現代技術者の無双伝説 ~技術系提督とその仲間の妖精達が鎮守府に着任しました。これより幌筵泊地は最大強化されます~ 作:提督兼指揮官兼トレーナー
というわけで、前回匂わせ程度で終わった量産型艤装です。
艦これ世界でもあったら便利そう(小並感)
オホーツク海、幌筵泊地近海にて……
海面を疾走する兵士たち。
彼らは量産型の艤装を装着して、護衛任務を想定した訓練を行っていた。
「敵戦闘機発見!」
「対空戦闘用意!、回避行動始め!」
船団の前へ出て、戦闘態勢に入る兵士たち。
装着しているのは、対深海棲艦用に開発された量産型艤装である。
対深海棲艦用特殊海上機動戦闘甲冑
身長 195cm
体重 200kg(着用者含めず)
速力 40ノット
装甲 胸部は40mm防弾それ以外は6inch至近弾を防ぐ程度
活動可能時間 6時間~8時間
武装 57mm速射砲、NSM発射器×6発分、Mk49 21連装発射器×1、Mk41 VLS(10セル)、47式連装魚雷発射管×2基、12.7mm重機関銃複数、その他任務に応じて変更可能
近接装備 高周波ブレード(近接戦闘に使用)
艦載機 SH60K×1機
モデル フリーダム級
高い量産性(幌筵泊地における)を維持しつつ、やってくる艦隊や、潜水艦を返り討ちにできる程度の武装を求められたこの量産型艤装は、現在までに12人分が製造され、ここオホーツク海での訓練を経て、各地の鎮守府や、基地、泊地に配備されることで、護衛や、対潜哨戒、後方支援を行うためにまわされる。
また、さらに簡略化させ、本土での量産も視野に入れた丙型の研究も進んでおり、上手く行けば海防艦と一部の駆逐艦に頼る海上輸送路警備を人類が主導となって行うことができる。
一方、ヨーロッパ戦線では……
「何!?、前線兵士に放射線関係の病気?」
ドイツ・アメリカ連合軍の前線兵士に、核攻撃下での進軍によって引き起こされたガンや白血病などが確認され、大きな問題となっていた。
「本国に、これ以上の核攻撃を中止するように進言してください!、妖精も人も、放射線でみんなやられてしまいます!」
「馬鹿者!、せっかく深海棲艦に勝てる銀の弾丸を手にしたというのに、みすみす手放す気か!」
前線から帰ってきた兵士たちが、重病になり、倒れていく様を見て、政府を攻撃する声は強まってきたものの、アメリカ政府はこれを黙殺。
ドイツ政府も懸念を伝えようとしたが、第一次世界大戦に敗北して以来、経済的にはアメリカ政府におんぶにだっこであったため、こちらも強く出れなかった………。
そんな中、核攻撃無しで着実に戦果を挙げるイギリス・日本連合軍に対して、保護を求める兵士たちが人間妖精問わず出てきた。
「これで亡命者は何人目だ!?」
「100人超えました!」
「人の方か?」
「はい!」
「妖精の方はどうなった?」
「ちょっと来てください!!」
黒海にて展開中の幌筵泊地欧州派遣艦隊旗艦の日護にて指揮を執る多元には、米独連合軍から亡命してきた兵士たち、妖精達の情報が入っていた。
「失礼する。大日本帝国海軍幌筵泊地総司令官兼大日本帝国陸海軍欧州派遣部隊総司令官の多元実である。貴官の官姓名を答えよ」
「わざわざ来てもらってすまない。私の名は…」
目の前に座っていた妖精名前を見て、多元は大いに驚いた。
「私の名はハンス・ウルリッヒ・ルーデル、ドイツ国防軍、艦娘部隊の急降下爆撃機隊の隊長を務めている、階級は大佐だ」
なっ……
多元は固まった。
ハンス・ウルリッヒ・ルーデルと言えば、ソ連人民最大の敵とも評され、数々の伝説を打ち立てた伝説のパイロット。
ヒトラーの台頭しなかったこの世界において、空軍に彼は存在しないはずだったが、妖精としてこの世界に顕現したようだ。
見ると、相棒と見られるガーデルマンや、そのほかのメンバーもいる中で、部隊規模での亡命を希望したようだ。
「まず、ひとつ聞きたい。何故部隊規模での亡命を決意したのか?」
それを聞かれると、苦々しい顔をしながら言葉を絞り出すルーデル。
