札とソウルを増やしながら、エネルギーを消費するだけでスタンドまでできる《Bel-Fiore スエラ》がひとり気を吐いているような状況だ」
ブラダ「むしろスエラだけ盛られすぎでは……?」
カロン「特にひどいのが《Bel-Fiore ミーク》
相手を除去し、すわパワーまで吸収するのかと思いきや、吸収するのは何故かシールド値。
基本的にはパワー+5000しかされないし、G3を除去した場合は当然除去以上のことは起こらない。
こんなのがRRのG3であり、スエラに続くナンバー2でなければならないポジションなのに、Bel-Fiore最弱まである。
『スタンドするだけおじさん』ならぬ『除去するだけお姉さん』がエラフスから2年も経って爆誕するとは思わなかったよ」
ブラダ「《除去しただけ偉いでしょお? ミーク》」
ファントム「超トリガーを除去できれば、パワー+50000されるのだが……」
カロン「そして何よりも、このユニットには現環境では必須とも言える基本的なスキルが欠けています。
現環境で戦うに無くてはならない必須条件。それがなんだかわかるかな?」
ブラダ「かわいさ」
ファントム「かわいさ」
カロン「それならマイアは満たしてるでしょうが!
正解はトリプルドライブ。正確には3回以上のドライブチェックです」
ブラダ「!!!」
ファントム「???」
カロン「ここ最近、ドライブ数が増加する(Vがスタンドしたり、リアガードがドライブチェックしたりするものも含めて)ユニットが増えてきたと思いませんか?
今弾では新規ライドライン6種のうち、3回以上のドライブチェックができないのはガブちゃんとマイアの2種だけです。
他の弾に目を向けても、3回以上のドライブチェックができないライドラインが過半数を下回っていることはここ1年間ほとんどありません。
これはどういうことか?
環境はとっくに、初代環境で言う超越期に移行しているんですよ」
ブラダ「超越期はすべてのユニットがトリプルドライブを得ていたが、Dスタンではあの手この手でドライブ数を増やすことで、当時の環境を疑似的に再現しているわけだな」
カロン「トリプルドライブは手札が増え、引トリガーや治トリガーを引く可能性を高めてくれる、どちらかと言えば守備的な能力。
インフレさせながらインフレを抑えるのには最適であり、インフレが進めば全ヴァンガードに標準装備されて然るべきもの。
つまり現環境で3回以上のドライブチェックができないのは、超越期において超越をせずに戦っているようなものであり!
ダイスの目の合計値を競うギャンブルで、周囲がダイスを3個振っているような中、ダイスを2個しか振っていないようなもの!!
ドライブチェックの差は、単純にそれだけの差があると思っておいた方がいい」
ファントム「それほどか……」
カロン「実際、作者がよく使っているラスカリアもツインドライブが限界ですが、一番厳しいと感じているのがドライブ数の差らしいですね。
なんなら、トリプルドライブさえできれば(手札を捨てずに、相手がG2だろうと、簡単な条件で適用されるのは大前提で)全然まだまだ戦える自信がありますよ」
ブラダ「ラスカリアにもそんな強化をよろしく」
カロン「話が逸れたので、マイアの総評といこうか。
ドライブ数を筆頭に、現状いろいろと足りていないのは、ここまで説明した通り。
スエラのスペックには目を見張るものがあるんだけど、これ級のユニットがもう1枚あってもよかったよねぇ?
特定の名称で固めなければならないデッキって、汎用カードが使いにくい分、その名称に所属しているカードは強くあって然るべきなんだけど。
ともあれ欲しいリアガードを安定して用意できるヴァンガードなので、優秀なリアガードが増えれば増えるほど強さも増していくはず。
問題はそもそもそういうのがもらえるかどうかというところだね」
●ストイケイア
《泡沫の大魔法師 ゼーリス “幻影”》
①V:【CB1】「泡沫の大魔法師 ゼーリス “幻影”・トークン」を中央後列にコールし、そのターン中、『このユニットは後列からでもアタックでき、ドライブ-1。アタックしたバトルでは、ドライブチェックを行う』を与える。
②V:ファントムスキル-相手VがG3以上なら、【ソウルとドロップから、赫月カードすべてをバインドする】ドロップから超以外のトリガーを、このコストでバインドされたカードと同じ枚数まで山札に戻してシャッフルする。このファイト中、あなたはこのユニットと同名のユニットの【ファントムスキル】能力のコストを払えない。
カロン「そしてこちらが黒幕のゼーリスさんとなります」
ブラダ「クルミちゃんかわいい」
マーハ「やはりと言うべきか、姉妹分であるベルクレアと動きは似通っており、ことベルクレアの特徴であった3枚の魔法カードをセットオーダーに置くギミックは同じ。その魔法カードのスペックもまったく同じとなっている」
ブラダ「各魔法は小粒ながら、デッキ圧縮にもなるいいスキルだ」
