現代技術者の無双伝説 ~技術系提督とその仲間の妖精達が鎮守府に着任しました。これより幌筵泊地は最大強化されます~ 作:提督兼指揮官兼トレーナー
それではどうぞ
第29話迫り来る脅威
「状況は?」
幌筵泊地の地下に設けられた会議室で多元が状況を確認する。
転生者達は転生前に何故か一通りの軍事知識が入っており、多元ほどでは無いが指示が出せる。
(さしずめ転生特典っと言ったところか)
「は、監視任務についていたハボクックの早期警戒機によると、幌筵泊地に向けて進路を取る通常型の深海棲艦の超大艦隊が補足されたとのこと、衛星写真によるものがこちらです。」
「これは……」
駆逐艦イ級やホ級が取り囲む中に空母ヲ級、戦艦ル級、重巡リ級、などの艦艇多数……
「最大で1万を超えます。」
「1万!?」
それほどの大艦隊が迫ったことは幌筵泊地はもちろんのこと、鎮守府の記録にも無い。
「ハボクックはどうしている?」
「特に動きは無いようです。」
「それでいい、万が一敵がそっちへ向いてもさすがにあの量では行動できない。そのまま待機させておくように。」
鹵獲されたら最悪だしな、と付け加える。
如何にハボクックが大型で戦力もあるとはいえ、速力が遅く、逃げられないことを考えれば、戦力として投入するのは最終手段としたい。
「了解」
「船舶部門、出せる海上戦力は?」
「現在ほとんどが南方戦線に向けて出撃中のため艦娘が全部で5人、新波号型潜水艦が16隻、ミサイル艇が8隻です。」
続けて
「主力部隊は建御雷の機関損傷に伴い、帰還が遅れるとのこと、ですがどの道今作戦には間に合いません。」
「単冠湾とかから援軍回してもらうとか?」
「IFFをまともに積んですらいない部隊引っ張って来て何させるつもりですか?、大して戦力にもならない上、誤射するだけですよ。」
「だな、それに万が一、この艦隊が他泊地に向かわんとも限らん。」
多元は陸上部門の方を向く
「陸上部門は?」
「12式地対艦誘導弾が10台とMLRSが4台、万が一上陸部隊が居た時に備え、陸戦隊が待機中。」
「航空部門は?」
「第1と第3航空団は転属してますから動かせませんが、戦闘機並びに爆撃機、攻撃機は第9航空団まで使用可能です。後は対潜哨戒機ですね。」
「編成中の部隊も入れて混成航空団をつくれ、ついでに実験航空隊もだ」
「了解」
「宇宙部門はなにか出せるか?」
「東風21Dとか出せればいいのですが、情報偵察衛星を使って情報提供ぐらいしか……」
「わかった、それでいい。」
続いて多元は艦娘達呼び、指示を出す。
「君たちには、接近する艦隊の撃退を頼みたい。旗艦は日護だ、着任して間もない時だが、君たちだけが頼りだ。頼む。」
「わかりました。」
「新波号型潜水艦と、ミサイル艇は泊地沿岸にて待機して、艦隊が突破された時に備える。12式やMLRSもだ。それと、イージスアショアも準備しておけ、戦闘機隊は対艦攻撃で忙しくなるから空の守りが薄くなる可能性がある。」
続けて
「確か、舞鶴から来ていた留学生がいたな、実戦訓練と言うことで、鶴舞から許可をもらっておいたからそれも合わせて投入する。」
「布陣は?」
「第2航空団、それに留学生組は最終防衛ラインで投入する。航続距離や、搭載兵器の射程の問題があるからな、ある程度数を減らしておいてからの方がいい。」
「対潜哨戒ヘリも爆装出来ますが?」
「それも最終防衛ラインだ。遅いから的になりかねんしな。ペンギンミサイル積んどけ。」
更に……
「試作品でも使えそうなら投入しておけ」
最早末期戦の勢いである。
こうして、着々と戦闘態勢が整いつつあった。
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一方そのころ、海軍省では………
「「幌筵泊地に超大艦隊が接近中だと!?」」
幌筵泊地から来た緊急通信に会議室内が荒れる。
「今からでも遅くないから大湊と単冠湾から増援をださせろ!」
「陸戦隊と輸送船も回して転生者達と工作機械を救助させるんだ!」
「陸軍にも応援をださせろ!」
一進一退を繰り返した深海棲艦との戦いに転機を訪れさせた転生者達。
既に医療の現場では、抗生物質や、新薬の投入によって助かる命が出てきているのだ。
また、転生者目録によってそれまでの日本の工業の改善が行われた結果、製品の品質向上や、生産力の拡大が出来た。
大日本帝国は確実に変わり始めている。
その流れを止める訳にはいかない。
最悪、他の部隊を犠牲にしてでも彼らを守らなくてはならないのだ。
