現代技術者の無双伝説 ~技術系提督とその仲間の妖精達が鎮守府に着任しました。これより幌筵泊地は最大強化されます~   作:提督兼指揮官兼トレーナー

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というわけで、ルーデル無双パート2です。


後半は厄介なアイツが出てきます。



動いてないのに暑いよ〜



第51話 深まる溝

 

 

 

 

 

 

<<ルーデル、エンゲージ>>

 

 

ルーデル仕様のF-16に乗り込んだルーデルは、そのまま深海棲艦の戦闘機との空戦に移行する。

 

 

今回のルーデルは翼下パイロンにEGBU-27を2発積んでいる状態でAIM-120とサイドワインダーを搭載しており、空戦はできる。

 

 

<<目標ロックオン、先頭の2機、Fox3!>>

 

 

ルーデルのヘルメットは、機体各部に取り付けられたセンサーの情報が共有されており、顔を向けた方向を可視化して捉えられる。

 

言わば神の目だ(言ってみたかっただけ)

 

その神の目によって捉えられた下方の深海棲艦ジェット戦闘機にAMRAAMの槍が容赦なく刺さる

 

 

<<2機撃墜、まだまだいくぞ!>>

 

 

残るは2機、まだレーダー非搭載なのか、雲の上にいるルーデル機には気づいていない。

 

操縦桿を左に捻り、ラダーペダルを踏んで機体を捻りながら急降下しつつ相手の後ろをとる。

 

 

距離15km、目標正面深海棲艦ジェット戦闘機。

 

 

<<Fox2>>

 

 

発射コードとともに発射されたAAM-5は、吸い込まれるようにして深海棲艦のエンジン部らしき部分に命中する。

 

 

<<命中、撃墜、このまま爆撃に入る>>

 

 

ん?、なんて言った今??

 

爆撃とか言わなかったか???

 

いや確かに爆弾積んでるけどさ、今空戦やっていたよね??、燃料あるの??

 

 

<<目標離島棲鬼、投下>>

 

 

緩い降下角度で進入したルーデルは、両翼に搭載したEGBU-27を投下。そのまま離脱する。

 

 

<<空中給油機は?>>

 

<<今向かわせている、初めてだろうが上手く決めてくれ>>

 

<<問題ない、ただ速度を合わせて飛ぶだけだ、大した事では無い>>

 

 

いや、それが難しいのよ大佐……

 

そんな心配を他所に、空中給油機としてやってきたKC-46(多元の一時帰国から戻ってくる際に追加で飛んできた)からあっさり空中給油を受けて帰投するルーデル。

 

 

<<給油完了、機体の補給は済んだが、私の補給が早く欲しい、シャワーとスープ、後は牛乳を用意してくれ>>

 

<<了解、本日のスープと牛乳は?>>

 

<<スープはオニオン、牛乳はホルスタイン>>

 

<<了解、基地に用意しておく、気をつけて帰投されたし>>

 

<<了解だ>>

 

 

空中給油を終えたルーデルはそのまま基地に戻る

 

尚、ルーデルの投弾した爆弾は、離島棲鬼の急所を正確にぶち抜き、見事沈黙させた。

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

<<離島棲鬼沈黙!、ルーデルがやったぞ!>>

 

<<こちら戦車部隊、履帯が切れた車両がいる、工兵車両を向かわせてくれ、座標を送る>>

 

<<工兵隊了解!、すぐ向かう>>

 

 

堅牢なるウラル要塞も、現代戦車と砲兵部隊、航空支援と砲撃支援の前には余りにも非力すぎた。

 

運河からは戦闘の間にも誘導砲弾などによる砲撃が行われ、深海棲艦を瓦礫の山にする。

 

他方面からの増援は先程の4機以来途絶えた。

 

これは、北部における米独の核攻撃によるものも大きいが、周辺の深海棲艦がイギリス空軍の爆撃によって失われつつあるのも大きかった。

 

この開発には、幌筵泊地からの技術指導を受けたイギリスのロールスロイス、アブロ社によって新規開発された爆撃機である

 

 

 

名称 アブロ・パーペットレイター

全長 50m

全幅 52m

全高 13m

エンジン ロールスロイス・コンウェイMk-H×4(推力8000kg×4)

速力 970km/h

兵装搭載能力 20t

武装 20mm後部機関砲×1

見た目 4発機のB-52

 

 

 

