前回のあらすじ
空から『D4FESの闇』と呼ばれている事件のことを聞いた廻たち。そのまま、玲央の調べからついに事件の真相に辿り着いて?
それでは、本編どうぞ!
翌日
いよいよ明日がD4FES開幕となる前日に俺たちはホテルのメインホールに来ていた。
勿論、事件の真相が分かったからだ。
信条さんにも事前に連絡して、確認したいこともしているから大丈夫だ。
…大丈夫なんだが……
廻「何で関係ない奴らまでいるんだよ…」
そう何故かメインホールにハピアラ、ピキピキ、フォトンメイデン、燐舞曲のメンバーまで集まっていた。
真秀「すみません。りんくが『どうしても探偵の活躍するところを見てみたい!』って言って聞かなくて…」
何か真秀さんにはすっごく同感できるな。なんでだろ…
弘人「まぁ、いいじゃないか。いざとなれば俺たちで守ればいいし!」
あ、弘人がいるからか。俺もいつも弘人に振り回されてばっかりだからな。
そうやって勝手に同感していると、今度は乙和から話しかけられる。
乙和「ちょっと!私は無関係じゃないよ!」
廻「…あ、悪い。」
そういえば、乙和も今回の事件の被害者だったな。
乙和「!私の扱い酷くない!」
衣舞紀「まぁまぁ、落ち着いて乙和。」
荒ぶる乙和を衣舞紀さんがなだめてくれる。
ふぅー、助かった…
廻「…で、ピキピキと燐舞曲のメンバーは何で来たんですか?」
響子「私たちはこのD4FESで何があったか知りたいだけだよ。」
緋彩「私達も同じ理由ね。何があったか知る権利は私達にもあると思うけど?」
正直そう言われたら何も言えねえな…
廻「…はぁ、分かりましたよ。その代わり静かにしててくださいよ?」
俺がそういうと口々に返事をする。
逆田「で、この集まりは何なんですか?」
東野「そうですよ!何も聞かされてないんですけど…」
ちょうどいいみたいだし、始めるか…
廻「皆さん、お待たせしました。今日集まってもらったのはこのD4FESで行われている一連の事件について真相が分かったからです。」
空「ほ、本当ですか!?」
廻「はい。」
逆田「なんですか、その『D4FESでの事件』って…。私達も関係あるんですか?」
廻「えぇ。ここにいるのは関係者ばっかりですよ。」
東野「ほんとうかよ…。」
廻「ま、時間も持ったないから今から話していきますね。まず、始まりはこのD4FES運営に脅迫電話やメールが届いたことから始まります。」
乙和「えー!そうなの!?」
ってさっそく俺との約束忘れてるし…。ま、これで止まってたら進まないから気にせずにいくか。
廻「そうなんだよ。送られてきた時期は、今回のD4FESが決まってからですよね?」
空「はい。」
廻「それからこのD4FESで2つの事件が起きました。」
弘人「それが、ホテルでの騒動とメインステージでの照明器具の落下だな。」
廻「そうだ。まずは、ホテルでの事件について話しますね。あの日暴れていた人たちは皆、D4FESには招待されていなかった人です。」
葵依「そうなのかい?」
そう言えば燐舞曲とフォトンの皆は知らないのか…
廻「はい。映像でも他の参加者から招待状を奪っている姿が確認できました。」
廻「そして、それが『何者か』によって指示されていたことも。」
逆田「…」
…反応なしか……
廻「で、次のメインステージでの事件は整備されているはずの照明器具が『何故か』落ちてきた事件でしたね。」
乙和「うん。いきなりだからビックリしたよ…」
廻「ただ落ちてきた偶然な事件に見えるけど、実はこれは仕組まれていたものなんですよ。」
衣舞紀「もしかして、それって!」
どうやら気づいたみたいだな。
廻「あれは偶然なんかじゃない。故意的に起こされた事件なんです。」
東野「!」
空「けど、一体誰が…」
廻「それは、東野さん、貴方じゃないですか?」
俺がそういうと皆が一斉に東野さんの方を向く。
東野「な、何だと!?ふざけたこといってんじゃねえぞ!?」
廻「ふざけてませんよ。僕は至って本気です。」
東野「しょ、証拠はあるのかよ!」
廻「貴方が映像で誰かからお金を受け取っているのを確認しています。それに、貴方、最近金欠だったみたいですね?」
東野「…」
廻「他のスタッフの人から話しを聞きました。それなのに、貴方は奢ると言ったそうですね。」
東野「…ッチ」
廻「それは、貴方がお金を受け取ったから。そして、その見返りとして、貴方はメインステージの照明器具をいじって落とすように依頼された。違いますか?」
スタッフ「た、確かに、東野さんなら照明器具の担当だったから自然にいじれるはずだ…」
廻「そういうことです。…もう諦めた方がいいですよ、SNSで誰かから依頼を受けていたことは分かってるんだから。それに照明器具から指紋を採取できればすぐに分かることですよ。」
あのとき落ちてきた照明器具は念の為に今も保存してもらっている。だから、指紋も拭き取れてないはずだ。
東野「クソ!」ダッ!
