現代技術者の無双伝説 ~技術系提督とその仲間の妖精達が鎮守府に着任しました。これより幌筵泊地は最大強化されます~   作:提督兼指揮官兼トレーナー

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というわけで合同演習が始まります。果たしてどうなる事やら……


第7話合同演習で無双したった(前編)

単冠湾泊地にて

 

「提督、どうして幌筵泊地と艦隊決戦演習何てしようと思ったの?」

 

 

秘書艦である蒼龍の問いに単冠湾泊地の提督は神妙な面持ちで答えた。

 

 

「最近、幌筵泊地の様子がおかしい。」

 

 

「具体的には?」

 

 

「少し前にお前さんたちが南方戦線へ出撃している間に爆撃機編隊が幌筵泊地とウチにやってきたことがあったんだ。その時に迎撃で手一杯で幌筵泊地への援軍は出来ないって答えたんだ。」

 

 

「そしたら?」

 

 

「何とあいつら<手だし無用、我々独力で対処するので、誤射を防ぐため幌筵泊地周辺に近づかないように>ってさ、手だし無用ってのは良いとして問題は<誤射を防ぐため>ってのが引っかかる」

 

 

「どうして?」

 

 

「だってさ、いくら練度が低いとしても深海棲艦のタコヤキなりトリやら甲殻類と紫電を見間違えて撃つってことはねぇだろ。」

 

 

「確かに」

 

 

それにだ、と提督は続ける。

 

 

 

「最近、幌筵泊地について妙な話を聞く。具体的には<哨戒中の機体が雷のような音がするから見回したら遥か上空に鏃のような見た目の飛行機が飛んでいた、無線で呼びかけたら幌筵泊地所属の第1航空団所属えふじゅうごいーぐる(妖精さんは英語が苦手らしいです。)>って答えたんだ、海外機かって思ったんだが、艦娘が運用しているのはバッファローとかワイルドキャットとか地上の動物の名前なんだよ。イーグルってのは鷲のことでそんな名前の機体は存在しないんだ。これもおかしい、パイロットはどこもおかしい様子が無かったから見間違えってわけでも無いし。」

 

 

 

「だとするとあの提督?」

 

 

提督は頷くと

 

 

「あいつが何か隠してるんだろう、そいつを暴くためにも今回の合同演習ってわけだ。」

 

 

 

「で、編成は?」

 

 

「相手が何か秘策を持っている以上、こちらも全力で行かせてもらう。蒼龍、飛龍、霧島、古鷹、五十鈴、島風だ。うちのほぼ最高戦力をぶつける、速度的な問題で変えたやつもいるが、これならほぼ勝てるし、幌筵泊地の艦隊としての実力がわかる。」

 

 

「了解。」

 

 

「そろそろ向こうの提督も来るようだな、迎えに出した連中によれば足の速い双発輸送機で来てるみたいだから滑走路まで見に行くか」

 

 

 

そう言うと提督は立ち上がり、滑走路に向かった

 

 

 

 

 

単冠湾泊地飛行場上空

 

 

一機のティルトローター機が飛んでいる。

 

 

もちろんこんな時代にティルトローター機なんてものは実用化されていないから、幌筵泊地のエンジニアどもの手によって生み出されたものである

 

 

V22オスプレイ

 

 

ヘリと飛行機の長所を併せ持つティルトローター機として生み出された機体は機体の両サイドに大型のターボプロップエンジンを備え、最高速度は優に500キロを超える。

 

 

そんな機体に多元は乗りながら眼下の単冠湾泊地を見ている。

 

 

「やはり、北方戦線の要だけあって設備この時代にしては良さそうだし、何よりデカい。」

 

 

パイロットの妖精にそう言うと、

 

「うちがあんなことやろうとしたら大規模な埋め立て工事になりますからね、所属する艦娘も相当な数がいると思いますよ。」

 

 

と返した。

 

「だろうな、演習でどんな相手が来るかはまだわからんが、うちの艦娘達が頑張ってくれることを祈るとしよう………、そろそろ降りるか。」

 

 

「了解」

 

 

こうして、幌筵泊地第1輸送航空隊所属V22オスプレイはティルトローター機の特色である垂直着陸を行い、単冠湾泊地飛行場に着陸した。

 

 

 

 

一方、その様子を見ていた単冠湾泊地提督は

 

「なんだアレ!、飛行機のくせに垂直に着陸しやがった。」

 

 

と混乱を隠せない様子であった。

 

 

垂直着陸を見た事がないにせよ彼も提督として、オートジャイロなるものがあるということは知っている。

 

 

しかし、そいつは速度は遅い上、燃費も悪く、小型なので人を多く載せることは不可能であった。

 

 

 

だが、目の前の機体はどうか?

