俺たちと謎と青春と S2   作:ちゃんま2

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前回までのあらすじ
Photon Maidenの福島ノアから「Lyrical Lilyを救ってほしい」と言われて話しを聞きに行った廻たち。
そこでLyrical Lilyのメンバーである白鳥胡桃のイタズラが原因で怪我をした生徒が出たことを知った。そうして依頼を引き受け動き出すのであった。

それでは本編どうぞ!



悪魔のイタズラ その2

 

翌日 有栖川学院

 

今は有栖川学院の高等部の校舎にいる。そこで校長先生を待っているところだ。

 

弘人「さて今日から調査開始か。けど、まさか潜入することになるなんてな。」

 

廻「仕方ねえだろ。それしか方法がなかったんだから…」

 

時間は昨日に遡る…

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

昨日

 

廻『あ、けど、一つだけ頼み事をしてもいいですか?』

 

美夢パパ『何でしょうか?』

 

廻『それは有栖川学院での調査に協力してほしいんですが。』

 

美夢パパ『それは可能ですが…ただ…』

 

廻『ただ、なんです?』

 

美夢パパ『有栖川学院はいわゆるお嬢様学校なので一般人を上げるのは難しいし、他の生徒が不安になるので普通には入れないと思います…』

 

なるほどな……なら…

 

廻『では、潜入させることはできますか?』

 

美夢パパ『それならば可能です。すぐにでも手配します。』

 

廻『ありがとうございます。助かります。』

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

そうして俺と灯は教育実習生として、弘人は有栖川学院に出入りしている業者の新人として潜入することになった。玲央はいつも通り情報収集をやってもらう。

 

廻「さて、お前らへますんじゃねえぞ?」

 

弘人「分かってるよ。お前こそ下手して潜入してること喋るんじゃねえぞ?」

 

そうやって軽口を叩いていると部屋に校長先生が入ってきた。

 

校長「お待たせしました。私が有栖川学院の校長です。」

 

廻「今回は潜入捜査への協力ありがとうございます。」

 

校長「いえいえ、こちらこそわが校の生徒のために動いてくださってありがとうございます。」

 

何とか美夢のお父さんの力を借りて学園に潜入することに成功した。美夢のお父さんと有栖川学院の校長は個人的に仲が良く今回の事情を知って協力してもらったわけだ。

 

校長「さて、お二人にはそれぞれ別のクラスに入ってもらいます。」

 

それは助かる。別のクラスの方が色んな情報が集まりやすいからな。

 

校長「では、そろそろ行きましょうか。朝の集いが始まりますので。その後は早速クラスに入ってもらいます。」

 

廻「分かりました。」

 

そうして俺たちは早速教室に移動した。

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

有栖川学院高等部1年 教室

 

俺は胡桃たちのいるクラスに配属されることになった。灯は隣のクラスだ。

因みにその問題になっている胡桃だが、今は自宅待機になってるみたいだ。

そしてHRが始まる。

 

担任「…さて、皆さんにお伝えしなければならないことがあります。」

 

生徒たち「?」

 

担任「実は今日から教育実習生としてこのクラスに来ている人がいます。どうぞ、お入りください。」

 

そう言われて教室に入っていく。

 

廻「どうも、音咲廻です。これからしばらくの間よろしくお願いします。」

 

 パチパチ

 

こうして無難に挨拶を終えた。そして早速一限目から授業に入るみたいだ。

 

 

数時間後 昼休み

 

ひとまず灯と職員室で落ち合うことになった。昼食も兼ねて話し合いをするつもりだ。

 

灯「…あ、いた!」

 

廻「来たか。それで、早速だけどそっちはどうだった?」

 

昼食の準備をしながら灯に話しかける。

 

灯「今のところは何も異常はないよ。廻は?」

 

廻「俺もだな。それに生徒からまだ話しも聞けてないからな…」

 

まあ初日なんてそんなもんだろう。大事なのはこれからだな。

 

廻「ま、最初はこの学園に慣れるので精一杯だからそこまで手が回らなねえよ。」

 

ここはお嬢様学校だからな。正直その雰囲気に圧倒されてるのが現状だ。それに一応教育実習生として潜入しているわけだから生徒のこととか覚えることがたくさんあるんだよな…

 

廻「取り敢えず話しを聞けたらそれでいいけど、まだ無理に聞きに行く必要はないだろう。」

 

灯「そうだね。」

 

廻「てか早く食べようぜ。昼休み終わるぞ?」

 

灯「あ!そうだった!」

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

放課後

 

俺たちは実習の初日を終えて今はある場所に向かっていた。

 

灯「で、今どこに向かってるの?」  

 

廻「胡桃の家だよ。」

 

灯「胡桃ちゃんの?何で?」

 

廻「当時の状況を本人から改めて聞いておこうと思ってな。」

 

