俺たちと謎と青春と S2   作:ちゃんま2

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さて、おまたせしました!第二話です。
最初に言っておきます。この第二話凄く生々しい描写などがあります。苦手な方はご注意ください。

それでは、本編どうぞ!


エピソード2
愛の行方は… その1


 

とある日 音楽スタジオ「TRY」

 

季節は9月夏が終わったとはいえ、まだまだ残暑が厳しい季節である。今日もいつも通り音楽スタジオでバイト中だ。

因みに、空調設備は俺たちがD4FESに出ていた間に直ったみたいだ。

 

廻「…」

 

灯「…」

 

弘人「…だぁー、暇だー!」

 

仕事をしていると、弘人がいきなり大声を出した。

客がいないとはいえ、いきなり大声を出すのはやめてほしいんだけどな…

 

廻「いきなりなんだよ…」

 

弘人「だってよー、ここ最近全く依頼がないじゃないか…だから、体がなまってよ…」

 

廻「依頼がないのはいいことじゃないか。誰も困っている人がいないってことだから。それに、そんなに体を動かしたいなら、外で運動でもしてこい。」

 

弘人「それはやだ。まだ外暑いし…」

 

じゃあ、大人しくしてろっての…

 

 チリーンチリーン

 

そんな話しをしていると、誰かが店に入ってきた。無駄話はこれまでだな。

 

廻「いらっしゃいませ!」

 

?「…あのー、ここに『音咲廻』さんっていう探偵がいるって聞いたんですけど…」

 

…どうやら、店の利用じゃなくて、依頼みたいだな…

そう思って話しを聞こうとすると、先に弘人が話しかけた。

 

弘人「はい!音咲廻はこいつです!」

 

…何でお前が得意げに話すんだよ……

まあ、依頼が来ないで退屈してたから仕方ないか…

 

廻「えぇ、音咲廻は僕ですけど…」 

 

?「あ、あの!た、助けてけださい!息子が!」

 

廻「分かりました。話しを聞きますから、取り敢えず落ち着いてください。」

 

どうやら、その人相当焦ってるみたいだ…

息子さんに何があったんだ?取り敢えず落ち着いてから話しを聞いて見るか。

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

数分後

 

廻「…落ち着きました?」

 

?「はい。すみません、取り乱して、お恥ずかしいところをお見せしてしまって…」

 

廻「何があったか話してくれますか?」

 

そうして、目の前の女性が話し始めた。

 

智子「はい。私は『藤井智子(ふじい さとこ)』って言います。。それで、廻さんに頼みたいことがあって…」

 

廻「そう言えば、さっき、『息子が…』って言ってましたね。」

 

智子「そうなんです!実は、一週間前から息子が行方不明なんです。」

 

弘人「警察にはもう連絡してるんですか?」

 

智子「いいえ、まだです。あんまり、大事にはしたくなくって…」

 

それでも、先に警察に連絡するべきだと思うけどな…

まあ、本人がそうしたくないって言っている以上どうにもできないけどな…

 

廻「それで、僕たちにその息子さんを探してほしいんですね?」

 

智子「はい…。」

 

廻「…分かりました。できることはしましょう。」

 

智子「ほんとうですか!ありがとうございます!」

 

廻「けど、条件があります。」

 

智子「なんですか?」

 

受ける以上これだけは言っておかないとな。

 

廻「僕たちでその息子さんを見つけれなかったら、警察に行って行方不明届を出してください。」

 

智子「…分かりました。最終手段として考えます。」

 

最終手段って…そんなに警察沙汰にしたくないのか…。

また厄介な事情抱えてるんじゃないだろうな…

 

弘人「…それにしても、若いのに子育て大変ですね。」

 

そうして、場を少しでも和ませようと弘人が話しを変える。

 

智子「ハハ、よく若いって言われるけど、実はもう30代なんですよ?」  

 

……え?ま、マジかよ…どう見てもまだ20代前半に見えるぞ…

他の皆も同様に驚いていた。

 

