俺たちと謎と青春と S2   作:ちゃんま2

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前回のあらすじ
何とかスタジオを借りることが出来た廻たち。
しかし、裕次郎や、逆田の話しから廻は不審に思うところがあるのだった…

それでは、本編どうぞ!



探偵、再び! その3

あれから数日後

 

泊「……。よし、結構形になってきたな。」

 

廻「そうだな。と、言ってもまだまだ練習は必要だけどな。」

 

なんせ、俺はブランクが長すぎるからな。

 

泊「あ、そうそう。明日からのことなんだけどな、場所を変えようと思う。」 

 

廻「せっかくここに慣れてきたのになんでだよ?」

 

泊「実は、明日からD4FESの会場で練習できるようになってな。実際のステージで練習できるだけでなく、近くにあるスタジオが大会期間中、無料で借りれるらしいからな。」

 

廻「なるほど。確かに、実際のスタジオで練習できるのは、本番をイメージしやすいし、交通の便から考えても楽だからな。いいんじゃないか?」

 

泊「決まりだな。じゃ、後で待ち合わせの場所をメールで送っておくから確認してくれ。」

 

廻「分かったよ。」

 

明日からいよいよ、ステージで練習出切るのか…。

一体どれだけ凄いんだろうな……。

 

泊「さて、時間もいいし、今日はこの辺にしとくか。あ、逆田さんに鍵を返しに行かないとな。」

 

廻「じゃ、俺が行ってくる。泊はスタジオの片付けよろしく。」

 

泊「了解。」

 

そうして俺は逆田さんに鍵を返しに行った。

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

数分後 逆田の家

 

 ピンポーン

 

逆田「はい、どなたですか?」

 

廻「廻です。借りてたスタジオの鍵を返しに来ました。」

 

逆田「あー、廻さんですね。今行きます。」

 

 

 ガチャ

 

逆田「わざわざ返しに来てくれてありがとうございます。」

 

廻「いえ、僕たちのためにスタジオを貸してくれてありがとうございました。」

 

逆田「練習はもういいの?」

 

廻「はい。明日からは別の場所で、練習するので。」

 

逆田「ま、ここらへんは交通の便が悪いからね。…因みにだけど、どこで練習するの?」

 

廻「あー、それはD4FESの会場の近くですね。」

 

逆田「へー、そうなんだ…」

 

廻「…あの、何か?」

 

逆田「…そう言えば、会場の近くって言ってたけど、もしかして実際のステージでも練習するのかな?」

 

…やっぱり、おかしいな。なんで、そんなに俺たちの練習する場所を気にしてるんだ?

 

廻「…まあ、そうですね。それがどうかしましたか?」

 

逆田「あぁ、ごめんね。いきなり変なこと聞いて。場所を聞いたのは、僕も応援したいと思ったし、差し入れを持っていきたいなと思ったから…」

 

廻「そうですか、ありがとうございます。それでは、失礼します。」

 

 

逆田「…」

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

数分後 帰り道

 

廻「…」

 

泊「…でさ、あそこの部分を変えて見ようと思うんだけど、どうだ?……おい、廻聞いてるのか?」

 

廻「悪い、考え事してた。」

 

泊「しっかりしてくれよ?大会も近くなってきたんだからな。」

 

廻「悪い。」 

 

泊に呼びかけられて、我に返る俺。

どうしてもさっきのことが気になって仕方ねえんだよな…

いや、D4FESに集中しないといけないのはわかってるんだけどな…

 

泊「じゃ、もう一回言うぞ?」

 

廻「頼む。」

 

そうして、ステージでのことを話しながら進んでいく。

 

泊「…お、コンビニがあるじゃねえか。ちょっと休憩していこうぜ!」

 

廻「そうだな。俺も疲れたし休みたいからいいぞ。」

 

?「あー!」

 

突然後ろから大声がしたので振り向くと昨日の女の子が立っていた。

 

廻「あれ、昨日の?」

 

泊「なんだ、知り合いか?」

 

廻「昨日ちょっとな。」

 

まさか再会するとはな。

 

?「ちょっと、むに!いきなり走らないでよ!」

 

後ろからまだ3人の女性が走ってむにと呼ばれた女性と合流する。

 

むに「だって、昨日助けてもらった人を見つけたから。」 

 

?「えー!?じゃあ、この人がむにちゃんを助けてくれた人なの!?」

 

黄色い髪のロングヘアの女性が話しかける。

凄い元気な人だな…

 

「まあ!それでは、お礼を言わないといけませんね、むにさん。」

 

むに「わ、分かってるわよ!その、昨日はた、助けてくれてありがと…」

 

照れながら俺にお礼を言うむにと呼ばれした少女。

 

廻「どういたしまして。怪我とかなかった?」

 

むに「大丈夫だったわよ!」

 

それなら良かった。

 

