今日はクチバシティのジムバトル。
約束の時間は昼なので、パパとママの仕事を見送ってから家を出た。
クチバジムは俺の家からは遠いため、早めに家を出ないと駄目で、ジム近くの飲食店で昼ご飯を食べることにしていた。
今はもう昼ご飯は食べ終わっている。
「じゃあ、そろそろ。ジムに行こう。フシギダネとパラスは戻ってね」
「ナナッ!」
「リーフィ…!」
「分かってる。私もやる気は十分だよ」
クチバジムに着き、中に入るとマチスさんが立っていた。
「オー!遅かったネ!ミーはベリーベリー楽しみにしててランチの後からズーーット、モモがチャレンジに来るの待ってたよ」
「お昼は少し前に食べたので休憩を少ししてから来ました」
「確かに『腹が空いては戦はできぬ』と言うけど、満腹でも本気のバトルは出来ないネ!よーく、分かったよ。モモの本気、ミーに見せるネ」
「バトルは何時も全力で勝ちに行ってます。勝ちは私が貰いますよ」
「ちょっ、ちょっと待ってください!マチス隊長!モモちゃん!ここでバトルを始める勢いで話さないで、ちゃんとバトルフィールドに行ってから始めてください!」
「ソーリー、気分がエキサイティングしすぎてたネ。じゃあ、モモ。カムヒア!」
クチバジムのジムトレーナーの1人オームが慌てたようにやってきて、当たり前の事を言う。
クチバジムには何度か顔を出していたので新しく入隊した人以外は全員顔見知りだ。
俺は普通に話していただけなのに止めようとしてたのか分からなかったが、マチスさんが謝ったので俺は黙っていることにした。
そして、マチスさんと一緒にバトルフィールドに向かう
「隊長、整備は確りと終わらせてます。いつ、バトルを始めても大丈夫です」
「サンキュー!ミーとモモの本気バトル。やっちゃうよ!」
「審判はオームさんがするんですか?」
「そうだよ、モモちゃん。順番的に僕になったんだよ。昔から知る子と隊長のバトルを間近で見れるのは超が付くほど幸運だね。まあ、同僚たちからの視線は痛いけど」
「あはは、3年前に始めてここに来た時から可愛がられていた自覚はありますけど……そんなにですか」
「モモちゃんはマスコットで癒しだったからね。特に女性メンバーからの人気は凄いし……今もね」
「えぇ……」
オームの見た方向を見ると仕事を抜け出したのか休みだったのかクチバジム関連の職員たちが俺の名前の書かれた団扇を振っていた。
俺とオームが話している間にマチスさんは最後の準備としてポケモンを2体出してコンディションの確認をしていた。
俺は振り返った時にそのことを確認し、オームに審判台に向かうように言ってから俺もバトルフィールドに立つ。
「2人とも、準備は終わりましたか?」
「はい」
「ミーも終わったネ」
「では、クチバジム・ジムリーダーマチス対チャレンジャーモモのバトルを始めます。ルールは
俺が旅に出る2週間前にマチスさんと話してクチバジムで戦う時に俺はナゾノクサとリーフィア、マチスさんはライチュウとエレブーの2体を使ってバトルする約束をしていた。
ゲームではなく、現実でのポケモンバトルの勉強をしに行っていた俺への所謂、
「それでは、始め!」
「行くよ。ナゾノクサ!」
「本気で行くよー!エレブー!」
「ナゾッ!」
「エレレイ!」
俺はナゾノクサをだし、マチスさんはエレブーを出す。
互いにやる気は十分だ。
「ナゾノクサ、『にほんばれ』!」
「ナゾッナ!」
「エレブー、『ほのおのパンチ』ネ!」
「ナゾノクサ、かわして『どくのこな』」
「ナゾっ!」
「エレっ!……ブレェ?!」
「オー!ソーリー、エレブー」