廻「そう言えば、ご家族の方には今回のことは知ってるんですか?」

 

智子「夫はいません。一年前に事故で亡くなりました。それに、私の両親は、遠方に住んでるからあんまり迷惑をかけたくないんです…」

 

廻「それは、無配慮に質問してすみません…」 

 

智子「いいですよ。気にしないでください…」 

 

…やばいな、また空気が悪くなってきた。

 

灯「と、とにかく、私たちもできることを精一杯やりますので、任せてください!」

 

智子「お願いします。」

 

弘人「じゃあ、その息子さんの名前と写真を見せてもらってもいいですか?」

 

智子「はい。名前は、『真人(まさと)』です。学校は、『峰坂高校』です。写真は……これです。」

 

そうして、俺のスマホに写真が送られてくる。

智子さんを真ん中にして、左右に男の子が二人いる。

 

廻「ありがとうございます。…あれ、二人兄弟だったんですね?」

 

智子「え…あ、はいそうです。」

 

ん?気のせいか?今、何か智子さんが変だったような?

 

智子「その写真の、左に写っている子が真人です。」

 

弘人「けど、兄弟が行方不明だと、兄弟も不安ですよね…」

 

智子「…」

 

廻「…智子さん?」

 

智子「…え、えぇそうね…」

 

やっぱりなんか変だな……

 

廻「本当に大丈夫ですか?」 

 

智子「はい。お気遣いありがとうございます。」

 

廻「因みにどっちがお兄さんなんですか?」

 

智子「真人が兄ですね。」

 

廻「そうですか。あの弟さんのほうは…」

 

智子「もうこれぐらいでいいですよね?必要なことは話しましたから!それじゃ、これで…」

 

そう言うと、智子さんは自分の電話番号を書いた紙を置いていって出ていった。

お兄さんのことを聞こうと思ったら帰ってしまった…

 

廻「何か悪いことを言ってしまったらしいな…」

 

弘人「やってしまったことは仕方ないだろう。取り敢えず、明日から早速探してみるか?」

 

廻「…そうだな。」

 

…何かこの事件一筋縄ではいかないような気がするな…

 

 

 

そして、その予感は調べていくうちに、現実のものとなるのだった…

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

翌日 峰坂高校 職員室

 

そして、俺たちは次の日から早速真人くんのことを調べるために

峰坂高校に来ていた。

 

智子さんが話しをつけてくれていたみたいで、受付の人に話しを通りしたらすんなり案内された。

そして、男性の教師が俺たちの前に現れた。

 

担任「あなた方が探偵の人ですね?話しは聞いてます。」

 

どうやら、この人が真人くんの担任なのか。

 

廻「はい。真人くんのことについて調べにきました。」

 

担任「分かりました。」

 

そこで話しを聞くことにした。

 

廻「では、早速。真人くんの行きそうな場所は分かりますか?」

 

担任「残念ながら分かりません。」

 

廻「そうですか…」

 

担任「あの、よかったらこのあとのHRで時間をとるので、そこでクラスの子に聞いてみますか?」

 

おっと、これは願ってもない提案だな。

 

弘人「ありがとうございます。けど、いきなり俺たちが教室に行っても生徒たちが混乱しないですか?」

 

担任「いいですよ。真人くんが学校に来てないことは生徒の間でも知れ渡っていて、大変なんですよ…。それに、生徒なら何か知ってるかもしれないですし。」

 

廻「それなら、この後教室に行ってみます。」

 

弘人「けど、こう言っちゃなんですけど、何でそんなに一生徒の失踪がそんなに知れ渡っているんですか?」

 

担任「あー、実は真人くん、学校でちょっとした有名人なんです。」

 

灯「有名人、ですか?」 

 

担任「そうなんですよ。ま、正確には真人くんとその家族なんですけどね。」

 

廻「家族が?」

 