?「ねえねぇ、DJやってるの?」

 

?「ちょっと、りんく!初対面の人にいきなり…」

 

やけにフレンドリーに聞いてくるな。まあ、いいけど…

 

廻「してるけど、どうしてそんなことを?」

 

りんく「やっぱり!何となく感覚でやってないかなって思って!あのね!私達もDJやってるの、ここにいるみんなで!あ、私『愛本りんく(あいもと りんく)』って言うの!で、こっちが…」

 

なんか、自己紹介が始まったな…

 

むに「『大鳴門むに(おおなると むに)』よ。」

 

麗「私は、『渡月麗(とげつ れい)』です。昨日はむにさんを助けていただきありがとうございます。」

 

凄い礼儀正しい子だな。どこかのお嬢様か?

 

真秀「私は、『明石真秀(あかし まほ)』です!」

 

これは、俺たちも名乗った方がいいよな…。

仕方ないか…

 

廻「むにさんが、無事で良かったです。僕は音咲廻です。」

 

泊「俺は、黒崎泊です。俺も廻も大学生です。みんな見たところ学生みたいだけど、高校生?」

 

真秀「はい。私たち、陽葉学園っていう学校に在籍してます!」

 

泊「よ、陽葉学園!?それは凄いな…」

 

やけに泊が驚いてるな…。そんなに陽葉学園って凄いのか?

 

廻「なんでそんなに驚いてるんだ?」

 

泊「お前知らないのか?陽葉学園といったら中高一貫校で、音楽活動に力を入れてる学校だよ。特にDJ活動に力を入れてて、ライブスペースや練習室なんかの設備が凄いらしいぞ。」

 

廻「へー。そうなのか。」

 

学校が力を入れるなんて、凄いな…

 

麗「陽葉学園のこと、よくご存知なんですね。」

 

泊「まあ、DJやってるとどうしても耳にはいってくるからね。それに在籍中に成績を残すと、いろいろとスカウトが来るとか…」

 

りんく「えー!そうなの!?」

 

廻「……いや、知らなかったのかよ!」

 

思わず、素で突っ込んでしまった。

なんで陽葉学園にいるのに知らないんだよ、この子…

 

真秀「は、はは…まあ、りんくはまだ転校してきたばかりだから知らないのも無理はないよ。」

 

あー、そういうことね…

 

泊「…あ、転校と言えば、最近陽葉学園にユニットごと転校して来た人たちがいるとか…」

 

むに「それって、『Photon Maiden』のことじゃない?」

 

泊「そうそう、確か…」

 

廻「ちょっと待て。」

 

泊「何だよ、せっかく盛り上がってたのに…」

 

廻「ここで、立ち話するのもなんだから、どこか店に入らないか?」

 

それに俺も少し興味が出てきたから、話しを聞きたいのもあるからな。

 

泊「てことだけど、四人とも大丈夫?」

 

真秀「え?で、でも…」

 

廻「心配ないよ、俺たちの奢りだ。」

 

りんく「えー!いいの!?」

 

食いつきはや!

 

泊「ま、そういうことだから遠慮しないで。」

 

りんく「じゃ、お言葉に甘えて!」

 

そういうことで、俺たちは近くのファミレスに入ることにした。

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

 

真秀「あ、あの…本当に良かったんですか?」

 

泊「来ちゃったものは仕方ないよ。ま、遠慮しないで。」

 

麗「ありがとうございます!」

 

ま、ほどほどにしてほしいけどな。

そうして、四人が注文をする。

 

りんく「あ、すみません!このチョコレートパフェと、バニアアイスと…」

 

廻「…」

 

泊「…りんくちゃん、け、結構食べるんだね…」

 

廻「あ、あぁ…」

 

……俺たちの財布もつか?

 

泊「それで、さっきの続きなんだけどさ、Photon Maidenのことなんだけどさ。確か、Photon Maidenってあのネビュラプロダクションに所属してて、姫神紗乃がプロデュースを努めてるんだよね。何で、わざわざ陽葉学園に?」

 

真秀「それは、『サンセットステージ』に出場するためだと思います。」

 

廻「サンセットステージ?」

 

真秀「学園祭の最後に全校生から選び抜かれたアーティストがパフォーマンスを披露する場なんです。」

 

廻「なるほど、DJに力を入れている陽葉学園の大会で優勝できてれば、一気に知名度なんかあげれるならな…。」

 

むに「ま、結果はPhoton Maidenは出場できなかったけどね」

 

廻「ん?何で?」

 

そんなに実力があるなら、容易く突破できそうだけどな。

 

泊「確か、ある、ユニットに負けたんじゃなかっけ?名前は確か、…は、」

 

むに「『HappyAround!』私たちのユニットよ!」

 

泊「え、えーー!」

 

廻「うるせーよ。」

 

