前回までのあらすじ
茉莉花が呼ばれていたスタジオのことを調べてみると一人の男が浮かんできた。それはカメラマンの黒田という男だった。
果たしてこれから廻はどう動くのか?
それでは本編どうぞ!
PM4:00
廻「よし、巻いたな。」
茉莉花「そう言えば、さっき『なるほど』って言ってたけど何かわかったの?」
廻「ん?あぁ、どうやって俺たちの居場所を探してるのかは分かったよ。」
茉莉花「ほんと〜!?廻、すごーい!」
廻「そりゃどうも。」
まあそれがわかったところで、問題の解決になってないけどな。
黒田って奴をどうにかしないとな。
ここらでもう一回あいつらと連絡しとくか。
♪♪♪♪♪
玲央『もしもし?』
廻「俺だ。」
玲央『廻か。』
廻「あぁ。あれからスタジオのこと何か分かったか?」
玲央『スタジオのことに関しては何もない。』
廻「そうか…」
何かわかってると良かったんだが……
玲央『ただ、スタジオ付近でいろいろあるみたいだ。』
廻「いろいろ?」
信条『それについては俺から話そう。』
廻「なんだ近くにいたのか。」
信条『まあな。で、その近所であったことなんだがな…』
そうして信条さんが話し始めた。
信条『ここ最近何回か通報があってな。』
廻「通報…」
信条『そうだ。夜遅くまで電気がついてたり、話し声がうるさいとかな。』
廻「それで実際に現場には行ったのか?」
信条『俺は直接見てないけど、実際に現場に行った奴らの話しによると特に不審な点はなかったそうだとさ。だからその場では厳重注意程度で済ましたみたいだ。』
廻「そうか。」
信条『けど、一つだけ気になること言ってたな。』
廻「『気になること』?なんだよ?」
信条『関係者がそのスタジオのカメラマンしかいなかったんだよ』
廻「それって『黒田』ってやつか?」
信条『そうだけど、お前ら知ってたのかよ?』
廻「まあな。で、他は誰がいたんだよ?」
信条さんの話しだと黒田以外にもいるってことだよな。
信条『他は関係ない男しかいなかったな。確か…3.4人はいたらしいぞ。』
廻「そうか、分かった。じゃあ、玲央に変わって……ッチ、またか…行くぞ、茉莉花!……茉莉花?」
信条『おい、廻!』
また男たちがやってきやがった!通話を終えて茉莉花の方を見ようとした時だった。
茉莉花「ん〜〜ググ!」
背後に忍び込んでいた男に茉莉花が連れて行かれるところだった。くそ、集中し過ぎで気づかなかった!待ってろ!今…
ゴン!
瞬間、後ろから衝撃が走り意識を失ってしまった…
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
PM5:00
廻「…ん?」
廻「っ!てぇ!」
あぁ、そうか…確か後ろから殴られて…
廻「(くそ、随分と長い間気を失ってたみたいだな…どうやら縛られてるし体も動かないみたいだ。)」
茉莉花「…」
廻「おい!茉莉花!」
茉莉花「ん?ん〜…あ、あれ?ここどこ?」
廻「気がついたか。どうやら捕まったみたいだ。みたところどっかの倉庫みたいだな…」
それも使われてないみたいだな…
茉莉花「そ、それって…」
廻「あぁ、大分ヤバい状況だ…」
それにここがどこかも分からないからな。
?「気がついたか。」
廻・茉莉花「「!!」」
声のしたほうを振り返るといかにもチャラそうな一人の男が立っていた。
?「たく、手こずらせやがって。」
茉莉花「あ、あなた!黒田さん!」
黒田「よう、茉莉花ちゃん。」
どうやらこいつが黒田か。
廻「あんたが黒田か。」
黒田「あぁ。女一人連れてくるのぐらい楽勝だと思ったのに、てめーが邪魔するから、よ!」ガン!
廻「っ!ぐっ……」
茉莉花「ま、廻!」
黒田「優しいね、茉莉花ちゃん。けど他の人を心配してる場合じゃないと思うよ?」
茉莉花「え?」
黒田「覚えてないかな?数日前、見ちゃったでしょ?」
茉莉花「数日前……あっ!」
黒田「思い出したみたいだね。そう、あの時だよ」
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
数日前 〇〇スタジオ
茉莉花「あ〜!やっと仕事終わったー!早く帰ろ。」
茉莉花「随分遅くなったな、まだ裏口開いてるかな?……あれ?」
そこでいつもは消えてる電気がその日に限って着いたままになってることに気づいた。
茉莉花「(あれ?何か声が聞こえるような?)」
黒田「おい、来週の件どうなってる?」
茉莉花「(なんだ、黒田さんか。また誘われたら断るの面倒だからバレないように出よう。)」
黒田「来れないだぁー!?お前らふざけてんのか!」
茉莉花「!」ビクッ!
