メキシコ合衆国 バハ・カリフォルニア州 カサス・ビエハス...一面荒野や砂漠の大地を一台の車が疾走する。
【⠀アストンマーティン DBS スーパーレッジェーラ ヴォランテ⠀】、ケイが所有している車の中でかなりチューニングしたスーパーカーで、勿論乗車しているのも持ち主のケイだ。
何故彼がアメリカ国外に居るかは少し遡っていく必要がある。
ノーバディ「...ドミニク・トレットの居場所を知りたい?」
早朝7時頃に急に連絡を入れてきたケイに少しばかり怒りを覚えているノーバディの声色にはトゲがあった。
ケイ「あぁ、ちょっと会ってみたくなってね。」
ノーバディ「...まぁ止めないが、会ってどうするのかね?」
ノーバディは疑問を問いかけてみる。
ケイ「レーサーと一戦交えてみたいんだよ…無論レースでな。」
好奇心旺盛なケイは気になる相手に1発入れるのがルーティンになってきている。
ノーバディ「...君ってある意味好戦的なバーバリアンみたいだね。」
ケイ「失礼だな、好奇心旺盛と言え...で、情報は?」
そう言って少ししてスマホの画面にナビゲーションシステムが働き出した。
ケイ「...今すぐ行けって?」
あまりに唐突な対応に少し不機嫌になりながら質問するがいつものように陽気な態度で返される。
ノーバディ「善は急げと言うだろ?」
ケイside...
ケイ「……...。」ブゥゥゥン!!
俺は無言で運転しながら目的地に向かっている。
...のだがさすがに暇になってスマホから音楽を流し始めるか。
スマホ「~I burn!
Can't hold me now
You got nothing that can stop me
I burn!
Swing all you want
Like a fever, I will take you down~」
流した音楽を聞きながら運転していると、目的地が見えてきた。
通には名の知れたレースのイベント、「レースウォーズ」。
色っぽい姉ちゃん達が水浴びしながら洗車してくれたり、レースに参加して楽しむイベントなのだ。
レースガール達が車によってきて、何やら話しかけてきた為窓をあける。
ガールA「ねぇ!お兄さん、この車なんて名前なの?」
見て分からないらしいから説明しておく。
ケイ「アストンマーティン DBS スーパーレッジェーラ ヴォランテだ。」
そう言うと周囲の観衆やレースガール達が驚いたり興奮したりしている。
ガールB「すっごい高級車じゃない!...ねぇ!、安くしておくから乗せてよ♡」
ガールC「えーずるい!私も~♡」
ケイ「悪ぃがそんな事のために来たんじゃないんでな。」
そう言って殺到してきたレースガールを一蹴すると、洗車エリアを超えてレース待機エリアに入る
到着すると車を降り、近くの屋台で軽食と、目に付いた(コロナ・ビール)を4本買って車に戻ると、車の周辺を群衆が囲んでいた。
近ずいて確認すると、3人の男が1人の男に襲いかかっているが、軽くあしらわれている。
そしてあしらっている男はノーバディから聞き出した男、「ドミニク・トレット」その人だった。
ケイ「...ん?...これ持っててくれ。」コツコツ
???「え、あの...」
ちょうどいいと近ずいていくが倒れていた男が懐から拳銃を取り出したため近くにいた女性に買ってきた物を渡して接近する。
男C「ふざけんなよドミニク!!「おい」あ?!」チャキ
ケイ「邪魔。」ドゴッ!!
そう言って男の顔面に右ストレートを叩き込んで地面に沈める。
観衆「「「「わぁ!!」」」」
一撃で仕留めたからか周囲の観衆が歓声を上げた。
ただ男が持っていた銃は殴った拍子に発砲してしまい、右のサイドミラーを壊してしまった。
ドム「悪い、もう少し早く沈めていたらこんな事には...」
そう言ってドミニクが謝ってきたがそれを止めた。
ケイ「謝罪は不要だ、恐らくコイツら車を盗もうとしていたのをアンタが阻止してくれたんだろ?...それだけで十分だ。」
そう言うとドミニクも笑みを浮かべていた。
ドム「...変わった奴だな、普通キレてもおかしくないだろ。」
確かに高い金払って買った車が盗まれそうになって、しかも高いサイドミラーが壊れたら普通はキレるが...
ケイ「キレてもアンタじゃなくてコイツら車泥棒にキレるさ、アンタには礼を尽くすさ。」
そう言って右手を差し出す。
ケイ「ケイ・ウィックだ。」
そしてそれに答えるようにドミニクは右手を差し出す。
ドム「ドミニク・トレットだ、ドムでいい。」
そう言って握手をする。
握手をした後、先程荷物を渡した女性がやってきて荷物を返してくれた。
???「はい、コレ貴方の。」つ
ケイ「あぁ、ありがとうございます。」
そう言って礼を言うと彼女はドミニクの傍に立つ。
ケイ「...えぇ...と、お知り合いですか?」
ドムはこの質問に答えてくれた。
ドム「コイツはレティ、俺の恋人だ。」
レティ「レティ・オルティスよ、よろしくね。」
そう言って彼女は握手をしてきたためそれに答える。
ケイ「あぁ、こちらこそよろしく。」
買ったコロナ・ビールを3人で飲みながらケイは今回の本題を口にする。
ケイ「そう言えば、俺はアンタとレースをしたくてココに来たんだ。」
そう言うとドムは真剣な眼差しでケイを見て呟く。
ドム「...なるほど...それは面白そうだな、良いだろ。」
そう言ってレースの参加を行いに行くと周囲が歓声を上げながら出迎えてきた。
「ドムとニュービーがタイマンするらしいぞ?!」
「どっちが勝つ?!」
「ドムだろ」
「ニュービーに300ドル!!」
賭けを貼る奴や硬図を呑んで見守る奴がちらほらと
そうしているとレース時間になっており、コースに車を進ませる。
1km弱の直線コースを舞台にタイマンをはる事になったが、ケイは笑を浮かべていた。
ケイ「...昂るな、面白ぇ。」
そう言ってワクワクしているとドムが窓をあけて話しかけてきた。
ドム「...楽しそうだな。」
ケイ「あぁ、昂るさ...最高のレースをしよう。」
そう言うとドミニクは笑を浮かべて答えた。
レースクイーン「お二人さん準備いい!?」
ケイ車「ブゥゥゥン!!」
ドム車「ブゥゥゥン!!」
レースクイーン「レディー...
Go!!!」
ブゥゥゥゥゥンッ!!!
開幕から全開にしないでドムと並走しながら進んでいた。
ケイ「...そろそろやるか。」カチャッ
ブゥゥゥゥゥンッ!!
一気にアクセルを全開にしてドムを追い越していくが、
ドム「...なら俺も吹かすか。」カチャッ
ブゥゥゥゥゥンッ!!
ドムもアクセル全開にして俺と再び並走する。
ゴールまであと少し、行けるッ!!
ケイ「届けッ!!」
ドム「...。」
拮抗しながらゴールを目指し、1着を迎えたのは……
ドムの車だった。
to be continued……