もう言い訳ができないと思った東野が逃げていく。しかし…
弘人「よっと!」
東野「うわ!」
近くにいた弘人が足払いをして、東野がこける。そして、すぐに弘人に捕まえられた。そしてそのまま警察の人に身柄を渡された。
廻「…よし、じゃ話しを続けていきますね。」
空「けど、一体誰がこんなことを…」
廻「それはもう分かってるんじゃないですか?」
空「え?」
廻「全ては10年前のD4FESから始まったんですよ…」
空「!そ、それって…」
廻「そうです。この依頼をした人は、…逆田さん、あなたですね?」
逆田「…ハハ、何を根拠にそんなことを」
廻「根拠ならありますよ。貴方は10年前のD4FESで、審査員の買収と言う被害にあっているじゃないですか。」
逆田「つまり、その復讐を行いにわざわざこんなところまで来て犯行を行わせたと?バカバカしい、10年も前のことを今更復讐しようだなんて…」
廻「…本当にそうですか?」
廻「オーナー、裕次郎さんが行ってましたよ。最初は俺たちにスタジオを貸す気はなかったって。だけど、『D4FES』という言葉が出てきてから、貸す気になったと…」
逆田「それは…せっかくD4FESに参加できるのに、良いパフォーマンスができなかったらかわいそうだと思って…」
廻「けど、こうも言ってましたよ?『喜んでるのか怒ってるのか分からないような声だったんだよ…』って。察するに、復讐できる機会ができて嬉しいのと、10年前のことを思い出していて怒りがこみ上げていたんじゃないですか?」
逆田「…」
そこまで言うと逆田さんは黙ってしまった。
廻「そして、貴方は僕たちに執拗に練習場所などを聞いていた。それは、部外者の貴方が東野さんと接触する機会を伺っていたから。」
泊「あっ、そうか!確かに関係者でもない逆田さんが来ても運営内部には入れない。だから、俺たちがD4FESの会場に行くのをいつ行くのか知りたがっていたのか!」
廻「あぁ。俺たちの知り合いという名目で中に入って、東野さんと接触して、照明器具を落とすように依頼をした。機材をいじるなんて内部の人しかできないから、東野さんに頼んだってわけだ。」
廻「まだ、反論しますか?言っておくけど、証拠もあるからな。」
逆田「証拠だと?…」
廻「『自分は証拠を一つも残してない』、そう思ってたんですか?」
逆田「…っ!」
残念ながら証拠はある。それもバッチリな。
廻「まず、防犯カメラの映像に貴方が東野さんのお金を渡している姿が映っています。さらに、SNSでのやり取り、これもアカウントを特定して貴方のものだと分かるでしょう。そして、ホテルで暴れた男たちと、東野さんから証言が取れればもう言い逃れはできないですよ。」
さて、どうでる?大人しく諦めるか?
