平和な町に突如として響く爆音と衝撃。
その発信地に立つのは、巨大な異形。その正体は、宇宙戦闘獣コッヴ。かつて、ウルトラマンガイアが守る地球に、彼の宿敵 根源的破滅招来体によって送り込まれた怪獣。その同種族である。
《ハッハー!力だ!力を感じる!本来の俺が持つ力をー!》
ただし、もし、このコッヴの咆哮を通訳できる者がいたならば、コッヴの咆哮がこの様な意味を持っていることを、このコッヴが、人からの転生者であることを理解出来たであろう。
《あの歪みの向こうにいた奴のおかげで、俺は完全な姿になれた!もう人間もウルトラマンも怖くねぇぞ!》
そう。コッヴは元々、地球に生息する怪獣ではない。ヴァーサイトの様な、コッヴにとって最適な環境を整えた場所でもないこの地球では、幼体のコッヴに転生した彼は正しく成長出来ずにいたのだ。
しかし、今、彼は、何者かの手により、成体へと成長を遂げた。
《復讐だ!俺に恐怖を与え続けたこの地球の人間共に、俺が味わった恐怖を思い知らせてやるー!》
そのような邪な意志の元、コッヴは町に向かって、頭部から次々と光球を放っていく。そうして放たれた光球は、町の建物を破壊し、炎上させる。
このまま、町は火の海と化してしまうのか?
と、その時!
「あー!もう!せっかく、のんびり休めると思ったのにー!」
「そんなこと言っても、仕方ないだろう!とにかく、これ以上、被害を拡げないようにしないと!」
「あー!出たよ!優等生発言!」
コッヴによる破壊から逃れる人々とは逆に、コッヴに向かって駆けていく赤い上着を着た青年と青い上着を着た青年の二人組が現れた。
二人はコッヴの前に立つと、懐から神秘のアイテム ルーブジャイロを取り出す。
「文句なら、あいつを倒した後に聞く!」
「良いよ!このむしゃくしゃはあいつにぶつける!」
「「俺色に染め上げろ!ルーブ!」」
59:名無しのロッソ
と、まぁ、そんな感じで、救援依頼をあらかた片付けて、休もうとしてた俺達の世界に、コッヴが現れたんですよ。
60:名無しのビクトリー
>>59
ったく!ブルの奴は何度言えばわかるんだ?
61:名無しのエックス
>>60
まぁまぁ。少なくとも、戦闘中は言うこと聞く様になったんだから、良いじゃないですか。
>>59
それで、ロッソ。
こうして、掲示板に書き込むからには、そこから、何かあったんだろう。
62:名無しのロッソ
>>61
はい。異変は、俺とブルが奴を追い詰めた時に起きました。
『よし!こいつでトドメだ!』
『兄貴!トリプルオリジウム光線使うなら、俺にオーブリングNEO使わせてくれよ!』
赤い上着と青い上着の青年が変身したウルトラマンロッソとウルトラマンブルは、あまり仲が良くなさそうなその雰囲気とは裏腹に、息の合った絶妙なコンビネーションでコッヴを追い詰めていた。
『良いぞ!ほれ!』
『よし!ほいほいほい!』
\トリプルオリジウム光線!/
インナースペース内で、ロッソからオーブリングNEOを受け取ったブルは、自身のルーブジャイロにそれをセットすると、ジャイロを3回転。
そのインナースペース内でのブルのアクションの直後、現実のロッソとブルの背後に、ウルトラマンオーブ オーブオリジンのビジョンが浮かんだ。
『『トリプルオリジウム光線!!』』
そのオーブのビジョンと合わせて、ロッソとブルも両腕をクロス。そうして合わされた3人のウルトラマンの腕から必殺の光線が放たれた。
一方、その光線の標的となったコッヴは、絶望しながらも激しく憤っていた。
《クソが!クソが!クソがー!!》
冷静に考えれば、コッヴがロッソとブルに勝てないのは当然である。成体になったとはいえ、初めて自身の能力を発揮するコッヴに対して、ロッソとブルはR/B原作の戦い、様々なマルチバースからの救援への対応を経て、自身の能力を完全に理解し、さらに磨き上げていたのだ。
両者の間には、歴然たる力の差があったのだ。
今、この瞬間までは。
《クソがー!》
コッヴになった転生者は、自身に力を与えてくれた存在の言葉を思い出していた。
『貴方に与えた力。それを引き出すのは強い意志。貴方が屈しなければ、貴方はどこまでも強くなれる。』
《俺はこんなところで終われない!俺は、俺を苦しめた人間に、ウルトラマンに、掲示板でくだらねぇことをくっちゃべってる転生者共に復讐するまでは、死んでたまるかー!》
その咆哮と共に、コッヴから凄まじいエネルギーが迸った。
そのエネルギーは、コッヴに迫るトリプルオリジウム光線をかき消した上に、コッヴを超コッヴへと進化させたのであった。
『っ!?なんだ、こいつ!?兄貴!』
『なんかわかんないけど、ヤバい!ルーブでいくぞ!』
『わ、わかった!』
『『セレクト!クリスタル!』』
72:名無しのブル
兄貴との合体なんて、明らかにヤバい敵を相手にする時以外は、なるべくお断りなんだけど、今回は数少ない例外だったな。
73:名無しのフーマ
>>72
いや、確かに、超コッヴって油断出来ない相手ではあるけどよ。そこまで言う相手か?
