前回のあらすじ
ついに、弘人たちと合流した廻。そうして、調べていくうちに『D4FESの闇』と言われている事件にたどり着いた廻たち。一体、『D4FESの闇』とはなんなのか?
それでは、本編どうぞ!
廻「『D4FESの闇』?」
俺たちは引き続き空さんから話しを聞いていた。
真秀「D4FESにそんな事件があったなんて聞いたことないですけど…」
空「そうだろうね。何せそのことは公にならずに秘密裏に処理した事件だからね。」
廻「そんなことが…。それでその『D4FESの闇』ってのは、どんな事件なんですか?」
弘人「それに、その事件にその『逆田』って人がどう関わってくるんだ?」
空「そのことも話していくよ。」
空「…あれは、10年前のD4FESでのことだった…」
そうして、空さんは10年前のことを話してくれた。
空「今のD4FESの審査方法は知ってるかな?」
響子「確か、来場したお客の投票数で決まるんですよね?」
空「うん、そのとおり。けど、10年前は違ったんだ。」
廻「どんな方法だったんですか?」
空「審査員が投票していたんだよ。」
真秀「あ、思い出しました!確か、D4FES運営が選んだ5人が投票して決めてたんですよね?」
空「その通りだよ。けど、今思うとそれが問題だったんだ。」
どうやら、ここからが本題みたいだな。
空「実は10年前のD4FESで、審査員の買収が発覚したんだ。」
「!!」
これには驚いた。まさか、このD4FESで買収が行われていたなんて…
しかも、こんなに大きな大会だと買収も難しいと思うんだけどな…
空「一生の恥だよ。まさか、D4FESという夢の舞台で買収なんてことが起きてたんだからね…」
弘人「それで、10年前のD4FESはどうなったんですか?」
空「大会の途中で急遽審査員を変えて対応したよ。まあ、表向きはそれで、成功したようには見えたんだけど、一つ事件が起きたんだ…」
廻「もしかして、それが?」
空さんが静かに頷く。
空「ある参加者がその買収の被害にあったんだ。その参加者の名前が…」
廻「…逆田さん、ですね?」
空「そういうことです。」
空「買収が発覚してすぐに運営も動いたけど、その後の対応が悪かったんだ…」
廻「対応?」
空「運営は審査員を変えてD4FESをやり直そうとしたけど、当時のスポンサー達が表沙汰になるのを恐れていたんだ。だから…」
廻「そのまま大会を続けるしかなかったんですね?」
空「はい。」
そりゃ、買収してた大会に出資してたなんて話しがでるのは避けたいからな…
空「当時の僕たちができたことと言えば、大会終了後にその買収していた人と、頼んだ人を出禁にするのが精一杯だったよ。」
空「けど、それでも逆田さんの怒りが収まることはなかったよ…」
空「で、それから二度と同じ不正が行われないように、来場者による投票に審査方法を変えたよ。」
そんなことがあったのか…。
空「っと、これが10年前にあった関係者の間で言われている『D4FESの闇』と呼ばれている事件だよ。これがなにかの役に立てればいいんだけどね…」
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
数分後
弘人「凄い話しが聞けたな…。」
廻「あぁ。まさか、D4FESで買収が行われていたなんてな。」
けど、俺たち以上に驚いていたのは、当の参加者であるハピアラとフォトンメイデンのメンバーたちだった。
やっぱり、自分たちが立とうとしていた夢の舞台で買収が行われていたなんて信じたくないよな…
廻「…皆、大丈夫か?」
麗「はい…。驚いたけど何とか…」
廻「ま、昔はともかく審査方法も変わったし、運営の人もよく動いてくれてるから気にしすぎるなよ?」
真秀「ありがとうございます。」
?「あ、あの…」
そこでフォトンメイデンの一人から声をかけられる。
確か、乙和って言ってたか?
