現代技術者の無双伝説 ~技術系提督とその仲間の妖精達が鎮守府に着任しました。これより幌筵泊地は最大強化されます~ 作:提督兼指揮官兼トレーナー
鳳翔航空隊、シーキング早期警戒型
<電視1号機>
「レーダーに感、敵航空機と見られる飛翔体が接近中、直掩機は迎撃体制に入れ。」
「了解、迎撃体制を整えつつ、作戦概要に乗っ取って機体を見られないように立ち回る。」
情報を受けた雷光隊は一旦高度を上げた上で相手との距離を取り、いつでも撃墜出来るよう備える
一方、幌筵艦隊
「早期警戒機が敵機を発見したそうです。予定通り見逃してこちらを発見させます。」
鳳翔の発言に全員に緊張が走る。
「提督達が改装してくれたとはいえ、やっぱり不安だなぁ、本当に大丈夫かなぁ」
睦月が不安そうな表情をする。
「大丈夫、あの提督は信頼出来る。後はあの提督と妖精さんが作ったこの艤装を信じて私達は戦うだけ。」
弥生が不安になる睦月を励まし、来る対空戦闘に備える。
そんな中、鳳翔は1人回想する。
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「そもそも、我々の艦隊はいくら強化されたとはいえ、その数は少ない。相手が物量任せに突っ込んで来たら突破される可能性がある。」
全員が頷く。
確かに、装備こそ現代のレベルに達してはいるが鳳翔は改装の結果、戦闘機は8機に減少している
他の艦娘もミサイルが撃てるようになったからと言って全て上手く行く訳でもない。
彼女たちには艦隊防空には必須のイージスシステムは積めなかったのだ。
つまり、下手に戦力を分散すれば各個撃破の対象となりかねないのだ。
ならば、多少の不利を見込んでも戦力は集中させた方がいい。
幸いにも、こちらには早期警戒機としてシーキングが存在する。先手は取れる。
相手の航空戦力を削りきったところで航空戦を仕掛ける。後は相手の主砲の射程外から一方的に叩くだけ。
「質問はあるか?」
手は誰も挙げていない。
「まぁ、これは相手が物量でゴリ押して来た場合に限る。状況を見て判断するように。」
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回想を一通り終えた鳳翔は航空隊への指示をどう出すか考える。
「敢えて第1次攻撃隊を出さない。」
そう提督は言っていた。
私だってその作戦は正しいとは思う
でも………
<私だっていつも大人しくしてる訳では無いんですよ、提督。尤も、こんなことをしたら南方に行っているあの子に「慢心ダメ、絶対」なんて言われてしまいますね>
鳳翔は静かに笑みを浮かべると、作戦を練り直すことにした。
「敵偵察機、上空を通過!」
「敵索敵機の通信を確認。」
偵察機がこちらを発見したところから慌ただしく情報が伝えられる。
「深雪さん、諸元入力は?」
「終わっています。」
それを聞いた鳳翔ははっきりと言った。
「落としてください」
と、
指示を受けた深雪は直ちに発射体制に入る。
「行くぜ、新深雪スペシャル、ESSM発射!」
深雪に搭載されたMk41mod9.VLSのハッチが開き中からミサイルが発射される。
マッハ4で飛翔した艦対空ミサイルは吸い込まれるように偵察機に命中、撃墜判定となった。
(尚、今回の演習では弾頭はペイント弾で被弾時には被害の度合いに合わせて旗が上がるようになっている。)
だが、落とされる前に艦隊の位置は既に敵に把握されている。
鳳翔はこの後、攻撃隊の数を見て予定通りいくかはたまた考えてた作戦を行うか検討することにした。
一方、単冠湾泊地艦隊