74:名無しのオーブ
>>73
フーマ。
ロッソとブルが警戒したのは、超コッヴじゃなくて、トリプルオリジウム光線をかき消して、コッヴを超コッヴにした謎のエネルギーだ。
>>72
それで、その後は?
75:名無しのブル
>>74
まぁ、謎のエネルギーで強化されてはいたけど、超コッヴはルーブになった俺達の敵じゃなかったな。
そう。超コッヴは………。
『『ルーブ!コウリンショット!』』
《ぐはっ!》
ロッソとブルが合体することで誕生する二人の最強形態ウルトラマンルーブ。
その能力は、ロッソとブルのままならば苦戦する相手にも勝利する程であり、二人にとって、まさしく切り札と呼べるものであった。
そんなルーブの前には、謎のエネルギーで強化された超コッヴも為す術が無かった。
ルーブの放つ巨大な光輪。ルーブコウリンショットの直撃を受けて、上半身と下半身が斬り放される。
ルーブは、ルーブとなったロッソとブルは勝利を確信していた。現実問題として、あと数秒もしないうちに、上半身と下半身とに分かたれた超コッヴは爆発するだろう。
《ちくしょう!まだだ!まだ終われねぇ!》
『ふふふ。その往生際の悪さ。気に入ったわ〜』
『『っ!?』』
超コッヴの断末魔に近い叫びに応える様に、上空にワームホールが開く。さらに、そこから、ウルトラマンにもわかる言語で話す謎の声が響く。
『そのままじゃ、どうせ死ぬ。だったら、最後に賭けてみない?』
《ああ!やってやるよ!》
『なら、これを受け取りなさい』
『あれは、クリスタル!?いや、メダルか!?』
そうして、ワームホールから4つの光が超コッヴの上半身へと吸い込まれていった。ルーブの視界でその光を観察したロッソは、光の中心に円形の何かがあるのを確認した。
そして、その次の瞬間、またしても謎のエネルギーが迸り、超コッヴの上半身を包み込んだ。その超コッヴの上半身がどんどん変化していく。
超コッヴの頭を中心に、別な怪獣の部位が生えていき、新しい肉体が再構成されていくのをルーブの目を通して見たブルが、ポツリと呟いた。
『ファイブキング……』
そう。今、ルーブの目の前にいるのは、最早、超コッヴではなかった。
それはゴルザ、メルバ、レイキュバス、ガンQ、超コッヴという5体の怪獣の優れた部位で構成された肉体を持ち、平成のタイラントとも呼ばれた合体怪獣。ウルトラマンギンガ、ウルトラマンビクトリーをはじめとしたニュージェネレーションヒーローズのウルトラマン達をたびたび苦しめた強敵。
超合体怪獣 ファイブキングであった。
《くらえー!》
『『はっ!?ぐわああああっ!』』
肉体の再構成が終わったファイブキングは、すぐさまウルトラマンルーブに向かって、最大火力での攻撃を開始した。
ゴルザの頭部からの光線、メルバの目からの光弾、レイキュバスの口からの火球、ガンQの目玉からの光線、そして、超コッヴの頭部からの光球。
それらは、寸分違わず、ルーブへと襲いかかり、吹き飛ばすだけでなく、その合体を解除させるのであった。さらに、ロッソとブルへと戻ってしまい、倒れ込む二人のカラータイマーが鳴り始める。
『くっ……!』
『このままじゃ……やられる!』
《トドメー!》
カラータイマーが鳴り、身動きの取れないロッソとブルに向かって、再び、ファイブキングの最大火力が解き放たれる。
その攻撃が二人に直撃すると思われたその時、二人の前に舞い降りた者がいた。
『させません!グリージョバーリア!』
『『アサヒ!』』
それは、帰還が遅れていたロッソとブルの妹、ウルトラウーマングリージョであった。グリージョの張ったバリアが、ファイブキングの攻撃を完全に防ぐ。
《新手か!上等だ!》
『これ以上はやらせません!まずは、お兄ちゃん達の回復を!グリージョチアチャージ!』
『助かったぜ、アサヒ!』
『よし!グルーブで反撃開始だ!』
そうして、回復したロッソとブル、グリージョがグルーブへと合体しようとした時、超コッヴをファイブキングへと進化させた者の声が響いた。
『いえ。今日はここまでです』
《なんだと!?》
『貴方が、ファイブキングまで到達する逸材とわかった以上、ここでグルーブと戦わせるのは得策ではありません。貴方には更なるステージに進んでもらいます』
《ふざけ…》
ファイブキングは、抗議の咆哮の途中でワームホールへ飲み込まれてしまうのであった。
『さて。今回は貴方がた兄妹のおかげで、実に良い拾い物が出来ました。心より感謝します。それでは、またいずれどこかで』
『待て!』
ロッソの制止も虚しく、謎の声とワームホールは消え去ってしまうのであった。
85:名無しのグリージョ
ということがあったんです。
86:名無しのZ
それ!絶対に大事件の予兆ですよね!?