マーハ「ベルクレアとの違いが顕著に表れるのは、G3になってから。Vをスタンドさせる力押しを得意としたベルクレアに対し、ゼーリスは後列に自身の分身となるトークンを生み出し、後列からシングルドライブでアタックできる。
ドライブ数こそ大魔法を使用したベルクレアに劣るものの、ゼーリスはファントムスキルでトリガーを山札に戻すことができ、ドライブチェックを安定化させることに特化したデザインとなっている。
そしてこのファントムスキル、D双闘では許されなかった治トリガーを山札に戻すことも可能である」
ブラダ「1ゲームに5回以上の治が理論上は起こりうるわけか……」
カロン「ゼーリスにはまだ極大魔法が残されている。効果はドロップからもプレイできる、幻影ユニットの+5000パンプであり、これまた非常に強力。
さらに3度目以降の極大魔法は+10000にパワーアップ。
いつもなら『現環境で3度目を使う余裕なんてないよね』とツッコミを入れているところなんだけど、ゼーリスはしぶとい時にはやたらしぶといので、けして無理筋ではないのが恐ろしいところ。
この生き汚さはクルミのキャラクターをも際立たせており、非常にエモいデザインとなっているね」
ブラダ「つまりクルミちゃんかわいい」
《ヴェレーノ・ソルダート ベスピーノ》
①R:登場した時、このユニットは『前列R:ターン終了時、「ヴェレーノ」が5枚以上なら、【「ヴェレーノ」を1枚ソウルに置く】ドロップからブリッツオーダーを1枚選び、手札に加える』を得る。
②R:Vにアタックした時、Vが「ラスカリア」を含むG3以上で、Rとドロップに、「ヴェレーノ」を含む他のカードが合計4枚以上なら、パワー+5000。合計8枚以上なら、+5000ではなく+15000。
カロン「アグリジアス以来、ちょうど1年ぶりとなる(え、アグリジアスってもう1年前のカードなの?)新規ヴェレーノ!
だけどスペックははっきり言って残念賞」
ファントム「絶望賞」
カロン「ではどのように残念なのかじっくり紐解いていこう。
まずは②の効果。条件を満たせば25000打点と書かれており、現状のヴェレーノでは25000打点は喉から手が出るほど欲しい。
ヴェレーノの理想は毎ターン5パンをすることではあれど、特定のユニットを並べなければ連パンできない類のデッキであり、毎ターンの5パンはけして安定するものではない。
特に5ターン目(先攻3ターン目)は、ダメージが2点以下であることも珍しくなく、コストが足りないことも多い」
ブラダ「スタンドするだけおじさんは、5ターン目ではスタンドできないおじさんだしな」
カロン「なので、アグリジアスやエラフスを引けなかったターンや、コストが窮屈な5ターン目を誤魔化す手段として高打点のアタッカーはずっと欲しかった」
ファントム「ならよいではないか」
カロン「問題はその条件。リアガードとドロップにヴェレーノが合計8枚必要となります」
ファントム「盤面も数えるのであれば、ヴェレーノの展開力ならできそうではあるが」
カロン「ベスピーノ本体は勘定しないので、リアガードのヴェレーノは4枚が限界。ライドコストとしてすべてヴェレーノを捨てていたと仮定しても、ヴェレーノの合計は7枚であり、8枚に届きません」
ファントム「……1枚くらいガードか何かでドロップにヴェレーノを送り込めないものか」
カロン「はい。ここでもうひとつの問題が浮上します。我が主のおっしゃる通り、ヴェレーノは展開力に長けたテーマです。しかしそれはもとを正せばアグリジアスやグルドーリが『ドロップから』ユニットをスペリオルコールできるから」
ファントム「……あ」
カロン「そうです。ヴェレーノの展開≒ドロップからのスペリオルコールであり、盤面を埋めれば埋めるほどドロップの数が減っていくのがヴェレーノというテーマ。
5ターン目にアグリジアスとグルドーリのスキルをそれぞれ1回ずつ使用していた場合、ライドコストとしてすべてヴェレーノを捨てていたとしても、ヴェレーノの合計は5枚にしかならないわけです。
②の条件を、それももっとも欲しいタイミングである5ターン目に満たすことがどれほど難しいか、これで分かっていただけたかと思います」
ファントム「うむ。絶望した」
カロン「これ昔から疑問だったんだけど、ヴェレーノってドロップを参照するカードは多いんだけど、そのドロップを肥やすカードは1枚も与えられていないんだよね。(長期戦に陥りがちで、攻撃力も低いヴェレーノで、山札切れのリスクがあるカードは入れたくないのであっても困るんだけど)
また、ライドラインのG0~G2がヴェレーノでないのも辛くて……アグリジアスとグルドーリはソウルを吐いてくれるので、ライドラインがヴェレーノに所属さえしてくれていれば、ドロップのヴェレーノ数は変わらなかったんだけど……」
ブラダ「レフォノハイラのパンプといい、G0~G2のラスカリアがヴェレーノに所属していない問題は、後になってじわじわと効いてきたな」
ファントム「では①のスキルはどうなのだ」