灯「あ、そうか!胡桃ちゃんにも話し聞かないといけないよね。」

 

そういうことだ。

 

灯「けど、実習終わったあとに向かうのは正直キツイよね…」

 

廻「仕方ないだろう。弘人はまだ終わりそうになかったんだから。」

 

いつもなら弘人に車を出してもらうところだがあいつはまだ業者の話しが終わりそうにないみたいだからな。

 

灯「分かってるよ!別に弘人を責めてるわけじゃないからね!…けど、弘人大丈夫かな?」  

 

廻「大丈夫だろ。あいつなら上手くやってるよ。」

 

灯「そうだよね!周りに溶け込むのうまいし」

 

そうだ。だから正体や目的がバレるなんてことがない限りは大丈夫だ。

 

そして話しているうちに胡桃の家が見えてきた。

 

灯「うわぁ…美夢ちゃんの家も大きかったけど、胡桃ちゃんの家も大きいね…」

 

廻「そうだな…」

 

胡桃も有栖川学院に通っているから凄い家に住んでるとは思ってたけど、これはまた想像以上だな…

 

…って驚いてる場合じゃねえや…

 

インターフォンを押すと使用人の人が対応してくれてた。

そして美夢のお父さんが話しをしてくれていたらしく、すぐに胡桃の部屋に案内された。

 

使用人「胡桃お嬢様、お客様です。」

 

胡桃『…誰?』

 

使用人「有栖川学院から来た教育実習生の廻様と灯様です。」

 

胡桃『いいよ。入ってきて』

 

使用人「では、お帰りの際は私にお声掛けください。」

 

廻「分かりました。」

 

そうして胡桃の部屋に入っていく。

 

廻「…あんまり元気そうじゃないな…」

 

胡桃「…見てわからない?」

 

そうだったな…今の状況で元気出せって方が無理があるよな…

 

廻「悪かったな。あんまり気が効くほうじゃなくてな。」

 

胡桃「別に気にしてないよ。それより私に何か用?」

 

灯「そうなの!ちょっと胡桃ちゃんに聞きたいことがあって来たの。」

 

廻「改めて事件当時のことを聞いておこうと思ってな。」

 

胡桃「でも前に話したときと変わらないよ…」

 

廻「それでも本人から聞くのとではまた違ったりするからな。どんな些細なことでもいいから教えてくれ。」

 

胡桃「分かったよ。」

 

そうして事件のことについて聞き始めた。

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

廻「じゃ、早速だけど何か気づいたこととか気になったことはないか?」

 

胡桃「そう言われても……あっ!」

 

どうやらなにか心当たりがあるようだ。

 

胡桃「最初にみいこちゃんを呼びに来た生徒がいたよね?」

 

灯「そうだね。それでみいこちゃんが一旦ワックスがけから離れたんだよね。」

 

廻「それがどうしたんだ?」

 

胡桃「実はね、その生徒どこかで『見たことあるな』って思ってたの。」

 

灯「思い出せたの?」

 

胡桃「うん。お父様の会社で何回か見たことがあったよ。」

 

会社で見たのか…だとすると胡桃のお父さんの部下の子供ってとこか。

 

廻「なるほどな。」

 

胡桃「あとね、それだけじゃないの。」

 

廻「?『それだけじゃない』ってのは?」

 

胡桃「その子の名前は『黒木友里愛(くろき ゆりあ)』って名前何だけど、実は一ヶ月前に退学してるはずなの。有栖川学院の制服も着てたし…」

 

廻「そうすると、何でその場に居たのかが謎だな…」

 

しかもわざわざ有栖川学院の制服まで着てくるなんてな…

まあ、ただの退学の手続きで来てただけかもしれないが。

 

廻「それ以外に気づいたことはないか?」

 

胡桃「後は何もなかったよ。」

 

灯「廻、今日はこれぐらいでいいんじゃない?」  

 

廻「そうだな。じゃ、帰るか…」

 

そうして俺たちが帰ろうとしたときだった。

 

胡桃「待って!」

 

廻「なんだよ?…」

 

いきなりでかい声出すなよ…ビックリするだろ…

 

胡桃「…何で私を助けようと思ったの?」

 

廻「…『何で』って…それは前に会った時に言っただろ?胡桃の友達を信じたからだよ。」

 

胡桃「…まさか本当にそれだけなの?」

 

廻「そうだ。」

 

灯「フフッ。ビックリするでしょ?」

 

胡桃「う、うん…」

 

灯「けど、世の中にはいるんだよ?たった『それだけの理由』で他の人のために動いてくれる人が。…ね?」

 

そういって灯と胡桃は俺の方を見てくる。

 

廻「…なんだよ…」

 

灯「別に〜?」

 

なんなんだよ、本当に…こういうのに慣れてないせいか少しむず痒いな…

 

