現代技術者の無双伝説 ~技術系提督とその仲間の妖精達が鎮守府に着任しました。これより幌筵泊地は最大強化されます~ 作:提督兼指揮官兼トレーナー
万事解決したのか??
「では、鶴舞中将の処分を発表する。」
査問会開始前に鶴舞中将への処分が下される。
挙げられた項目は以下の通り
〇鶴舞中将は多元少将に対して査問会において、根拠無しに工作員と決めつけたことに対する謝罪
〇舞鶴鎮守府は幌筵泊地が資源の調達、主に航空機開発用の資源について、安定した量を確保できるよう協力する。
〇査問会の場を乱したことに対する謝罪
〇工廠妖精100人の転属
〇半年間の給料半額の自主返納
これを重いと見るか、軽いと見るかは人によって異なると思うが、多元からしてみれば、舞鶴鎮守府という強力なバックアップの元、資源調達が円滑に行われることとなる。
また、昨今の増備の影響で工廠妖精の数が足りなくなっているため、教育する必要はあるものの、人材確保に繋げられる結果となった。
「以上である。多元少将、なにか意見は?」
「ありません」
「鶴舞中将、異論は無いな?」
「もちろんです。それと多元少将……」
「はい」
「前回は申し訳なかった」
深々と頭を下げる鶴舞中将
「構いません」
多元が答えたあと、続けて
「米内閣下、それに各鎮守府提督、前回は査問会の場を荒らし、進行を妨害したこと、大変申し訳ありませんでした。」
「以後気をつけるように」
「はい」
一通り、前回の件を纏めた後、
「では、査問会を行う、その前にひとつ、貴官の証言と海軍工廠の調査によって、貴官が転生者であることが証明されつつある。よって、今後は幌筵泊地について聞いてゆくこととなる。」
査問会の内容としては、まず、幌筵泊地における転生者の数と、その転属の可否、部隊の共同運用の可能性など、今後に向けて必要な情報の聴取が行われた。
その一方で……
「鶴舞中将、何か?」
「はっ、私が思うに、彼から直接聞くだけでは、判断しかねる部分があると思います。実際のモノを見た方が早いかと」
「なるほど、一理ある。だが、それをいつ、どこで行うかが問題だ。」
鶴舞中将の提案に簡単には頷けない各提督達。
しかし、多元が発言を求めた。
「それでしたら私にひとつ考えがあります。」
一旦1呼吸置き……
「現在、私の秘書艦の鳳翔がこの横須賀鎮守府に来ております。ちょうど艤装を装着しているので航空隊と、艤装について調べてみてはいかがでしょうか?」
ここには米内が反応し……
「よろしい、須賀中将、演習海域をひとつ空けておいてくれ、彼らの力を見てみよう。」
各提督が納得し、早速デモンストレーションが行われることとなった。
「というわけで、鳳翔さんがちょうど艤装を持ってきていたのでやってもらおうと思うんですが、あの人だかり……というより妖精だかりは一体なんなんですかね?」
「それが……、提督のカバンの中のお菓子を勝手に持ち出したウチの子が食べているお菓子に他の航空隊の子たちが集まって来てしまって……、申し訳ありません。」
どうやら雷光隊の面々は多元のカバンの中にあったポテトチップスを見つけたようだ。
「あいつら……、俺のポテチを……、今度の作戦であいつらだけブラックバック作戦やらせるぞ」
食い物の恨みは恐ろしい
ポテチを食した妖精達は鳳翔の元に集まり、デモンストレーションのため方とともに演習海域へとむかった。
演習海域には船に乗った四大鎮守府提督と米内、それに加えて艤装をつけた翔鶴と周辺警戒のために秋雲がいた。
「それでは航空隊の発艦です。」
多元の合図で鳳翔が航空隊を発艦させる
発艦の様子を見た各提督が感想を述べる
「発艦は意外に遅いが、その後の加速が凄まじいのがよくわかる。鳳翔は改修されているようだがカタパルト無しでどうやって発艦させているのか気になる。教えてもらいたい。」
須賀中将の発言に同意した米内が説明を求める
「はっ、このF35BライトニングIIは短距離離陸、垂直着陸のために開発された機体で、胴体にリフトファンエンジンという垂直に噴射することができるエンジンを搭載しています。また、機体後部のエンジンもノズルを変更して角度を変えることにより、短距離で離陸することが可能となっています。」