B-29より優れた兵装搭載能力と速度を誇るこの機体によって、深海棲艦を爆撃しており、今後は幌筵泊地から提供予定の80式空対艦誘導弾の搭載も想定されている。

 

この機体による爆撃によって、深海棲艦は兵站にも支障をきたし、じわじわと後退を余儀なくされていたのだ。

 

尚、これは余談だが、この爆撃機が意外にも高性能であったことにより、大日本帝国軍でも導入を決定し、48式重爆撃機「泰山」として運用することとなる。

 

 

 

 

 

 

そして……

 

 

 

 

 

 

<<イギリス空軍より入電!、ウラル要塞中枢部に空爆を行う模様>>

 

<<よし、全部隊後退!、巻き込まれるな>>

 

<<了解!>>

 

 

多元の元に、ソビエトの広大な大地の上空を飛行中のイギリス空軍爆撃隊からの無線が入った。

 

元々、イギリスと日本が再度締結した日英同盟の中では、技術交流や、共同作戦などに関する条項が盛り込まれており、その先の北大西洋における幌筵泊地艦隊へのウォースパイトの合流などはその一環であった。

 

さらに、あの北大西洋の一幕から、日英の双方の連携は深みを増し、日本政府はイギリスの爆撃機による支援を獲得。

 

これにより、短期的な打撃力としては優秀だが、持続的な攻撃としては不完全な幌筵泊地欧州派遣部隊の航空隊の航空支援の隙間を埋めるべく、現在のウクライナの日英軍基地から空中給油や、前線基地での補給を受けて飛んできたこの爆撃機による爆撃が行われたのだ。

 

 

<<こちら王立空軍爆撃隊、これより深海棲艦のウラル要塞に向け爆撃を開始する>>

 

<<了解した、対空兵器は排除、地上部隊も待避を完了している。安心して爆撃されたし>>

 

 

加害者の名を持つこの爆撃機の爆撃はまさに凶悪の一言に尽きる。

 

20機の機体から投下された1000ポンド爆弾800発の爆撃は、残存深海棲艦にとって、災厄以外の何物でもない。

 

対空兵器は破壊され、迎撃機は飛行場姫とともに地上撃破され、中枢たる大陸棲姫は最初に消し飛んでしまった彼らには、空から降る爆弾の雨によって無情にも訪れる死を待つ他無かった。

 

 

<<爆撃完了、効果を報告せよ>>

 

<<こちら観測班、爆撃の効果を認む。再度の攻撃は必要ないと見る>>

 

<<了解した、掃討戦の武運を祈る>>

 

 

爆撃を完了させたイギリス空軍はそのまま退避、後退していた陸上部隊が再び前進する。

 

 

<<すげぇよイギリスの自称紳士共、ウラル要塞が完全に石器時代に戻ってやがる>>

 

<<軽口を叩くな、まだ敵は残ってるぞ>>

 

 

とはいえ、軽口を叩けるほどに更地と化してしまった*元*ウラル要塞は、その後幌筵泊地戦車部隊の掃討によって完全に全滅。

 

ユーラシア西部の重要拠点と見られていたウラル要塞の陥落は、各方面に影響を与えることとなる

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

ホワイトハウス

 

 

「大統領閣下、深海棲艦のウラル要塞が陥落した模様です」

 

「何!?、ウラル要塞が陥落しただと!?」

 

「はい、日英連合軍の発表によればウラル要塞は攻略開始から僅か3日で陥落したとの事」

 

「何が日英連合軍だ!、実質的にはホロムシロ単体での戦果だろ!、東洋人如きが、転生者とはいえ我が国より戦果をたたき出すことなどあってはならぬことだぞ!」

 

「しかし閣下、我が国も核兵器の集中運用にによって敵を殲滅することに成功しております」

 

「黙れ!、国民は何よりもわかりやすい指標を好むのだ!、数十、数百数千の深海棲艦を吹き飛ばそうが、深海棲艦の侵略の象徴たるウラル要塞1つ消せずに何になる!」

 

「閣下……」

 

 

転生者達からすれば、大した事では無い(攻略自体の難易度は高いが、その攻略難易度を上げていた大陸棲姫を消し飛ばすことの出来るルーデルの存在が全てをひっくり返した)と思われていたウラル要塞だが、その存在は、特にアメリカやドイツからすれば規格外とも呼べる代物だった。

 

実は、以前アメリカは、太平洋での失態を覆い隠すべく、ウラル要塞に向けて攻撃を行っていた。

 