カロン「書いてあることは悪くありません。特にライドコストでブリッツオーダーを落としておいて、いざブリッツオーダーが必要になる5ターン目終了時に回収する動きは、ヴェレーノの弱点であった序盤の窮屈さを緩和することができ、かなり強いと思います」
ファントム「おお!」
カロン「強いと言い切れるのは、その一点のみ。6ターン目以降はアグリジアスやエラフスによる連パンが優先されるので、こんなスキルを使っている余裕は基本ありません。
強く使えるタイミングは、先攻を取った場合の僅か1ターン。
そしてライドコストとしてブリッツオーダーをドロップに送ると、②の達成がさらに遅れるという悪循環。こうなるとヴェレーノ4枚の達成すら危ぶまれる始末。ていうかヴェレーノなんだから、ブリッツオーダーも数えて欲しかったかな!?(なんなら『ラスカリア』も)」
ブラダ「①と②がまた絶妙に嚙み合っていないのか」
カロン「うん。やっぱりテストプレイなんて絶対にしていないし、していたらもっと悪い。テストプレイヤーのセンスが致命的に欠けているってことだからね。
ご丁寧にこのスキルは前列縛りがついているので、後列で置物にするなんてことも許してくれない。
似たような動きはタラスバキなら後列からでもできるので、ヴェレーノに所属していないという弱点こそあれど、そっちの方がまだマシなんじゃないかな」
ブラダ「じゃあこのカードはデッキには入らないのか?」
カロン「それがまた悩ましいところ。たしかに先攻でしか仕事の無いカードではあるんだけど、そもそも現状のラスカリアは後攻を取った時点で非常に厳しい。
なら、後攻で下手に足掻くよりも、先攻の勝率を少しでも上げる方が、総合的な勝率も上向きそうというのはある。
いい加減、ヴェレーノ名称ももう少し水増ししたかったし。
ライドコストに融通を効かせる類のカードなので、入れ替えるのであればヴラニオーソや海鳴のブレイブ・シューターあたりかな。もしくは先述した、役割の被っているタラスバキか。(ちなみに作者はこの中ではヴラニオーソしか入れてないし、そろそろはずしたいなと思ってた)
ヴェレーノ名称をしゃーなしに水増しするためのカードとしか見れないので、ヴェレーノの主要メンバー(アグリジアス、グルドーリ、レフォノハイラ、フィオリエ、シディラッカ、おじさん)との入れ替えはオススメできないかな」
●リリカルモナステリオ
《X-CeeDaNCe インバルディオ “幻影”》
①V:【CB1】ドロップから1枚選び、自己改修ゲージとして表で置き、X-ceed NETマーカーのないRを1つ選び、X-ceed NETマーカーを1つ置く。
②V:ファントムスキル-【手札かソウルかドロップから赫月カードを合計1枚以上、望む枚数バインドする】バインドゾーンの赫月カード1枚につき、以下を1つ行う。
・このユニットのドライブ+1。
・このユニットの★+1。
・次の相手のターン終了時まで、リアガードはX-ceed NETマーカーのある中央後列からでもアタックとインターセプトできる。
カロン「あのインバルディオがアイドルに!」
ブラダ「幻影ユニットになっている宿命者多くないか? それもアニメに登場していない枠」
カロン「そもそも本筋に関わっている宿命者サイドの人間が0.5人しかいないからね。
レヴィドラスも幻影ユニットになって、インセクトに転生すればよかったのに」
ブラダ「その場合、インセクト要素だけが抜けてフレイムドラゴンやアビスドラゴンになりそうではあるが……」
マーハ「インバルディオ“幻影”は、自己改修ゲージのギミックはそのまま、『X-ceed NET』マーカーとして、リアガードに自己改修ゲージに応じた強化を与えられるようになっている」
カロン「けど、マーカーは1ターンに1枚しか置けず、強化効率も悪い。幻影ユニットの本懐は、やはりファントムスキルにあり。
相手がG2だろうと、トリプルドライブ&★2&4連パンの3点セットをお見舞いする!
ただし息切れも早く、2回使えばもう弾切れ。3つ揃ってはじめて1人前のスキルなので、小分けにして使う選択肢は無い。
そしてファントムスキルを使えなくなったインバルディオはしぶといだけの木偶の坊。
よって、キルターンはマストで自分4ターン目(初回ペルソナライド時)!!」
ブラダ「『SYSTEM CODE:X-ceed』のおかげで、相手から速攻され返される心配はまず無いので、安心して攻めに特化できるな」
カロン「先攻では最強格のユニットだけど、後攻では同じようなことか、それ以上のことをできるユニットがごまんといる。なんかもう清々しいまでの先攻番長だね」
●終
カロン「……思ったんだけどさ」
ブラダ「どうした?」
カロン「幻影ファイターって、メガネ(グラサン含む)かけてる人多くない?」
ブラダ「……たしかに」
ファントム「ライカ、キョウマ、そしてマサノリ……」
マーハ「どうでもいい!」
カロン「アニメのOPで、幻影ファイターゆかりの品が並んでるワンカットがあるんだけど、ライカのメガネとマサノリのグラサンが前面に押し出されてて、思わず食べてたラーメン噴き出したよ」
マーハ「なおさらどうでもいい!」