錬金術師様、骸骨騎士と共に異世界へお出掛け中 作:ジェイ・デスサイズ
気になっていたこの作品がアニメ化という事で・・・はい、オーバーロードの時と同じで衝動に駆られました。異世界の方が合ってるのかな?
っと、話が逸れました。骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中、アニメ化おめでとうございます!
それでは本編をお楽しみ下さい。
「動くな!大人しく投降しろ!さもないとこいつがどうなっても知らねぇぞ!」
エルフ攫いの男が子供エルフの太ももに剣を突き刺す。
「いやぁ!痛い!痛い!」
「子供を盾にする気!?野蛮な上に卑怯者のようね!」
「うるせえんだよ!」
突き刺すだけではおこたらず、更に剣で太ももをぐりぐりと抉る。
「ああぁぁ!?」
「いいか、これ以上抵抗するんじゃあねーよ!こいつらを穴だらけにしてもいいんだぜ!あはははっ!」
「くっ・・・!」
「おい、誰かこのダークエルフの女を縛り上げろ!こんな希少種、滅多に味わえないからな!あははは」
剣を下ろしたダークエルフの女性に周りの男が近づこうとした時、この場の者ではない人物の声が地上ではなく・・・
「ったく、どの世界でもエルフはこういう扱いをされるのか・・・不愉快極まりないな」
「・・・ん?」
私が目を覚ましたのはいつもの自分の部屋ではなく、森。日差しが程よく温かく目を覚ましたばかりの私を再び眠りへ誘う・・・いやいや、そうではなく。え、森?
ふと両腕を上げると自分の手ではない【別の手】があった。
「は?・・・はぁ!?」
テンパる私は立ち上がり手足・服装を確認した。この格好には見覚えがあったそう、これは---
「私が遊んでた、サービス終了したゲームアバター【キャロル】じゃん!?」
そう、サービス終了したはずのゲームのアバターが今の自分の姿なのだ。えぇっと、確か最後の記憶は---
「やりこんでたゲームのサーバーが落ちるまでゲームの中に居ようとして、起きてたけど眠気に勝てなくて寝落ちしたのまでは覚えてるんだけど・・・え、此処ゲームの世界?」
私は原始的だとは思うが、自分の頬を抓ってみた・・・うん、痛い。
「痛い・・・って事は、現実?も、もしかして本やアニメで見た異世界転生ってやつかな?」
もしそうだとしたら、獲得した事のある魔法とか使えるのかな?
「物は試し、ね。えっと、確か・・・
木がある方へ手を向けて呪文を唱える。すると私の手がバチバチと電気を纏い、木へ向かって放たれた。直撃した木の真ん中は黒焦げになり、奥の木数本も貫通していた。
「ら、
このアバター【キャロル】が身に着けている装備は、防具兼武器の【殲琴ダウルダブラ】。今は洋風な服装であるが私の任意で装備姿に切り替える事ができる。このダウルダブラは装備者のレベル・職業数の数値に応じて攻撃力・防御力・魔法威力・魔法防御・その他多数の補助効果を得る事ができ、殲【琴】の為、琴の弦を操り攻撃や防御をする事が可能。扱うにはレベルを上げる事はもちろん様々な職業も得なければ性能をFULLに生かせない。
「えっと、メインが【錬金術師】でサブが【召喚士】、だったはず。【錬金術師】だから魔法士の
右手にダウルダブラの弦を伸ばし、軽く腕を振る。すると振った後一本の斬撃が飛び、木を両断した。
-つ、使えた。ということは他の職業のスキルも使えると思って良さそうね-
「それに弦を使えたって事は、ゲームのまま弦での攻防も可能・・・だとは思うけど、ゲームの時は
などと考えているとお腹から[ぐうぅ~]と可愛らしい音が鳴った。
「うっ・・・まずはご飯を食べてから、ね。取り敢えず近くの街を探すとしますか・・・
私は
―流石ダウルダブラ、消費MPを最小限に抑え、尚且つ即座にMPが回復する。気力があれば半永久的に飛ぶ事も出来るわね―
何て考えながら飛行を楽しみながら下の森を眺めていると大きめの鉄の柵の荷台を囲う複数の男と、それらに対峙する1人の女性が居た。その女性は周りの男達と違う部分が1つあった。それは―――
―エルフだっ!うわぁ、綺麗な女性だなぁ・・・ってもしかしてあの荷台に居るのって、もしかして仲間のエルフなのかな。異世界に来ても、エルフは人間にとって商品同様って事か・・・悲しいな―
男共の行動に1人勝手に悲しくなっているとガキが荷台のエルフに剣を指していた。
―流石に、見逃せないわね。えっと、確かキャロルのロールプレイは・・・―
「ったく、どの世界でもエルフはこういう扱いをされるのか・・・不愉快極まりないな」