「索敵機が敵を発見したみたい。」
「第1次攻撃隊はどれくらいだす?」
う〜ん、と蒼龍はしばらく考え込んだ。
「私と飛龍合わせて120機」
「絶対にこの一撃で決める気だね、いいよ、第1次攻撃隊、発艦始め!」
飛龍、蒼龍双方から攻撃隊が発艦する。発艦した攻撃隊は編隊を組んで、一路幌筵泊地艦隊に向けて飛んでいった。
鳳翔航空隊早期警戒機<電視1号機>
「すごい数の第1次攻撃隊だ、早速お艦に通報しなくちゃ」
シーキングに搭乗している妖精は直ちに無線機を取り出すと艦隊へデータを送った。
一方、幌筵艦隊
「第1次攻撃隊は合計120機!?」
電視1号機からの情報に艦隊は大急ぎて対応する。
鳳翔は提督の指示通り、全機対空兵装で発艦させることにし、次のような指示を出した。
「航空隊は敵第1次攻撃隊の後背を突き、こちらの対空網へ押し込んでください。もちろん、その過程でしっかり減らすことも忘れずに。」
鳳翔はこの一撃が全力であることを見抜いていたため、これを壊滅させることで敵の航空戦力を崩すことにしたのだ。
「尚、撤退する機体は追撃せず、艦隊の位置を割り出すのに利用します。電視1号機及び2号機は引き続き、敵攻撃隊の把握と艦隊の捜索に務めてください。」
「了解でっさー、野郎ども、二航戦の連中に俺たちの力を見せてやれ、江草がなんだ、友永がどうした、最強は俺たち鳳翔航空隊だと思い知らせてやるぞ!」
「了解イイイイイイイ!」
「野郎ぶっ殺してやる!」
血気盛んな妖精達が次々と飛び立っていく、そして続けて鳳翔は艦隊に対空戦闘用意の命令を下す
「全艦対空戦闘用意!」
鳳翔の合図で全員が動く。
「対空戦闘用意、対空ミサイル装填完了、魚雷爆撃による被害対策準備よし。」
「全艦ジグザグ航行」
鳳翔の指示に合わせてジグザグに航行する艦娘達は迫る第1次攻撃隊に備え待機していた。
一方、単冠湾泊地第1次攻撃隊は……
「なぁ、今回の相手、おかしいと思わないか?」
「ん、どういうことだ。」
攻撃隊の妖精達は演習相手の幌筵泊地艦隊について語っていた。
「偵察機との連絡が途絶えたタイミングだよ」
「何が言いたいんだ?」
「罠なんじゃないかって話だ。」
「何故そう思う。」
「おかしいと思わないか、こっちの偵察機が情報を送り終えたところでちょうどよく撃墜された、これって有り得ると思うか?」
「うちらの偵察機が頑張って躱してたってことじゃダメなのか?」
「爆撃機を返り討ちにするレベルの航空隊が?」
「基地航空隊はそうでもほかはそうじゃないんじゃないのか?」
それもそうか、と言いつつ、やはり怪しいと思っていた妖精だが、真実を知るのは演習後となる。
鳳翔航空隊「雷光隊」
「ようやく後ろに周り込めた」
「長かったですな」
「艦隊と航空隊で挟撃、お艦も大胆な手を打つもんだ、さーて、お仕事開始だ!全機マスターアーム解除!、ミサイルはAIM120を選択、目標を各自設定しろ!」
早期警戒機からの情報を元に各自が目標をロックする。
そして、
「全機ミサイル発射!」
翼下に取り付けられたミサイルが飛翔する。
その数16
レーダー警報装置も、そもそもレーダーすら積んでいない艦載機は後ろから迫るによってあっという間に撃墜された。
「隊長ー!雷撃隊がぁ!」
「何?、直掩機か?」
振り向くと雷撃隊の数が減っている。
「後ろから殺るとはな、攻撃隊は密集して防御体制を取れ、戦闘機は増槽を捨てろ、各自の判断で応戦しろ!」
「了解、あぁ!、まただ。」
彼らが驚くのも無理はない、この攻撃は遥か後方の70kmから放たれたものであり、彼らが気づく頃には全てが終わっている。