フィールドを『はれ』状態にすると、エレブーは『ほのおのパンチ』を使ってナゾノクサに攻撃を仕掛けてくる。
それを、『ようりょくそ』で『すばやさ』のあがったナゾノクサに躱すのと同時に『どくのこな』をエレブーに浴びせるように指示した。
エレブーは驚いたような表情をし正面から『どくのこな』を浴び、『どく』状態になる。
「エレブー、『クロスチョップ』」
「ナゾノクサ、かわして『せいちょう』」
「エレィ!」
「ナ、ナゾッ!ナッナ!」
「エレブー、相手をよーく見て!『きあいパンチ』」
「エレレイ!」
「ナゾノッ?!」
「ナゾノクサ!」
「ナ、ナゾナナ」
ナゾノクサはエレブーの『クロスチョップ』を躱して『せいちょう』する。
『せいちょう』を使うために出来た隙を狙ったエレブーの『きあいパンチ』は躱すよう指示する間もなくナゾノクサに当てダメージを与える。
「次は距離をとって『せいちょう』」
「ナナナナッ!」
「さっきのように、次は『ほのおのパンチ』ネ!」
「エイレッ!」
「ナゾノクサ、エレブーの下を通って!もう一度、『せいちょう』!」
「ナ、ナッナ!ナゾノッ!」
「その回避、ベリーグッドネ!エレブー、離れられる前に『ほうでん』」
「エレイ!エレっ……」
ナゾノクサはエレブーの『ほのおのパンチ』を紙一重で躱して『せいちょう』を使う。
足下を通って背後に回った、ナゾノクサに距離を取られる前に攻撃しようとするが『どく』のダメージが蓄積されたのか、エレブーはバランスを崩しわざを使い損ねた。
「エレブー、落ち着くネ!まだ、チャンスはあるよー!」
「そんなチャンスはあげません!ナゾノクサ、『メガドレイン』」
「エレブー、躱すネ!」
「ナゾゾゾッ!」
「エ、エレイ?!……エレレイッ!?」
「ナゾノクサ、もう一度『メガドレイン』!」
「ナゾゾゾッ!」
「エレレッ?!………エレブ!」
ナゾノクサは2度の『メガドレイン』で全回復はしなかったものの元気を取り戻す。
反対に、エレブーは体力があと少しな上に『どく』で立つのもやっとの状態になっている。
「エレブー、諦めてないネ?」
「エレイッ!」
「いい返事!ハッピーになってきたネ!エレブー、ナゾノクサに近づいて『ほうでん』!」
「……っ!ナゾノクサ、『にほんばれ』!」
「ナゾッナッ!」
「エレレレッ、エッレイ!」
「ナゾォッ…?!ナナナナナッ?!」
「エレ……レイィ……」
「ナゾナナァ……」
「ナゾノクサ、エレブー。共に戦闘不能!」
エレブーの『ほうでん』でナゾノクサは大ダメージを与えられ倒れる。
同時に、エレブーも『どく』で体力が無くなり倒れる。
戦闘不能の合図とともに互いのポケモンをボールに戻す。
「ナゾノクサでここまで出来るとは……流石だよ、モモ。けど、ミーの相棒はそう簡単にノックアウト出来ないね!」
「分かってます。だからこそ、マチスさんを倒します!」
「エレクトリックでビリビリさせるよ!ライチュウ!」
「リーフィア、最後は任せたよ!」
「ライライ!」
「フィーアっ!」
マチスさんは相棒でエースポケモンのライチュウをだし、俺は今のエースポケモンであるリーフィアをだす。
「リーフィア、『かたきうち』」
「ライチュウ、『とっしん』!」
「リーフィ!」
「ライっ!………ラ、ライッ?!」
『かたきうち』と『とっしん』がぶつかり合う。
直前にナゾノクサが倒されたことで威力の上がっていた『かたきうち』にライチュウは弾き飛ばされる。
「よしっ。続けていくよ。『ソーラーブレード』!」
「ライチュウ、『メガトンパンチ』でカウンターするネ!」