そして、陸軍もその気持ちは同じだった。
「輸送機と爆撃機を幌筵泊地救援に回せ!」
「戦闘機もだ!」
陸軍の主力であったチハや、ハ号とは別次元の戦力を持つ61式戦車。
それもまた、幌筵泊地から提供されたものだ。
何としても守り抜かなければならない。
しかし……
「幌筵泊地より入電!<これより迎撃戦に入るため付近一帯への侵入を禁ずる>です!。」
陸海軍共に苦渋の表情をする。
そう、彼らとは戦い方が全く違うのだ。
確かに、増援を送ることは必要だ。
だがそれは「相手が同じレベルの場合」であって初めて成立するのだ。
良くも悪くも、幌筵泊地と周りとのそれは明らかに違いすぎた。
そして、その差は時に障害となる。
「我々は、ただ指をくわえて見ているだけしか出来ないのか……」
1人の士官の発言が全てを物語っていた。
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「艦隊抜錨!」
日護を先頭に幌筵泊地艦隊が出撃する。
今回、この艦隊は、積める限りの武装を積んで敵艦隊迎撃のために出撃する。
皆いずれも真剣な表情。
ここで負ければ次は無い。
その覚悟で、敵艦隊の予想進路上に陣取った。
一方、幌筵泊地内でも着々と戦闘態勢が整う。
塹壕の作成、医療従事者等の非戦闘員の地下シェルターへの退避、工作機械の退避。
多元も普段着る制服の代わりに、防弾チョッキとヘルメット、迷彩服を着込み、89式小銃を持つ。
他の転生者達も防弾チョッキとヘルメットで最低限身の安全を確保する。
最悪、陸戦隊と転生者達は地下シェルターで籠城して、本土からの応援を待つ方針だ。
その際、航空隊や艦娘は単冠湾が受け入れをすることとなっており、単冠湾泊地では既に受け入れ態勢が整っていた。
そのために、幌筵泊地の地下は地下深く掘られたアリの巣のような様相を呈しており、生産設備なんかも揃えてある。
「航空隊、艦隊、配置につきました!」
「陸戦隊、迎撃準備よし!」
「医療部門、全員退避完了!」
「全部門、並びに全部隊、配置につきました!」
「うむ、そのまま待機。」
敵が迎撃ラインに入ったところで迎撃する。
そして、今回迎撃に当たる部隊が次の通り
第1防衛ライン(幌筵泊地沖合500km)
スペクター隊(P1対潜哨戒機)×40機
第4航空団(デルタ隊、B1ランサー改)×36機
第2防衛ライン(幌筵泊地沖合400km)
第5航空団(F15改二)×36機
第6航空団(Su30)×36機
第7航空団(タイフーン)×36機
第8航空団(F22改)×36機
第3防衛ライン(幌筵泊地沖合300km)
第9航空団(F2スーパー改)×36機
混成航空団(ラファール、F35A、B21、B2)×50機
実験航空団(YF23、X32、FS-X、Su47)×12機
臨時艦隊(旗艦日護、日月、日波、弥生、如月)
最終防衛ライン(幌筵泊地沖合150km)
上記部隊で再出撃可能な部隊
第3航空団(A-10)×36機
舞鶴噴式航空団(F1)×16機
対潜哨戒ヘリ隊(SH60K)×18機
新波号型潜水艦×16隻
ミサイル艇×8隻
12式地対艦誘導弾×10台
MLRS×4台
イージスアショア×2箇所
沿岸砲(51cm超電磁砲)×6箇所
攻撃ドローン(リーパー)×20機
自爆型ドローン(ウォーメイト)×300機
ハボクック艦載機
(JAS39グリペン、AV-8ハリアーII)×1000機
水際部隊(最終手段)
10式戦車×60両
89式装甲戦闘車部隊×40両
87式高射機関砲×10両
迫撃砲部隊(大小合わせて200基)
自走榴弾砲部隊(99式)×6台
携SAM持ち歩兵部隊
ジャベリン持ち歩兵部隊
試作陸上兵器部隊(パンジャンドラム等)
戦闘ヘリ部隊(AH-1S)×8機
まさに鉄壁の布陣。
<物量を過信する愚か者め………>
多元はこれから戦う敵に対して念ずる。
<力は力によって滅ぼされると知れ!>
「敵艦隊、依然進路変わらず!」
1回目をとじ、再びカッと見開いて。
「作戦に変更なしッ!、迎撃開始!!」
「スペクター隊並びに第4航空団、迎撃開始!」
1947年10月24日、幌筵泊地は侵攻してくる通常型深海棲艦約1万隻に対して、迎撃戦を開始した
というわけで、幌筵泊地始まって以来の最大の危機が訪れます。
果たして、幌筵泊地は如何にして迎撃するのか?、次回もお楽しみに!
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