英雄の魔法と最終の人類   作:koth3

23 / 49
全文を少し直しました。
受験で時間とれないんだけど、現実逃避している自分がいる。どうしましょう。


第二十一話

第二十一話 衆号 集合

 

 ネギたちが小太郎を退けた後、木乃香と刹那が待ち合わせして、集合した。

 刹那はいまだ刺客がいる事実から総本山に入る方が安全と判断し木乃香と来た。

 

 「何でみんないるの!?」

 

 アスナの質問に刹那は

 

 「すみません。バッグの中にGPS付きの携帯を入れられたみたいで」

 

 その携帯を見せる。

 その携帯の持ち主は悪びれることもなく、

 

 「ふふふ、面白そうなことを私が見逃すとでも?」

 

 反省の色が見れない。

 それにアスナが怒っていると、何も知らない一般人が先へと走って行ってしまう。

 

 「あ、皆ちょっと待ちなさい。

 ここは敵の本拠地なんだから何が起きるか」

 「なんや知らんけど大丈夫や、アスナ。ここ私の」

 「おかえりなさいませ。木乃香お嬢様」

 「実家やから」

 

 巫女たちが木乃香を迎えに来ていた。

 

 「ええ~! 刹那さん聞いていないよ!?」

 「あれ? 言ってませんでしたか?」

 「「言ってません」」

 

 そう言った漫才をしている間にも案内され、ネギたちは広い部屋へ案内された。

 

 「お待たせしました」

 

 一人の男性が下りてくる。

 

 「ようこそ明日菜君、木乃香のクラスメイトの皆さん。

 そして担任のネギ先生」

 

 「お父様」

 

 久しぶりに会った父親に木乃香は抱き着く。

 アスナはアスナで詠春の渋さにひかれている。

 そんななかネギは

 

 「長さんこれを

 東の長麻帆良学園学園長近衛近衛門から西の長への親書です。お受け取り下さい」

 

 ネギの渡した親書を受け取り、詠春はそれを読む。

 

 「いいでしょう。こちらも東西の仲たがいの解決に尽力しましょう。

 任務達成ご苦労様、ネギ・スプリングフィールド君」

 

 「山を降りると日が暮れてしまうでしょう。

 私から学校へ連絡しておきます。今夜はここに泊まっていってください。

 歓迎の宴をご用意しますから」

 

 詠春はネギにひっそりと告げる。

 

 「ネギ君。身代わりは私が立てておきますので修学旅行中でも心配はいりません。

 先ほどのように刺客がいてもここには手を出せないでしょう。ここにいるほうが今は安全ですから」

 「は、はい。ありがとうございます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「どないするんや新人?千草のねえちゃんに、月読も本山につかまっとるんやけど」

 

 小太郎の質問に新人と呼ばれた少年は答える。

 

 「僕が行く。二人もついでに解放してくるよ」

 「あん?そんなことできるんか?」

 

 少年はその回答をせず、本山に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 「白い髪の少年に気をつけなさい。 

 格が違う相手だ。

 並みの相手なら本山の結界も私も破られやしない」

 「学園長に・・・連絡を

 木乃香を頼み・・・ま・・・す」

 「長」

 「刹那さん」

 「ええ、行きます先生」

 

 

 

 

 夕映は山を駆け下りていた。

 突然現れた少年が何かしたのかクラスメイトが石になっていったのだ。

 朝倉の機転のおかげで逃げ出せた夕映は不安に襲われながら考える。

 今のこの状況に助けになってくれる人間がいたか考え、浮かび上がった。

 携帯から彼女へ電話をする。

 

 「もしもし、楓さんですか」

 

 

 

 

 旅館内で楓はくつろいでいた。だが携帯がなりだし、それをとった。

 

 「楓でござる。うん? バカリーダー? どうしたでござるか?

 ふんふん、つまりは拙者たちの手助けが必要でござるか」

 

 そういい、近くにいた真名と古と助けに向かおうとして一人の男に止められた。

 

 「どこへ行くんだ。お前たち」

 「「「!?」」」 

 

 今の今まで存在すらなかったはずの想影真心がそこにいたのだから。

 

 「いや~、何でもござらんよ。修学旅行の醍醐味などしようとも思ってないでござる」

 「そうアルカ?」

 

 だが、楓の話を聞いて真心はにやにやと笑いだし、そして、

 

 「げらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげら。

 ふうん。醍醐味ね? じゃあ俺様も参加させてもらおうか」

 「悪いでござるがそういうわけにはいかないでござる」

 

 楓は緊張した面持ちでいう。自身ですら察知することができない人間を戦場につれて後ろを撃たれないとは限らないのだから。

 

 「いや、大丈夫だ楓。この人は敵対しない限り何もしないよ」

 

 楓もあの警戒心の強い真名がそこまで言うのならと思い、

 

 「では、引率をお願いするでござる」

 「げらげら。まかされたってな」

 

 

 

 

 関東魔法協会でもネギからの連絡を受けた近衛門が助っ人してエヴァを送る準備をし始めている。

 関西に過剰と言っても良いほどの戦力が集まってくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さあ、急いでリーダーに合流するでござる」

 「ああ、こちらの準備も終わったよ」

 「楽しみアル。暴れられるなんて」

 

 三人が三人で準備をし終えたとき真心が彼女らに言う。

 

 「お前たちなら大丈夫だろう。俺様の肩を握りしめろ」

 「こうアルカ?」

 

 古が真っ先に握り、不振がりながらも真名と楓が握りしめる。

 

 「息をしっかりと吸っておけ。飛ぶから」

 「「「へ!?」」」

 

 真心は腕を素早く傷つけ血を流させる。

 

 「疑似・例外のほうが多い規則(アンリミテッドルールブック)

 

 属性(パターン)は肉 種類(カテゴリ)は増殖 この魔法の肉体改造により足が一瞬で筋肉の塊となり膨れ上がる。

 その反動で真心たちの体が浮かび上がり、いや吹っ飛んでいく。作用反作用の法則にのっとり。

 ロケットのように吹っ飛びながら三人は

 

 (この人に肩をつかまれって言われたら絶対に掴まない)

 

 そう遠くなり始めた意識の中で思いながら飛び続けていく。




今回の題名
衆 民衆。つまり大勢の人々
号 号令。異常に反応し人々が集まっていくことから

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。