乙和「さっきは助けてくれてありがとうございます。」
廻「どういたしまして。怪我はないか?」
乙和「はい、大丈夫です。」
衣舞紀「どうしたの、乙和いつもの元気は? あ、私は『新島衣舞紀(にいじま いぶき)』です!乙和のことを助けてくれてありがとうございます。」
乙和「う―、だって…怖かったし…」
ノア「そりゃ、あんなことがあったらね…、あ、私は『福島ノア(ふくしま のあ)』です。…って咲姫ちゃん、どうしたの?」
咲姫「…」ジッー
廻「なんですか?」
咲姫と呼ばれた人が俺をじっと見つめていた。
な、なんかそんなに見つめられると恥ずかしいな…
弘人「なんだ廻、照れてるのか?そりゃ、こんな可愛い子に見つめられたらそうなるよな」ハハ
廻「いや、そんなんじゃ…」
灯「ふーん、そっか…廻は、若い子が好きなんだね…」
廻「灯まで何いってんだよ…。それに、お前も若いし、…」
灯「?」
廻「その、か、可愛いだろ…」
灯「!///」
泊「はいはい、二人とも惚気けるのはそこまでね。で、本当に咲姫さんは廻を見つめてどうしたんですか?」
ふぅーなんとか泊のおかげで話しを反らせたな。
咲姫「あなたが色が透明で珍しかったから…」
ノア「へぇー、透明なんて珍しいね。」
咲姫「因みに、乙和さんとあの人からは、濃い蜂蜜色が見える。」
弘人「蜂蜜色?一体何のことですか?」
廻「色、……もしかして咲姫さんは、『共感覚』じゃないですか?」
衣舞紀「よくわかりましたね!」
廻「ま、俺もジーッと見られて最初はびっくりしましたけどね。まぁ、人を見て色なんていうのは、共感覚しかないからすぐに分かりましたよ。…ん、けど、蜂蜜色ってどういうことだ?」
咲姫「それは、二人が甘いK…」
灯・乙和「ストープ!」
いきなり二人が咲姫さんの口を封じに来た。
?どうしたんだ?
ノア「…あー、だからいつもと態度が違ったのね…」
何か分かったのかニヤニヤして二人の方を見る。
廻「何か分かったんですか?」
ノア「…」
俺がそういうと「こいつ、マジか…」みたいな驚いた顔で俺を見てきた。
ノア「なるほど、これは苦労するわね…。頑張りなさいよ、乙和。ところで…」チラッ
玲央「…」カタカタ
ノアさんが、玲央のほうに近づく。ん?いきなりどうしたんだ?
ノア「あなた、本当に男?近くで見るとそうは思えないくらい『かわいい』…!」
…あ……
ノア「…ん?」
俺たちが顔面蒼白になったのと、当の玲央の様子がおかしいのに気づいたのか、ノアさんがおろおろしだす…
おいおい、やばいぞ…
玲央「おい!」
ノア「え?」
玲央「今何って言った?ゴラァー!」バタバタ
慌てて3人で抑え込む。
ノア「え!ちょっ!」
廻「離れて!」
真秀「わ、私も手伝います!」
そうして、真秀さんが弘人の近くに来た。
……あ、…おいおいマジか…
真秀「…あ、あれ?ひ、弘人さん!」
お、驚くのは分かるけど、取り敢えず今は…
廻「真秀さん、手伝って!」
真秀「あ、はい!」
一時間後…
廻「や、やっと落ち着いた…」ハアハア
灯「そ、そうだね…」ハアハア
やっと、玲央が落ち着いたみたいだ…
弘人「」
廻「おい、いつまで寝てるんだ、起きろ!」バン!
弘人に近づき、軽く顔を叩く。
弘人「…はっ!お、俺はまたやったのか…」
廻「そうだよ。しかもタイミング悪く気絶するし…」
麗「それでこ、これは一体…」
気がつくと周りにはドン引きしてる人たちばっかりだった。
さて、そろそろ説明しないとな。あ、そう言えば泊にもか。
廻「実は…」
そこで弘人と玲央のことについて説明しだした。
実は、弘人と玲央にはそれぞれ秘密がある。まあ、秘密っていうことでもないけどな…
まず、弘人は女性が苦手なんだ。俺も良くは知らないけど、昔女性に酷い目にあったんだとか。
それ以来女性に触れられると、固まって動けなくなる。
……まるで某ヒーローのウィークポイントだな。
因みに、小さい女性だったら固まらないみたいだ。…決してロリ艮ではないぞ?
で、玲央の方はというと、顔が童顔だからそのことを言われたりいじられたりすると怒る。それも一度怒り出すと、手がつけられなくなるときもある。まあ、今日は早くに落ち着いたほうだな。
廻「てことがあるんです。」
ノア「じゃ、じゃあ私は…」
廻「知らなかったとはいえ言われたくないことを言われたんだから謝ったほうがいいと思いますよ。」
そういうと、ノアさんは気まずそうに玲央に謝りにいった。
ノア「ご、ごめんなさい…」
玲央「…ふん。」
真秀「あ、あれは許してくれてるんですか?」
廻「どうだろ?」
真秀「どうだろうって…」
廻「けど、一度謝ってまたしつこく言わなければ、大丈夫だよ。あいつは、根に持つタイプじゃないから。」
廻「ま、後は弘人に近づきすぎないようにすれば大丈夫だよ。」
衣舞紀「そ、そうなのね。」
泊「ま、言われたことに気をつけてたら大丈夫ってことだろ。じゃあ問題ないな!」
廻「まあな。」
弘人「すまない、迷惑をおかけします。…って、一段落ついたらお腹すいたな、お昼ごはん食べに行こうぜ!皆も一緒にどう?」
りんく「いいの!?」
真秀「ちょっと、りんく!」
弘人「いいよ、俺らの奢りだから!」
…あれ?何かデジャブだな。この展開前にも見たことあるぞ?