黒田「女を連れてこないと始まらないだろうがよ!」
茉莉花「(女を連れて来る?)」
黒田「それに紹介もできねぇからな。……ッチ、3日だけ待ってやる、それまでにどうにしろ。」
黒田「あぁ、知るかよ、そんなの。ノルマ達成してないてめーらが悪いだろ。その点俺はもう達成してるからな。」
ノルマ?紹介?一体黒田さんは何を言ってるの?
黒田「そうだよ、スタジオで撮影したモデルや話しに乗って着いてきたバカな女を紹介してやった。満足してたぜ。」
茉莉花「(!!)」
黒田「特にかくお前も早く連れてこい。場所はいつもの場所で…」
ここにいたらあたしも危ない。早く帰ろう。
そうして、そのまま帰ろうとしたときだった。
ガタン!
茉莉花「(しまった!)」
黒田「誰かいるのか!?」
茉莉花「(急いで逃げなきゃ)」ダッ!
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
黒田「色々確認したらあの日あの場所にあの時間までいたのは茉莉花ちゃんだけってのが分かったから急いで男たちに連絡して回ったてわけ。」
廻「なるほどな…」
茉莉花「ま、廻!」
廻「どうやらあのスタジオではいろいろと犯罪が行われていたらしいな。」
廻「盗撮された写真があったのもその写真を売りさばき、ついには女性を別の男に紹介、そして金でももらってたのか?」
黒田「…ほう、どうやら頭がよく回るみたいだな。付け足すとついでに自分の欲も満たしてたけどな。」
……このゲス野郎が…
廻「そんなこと簡単に言っていいのか?」
黒田「そりゃ今から消される奴に何を話しても意味がないからな。」
茉莉花「!」ブルブル
黒田「ん?あぁ、茉莉花ちゃんは安心して。俺らが楽しんだ後は売られるだけだから(笑)」
クソ野郎が!
黒田「まあ、その前に…」
黒田が俺の方を向く。
黒田「お前はただ殺すだけじゃつまらねーな。散々俺たちの邪魔をしてくれたからな!」
ガン!
廻「がっ!」
茉莉花「廻!」
廻「お、俺なら大丈夫だ…お前は自分の心配をしてろ…」
黒田「ほう、随分と余裕だな。おい、お前ら!」
黒田が呼ぶと男たちがぞろぞろと入ってくる。
黒田「おい、お前ら。こいつをかわいがってやれ。ただしまだ殺すなよ?」
そこからは壮絶な俺へのリンチが始まった…
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
数分後 PM5:45
黒田「おーい、生きてるか?」
廻「…」キッ
黒田「まだ大丈夫そうだな。」グッ!
廻「がっ!」ピチャ
やばいな、口から血が出始めた…
茉莉花「もうやめて!最初から私が狙いなんでしょ!」
黒田「そうはいかないねえ…。ほら、待ってるお姫様の為に頑張れよ、っと!」
廻「…っ」
黒田「おいおい、大丈夫かよ?(笑)」
黒田「まあ、十分楽しめたよ。そろそろ終わりにするか。」
茉莉花「やめて!」
黒田「じゃあな!……ん?なんの音だ?」
男「た、大変だ!」
血相を変えて男が近づいてくる。
黒田「なんだ、なんの騒ぎだ!」
廻「…フッ」
黒田「何だ、なにがおかしい!?」
廻「お前、詰めが甘かったな。」
黒田「何?…」
廻「襲うならよく調べてからやったほうがいいぜ?」
黒田「だからなにを…」
廻「俺には警察の知り合いがいる。」
黒田「!」
廻「それに奪ったスマホもすぐに壊さなかったのが間違いだ。」
黒田「は?……まさか!?」
廻「やっと気づいたか。」
今どき位置情報なんかすぐに調べれるだろ。ましてや、信条さんっていう警察の協力者がいるんだからな。
弘人「いた、やっと見つけたぞ!」
廻「よう、遅かったな。」
弘人「それだけ喋れるなら大丈夫だな。」
廻「バカ言え、もう現界だっての…」
信条「廻、無事か!?」
ここでようやく信条さんと大勢の警官が倉庫に入ってくる。
黒田「来るな、近づいたら…」
廻「近づいたら、なんだ?」
黒田「お前、いつの間、に…がっ!」
それをきっかけに警官たちも男たちの制圧に入る。