担任「皆さんも、智子さんに会ったなら分かると思うんですけど、智子さんって凄い美人じゃないですか。で、智子さんが用事があって学校に来た時に、『保護者に凄い美人がいる!』って生徒や教師、他の保護者の間で話題になったんですよ。」

 

なるほど、それで有名人になってるのか。

 

灯「確かに、智子さん最初会った時は芸能人かと思うくらいキレイな人ですもんね。」

 

担任「それに、性格もいい人で人気も凄いんですよ。学校行事でも頼りにしていますよ。…っと、そろそろHRの時間ですね、行きましょうか。」

 

話しの途中だったが、HRが始まるとのことだったので、教室に移動した。  

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

坂峰高校 教室

 

担任「じゃ、私が呼んだら入ってきてください。」

 

廻「分かりました。」

 

俺たちが返事をすると、担任は教室に入っていった。

 

担任「はーい、皆席に付け。」

  

担任の先生がそういうと生徒たちが次々と席に着く音が聞こえてきた。

 

灯「…何か、懐かしいね。」

 

廻「懐かしいって、まだ高校卒業して一年くらいだろ…」

 

弘人「お前、分かってないな…。ま、廻らしいけどな。」

 

廻「分かってなくて悪かったな。」

 

弘人「そんなんじゃ、お前『青春』とはほど遠い学校生活だったんだろうな…」

 

廻「ま、否定はしない。」

 

その時はいろいろとあったからな。

 

※詳しくは、S1の最終話をご覧ください

 

弘人「何だ、あっさり認めるんだな。」

 

廻「まあな。…本音を言うと俺も青春したかったんだぞ?」

 

玲央「…廻がそんなこと言うなんて意外だな。」

 

廻「そりゃ、俺も彼女とか高校でも友達作って楽しみたかったっての…」

 

弘人「なんだ、お前彼女作りたいって願望あったのかよ(笑)」

 

廻「失礼な。俺だってそういうのは考えるぞ?」

 

こいつらは、俺を何だと思ってるんだ?

 

弘人「じゃ、好みの女性とかいるのか?」

 

廻「…まあ、あるけど…」

 

灯「!」

 

廻「…どうした、灯?」

 

灯「な、なんでもないよ?そ、それよりさ…担任「それで、おねがいします。」灯「…」 

 

灯が何か言おうとしたけど、担任から呼ばれたので教室に行く。

 

廻「話しはここまでだ。行くぞ。」  

 

弘人「そうだな。……灯ちゃん、好み聞けなくて残念だったね…」ボソ

 

灯「!べ、別に!廻の好みなんて、どうでも…」ボソ

 

弘人「…素直じゃないね…」

 

廻「? おい、早くしろよ。」

 

俺がそう言うと、二人は教室に入ってきた。

 

担任「と、言うことで探偵の音咲廻さんたちです。皆、もう知っていると思うが、真人くんが行方不明です。何か知っていることがあったら話してほしいと思って呼びました。皆、何か知っていることはないか?」 

 

担任がそういうが、生徒は誰一人として話そうとはしなかった。

ま、人前じゃ話しづらいよな…

 

廻「今、担任の先生から言われたら通り、僕たちは今真人くんを探しています。何か知ってることがあれば、話してほしいです。けど、人前では話せないこともあると思います。なので、今日は一日ここにいるので話せることがあれば、そこに来てください。…先生、いいですか?」

 

担任「分かりました。では、廻さんたちは、職員室にいます。なので、話せることがあれば、職員室に話しに来てください。では、以上。」

 

そうして、HRは終了した。

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

数時間後 職員室

 

あれから俺たちは、職員室の一角で誰か生徒が話しに来てくれるのを待った。

けど、全然来なくて、時間だけが過ぎていった。

 

弘人「誰も来ねえな…。もしかして、生徒も誰も真人くんのこと知らないのか?」

 

廻「そうかもしれないな…。けど、他のクラスの人にも伝えてもらっているから、まだ待ってよう。」  

 

この待つだけしかできないのは辛いな…

手がかりが何かあればすぐに話せるんだが…

 