「祖国も……、米国も……、最早我々がいるべき場所ではない」
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数日前、ドイツ国防軍飛行場
「おい!、今の言葉もう一度言ってみろ!」
「決定に変更は無い」
「だからなんだと言うんだ!、あの近くにはまだ友軍がいるはずだろ!」
「深海棲艦を倒すためのやむなき犠牲だ」
「犠牲だと?、俺たちを出せ、米国に頼らなくても1往復でケリをつけてやる」
「君たちには核兵器投下後の味方部隊進軍の援護という任務がある」
「だ・か・ら・!、俺たちが深海棲艦の掃討も、味方部隊の援護もどっちもやればいい話だろ!」
「君たちは選ばれし艦娘部隊の妖精部隊におけるエリート部隊だ。いたずらに出撃を繰り返すことで損耗させたくない。」
「米国どもの核兵器の乱発で貴重な味方諸共吹き飛ばしているのはいいのかよ!」
「彼らは人類のための尊い犠牲だ。君たちが出撃を繰り返す中で死ぬこととは違う」
「お前………」
「ルーデルよせ」
暴発仕掛けたところをガーデルマン以下何名かによって抑える。
「失礼しました。ですが大佐のいうとおり、小官にも我々に損害を出させないためと言いながら、陸上にいる味方の犠牲は許容しろとは無理があるとおもわれます」
「そういった懸念は上に伝えておく」
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「クソッタレ、やってられるか!」
待機所に戻り、怒りをぶちまけるルーデル。
「米国が落とす核兵器の範囲内にまだ味方がいるってのによ………、一体この国はいつから米国の奴隷に成り下がったんだい?」
「落ち着けルーデル、喚いたって仕方ない」
「仕方ない?、ここまでの戦場で、髪が抜けたり吐き気をもよおしたり、倒れたりして現場を去った仲間たちがどれだけいる?、それは俺たち妖精だけじゃない、人間たちだってそうだ!」
昨日まで元気だった仲間が今日病気で倒れる。
明日の無事すら味方によって分からなくなる。
核兵器という諸刃の剣でしか立ち向かおうとしない米独連合軍に、兵士たちは不信感しか無かった
「先日我々が不時着した時、近くに住む老夫婦が助けてくれたんだが、彼らと手紙のやり取りをしていると、核兵器というのは、もしかするととんでもない化け物なのかもしれない」
「なぜそう思う?」
「我々米独連合軍が核兵器を使用してから、明らかに作物の収量が落ちているそうだ。日照時間も減っているらしい」
「馬鹿な、きっとなにかの間違いじゃ……」
「だがな、ガーデルマン、考えて欲しい。あんな馬鹿でかい爆弾を爆発させれば、相当な粉塵が巻き上がるだろう。そんなものが何発も撃たれれば火山の噴火と同じことが起きてもおかしくない」
「それはそうだが……」
牛乳を片手に持つルーデル。
「この牛乳も、最近届きにくくなった」
「どういうことだ?、乳牛は後方とはいえ割と近いところに運ばれているだろ?」
「そうだ、だが放射線によって汚染されているとのことで、つい先日牛は引き上げた」
「………」
黙り込んでしまうガーデルマン
「いっそ、南部で戦闘中の日英連合軍に逃げようと考えている」
「はっ?、お前もし捕まったらどうするつもりなんだよ、重営倉は免れないぞ?」
「こんな戦い方は人間の……、妖精のすることなんかじゃない。俺にとって最高の戦いができる場所に行きたいんだ。噂によれば、日英連合軍は毎食温かい飯と新鮮な食べ物が食べれて、しかも核兵器を使わずに勝利しているらしい」
「そんなところに俺たちの居場所があるのか?」
「分からない。だが、味方の核兵器に焼かれて死ぬくらいなら、いっそ亡命したい」
ガーデルマンは悩んだ。ここで彼を止めなければ自分も同罪だ。だが、今の米独連合軍についていける気もしない。
「わかった。俺も協力する」
この後、信頼出来る仲間たちに声をかけ、艦娘部隊急降下爆撃機隊を引き連れ、幌筵泊地の野戦飛行場に逃げてきたのだ。