彼らが対応しようとする間にも1機、また1機と喰われていく。
「くそったれ、これじゃ俺たちはただの的じゃないか、誰か敵機を見たやつはいるか?」
戦闘機部隊の隊長の質問に1人答える者がいた。
「雷撃隊が殺られる時、爆発が起きていました」
「何?、それじゃ相手はロケット弾を撃ち込んでいるのか?」
彼らの頭の中にあったのは、相手の航空機がどこからかロケット弾を撃ち込んでいるという考えであった。無論一部については正しいが、それだけではどうにもならない。
結局、AIM120の攻撃により、何と4割に当たる48機が撃墜された。
「残存機は何機だ?」
「今数えています………、72機です!」
「嘘だろ、4割も食われたのか?」
「はい、間違いありません。」
「それじゃ我々は全滅じゃないか」
一般的に軍事上、損耗率3割を超えると壊滅扱いとなる。それだけの損害を負うと部隊の指揮などに影響が出るからだ。だが、この時第1次攻撃隊の損耗率は4割、最早部隊としての形をなすことすら難しい。
と、その時
「上空より敵機イイイイイイイ!」
太陽を背にサイドワインダーを撃ち込みながら鳳翔航空隊が突っ込んで来る。
「また1機落とされた。」
「ロケット弾が味方を追いかけている!」
「なんだあれ引き剥がせない、うわあああ!」
「恐ろしく速いやつだ!、機関砲も強力だ!」
まぁ当然である。烈風が600キロ台であるのに対して、こちらは最大マッハ1.6、速度差で圧倒的に不利な状態の中で更に攻撃隊を混乱させたのが…
<ロケット弾が味方を追いかけている>
この世界ではロケット弾は一直線に進むものであって相手を追尾するものは無い。
確かに誘導爆弾なるものが、運用されているのは妖精達も知ってはいる。
だが、それは対地対艦用である上、当たるまで誘導しなくてはならない。そのため、激しい空中戦の中で攻撃をすることは不可能だった。
だが、実態はどうだ?
ロケット弾は誘導され、味方を撃墜し、撃った本人はすぐに別の相手を追いかけている。
更に言えば機体はジェットのようだが、五航戦が運用するそれよりもっと速い。
数の差は明確だったが、勝負は一方的だった。
第1次攻撃隊は更にこの攻撃で40機を失い、撤退することとなった。
単冠湾泊地艦隊
「第1次攻撃隊より入電!、これは……、<我敵直掩機カラノ攻撃ヲ受ケコレト交戦。残存機32機トナリ、コレヨリ撤退ス>第1次攻撃隊壊滅です!」
「ウソでしょ……。」
「そんな 、120機もの攻撃隊が……」
「敵の航空戦力は予想以上というわけですか。」
突然入った悲報に言葉を失い立ちすくむ単冠湾泊地艦隊の艦娘達、そんな中、蒼龍は覚悟を決めた
「みんな聞いて、被害は大きいけど相手の場所はわかっている。だから、作戦を変更するよ。」
そして、少し間を置き
「攻撃隊を収容後、全速で敵艦隊を追尾、これを補足して砲撃戦と航空戦を同時に行う。もちろん相手からの反撃も凄まじいとは思うけど、航空戦力がここまで被害が出た以上、砲撃戦で決着をつけるしかない!」
その言葉に全員が頷く
「通信妖精は司令に打電、<我ノ航空戦力被害甚大ナルモ敵ニ被害ハ無シ、コレヨリ砲撃戦へト以降スル。>よ、急いで。」
「了解、発信します。」
慌ただしく単冠湾泊地艦隊が動き出す。果たして彼女たちの運命や如何に。
初めて感想をいただくことが出来ました。ありがとうございます。基本的にコメントは全て返信するつもりなのでどんどん送ってください。
次回はいよいよ対艦攻撃です。お楽しみに
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