近くでキャンプ(寝袋のみ)をしているのに俺の存在に全く気づいていない悪人トレーナーに呆れながらも準備の最終確認を終わらせる。
最初は通報する事も考えたが俺の視点では悪人トレーナーだが、俺の勘違いかもしれない。だから、通報するのを一先ず後回しにした。
本当は、
野生のポケモン達に作戦の指示を始める。
「私が囮として悪人トレーナーと戦っている間にする事を言うよ。わからなかったらもう一度説明するから、安心して聞いてね」
俺がそう言うと、ポケモン達が思い思いに返事する。
「まず……『あなをほる』組はキミたちの住処を不法占拠したトレーナーとその手持ちポケモンを穴に落とす」
「「「ラッタ!」」」
「次は、落とし穴に落ちた後に『ひっさつまえば』と『いかりのまえば』が使える子達で檻を壊す」
「「「「ラッタ!!」」」」
「で、もし落とし穴から這い上がってきたら悪人トレーナーが指示をとばす前にみんなの得意わざで一斉攻撃……以上!」
「「「「ラッタ!!!」」」」
ラッタ達が多く声も大きくて他のポケモンの声が聞こえないがみんなやる気は十分のようだ。
俺は、髪をまとめて普段は鞄にしまっている帽子を目深に被りまとめた髪をできる限り隠す。
服装も
……今回は一人称も『俺』にしよう。この世界、割と雑な変装でも騙せるし問題ないだろう……多分。
「それと……みんな、私の事守ってね」
「ナゾノ!」「リーフィ」「ダネッ!」「パラッ!」
今回は俺のポケモンは相手の隙をつくのと俺の隙を作らないために、全員外に出しておく。
「よし、じゃあ。作戦開始!」
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~悪人トレーナーside~
珍しいヒトカゲがここに出ると風の噂を聴き俺は金稼ぎのためにソイツを捕まえようとこの森に来た。
1度、珍しい……色違いのヒトカゲを見つけたが逃げられた。
噂が本当だと分かり辺りを捜索するがなかなか見つからない。
野生のポケモンどもが途中で襲ってきたりするのが鬱陶しくなり、付近のポケモンの子供を人質にし、スリーパーとスリープの『さいみんじゅつ』で軽めの暗示をして野生のポケモンどもを従わせ捜索の目を増やした。
だが、それでもヒトカゲは見つからないまま1週間が経とうとしていた。
「っち!何処に逃げたんだ……」
「……ん?なぁ、お兄さん。何してるんだ?」
「あぁ?!……ガキかよ。今は機嫌が悪いんだ。もし、ここでどっか行くならなんもしねぇよ。ほら、俺が優しくしている内にどっか行け」
イライラしている所にガキがやってくる。
幸い、人質にしているポケモン達の檻はこの位置では見えない。
だから、俺はさっさとガキを追い払おうとする。
変に対応して、怪しまれたり探られたりすると面倒だから威圧しビビらせ、どこかへ行くように仕向ける。
「……あぁ、お兄さんは色違いのヒトカゲを狙って居るのか…ヒトカゲは良いよね。リザードンになったら強いし、色違いだとカッコ良さも際立つからね」
「んだよ。テメェもヒトカゲ狙いかよ」
「いや、別に狙ってないけど?」
「なら、テメェは何しに来たんだ?」
「お兄さんに、ボールじゃなくて檻で捕まえたポケモン達を解放して欲しいって頼みをしに」
ガキの言葉に虚をつかれたが、馬鹿正直なガキに俺は呆れつつボールを手に持つ。
「……ッチ。見られてたか。おい、ついでだ。テメェのポケモンも寄越せ。俺がいい値で売ってやるからよ」
「はぁ?ふざけた事を言ってんじゃねぇよ」
ガキは俺の言葉に冷静さを失ったかのように殺意のこもった声をだす。
嘘ではないが、この程度の挑発でキレてるようじゃ頭は良くない、直情的な奴だな
「なら、力ずくで奪うまでだ。おら!仕事だ、ニドキング!」
「ニドキーン!」
俺はニドキングをボールからだし、少しずつスリーパーの方へ向かう。
ガキが俺のポケモンを倒した場合の事を考えてのことだ。
「フシギダネ。『しびれごな』」
「ダネフッシ!」
「二ドキッ?!」
「『つるぎのまい』」
「ダネダ!」
「……は?」
いつの間にか…いや、
俺は唐突の事に唖然とするが、直ぐに意識を切り替えた。
「もっかい、『つるぎのまい』」
「ダネダネッ!」
「ニドキング!痺れてる暇はねぇぞ!『じならし』!」
「木に蔦をを巻き付けて『じならし』を回避して!」
「ニ、ニドキンッ!!」
「ダネッ!」
「それ、もらった。フシギダネ『ものまね』」
「ダネダネ」
「吹っ飛ばせ!フシギダネ、『じならし』!!」
「ダネダネダッ!」
「ニドキーンッ!?」
俺がニドキングに指示をとばす前にガキは流れるような指示をとばしニドキングを攻撃する。