おかげで周囲の人の注目を集めてしまった。

「すみません…」と一言謝って席につく。

 

泊「ごめんね、いきなり。まさか君たちがあのHappyAround!だったなんて知らなくて…」

 

真秀「私達のこと知ってるんですか?」

 

泊「そりゃ勿論。最近注目を集めてる、DJユニットだよね?陽葉学園にスーパールーキーが現れたって噂になってるよ。何でも、あの『Peaky P-key』も注目してるとか。」

 

まーた知らないのユニットが出てきたよ…

 

りんく「聞いた?まほちゃん!私たち有名になってるんだって!」

 

むに「ま、この私の力を持ってすれば当然よね!」

 

…何かいろいろと騒がしいユニットだな。

ま、嫌いじゃないけどな……

 

廻「そんなに有名なら、D4FESには出るのか?」

 

真秀「あー…」

 

泊「どうしたの?」

 

麗「非常に言いづらいのですが、私達には招待が来てないんです…」

 

その瞬間場が気まずくなる。

 

廻「あー、なんかその、ごめん…」

 

真秀「気にしないでください。注目されているとは言えまだ結成してそんなに経ってないですから…」

 

りんく「けど、私たち、D4FESのルーキータイムに自己推薦で出場するの!」

 

なんだ、D4FESはそんなこともしてたのか。

 

廻「お前も推薦で出場すれば良かったじゃねえか。」

 

泊「いや、俺じゃまだ無理だな。ルーキータイムはマイナーなユニットだけとはいえ実力を備えたやつらばかりだからな。」

 

麗「ちょっと、待ってください。『も』ってことは、お二人もD4FESに出場されるんですか?」

 

二人で話していると麗に質問される。

 

泊「まあね。出場と言っても、オープニングの前座をやるだけだよ。」

 

りんく「えー!でも、メインステージに立つってことだよね!?すごい!」

 

泊「ありがとうね、りんくちゃん。ま、俺もあわよくばこの機会にスカウトとかの声がかけられるといいんだけどね…」

 

廻「ま、立場は違うけど、お互い頑張ろう。」

 

りんく「うん!」 

 

廻「じゃ、俺からも聞きたいことがあるんだけど、いいか?」

 

俺はむにの方を見て話しかける。

 

むに「な、何よ…」

 

廻「いや、『何は』俺のセリフだよ。さっきからチラチラ俺の方見て気が散るんだよ。」

 

むに「!あ、あんた気づいてたの?」

 

廻「まあな。それで、何か俺に言いたいことがあるのか?」

 

むに「別にないわよ。…けど、どこかで見たことあると思って。」

 

麗「まあ!むにさんのお知り合いですか?」

 

むに「いや、そんなんじゃないけど…」

 

廻「俺も会ったことないぞ。昨日が初対面だろ。」

 

むに「けど、どこかで…うーん、どこだったかしら?確か最近、ニュースかなんかで…」

 

泊「それってもしかしってた ング!」

 

俺は急いで泊の口を抑える。

 

麗「あ、あの大丈夫ですか?」

 

廻「気にしないで、大丈夫だから。」

 

泊「大丈夫な、わけないだろ!いきなりなにすんだよ!」

 

廻「お前が『探偵』のこと言いそうになったからだろうが。」コソコソ

 

四人には聞こえないように小さい声で泊に話しかける。

 

泊「別にそれぐらい言ってもいいだろ…」コソコソ

 

廻「余計にややこしいことに為るだろが!大人しく黙ってろ。」コソコソ

 

泊「分かったよ」コソコソ

 

麗「あ、あの…」

 

廻「悪いね、二人で話して。けど、もう終わったから大丈夫。」

 

麗「は、はぁ…」

 

さて、そろそろ良い時間になってきたな…

 

廻「そろそろお開きにしますか。」

 

真秀「そうですね。」

 

あー、伝票見るのこえーな……

 

廻「」

 

泊「廻、どうした?」

 

 スッ

 

俺は、静かに伝票を泊に渡す。

 

泊「わぉ…」

 

これはしばらく贅沢はできねえな…

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

店の外

 

ハピアラ「「ごちそうさまでした」」

 

泊「じゃ、気をつけて帰ってね。」

 

麗「では、今度はD4FESでお会いしましょう。」

 

廻「そうですね。じゃ、また。」

 

廻「俺たちもあの子達に負けないように頑張らないとな。」

 

泊「そうだな。」

 

 

 このとき俺たちは『夢の舞台』が、あんな惨劇の舞台になるなんて、このときは思いもしなかった…

 

 





事件メモ
・何故か逆田は、二人が練習する場所を気にしている。

以上です。

次回予告
D4FES会場でハピアラと再会した廻たち。着実に練習を済ませ、自信をつけた廻たちだったが、会場に異変が?

それでは、また次回お会いしましょう!



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