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
一時間後… PM6:45
信条「一段落ついたな。」
廻「助かった。」
今回一番危なかったからな。
茉莉花「廻!」
廻「ん?茉莉花か。」
茉莉花「ごめんね、私のせいで…」
廻「気にするな。それに謝るのは俺の方だ。」
茉莉花「え?」
廻「結局俺の油断で茉莉花を危ない目に合わせてしまったからな。すまなかった…」
茉莉花「私は気にしてないよ!だって廻は必死に私を守ってくれたから!」
廻「そうか…」
灯「廻〜〜!」
……うるせーな…
廻「周りのやつが見てるだろ。少しは静かにしろ…」
灯「だ、だって、廻が追われてるって聞いて!わ、私!」
廻「落ち着け。俺は大丈夫だから。……その」
灯「?」
廻「心配かけて悪かったな…」
灯「…本当だよ、今度買い物に付き合ってもらうからね!」
廻「はぁ!?なんでそうなるんだよ!」
灯「当たり前でしょ?今日の予定の分もあるんだから!」
…こうなったら聞かないよな……
廻「はぁ、仕方ねえな…」
灯「約束だからね!」
廻「分かったよ。」
茉莉花「え、え〜と、あなたは?」
灯「ん…あっ!あなたモ、モデルの『水島茉莉花』さん!?うそ、本物!」
廻「あ〜、そういや説明してなかったな。俺の友達の月本灯だ。」
茉莉花「そうなんだ〜!よろしくね!」
灯「は、はい!」
?「お〜い、茉莉花ー!」
と、そこに3人の女性がやってきた。
この声…あぁ、朝の茉莉花の友達か。
?「茉莉花、大丈夫!?」
茉莉花「うん、廻が守ってくれたからね!」
?「廻?…あっ!朝の!」
?「茉莉花を助けてくれてありがとう!」
廻「別に大したことはしてないよ。」
茉莉花「あっそうだ!廻に改めて紹介するね!私が活動しているMerm4idのメンバーだよ!」
リカ「瀬戸リカだよ!よろしくね!」
さおり「え、えっと、日高さおり、です。」
ダリア「松山ダリアだよ。改めて茉莉花を助けてくれてありがとうね。」
廻「どうも。」
こりゃまた個性的なメンバーが揃ったな…
灯「すご~い!Merm4idの皆さんが揃ってるなんて!」
こっちはこっちで感動しすぎだろ…
廻「ん?そういや、茉莉花のマネージャーは?一緒にいたんじゃなかったのか?」
弘人「あぁ、マネージャーさんなら警察にいるよ。今頃待ってるんじゃないか?」
廻「そうか。」
茉莉花「後でマネージャーにも謝らないと…迷惑をかけたからね…」
廻「そうだな。」
信条「おーい!」
俺たちが話していると信条さんが近寄ってきた。
廻「なんだよ?」
信条「これから警察の方で詳しい話しが聞きたいから一緒に行ってくれ。」
廻「分かった。」
信条「あぁ、それと」
廻「?」
信条「お前に電話だ。」
電話?誰だ?
廻「もしもし?」
大輝『おい、廻、大丈夫か!?』
廻「なんだ、大輝さんか。俺なら無事だけど?」
大輝『そうか。信条の奴に聞いたがまた巻き込まれたらしいな。』
廻「まあね。けど、もう解決したし大丈夫です。」
大輝『そうか。けど、病院には行けよ?』
廻「嫌だよ。面倒くさい…」
大輝『お前のことだからそういうと思ったよ。いつもなら何も言わないけど、今回は怪我したんだろ?だったらちゃんと行け。』
廻「…はぁ、分かったよ。」
信条「終わったか。…あぁ、俺だ。分かった、責任持って連れて行くよ。」ピッ
通話を終えた信条さんが俺たちの方を向く。
信条「それじゃ、行くか。そこのお嬢さんもいいかな?」
茉莉花「あ、はい。大丈夫です!」
廻「じゃ、また後でな。」
弘人「あぁ。けど、この件の埋め合わせは絶対にしろよ?」
廻「はいはい、分かってるよ。」
特にそうしないと約一名怒る奴がいるからな。
そうして俺たちは信条さんと共に警察と病院に向かった。
こうして俺たちの長い一日が終わった。
………本当に長ったな…
事件の真相
黒田がスタジオでの盗撮や防音設備が整っているのをいいことに行為場にしていたことを茉莉花にバレそうになったので消そうとしたのが真相。