それ自体は別に大した事では無いのだが、問題は失敗したのだ、しかも盛大に。

 

大量の航空機と、戦車、妖精兵士の投入などを大々的に行ったものの、数万人単位での戦死者を出して失敗。

 

ついでこの失態を何とかして隠蔽しようとした政府の工作が、作戦に参加していた兵士のタレコミによってバレたことにより、支持率は急落。

 

少し前の選挙では、共和党に大敗を喫してしまったのだ。

 

 

「現在の支持率は?」

 

「28%です……」

 

「上がらんのか!、結果は出てるのに!」

 

「そ、それが……、前線の兵士に正体不明の病気が多発しており、帰還した兵士たちが次々に倒れているとのことで、原爆の危険性を提唱する者もちらほら現れており……」

 

「そんなものは戯言だと発表しろ」

 

「しかし!、オッペンハイマー博士からの極秘報告書にはあれは間違いなく原爆からの放射線由来の急性障害だと報告が!」

 

「黙れ!、原爆の存在は戦後世界を牛耳るためにも必要だ!、生産は続ける。被害は無視しろ!」

 

「ドイツからの苦情は……、いかがしますか?」

 

「所詮我々の資金無くして動くことの出来ない者たちだ、無視しろ」

 

 

この世界におけるアメリカ大統領は未だにフランクリン・ルーズベルトであり。彼は黄禍論の熱烈な支持者であった。

 

彼は転生者によって強化され、深海棲艦によって欧米の束縛から逃れつつあるアジア……、と言うより日本だが……、これについて過大な脅威論を唱えており、場合によってはこの重要な世界情勢を差し置いて戦争を仕掛けることを企んでいた。

 

まぁ、そんなことは中野と幌筵泊地の諜報員によって調べられているのである。

 

そして、幌筵泊地の諜報員が調べているということは当然の事ながら幌筵泊地の転生者もこの情報を入手していた。

 

 

 

 

 

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幌筵泊地オンライン転生者会議

 

 

多元が欧州に滞在中であるため、予め構築されたデータリンクシステムを使ってオンラインで会議を行うことになった。

 

 

「これより転生者会議を開始する」

 

<<では、まず提督より欧州の戦況を>>

 

「欧州ではウラル要塞が陥落、残存勢力の掃討を行っている」

 

<<堅牢と言われていましたが、随分あっさり落ちましたね?>>

 

「ルーデルの大陸棲姫への爆撃が全てを終わらせたんだろうな、あれが生き残ってたら不味かった」

 

<<アメリカの資料を見る限り、あれが生産設備と司令部を兼ねていたみたいですからね、いくら潰しても出てくる厄介者らしいですよ>>

 

「全く、深海棲艦も陸の上でも面倒なものを生み出すもんだなぁ、B-2から大型貫通爆弾でも落としてやるべきだったのか?」

 

<<コソボみたいな事例は御免ですよ?>>

 

「あれは何回もやって読まれたからだぞ?」

 

<<まぁ、なんにせよこれで大陸から深海棲艦は一掃できそうですね、アジア側もだいぶ前に片付きましたから……>>

 

「それで?、例の件はどうなった?」

 

<<例の件……、つまるところアメリカ政府による対日戦争計画ですね?>>

 

「そうだ、その件について話したい」

 

<<わかりました。とりあえず対日戦争を計画しているアメリカの方針について分かる範囲で説明させていただきます>>

 

 

ざっくり語るとこんな感じ

 

 

・トンキン湾事件じみた内容を幌筵泊地周辺で引き起こし、関係者の処分と引渡しを申し込む。

 

・無論場所が場所だけに幌筵泊地を引き渡させる腹積もりである。

 

・引き渡された転生者から情報を抜き取り始末。

 

・上記の目標が達成出来なかった場合に備えてゲリラに偽装した米兵を幌筵泊地に上陸させる

 

・技術を奪ったところで戦争をふっかける

 

 

「うーん、雑すぎん??」

 

<<雑な方がやりやすいですからね、複雑な謀略ほど僅かなほころびで命取りになります>>

 

「ま、それもそうだな……」

 

<<我々の対応は?>>

 

「とりあえず例の作戦の準備をしつつ、政府と対応を協議しろ」

 

「例の作戦………

 

 

 

落星作戦ですね?」

 

 

 

 

 






果たして落星作戦とは一体何か、次回明らかになります。


次回もお楽しみに!


間違い、指摘はコメント欄にお願いします。



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