「つまり、オートジャイロのように下向きに風を送ることで発艦に必要な距離を減らしているということか?」
鶴舞中将がなかなか鋭い指摘をする。
「そんな感じでよろしいかと、一応垂直離陸も可能ではありますが、燃費がいかんせん悪いので、運用上はこのような形で行っています。」
ちょうど、1機が着艦態勢に入る。
垂直着陸する有様に一同が驚く
「我々の艦娘でも運用は可能かね?」
これは佐倉中将の質問だ
「大きさにもよりますが、どの道甲板は改装しなくてはなりません。ジェット機を運用したことのある提督はご存知かと思いますが、ジェット機の排気が高温になるためそれに耐えられる素材でないと不可能です。」
ちなみに、佐世保鎮守府で運用されている空母は千歳、千代田となっている。
「ウチのちとちよじゃあ厳しいか……」
「無理です」
ここはバッサリと言い切る多元
「模擬空戦をしてみたい、ウチの橘花1個中隊とそちら航空隊、そちらは何機出す?」
これは須賀中将の発言
「武装は?」
「なんでもいい、そちらの全力を知りたい」
ん?なんかこの流れどこかで見たような……
「ではこちらからは1機出します。」
「たった1機!?」
「勝てるのか?」
「もちろん勝てます。」
「多分勝つでしょう」
「鶴舞中将!?」
多元と鶴舞中将の2人に言われてはさすがに納得したようで……
「わかった、翔鶴、1個中隊を発艦させろ、模擬空戦を行う。」
「鳳翔さん、雷光隊の中から1人出してください、武装は全てサイドワインダーで、フル装備してください。」
「わかりました。隊長さん、出番ですよ」
「ちょっと誰かデンジャーゾーン流せ!」
おい待て、この時代で聞こえちゃいけないワードが聞こえたぞ?
「どこで覚えたその曲!?」
「提督の後輩が教えてくれたよ!」
「腰堀か!、なんで教えたんだよ……、まだこの時代に存在したらまずいだろ……」
「本当にすみません提督……」
艤装にどこからともなくデンジャーゾーンが雷光隊隊長の発艦に合わせて流れ出す。本来この曲に合わせるべき機体は海軍機のトムキャットだが、今回はライトニングIIが発艦する。
「交戦開始」
須賀中将の合図で模擬戦が始まった。
「橘花隊全機、相手は1人だ、囲んで仕留m……」
「1番機並びに4番機撃墜判定」
開始早々観測中の機体から連絡が入った。
「嘘だろ……、って塗料が飛び散ってる!?」
「続き、6番機、2番機撃墜判定、3、5、7、8番機撃墜判定」
F35に搭載されたミサイルはAIM9Xである。射程は40kmにも及ぶため、橘花隊は射程外から一方的に叩かれていく。
「嘘だろ……もう半b」
「11、16、15、12、14番機撃墜判定」
「クソッタレ!」
「残りは13、10、9……、訂正13、10番機のみ」
「最後の2機は機関砲で仕留めろ」
「了解!」
多元の指示に従い、ミサイルを温存して突撃する
「捉えた、攻撃開始!」
「なっ……、やられた…」
「13番機撃墜判定、残り1機」
「クソっ、逃がさないぞ」
上昇するF35に対して同じように追尾する橘花、しかし、その差はどんどん開いていく。
「まずい、失速する!」
機首を下げ、速度を上げようとするが、その瞬間を逃すはずもなく
「喰らえっ!」
機体下部に取り付けられた25mmガンポッドからペイント弾が放たれ、着弾する。
「クソっ、やられた」
橘花隊は全滅した
「橘花隊全滅により鳳翔航空隊の勝利です。」
「嘘だろ……」
「これは、認めざるを得ないな」
「ですね」
「彼の艦隊に託そう」
各提督と米内が謎の意見を一致させる
「多元少将、貴官に下令する。」
米内は急に改まって多元の前に立つ。
さすがに多元も固まる。
「幌筵泊地艦隊の総力を結集し、今回行われることとなる南方海域攻略作戦の前衛艦隊としての任務を果たせ」
果たして幌筵泊地に与えられた役割とは一体??
ちなみに、何故、腰堀がデンジャーゾーンを流せたかと言うと、たまたまポケットの中に入れて置いたスマホの中に入れてあったからだそうです。
次回もお楽しみに!
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