逆田「……だよ…」
ん?
逆田「何なんだよ!!!」
廻「!」
開き直ったのか、逆田さんが大声を上げる。そして念の為に男性陣が、前に出て何かあったらすぐに飛び出れるように準備をする。
逆田「…あぁ、そうだよ。今回のことを仕組んだのは全部俺だ!」
響子「何でそんなことを!皆が目指してたどり着いた夢の舞台なのに…」
逆田「だからだよ。その舞台をぶち壊してやれば、10年前俺をこんな目に合わせたことを隠したスポンサーへの復讐になるからな!」
目的は、D4FESそのものでなくて、D4FESについていたスポンサーたちへの復讐だったのか!くそ、そこまでは読めなかった…
逆田「10年前と同じくついているスポンサーもいるんだろ?だから、今回の事件を起こして、D4FESが台無しになればまたスポンサーの奴らは逃げるだろう…。けど、その後に社会に暴露すれば10年前のことが明るみになる。そうすればもう隠れられない、そう思ってなのに!」キッ!
そこまで言うと今度は俺を睨みつけてきた。
逆田「全部お前のせいで台無しだよ!!」
廻「…あんた、何か勘違いしてないか?」
逆田「なに?」
廻「10年前、あんたは確かに審査員の買収の被害にあって成績を残せなかった…それは同情するよ。しっかり、確認しなかった運営の落ち度もあるからな…」
真秀「ちょ、ちょっと!」
灯「廻!」
空「…いいんです。そのとおりだから。」
すまない、空さん。けど、どうしても言わなければいけないことだから。
逆田「だったら、何で俺の邪魔をした!」
廻「…あんた、またやり直そうとしたのか?」
逆田「は!?」
廻「まだ年齢も若いほうだ、これからいくらでもやり直せたはずだ。けど、あんたは、そうはしなかった。むしろ、D4FESに出場している人に嫉妬している。実際、照明器具を落とすのは誰でも良かったんだからな。」
逆田「…だっ黙れー!」
逆田が刃物を持って俺に走ってくる。
りんく「あ、危ない!」
俺はそれを避けて、腹にパンチを入れる。
逆田「ガッ…」
廻「あんたがするべきは、逆恨みなんかじゃなかった。恨むぐらいなら、もう一回やり直してD4FESの舞台に立つべきだったんだよ…」
俺は静かにそう言うが、もう逆田には届いていなかった。
そうしてそのまま警察の人に逆田さんを引き渡す。
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灯「何とか今回も解決したね!」
廻「そうだな。」
真秀「廻さん、大丈夫ですか?」
廻「大丈夫。こういうのは慣れっこだから。」
響子「確かに、ホテルのときも凄かったよね。」
俺たちが話していると、空さんから話しかけられる。
空「廻さん、今回は本当にありがとうございます!」
廻「どういたしまして。」
空「本当に助かりました。おかげで何とかこのまま開催できそうです。」
廻「それは良かったです。」
俺たちもこのまま練習が無駄になるのは嫌だったからな。
それに、このD4FESに出場する人たちの今までの努力も無駄にならなさそうで良かった。
廻「おっと、もうこんな時間か…」
弘人「ほんとだな。」
結構遅い時間に集めたからな、そろそろ休まないと。
廻「じゃ、今日は明日に向けて休むか。」
泊「そうだな。本当に明日が楽しみだ!」
灯「じゃ、また明日ね!」
弘人「明日は頑張れよ!」
廻「あぁ、分かってるよ。」
響子「私たちも、廻さんたちのステージ楽しみにしてます。」
真秀「頑張ってください!」
廻「ありがとう!頑張るよ。」
…これは、下手なパフォーマンスはできないな…。
ま、俺たちは自分たちのできる最大限のステージを魅せるだけだ。
さて、そろそろ部屋に戻るか…
次回予告
無事に事件を解決し、D4FESを開催することができた。そして、いつも通り、裕次郎のスタジオで今回の振り返りをしていると…?
それでは、また次回お会いしましょう!