「フィー……リーフィ!」
「ライラっ、ライライ!」
「リッ……フィア!?」
次は『はれ』状態で溜の時間を減らした『ソーラーブレード』と『メガトンパンチ』がぶつかり合う。
溜の時間が減ったとはいえ、
それもあり、ライチュウの『メガトンパンチ』の方が早くリーフィアにあたり、ライチュウに『ソーラーブレード』は掠めただけになった。
「リーフィア、『はっぱカッター』でライチュウの視界を塞いで!」
「リーフィ!」
「ラ、ライ?!ライライ!」
「ライチュウ、クールになるネ!まだ、前にいるよ。『10まんボルト』!」
「『でんこうせっか』でかわして、これで決めるよ!『ソーラーブレード』!」
「ラーイーチュウーー!!!」
「リー……フィ。リーフィ!」
「ラ、ライラライっ?!」
リーフィアは『はっぱカッター』でライチュウの目を葉っぱで塞ぐと、ライチュウは慌てるがマチスさんの指示で落ち着きを取り戻し『10まんボルト』を放つ。
それを、『でんこうせっか』で躱して背後から『ソーラーブレード』を当てる。
今度は、妨害されることなく確りとライチュウに当たる。
「ライチュウ、大丈夫かな」
「ラ、ラライッ!」
「ナイスガッツ!ライチュウ、『10まんボルト』」
「リーフィア、普通に『でんこうせっか』!」
「ラ、ラーイーチュウーー!!!」
「リーフィっ!」
「ラ、ライっ!?」
リーフィアは『10まんボルト』を避けながら『でんこうせっか』で距離を縮める。
『10まんボルト』の範囲は広く、わざを完全に躱すことは叶わず。何度もかすり、少なくないダメージをリーフィアは受ける。
そして、リーフィアはライチュウに『でんこうせっか』を当てる。
「ラ……ライラ、ラァ……」
「ライチュウ、戦闘不能!よって、このバトル。勝者、チャレンジャーモモ!」
「サンキュー。ライチュウ、最高のバトルだったよー」
「……勝てた、良かったぁ。リーフィア、ありがとう」
「リーフィ♪」
俺の下に戻ってきたリーフィアを撫でると嬉しそうな声を出す。
今回のバトルも結構ギリギリだったと思いつつも今は勝った喜びを噛み締めることにした。
「ミーに勝った証の《オレンジバッジ》ネ!モモ、ユーとのバトルはとてもエキサイトなものだったよ」
「はい。マチスさん、ありがとうございます!」
「モモ、これでバッジは幾つになったのかな?」
「えっと……5つ目です」
「ミーとのバトルが丁度、折り返して1つ目って事だネ。コレからのバトルでポケモンが4匹なのは心許ないよ。道中で、新しくGETすることを勧めるネ!」
マチスさんから《オレンジバッジ》を受け取り、話しを始める。
マチスさんはコレから修行の旅に出るのでしばらくは話しを出来なくなるだろうから、俺は話したい事を存分に話しておく。
「オー、結構話してましたネ。ミーは別の地方に修行に行くから。暫くはジムリーダー代理をビスケスに任せるよ!」
「もう、行くんですか?」
「ポケモンセンターで回復したら、すぐ出るつもり。だから、もうここを出たら暫くは戻ってこないネ」
「そうですか……頑張ってください」
「モモも良い旅を出来るようベリーベリー応援するよ!」
そう言って、マチスさんは俺よりも先にクチバジムから出ていった。
俺はクチバジムにある回復装置を借りて、職員達に旅の話しをしたり草タイプのポケモンの目撃情報を聞いてから家に帰った。
……明日からは、旅の再開だ。思う存分、パパとママに甘えてから旅に戻るとしよう。
明日も良い1日になりますように。
マチスの 口調 書けば書くほど 迷走していく ▼