現代技術者の無双伝説 ~技術系提督とその仲間の妖精達が鎮守府に着任しました。これより幌筵泊地は最大強化されます~ 作:提督兼指揮官兼トレーナー
(2023年11月、内容を1部変更)
第1話 俺が提督でお前達は………、妖精!?
2030年代日本
「あーあ、今回の商談は失敗だったんか…」
「まぁ、気にしてもしょうがないですし飲んで忘れましょうよ。」
「そうだな」
都内某所の居酒屋で憂さ晴らしとばかりに飲んでいるのは、国内最大手の重工メーカーの技術者達である。彼らは今回、防衛省が出した戦闘機導入計画において、唯一の国産機を出したのだが…。
「相手が米国、それも実績のある機体となればうちらに勝ち目は無かったかもなぁ。」
「でも、我々だって名目上は既存機からの改修ですよ?、性能は間違い無くうちがトップでしたよね……、やっぱりコストが不味かったんですかねぇ」
彼らの開発した機体は要求されたスペックをおおよそ満たしてはいたものの、必要経費の高さから以前から実績のある米国企業の戦闘機に負けてしまったのだ。
「いや、コストだってウチが勝ってたでしょ?」
「やっぱり政治かな?」
「くっそー、こうなったらヤケだ、みんなどんどん飲んでしまえ、明日は休もう!」
へーい、と返事があった後、彼らはアルコールとツマミで自らの不遇を慰めていた。
そんな別次元から彼らを見ている存在を知らずに……
????「彼らなら混沌としたあの世界を救える」
???「奴らが日本人なのが気に食わんが、まぁいい。どうせ技術さえ貰えればいいんだ」
????「まぁいい、とりあえず呼ぶぞ?」
???「あっ、ミスった」
「あーあ、飲みすぎちまった。どうせ今日は休みだからゆっくり休んでいるか。」
開発チームのトップ、多元実は二日酔いで調子の悪い体を持ち上げながら再度座ろうとした時、違和感を覚えた。
「なんだこの格好」
彼の着ている服はわかりやすくいえば旧海軍の、それこそ将官クラスが着るような服であり、手元には帽子があった。
「確か俺は自室で寝てたはずなのに……、ここはどこだ?」
恐らく相当格式のある部屋には椅子と机があり、彼はそこに突っ伏した状態で寝ていた。
「これって夢か?」
彼はそう思い、とりあえず目の前の扉を開けた。
「なんだここ?」
開けた先には廊下がある、どうもさっきから自分の目の前の光景がおかしい。夢にしてもこんな場所に心当たりはなかった。
「あの〜、すみません……」
後ろから声がかけられた。
「はい、なんでしょう……」
振り返るとそこには………
「腰堀?」
なんと開発チームの1人である腰堀二郎がそこにいた。
・・・・
しかも何故かかなり古い時代の作業服を着て、そして何故か3頭身になっていた。
「多元室長!、どうしてここに?」
「お前こそ、どうしてその格好でここにいる?というか、これは夢なのか?、それとも現実???」
「頬でも抓りますか?」
「頼む」
多元の頬を腰掘が抓る。
「痛い……、ということは夢ではなさそうだな」
夢でないことにより一層の混乱があるがとりあえず腰堀に状況を聞く。
「我々も何が何だかさっぱりな状態なので、特にわかるものは少ないですが、確認できる内容から考察すると、我々はどうやら異世界転移をしてしまったようです。」
おとぎ話……、というよりラノベとかに近い気もするが、自分たちがその程度のことだと思っていたことがどうやら実際に起きてしまったらしい。
腰堀は続けて
「我々他のメンバーもここに集まっているようで詳しくはこちらで」
と、彼に促され多元はとりあえず工廠へと向かうこととなった。
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集まった仲間たちとの話し合いからこの世界についてだんだん情報が集まってきた。
○この世界では深海棲艦と呼ばれる存在が海を荒らしたことによって人類は制海権を失った。
○通常攻撃は一切通じず、核攻撃でも殺りきれないこともあるなど耐久性は異常なほど
○しかし、艦娘と呼ばれる存在の攻撃なら通じるため、現在日本を中心に反攻作戦を実施中
○この幌筵島も北極海での深海棲艦跋扈と陸上型の深海棲艦によって荒廃したロシア連邦から半ば押し付けられる形で渡された島だと推測される。(後にこの解釈は間違いと知ることとなる)
○どうやら自分(多元)はこの泊地の提督らしい
○元の提督については失踪したらしく。次の提督として、何故かこの世界の住人ではない多元が正式な書類にも示される形で入っている
○他のメンバーは妖精と呼ばれる艦娘と同時期に登場した存在で艦娘と共に行動するなど人類のために戦う存在になったとの事
○尚、必要機材は全て揃っている
ざっと確認した多元。混乱もとりあえずあるのだが、転生者一同はアニメをよく観る都合、郷に入っては郷に従えを忠実に守ることにした。
「ふむ、こうなると我々は異世界転移したというわけだ、こうなったら我々としても全力を尽くして戦おうでは無いか。」
多元の言葉に全員が同意する。
「そうですね、どうやら艦娘という存在も資料を見る限り、第二次世界大戦レベルしかないようなので、我々の培ってきた技術が役立つかもしれません。」
「機材はともかく、資材はあるのか?」
「多分それっぽいのがあったので多分あります。」
「んで?、艦娘ってのはどこにいるんだ?」
と、多元が確認しようとした時、何やら扉の開く音がした。
「提督、こちらにいらっしやいましたか。」
そう言われ振り向くとそこには………
「航空母艦、鳳翔以下8名、これより多元 実提督の指揮下に入ります」
和服に身を包んだ女性を筆頭に、セーラー服を着た女性達……、つまるところ艦娘がいたのであった。
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