Wizard Wars -現代魔術譚-   作:空色悠

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用語解説 ※随時更新

《戦闘術》

『魔術』

人間の体内に宿るエネルギー『魔力』を用いて『術式』を組む事で、人智を超えた現象を引き起こす技術の総称。脳内演算図式(アウトライン・イメージ)に沿って魔力を組み立てる『構築』と、それを術式として起動し放出する『展開』の二段階の手順によって発動する。

 

『魔力知覚』

常人には不可視のエネルギーである『魔力』を認識する、五感に続く第六の知覚能力。これが発現した人間は、魔術師としての素質を有する者と見做される。

 

汎用魔術(ジェネラルマジック)

先人達によって理論体系(メソッド)化された事で、発動方法が確立された魔術。従来の魔術の発動に必要とされていた、複雑な儀式などが簡略化されている。『強化術式(ブーストフォーミュラ)』と『形成術式(モールドフォーミュラ)』の二種類が存在し、訓練を行えば万人が使用可能。『属性性質』を付与する事も出来る。

 

強化術式(ブーストフォーミュラ)

身体や道具に魔力を纏わせる事で、強度や性能を上昇させる術式。以下一覧。

(アームズ)』身体の部位や武器に魔力を纏わせ、強度を上昇させる。

(ストライク)』拳や脚などに魔力を纏わせる事で、打撃威力を上昇させる。

(ソニック)』脚などの筋肉組織を魔力で強化し、敏捷性や移動速度を上昇させる。

(ヒール)』対象の体力を自然治癒力へと変換し、傷を修復する。別名『回復術式』。

術式付与(エンチャント)』他者へと強化術式を施す技術。術式効果を遠隔伝達させる必要があり、極めて習得難度が高い。

術式付加(エンチャント)』武装を始めとした、物体への魔術的効果の付加。

『形態変化』全身に鎧のように魔力を纏う事で、基礎戦闘力の上昇効果や様々な追加能力を得る。高度な技術であり使用者は限られる。

 

形成術式(モールドフォーミュラ)

魔力を体外に放出し固化する事で、様々な形状の物体を型作る術式。以下一覧。

(ブラスト)』弾丸を形成し撃ち放つ。

(シールド)』防壁を形成する。

(バインド)』拘束など様々な用途を持った帯を形成する。

(セイバー)』刀刃を形成する。

(イリューズ)』半実体を伴った幻像を形成する。通称『幻術』。

 

特殊魔術(アビリティマジック)

汎用魔術よりも多様な現象を引き起こす魔術。習得には適性や固有体質なども関係しており、誰でも扱える汎用魔術とは異なり使用できる人間は限られている。以下一覧(随時追加)。

反射(リフレクト)術式(フォーミュラ)

物理攻撃・魔力攻撃を反射する障壁を形成する。使用者:蛇島司。

隠密(ステルス)術式(フォーミュラ)

自身の姿を透明化する。使用者:更科凪。

 

『属性性質』

人体に宿る魔力に先天的に備わっている性質。火・水・風・土・雷・氷・光・闇といった自然物質などを模した八種類があり、これらのいずれの性質も備わっていない場合は『無属性』となる。

 

『退魔一刀流』

魔力を一切持たない御剣伊織が魔術師と戦う為、桐谷恭夜との修行の中で編み出した剣術。伊織の超人的な身体能力と反射神経、そして技術によって、『術式を構築する魔力の物質的結合の切断』、つまり魔術を斬る事を実現した。

 

『藤堂流』

剣術と魔術を融合させた戦闘術『魔術剣』の一大流派。古くからの歴史を誇る名門であり、現代に於いても数多くの高名な剣士を輩出している。

 

《地域》

『魔術都市・東京』

東京の『裏側』の次元に、魔力によって構成された異空間都市。周囲には結界が張り巡らされており、そこへ移動する為には都内各地に設置された転送門(ポータルゲート)を潜る必要がある。日本の魔術的主要施設が集中しており、魔術そのものと同様に都市の存在は一般社会には伏せられている。魔術を操れる人間の多くはここで暮らしているが、『表』の世界で生きている魔術師も一定数存在する。

 

《組織》

『東帝魔術学園』

東日本に於ける、魔術師養成機関としての機能を有した高等学校。魔術師協会日本支部が運営しており、国内中の魔術師としての素質を持った少年少女をスカウトし育成している。

 

『魔術師協会』

世界各国の魔術師による国際互助組織。魔術師資格(ウィザード・ライセンス)を発行している。国連と協定を結んでおり、世界中に支部が存在する。イェルサレムに本部が設置されているイスラエルと国連安保理の五ヵ国、そして日本を加えた七ヵ国は、『七大支部』として国際社会でも一際強い影響力を密かに有している。

 

魔術管理局(MAGIC CONTROL AGENCY)

魔術師協会日本支部の内局として存在する魔術警察機関。略称MCA。魔術都市内の治安維持を担っており、また日本国内全域に於ける魔術犯罪及びテロの捜査や取締を行なっている。

 

『刻印結社』

世界各地でテロを扇動しているとされる、国際的な犯罪組織。目的や規模など情報のほぼ全てが謎に包まれた実態不明の魔術結社だが、世界で危険視されている数多くの国際テロリストが属している事が確認されている。『番号刻印(ナンバーズ)』と呼ばれる、強大な力を有した数名の最高幹部が存在する。

 

『皇重工』

日本最大の魔術軍事企業。『セイバーズ・カンパニー』、『S(スプリーム)・エンタープライズ』、『RH(ロックハート)インダストリー』と並び世界四大軍需企業の一角に数えられている。CEOは皇嵐士。

 

《家系》

『魔術旧家』

優秀な魔術師を多く輩出している、若しくは魔術界の発展に大きく貢献した家系・血脈。魔術社会に於ける特権階級であり、多大な権力と影響力を持つ。

 

『神宮寺家』

影から日本を支配し続けて来た、最古の魔術旧家。神道や陰陽道と言った日本古来の魔術的ルーツを持ち、一族の人間の多くが膨大な魔力と属性性質を有する。現代の魔術社会に於いても、多くの名家を傘下として従えており絶大な影響力を誇る。京都に存在する神宮寺宗家は保守的な派閥を形成しており、王我を長とする革新派筆頭の魔術師協会日本支部とは対立している。

 

《道具》

『魔術工学』

機械工学に魔力のエネルギー理論を組み込んだニューテクノロジー。極めて高度な技術であり、大部分は魔術都市内でのみ運用されている。

 

『魔術武装』

魔力を動力源とする機械武装及び近代兵器の総称。魔力を弾丸へと変換する銃器や刃を形成する武器など、様々な種類が存在する。

 

《その他》

『秘匿原則』

魔術師協会によって制定された国際魔術法の一つ。これによって、特例許可が降りた場合を除き一般社会での魔術使用は固く禁じられている。

 


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