私、いや。オレは空からゆっくりと降り地面に足を付ける。エルフの女性や男共はポカンとしていたがそれらを無視して荷台へ近づいていく。するとガキが騒いできた。
「な、なんだガキ!止まれ!止まれって言ってんだよ!さもないと―」
「さもないと・・・何だ?」
ガキの後ろには既に荷台は無く、ダウルダブラの弦を数本地中に伸ばし荷台を地中から空へ持ち上げた。
「あ、あれ!?荷台は!?」
「動くなよ、エルフの子達よ。さて、では―――「我が出るまでもないかもしれないが」
オレが攻撃を仕掛けようとしたら、不意にこの場の者以外の声が聞こえた・・・と思ったらガキの後ろに白銀の鎧を身に纏った大男が現れた。頭に小動物を乗せながら。
「手を貸そう」
「え?」
「なっ!?今のって・・・」
「(何だろう、何となく小動物と鎧男がドヤ顔してる気がする)」
―鎧ラリアーット!!―――(グッ)
鎧の攻撃を合図と受け取ったかの様にエルフの女性は敵に攻撃を開始する。流れるような剣捌き、鎧は肉弾戦、小動物も嚙みつきをしていた。出番の無くなったオレは荷台を支える弦の維持に集中した。
敵を全滅(ガキはラリアットで飛んで行ったが)したのを確認し、オレは弦をゆっくり自分の元へ戻し荷台を下ろす。弦を戻し終えたオレは早速鉄格子を破壊しようとしたが―――
―まだ練習してないから正直怖い。斬れ味が凄いのは分かるが故に、エルフの子達も斬りかねない―
「・・・おい、鎧男。この格子どうにか出来るか?オレは筋力が無くてな」
「うむ!任せよ。ではエルフの子達よ、少し離れてくれ。今出してやr―――」
「動かないでください!」
エルフの女性はオレ達へ剣を向ける。
「我は怪しい者ではない。たまたま通りかかっただけだ」
「オレも似た様なものだ」
「助けてくれたことには感謝しますが、貴方はともかく顔も見せない様な相手を信用しろと?」
「我にも事情があるのでな、兜を脱ぐ事は出来ぬのだよ」
「そんな事言って―――」
―きゅいっ♡―
「ベントゥヴォルピーズ!?」
「おい、お前。そんな事今する事か?この子達は怪我をして苦しんでいるんだぞ、その処置を終えたらいくらでも気の済むまで答えてやる」
エルフの女性はバツの悪そうな表情を浮かべ、剣を収め荷台の元へ歩いてくる。
「感謝する、えっと・・・」
「話は後だ、まずはこっちだ」
オレの意見に同意するかの様に、鎧男は鉄格子を力任せにこじ開け捕らわれたエルフの子供達を荷台から降ろす。降ろした時にこの子達の首に黒い首輪の様な物が見えた。
「酷い・・・こんな物まで」
「降ろした時に気になったが、その黒い首輪の様な物はなんだ?」
「この子達の首に付けられてるのは【
「ほぉ、オレの知らない魔法か。興味深い・・・ならオレの糧にさせてもらおう」「どれどれ、では外してしまおうか」
「2人揃って何言ってるのよ、それが出来ないから困って―――」
「【
「っ!?・・・ッッ!?」
「凄いっ!綺麗に治った・・・♡」
「傷跡は・・・無いな。他に痛みがある所は無いか?」
「大丈夫です!」
「治癒魔法に解呪魔法を詠唱も無しに扱えるなんて、貴方達相当な腕をしているのね。鎧姿だし戦士かと思ったわ・・・貴方は、ごめんなさい。正直侮っていたわ」
―まぁ、見た目はこの子達と同じくらいか下だもんな。でも、この姿からダウルダブラ纏った時が楽しいんだよな―
「大層なものではない」
「そういう反応は慣れている、気にするな」
「ありがとう、おじさん達!」
「はは、気にせずとも良いぞ。また悪い奴が来ても、我がやっつけてやるからな。はははっ」
「・・・」
子供達と別れた後、エルフの女性が話しかけてきた。
「人族にも貴方達みたいに珍しいのがいるのね。人族は野蛮で危険な種族だと聞いていたから。鎧の貴方は精霊獣と心を通わせる事ができるなんて・・・」
「こちらの方は分からぬが、我は他の人族とは少々違うので参考になるとは思えんがな」
「オレも普通ではないからな、参考にしない方が賢明だ。それとこの狐?は人には懐かないのか、オレの帽子に乗っかっているが」
―そのせいで頭が重くてこの小さい身体ではフラ付くのだが―
「通称”綿毛狐”、エルフ族でも中々懐かないわ」
「おぉ、ポンタ。いつのまに」
「コホン。改めて感謝するわ。私はアリアン・グレニス・メープル。エルフ族の戦士よ」
「我はアーク、旅の傭兵だ。その方の帽子に乗っているのはポンタだ」
―きゅい♡―
「オレは、キャロル・マールス・ディーンハイム。錬金術師だ」
ツッコミあるとは思いますが、優しい目で見ていただければと思います。
感想等々お待ちしております。