廻「…後はまあ、俺も『人から信用されない』ってことの辛さは知ってるつもりだからな。手遅れになる前にどうにかしたいってのもあるけどな。」

 

俺も今でこそ仲直りできたけど過去にいろいろあったからな。

 

※S1最終章をご覧ください。

 

胡桃「え?」

 

おっと喋りすぎたな。

 

廻「ま、後は任せな。どうにかして解決してやるよ。」

 

胡桃「うん!あ、ありがとう…」 

 

廻「やっと元気が出てきたな。」

 

胡桃「うん、少しはね。」  

 

廻「やっと笑ってくれたな。やっぱり人は笑ってる方がいいぞ?」

 

胡桃「そうかな?〜」

 

廻「特に胡桃みたいな子供はな。」

 

胡桃「こ、子供じゃないもん!」

 

廻「そりゃ失礼。じゃ、今度こそ帰るぞ。」

 

灯「またね、胡桃ちゃん!」

 

胡桃「ばいばい!」

 

胡桃「…『音咲廻』か…変わった人だなぁ…けど、不思議と頼頼りになる人だなぁ。」

 

少しはもとの胡桃に戻ってきてるようで何よりだ。

早く元通りになるように頑張らないとな…

 

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

胡桃の家を出て俺はすぐに信条さんに電話をしていた。

 

廻「こんな時間にすまないな。」

 

信条『別に構わねぇよ。どうせ今日は夜勤だったし。で、今回はどんな頼みごとだ?』

 

廻「『黒木』って人知ってるか?白鳥ってのと関係があるんだが。」

 

信条『黒木?白鳥?…あ、もしかして最近捕まった「黒木達郎(くろき たつろう)」のことか?』  

 

父親の名前は黒木達郎か。

 

廻「多分その人だと思う。で、何して捕まったんだ?」

 

信条『横領だよ。白鳥家の会社の一つの副社長を任されてたんだけど横領がバレて捕まったみたいだな。』

 

廻「なるほど。あー、あと黒木には子供がいると思うんだがその子はどうしてるんだ?」

 

信条『あー、子供たちな。って何でそこまで知ってるんだよ!』

 

ん?

 

廻「ちょっと待て。今子供『たち』って言ったか?」

 

信条『…ったく、俺の言葉は無視かよ。そうだよ、黒木には3人の子供がいる。』

 

黒木の子供は友里愛さんだけじゃないのか。

 

廻「名前は分かってるのか?」

 

信条『長女が友里愛で、次女が「真理(まり)」三女が「美緒(みお)」だ。』

 

廻「そうか。ついでにもう一つ質問いいか?」

 

信条『何だよ?』

 

廻「友里愛さんたちは達郎が捕まってどうなったんだ?学校の転校とか。」 

 

信条『それがあの有栖川学院に通ってたのに3人とも退学をせざるを得なくなったみたいだ。転校したかどうかは分からないな。全く親のせいで子供にも迷惑がかかって同情するよな…』

 

廻「そうか。」

 

信条『もういいか?そろそろ仕事に戻らないと流石に怒られるからな。』

 

廻「あぁ、大丈夫だ。ありがとう。」ピッ

 

そうして電話を切る。

 

廻「聞こえてたか?」

 

灯「大体はね。けど、友里愛ちゃんだけじゃなくて他に二人も姉妹が居たなんてびっくりだよ…」

 

廻「そうだな。まさか三人姉妹だったなんてな…」

 

灯「それに親のせいで退学しなきゃいけないなんて…」

 

全くそのとおりだ。子が親に迷惑をかけるならまだしも親が子に迷惑かけてんじゃねえよ。

 

廻「けど、またひとつ疑問が出たな。」

 

灯「うん…何で友里愛ちゃんは有栖川学院の制服を着て有栖川学院に居たのかだよね?…」

 

廻「あぁ。その謎が解けたとき事件解決に近づくような気がする。」 

 

灯「そうだね。じゃ、早速明日、弘人たちに伝えないとね。」

 

廻「そうだな。」

 

 

 








事件メモ
・何故か一ヶ月前に退学したはずの「黒木友里愛」が有栖川学院の制服を着て学院内に居た。
・黒木家は三姉妹がいて友里愛、真理、美緒がいる。
・白鳥家の関連会社で横領事件があった。
・横領事件で逮捕されたのは「黒木達郎」。副社長をしていた。

次回予告
有栖川学院内に潜入することに成功した廻たち。周りの人たちの協力を得て少しずつ事件を追っていく中で周りたちはある事実を確認する。

それではまた次回お会いしましょう!

最後にこの投稿を待っててくださった読者の方々投稿が遅れてすみませんでした!
いいわけですがリアルがいろいろと忙しくて落ち着いてきたのでようやく最新話を投稿できました!
なるべく早くに投稿したい気持ちはありますが作者の生活もあるのでそこはご了承ください。
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