だが、強いポケモンであるニドキングを簡単に倒すことは出来ないようで俺のニドキングはまだまだ戦えそうだった。
「ガキが…っ!調子に乗れると思うなよ!」
「はぁ、お兄さん。そんなこと言う暇があるなら、ニドキングに攻撃の指示をしなよ。まぁ、させないけどね。フシギダネ『すてみタックル』!」
「ダネダッ!」
「二ドッ?!」
「ニドキング!」
「ニ…ニドォ……」
フシギダネの『すたてみタックル』でニドキングは吹き飛ばされ、ニドキングが倒される。
俺はガキに、ニドキングを倒され焦りそうになるが、幸か不幸かニドキングの飛ばされた方向は檻の方向だった。
「戻れ。ニドキング。スリーパー!スリープ!お前らの出番だ!スリープはフシギダネに『ねんりき』。スリーパーは
「スリリリ!」
「スリ、リープ!」
「ダネダ?!」
「くっ……やっぱ、こう来るよな。なら、リーフィア『シャドーボール』!パラス『れんぞくぎり』!」
「リィー!リーフィ!」
「パラッ!パッパ!」
「スリー……パァ……」
「リプ?!」
木の上からリーフィアが飛び降りてきてスリーパーに『シャドーボール』をうち、ガキの背中から跳んできたパラスがスリープに『れんぞくぎり』で攻撃してそれぞれを戦闘不能にする。
このガキは、
「ゴーリキー!次はおまえの番だ!ガキに『マッハパンチ』」
「ゴーリー!」
「……っ!フシギダネ!」
「ダネッ!」
「よっとと……サンキュ。助かった」
ゴーリキーの攻撃がガキに当たる直前にフシギダネのツルに引っ張られ回避する。
回避した時にガキの帽子が取れ帽子に隠されていた顔と髪が顕になる。
「テメェ、女だったのか。まぁ、手加減する気はサラサラねぇがなぁ!行け!ヘルガー『かえんほうしゃ』!それと、ゴーリキー『ほのおのパンチ』!ガキ諸共ぶっ飛ばせ!」
「ヘラルッ!ルッガァッ!」「リッキ!ゴーリ!」
「ダネッ!」
「ひゃっ?!」
「ダネダ……!」
「フシギダネ!」
フシギダネがガキを体当たりで突き飛ばしフシギダネが『かえんほうしゃ』と『ほのおのパンチ』を受ける。
ガキはバランスを崩し倒れるがすぐに立ち上がり、フシギダネの元に向かう。
ガキは動揺しているか、フシギダネのそばに寄ったまま動こうとしない。
「たたみかけろ!ヘルガー『ほのおのキバ』ゴーリキー『ばくれつパンチ』!」
「ヘルっ!」「ゴリー!」
「ナゾノクサ『くさむすび』」
「ナゾ!」
「ヘルっ?!」「リキっ?!」
俺の
転倒した時に
そして、後ろから
「イッワーク!」「「「ラッタタタッ!」」」
「ここまでだな。お兄さん」
「はっ!何言ってんだ、この程度まだ逃げれるっての」
「へぇ……そうなのかって、バレてるから演じなくていいんだった。でも、あなたのポケモンは、もうサイドンだけ…だよね?」
「ヘルガーとゴーリキーもまだ動ける。それに、俺の支配下のポケモンはまだいるしな」
「檻を壊されても?」
「あぁ、そうだ」
「まぁ、関係ないけどね。みんな!お願い!」
ガキがそう言うとポケモン達は
「何やってんだ、馬鹿じゃねぇのか?」
「うーん。想定より分厚く掘ったんだ。コレはちょっと不味いかも」
「ダ……ネ!ダネフッシーー!!!」
「これって……進化の光」
ガキの困り顔をみて、俺は今の行動に意味が無いと理解しヘルガー達に指示をとばそうとすると、ガキのフシギダネが叫び光る。
そして、フシギダネはフシギソウへと進化した。
「フッシ!フッソウッ!」
「フシギソウ『じならし』はまだ使える?」
「フッソ!」
「なら、やっちゃって!」
「フシフッソウ!」
「な、なんだ?!何をした!」
「ポケモン達と作った落とし穴だよ。不用意にポケモンを傷つけるからこうなるんだよ」
フシギソウが『じならし』をすると、地面に罅がはしり穴が空く。
そして、俺は為す術なくポケモン達と共に穴へと落ちた。
「クソっ!なんでこの俺が!あんなガキに馬鹿にされなきゃならねぇ!」
俺は悪態をつきながら上を見る。
幸いそんなに深い穴じゃなかったので這い上がるのは簡単そうだ。
そう思って穴から出ようとすると、
よく見てみると、ソイツらはこの森で俺が痛めつけたポケモンやその仲間だった。
「っち!テメェら何見てんだよ!この穴からでたらテメェらボコボコにしてやる!」
俺はガキにいいようにしてやられた事に腹を立て
それが、きっかけになったのかポケモン達はいっせいに俺に襲いかかり、数分で俺は意識を失った。
次に目覚めると俺はジュンサーに捕まって檻の中にいた。
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