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「突然押し入ってすまないが、頼む、私は前線に放り込んでもらっても構わないから、部下たちの安全を担保してくれ」
そう訴えるルーデル。
「我が軍は、全員をただ養うための余力は無い、だが、君たちが協力するのなら、1つやってもらいたいことがある」
「それはなんだね?」
「君たちの力を我が軍で発揮して欲しい」
こうして、チート級の妖精、別世界では唯一の黄金柏剣ダイヤモンド付白金十字持ちのやべぇ奴ことハンス・ウルリッヒ・ルーデルを幌筵泊地は引き込んでしまったのだ………
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数日後
「まずは君たちが大日本帝国への編入を了承してくれたことに感謝する」
黒海を離水し、幌筵泊地に向かう白鳳改の中に、多元とルーデル以下の妖精達はいた。
「君たちは一度健康チェックのために本土幌筵泊地に送ることになる。そこから我々の元で健康チェックを受けた後、新しい機体を受領し、その後実戦部隊に編入となる」
「心得た」
「では、まずは君たちに乗ってもらう予定の機体についての資料を配ろう。それと大佐」
「なんだね?」
「君にはこれを」
そう言って多元が取り出したのは牛乳。
「ありがとう。早速いただく」
貰って直ぐに蓋を開けて飲むルーデル。
「よく冷えていて美味い。これはホルスタイン系の牛乳だな、どこから持ってきたんだ?」
「幌筵泊地が管轄する島の1つに酪農関係の島があってだな、そこから直送してきた」
「なんだって!?、はるか彼方の日本からわざわざ運んで来たのか!?、この味で遠くから運んできたとはにわかには信じ難い……」
驚くルーデル。
だが、どうやら気に入ったようだ
尚、完全なる余談だが、ルーデルがこの後挙げた数々の戦果に対して、幌筵泊地は、乳牛4頭をルーデル専用として割当てることにした。
「他の者も飲みたいものがあったらアルコール類を除いて好きに頼んで良い、だが、まずはその資料を見てくれ」
そこに写真付きで載っていたのは………
A-10 シュトゥーカII
スペックは以下の通り
全長 16m
全幅 17m
全高 4m
エンジン推力 6000kg×2
最高速度 620km/h
航続距離 4200km
武装 40mmガトリング砲×1門(機体中心)、2トン爆弾(徹甲、榴弾を選択可能、約1名は2.5トン爆弾)、その他各種ミサイル等最大8トン
(ちなみに急降下するとサイレン音が鳴る)
防弾性能は、コックピット付近なら35ミリも耐えられるが、基本的には23ミリも耐えられる
「これは……すごい!、戦闘機よりも速い!」
「これがあれば深海棲艦なんぞ一捻りだ!」
喜ぶ隊員たち。
「なるほど……、こんな機体を作ってしまうのなら確かに核兵器を使わなくてもいいのだろう」
納得するルーデル。
全員を乗せた機体は、そのまま幌筵泊地付近の海上へと向かい、着水。
海面を移動しながら幌筵泊地に着いた。
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幌筵泊地、病棟にて
「次、ハンス・ウルリッヒ・ルーデルさん」
「うむ」
医師妖精が、体を診察し、体調をチェックすると共に放射線の影響を確認する。
「放射線の方は大丈夫そうですね。健康的な生活をされているようです。飲酒や喫煙の習慣はございますか?」
「酒もタバコも嗜まない性分でね、1日1L以上の牛乳を飲むことぐらいだな」
「素晴らしいです!、体に負担のかかるパイロットには牛乳は必要不可欠です。今後も続けていってください」
「うむ、ありがとう」
こうして亡命ドイツ軍人の健康チェックがひと段落した後、訓練に移ることとなる。
はい、というわけでチートオブチートのルーデル以下急降下爆撃隊が合流しました………、うんぶっ壊れるな。
次回もお楽しみに!
間違い、指摘はコメント欄までお願いします。