 

 

護衛に出した紫電のパイロットが<速い>と評するほどだから500キロは出ているだろう。

 

 

それほどの速度を出しながらしかも垂直着陸をするという有様。

 

 

 

さらにいえば着陸する時にプロペラを回転させて上向きにしていた。

 

 

飛行中にそんなことが出来る仕組みが一体どうなっているのか想像もつかない。

 

 

 

間違いない、あの提督には何か秘密がある。

 

 

絶対に探ってやろうと心に決めた単冠湾泊地提督であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後単冠湾泊地会議室にて

 

 

 

 

多元「では改めて、今回は合同演習を計画して下さりありがとうございます。」

 

多元の言葉で始まった合同演習に向けての会議によって、お互いの出撃する艦やシチュエーションの把握などが行われた。

 

 

その主な内容は次の通り

 

○今回の演習は幌筵泊地に敵空母機動部隊が接近してきたため、幌筵泊地所属艦隊が出撃して迎撃に当たるという設定の元行う。

 

○艦数は6隻以内として、艦種は問わない

 

○基地航空隊の使用はしない

 

 

となった。

 

 

 

さらに、互いの艦隊編成については

 

単冠湾泊地側

旗艦

蒼龍(空母)改二相当

主力艦

飛龍(空母)改二相当

護衛艦

霧島(戦艦)*改二相当

古鷹(重巡)*同上

五十鈴(軽巡)*同上

島風(駆逐艦)*改相当

 

 

 

幌筵泊地側

旗艦

鳳翔(軽空母)

護衛艦

初雪

深雪

睦月

弥生

(全て駆逐艦)

 

 

 

となった。

 

 

 

あとは、演習開始まで作戦タイムということで双方提督を交えた作戦会議が行われた。

(ちなみに多元は一旦帰った)

 

 

 

単冠湾サイド

 

 

「ここまでの戦力を投入してまだ不安があるのですか?」

 

金剛型きっての頭脳派である霧島の質問に蒼龍を除く他の全て演習参加艦が同調する。

 

 

「あぁ、先日あった空襲時に受けた損害を向こうの提督に確認してみたんだ、すると何てこたえたとおもう?、<我々は迎撃戦闘機も含め一切損害はありませんでした>と答えたんだ。飛龍、お前の持つ烈風でそれができるか?」

 

 

「いやぁ、いくら練度が高くてもそれは無理、多分一航戦でも厳しいんじゃないかな。」

 

 

「そうだ、もし相手が性能のいい高射砲を持っていたとしても何かがおかしい。以前、別の提督がいた頃に演習をした時は基地航空隊まで引っ張り出してもこっちに轟沈艦が出なかったことを考えたら間違いなく戦力が強化されている。」

 

 

惜しい、単冠湾泊地提督あなたの演習相手は戦力が強化どころではなく、もはや異次元のレベルに達している。

 

 

「だからこそ、うちで最も練度が高く、高速機動部隊としての運用が可能な君たちを頼んだというわけだよ、泊地最高レベルの君たちに幌筵泊地について探って欲しい。頼む」

 

 

「わかりました。私達も全力で戦います。」

 

 

それを聞いた提督は安心したところで

 

 

「作戦はこうだ、まず、蒼龍飛龍の2人は索敵機を発進させ、敵を探し出す。見つけたところで航空隊を発進させ、攻撃を行う。目標は空母だ、駆逐艦は狙えたらでいい。」

 

 

「わかりました。」

 

 

「敵の航空戦力を完全に削いだところで砲撃戦を行う、空母は後方に待機し航空隊を出して味方を援護しろ、これで勝てる。」

 

 

 

 

最早一航戦レベルに警戒した単冠湾泊地提督、果たして勝負の行方は如何に

 

 

 

 

 

 

一方幌筵サイド

 

「みんな新しい艤装には慣れた?」

 

多元の問いに睦月が答える。

「はい、バッチリです。如月ちゃんとも毎日訓練して完璧に仕上げました。」

 

「よろしい、鳳翔さん、それに航空隊の諸君、準備はいいかね」

 

 

「「「もちろん(です)」」」

 

 

さすがは世界初の空母とその搭乗員、魔改造されても見事に適応しきっている。

 

 

 

では、作戦を話そう。と言い、多元は作戦を話し始めた。

 

 

 

「作戦はこうだ、まず鳳翔航空隊は全機対空兵装で待機し、一部機体のみ艦隊直掩任務を行う。もちろん、シーキングは哨戒任務を行う。」

 

 

「了解、敵索敵機が来たらどうする。」

 

 

鳳翔航空隊妖精の質問に多元はこう答える。

 

 

 

「一旦発見させておく。」

 

 

 

「えっ?」

 

 

多元の思いもよらぬ発言に全員が驚く

 

 

当然だ、落とせるはずの敵機をわざと見逃して発見させるのだから。

 

 

 

「いいか、俺の目論見はこうだ………」

 

彼は自らねった作戦案を全員に話した。

 

 

 

 

 

 

 

そして迎えた合同演習。

 

 

 

 

 

単冠湾泊地所属艦隊旗艦蒼龍

 

 

 

「偵察機発艦始め!」

 

 

 

エンジンを唸らせ、二式艦上偵察機が発艦する。

 

 

 

 

幌筵泊地所属艦隊旗艦鳳翔

 

 

 

 

「早期警戒機、上空援護機発艦!」

 

 

ローターを高速回転させ、早期警戒ヘリコプターが発艦する。

 

 

 

「雷光1番機、発艦!」

 

 

鳳翔戦闘機航空隊「雷光隊」のF35Bが搭載するF135-PW-100ターボファンエンジンを唸らせ発艦する。

 

 

 

 

 

 

遂に、北方の海で一大演習が行われた。

 

 

 

この演習が艦娘に、人類に、世界にどんな影響を与えるのか、それはまだ誰も知らない。

 

 

 




後編に続きます。
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