弘人「玲央は何か見つかったか?」

 

朝から必死にノートPCなどで情報を集めている玲央に弘人が話しかける。

 

玲央「必死に探してはいるが、まだ有力な情報はない。」

 

弘人「そうか…。目撃情報とかもないのか?」

 

玲央「それも最初に調べたが、なにもないんだ。」

 

廻「何もない?」

 

玲央「そうだ。行方が分からなくなった一週間誰からも、どこでも目撃情報がない。」

 

灯「…ねぇ、考えたくないけど、もう真人くんは…」

 

最悪の事態を想像して灯が震える。

 

廻「落ち着け。まだそうだと決まったわけじゃないだろ?」

 

震える灯に近づいて支える。

根拠もないもないが、それでもまだ生きてると信じたい。

 

玲央「けど、一つだけ気になることはあった。」

 

弘人「なんだよ、あるんならそれを話せよ。で、何が気になるんだ?」

 

玲央「SNSで藤井のアカウントにたどり着いた。で、そこから2兄弟のアカウントも見つけたんだが、これを見てくれ。」

 

灯「…あれ?真人くんの名字が『武井(たけい)』になってる!」

 

弘人「偽名ってことか?」

 

玲央「いや、それはない。このSNSは自分の名前じゃないと登録できないからな。」

 

てことは……

 

廻「…真人くんは、藤井さんの実子じゃないってことか?」

 

玲央「おそらくな」

 

一体どうなってるんだ?

 

弘人「ま、あんまり家庭のことに首を突っ込むのはよくないな。そういうなら、廻も春田さんと一緒に暮らしてるわけだからな…」

 

廻「そうだな…。」

 

春田、というのは俺が一緒に住んで生活している、俺の『第二の家族』だ。

とある事情があって、中学の頃からお世話になっている。

 

※詳しくはS1をご覧下さい。

 

玲央「因みに、弟の方はちゃんと実名で登録してる。これだな

 

廻「へー、弟の名前は、『藤井輝樹(ふじい てるき)』って言うのか。」

 

確かに弟の方は実名で登録してるみたいだな…

 

…あれ?

 

廻「なあ、この投稿って何だ?」

 

俺は一つの投稿に目が行く。

 

弘人「ん?なんだこれ、どっかの物置小屋か?」

 

廻「そうみたいだな。」

 

その投稿には、どこかの物置小屋の写真が投稿されていた。

 

弘人「で、メッセージには、『裁きのとき』?なんだこれ…」 

 

『裁きのとき』?

 

……ダメだ、何もわからないな…

 

廻「ま、気になるから後で俺のスマホにこの画像送っておいてくれ。」

 

玲央「分かった。」

 

裁きのとき、一体誰を裁こうってんだ?…

 

そんなことを考えていると、担任の先生が近づいてきた。

 

弘人「あれ、担任さん、その子は?」

 

担任「どうやら、生徒が廻さんたちに話しがあるそうです。」

 

灯「もしかして、それって?」

 

担任「はい。真人くんのことです。」

 

お、どうやらやっと生徒が話しに来てくれたみたいだ。

これで、何か分かるといいんだけどな…

 

 





事件メモ
今回の依頼
『武井真人』の捜索。
・藤井智子 今回の依頼主。行方不明になった真人を探してほしいと依頼をしてくる。何故か家族のことを話したがらないようで?…
・武井真人 一週間前から行方不明になっている。目撃情報もないみたいだ。どうやら、弟の輝樹とは血が繋がっていないようだ。
・藤井輝樹 智子の実子。今のところ何も分かってない。
・輝樹は、SNSにどこかの物置小屋の写真と『裁きのとき』というメッセージが投稿されていた。

以上です。

次回のあらすじ
行方不明の真人を探してほしいという依頼を受けた廻たち。
話しをしながら、生徒が話しに来てくれることを待っているとようやく生徒が話しに来てくれた。生徒は廻たちに何を話すのか?

それではまた次回お会いしましょう!



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