りんく「やったー!楽しみ!」
乙和「うんうん、何食べようかな!?」
あっ(察し
…まあ、せっかくだからいいか。
廻「そうだな。ちょうどいい時間だし食べに行くか。」
玲央「…その前に、分かったことがあるんだがいいか?」
廻「分かった。じゃあ弘人たちは先に行っててくれ。」
弘人「そうするよ。じゃ、なるべく早く来いよ!」
廻「はいよ。」
そうして弘人たちは、先に昼ごはんを食べに行った。
……あいつ、りんくの食事みて絶望しないといいけどな…
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
廻「で、何が分かったんだ?」
玲央「さっき言ってた逆田ってやつのSNSのアカウントを調べてみた。」
玲央は機械類や、スマホやパソコンを使っての情報収集収集に長けている。その能力で今まで多くの事件で助けられた。
廻「相変わらず仕事が早いな。それで何が分かったんだ?」
玲央「どうやら、数日前から誰かと連絡を取っているみたいだ。」
そう言って俺にはノートパソコンの画面を見せてくる。
廻「何々、『10万でその仕事を引き受ける』?なんのことだ?」
見た感じ何か依頼をしてたみたいだな。
玲央「で、もっと詳しく調べていくと、連絡を取っている相手が、どうやらこの大会の関係者であることが分かった。どうやら相手は金に困ってたみたいだ。」
廻「なるほどな……ん?」
ちょっと待ってよ?……もしかして…
廻「…なぁ、玲央。もしかして、逆田さん、他の人ともやり取りしてないか?」
玲央「…調べてみる。」
数分後
玲央「…終わった。」
廻「で、どうだった?」
俺の考えが正しければ、多分…
玲央「結果から言うと廻の言うとおりだった。数日前からこっちも10万で何か依頼してたみたいだ。」
やっぱりな…
廻「そいつらの身元が分かる投稿って何かあるか?」
玲央「それなら、写真を投稿してるな。」
顔も隠さないで投稿するなんてバカな奴らだな。けど、これで…
廻「…やっぱりな。」
♪♪♪♪♪
玲央「…弘人からだ。」
廻「出ていいぞ。俺は少し考える。」
そう言って俺はヘッドフォンを耳に当てた。
その後ろで玲央は弘人からの電話に出た。
玲央「…どうした?しかもビデオ通話で。」
弘人『ま、廻は!?』
玲央「いつもの考える癖が出てる。」
弘人『!それじゃ!?』
玲央「事件の真相が分かったんだろうな。」
りんく『えー!本当なの?』
弘人『多分ね。玲央、見せてやれよ。』
玲央「…見せるものでもないと思うが…」
弘人『いいじゃねえか。りんくちゃんたちは初めて見るんだし』
玲央「…はぁ、分かった。」
りんく『ん?あれ、何してるの?』
玲央『あれは、廻が考え事するときの癖みたいなものだよ。』
りんく『そうなんだー!』
『そんなに俺たちの練習する場所を気にしてるんだ?』
『D4FESの闇』 『何か依頼してたみたいだ』
廻「…」
考えがまとまったのでヘッドフォンを外す。
むに『あ、ヘッドフォンを外したわよ。』
麗『一体どうしたんでしょうか?』
玲央「…どうやら答えが出たみたいだな。」
廻「あぁ、『真実が繋がった』!」
後は、念の為に信条さんに電話をしておくか。
廻「で、弘人はどうしたんだ?」
弘人『あー、そうだった!早く来てくれよ!』
廻「? どうしたんだよ?そんなに急かして…」
弘人『あー、そのちょっとな…』
廻「…あっ。」
そう言えば、りんくたちが一緒に食べに行ってたんだった。
じゃあ早くいかないと弘人が可愛そうだな。多分、りんくのあの食事風景を見て色々と察したんだろうな。
廻「わりい、今から向かう。」
弘人『そうしてくれ…』
因みにこのあと支払い金額を見て絶望したのは言うまでもない…
事件メモ
・『D4FESの闇』とは、10年前のD4FESで発覚した審査員の買収のことである。そして、そのせいで一人の人生を狂わせていくことになる。そのことがきっかけで現在のD4FESの審査方法は「観客の投票」に変わった。
・逆田は数日前からSNSで複数人とやり取りをしていた。その時に10万で依頼をしている。
次回予告
明かされた『D4FESの闇』。それは、決して許すことができない審査員の買収であった。
そして、そのことを元に遂に真実にたどり着いた廻!
次回遂に犯人と対峙!果たして無事に解決することができるのか!?
それではまた次回お会いしましょう!