共にいつの日か魔王を倒そうと誓い合った二人の物語
白い剣士が剣を構えて腰を落とす。
「必殺居合い斬り」
目の前の黒い剣士の胴体を通過した斬撃は、その鋭さから黒い剣士の体を上下に分ける!
「バカめそれは残像だ!」
「なんだと?!」
「遅い!死ね!」
白い剣士は背後から聞こえた声に驚きながら振り替える、目の前には黒い剣士が上段に剣を構えていた。
白い剣士が振り返ると同時に黒い剣士は手にした剣を降り下ろす。
凄まじい速度で振り下ろされた剣により、縦に真っ二つにされた白い剣士が左右に分かれる!
「バカめそれは残像だ!」
「なにぃ?!」
「甘いぞ!死ねぇ!」
再び黒い剣士が背後からの声に振り替えると、それと同時に白い剣士は構えを完了していた!
そのまま黒い剣士が自分を認識すると同時に、白い剣士が必殺技を放つ!
「奥義三日月斬!」
一振りで三日月の形をした斬撃が飛び!
それが黒い剣士の体に当たる!
胸を抉られる様に斬撃がぶつかり、黒い剣士は後ろへ吹っ飛ぶ!
「バカめそれは残像だ!」
「なんだと?!」
再度目の前の黒い剣士が霧のように消える!
そして、再び振り返った白い剣士は目の前に迫る剣先に反応できず、吸い込まれるように白い剣士の喉に黒い剣士の剣が突き刺さる!
「バカめそれは残像だ!」
「なにぃ?!」
三度背後から聞こえた声に黒い剣士が振り替えると、白い剣士は空中で回転をしながら技名を叫んでいた!
「秘剣旋風斬!」
まさしく真空の剣裁き!
目に見える斬攻の竜巻が黒い剣士を襲う!
「バカめそれは残像だ!」
再び背後から聞こえた声に振り返る白い剣士。
それを攻撃する黒い剣士。
更に白い剣士、更に黒い剣士…
二人は互いを繰り返し攻撃し、背後に回り込みを繰り返していく…
徐々に二人の立ち位置は後ろへ後ろへ変わっていき…
「ぬっ?!…しまった逃げられた?!」
ここは魔王の城の魔王の部屋。
魔王の圧倒的な力を目の当たりにした白と黒の剣士は互いをライバルだと言い、魔王には勝てないが自分達の決着だけはつけさせてくれと懇願し、それを認めた魔王の目の前で繰り広げされた。
そして、それに見入った魔物達は気付かなかったのだ。
互いが互いの背後に回り続け、徐々に魔王から離れ、いきなり二人して走り出したのに戦いが続いていると誰もが考え、逃げる二人を見送ってしまったのだ。
「おのれ人間め!」
こうして白と黒の剣士はそのまま逃げ切り、転職のお店『ダーマワーク』に行って剣士から商人に転職し定年後も年金で暮らし続けたそうな…
めでたしめでたし…
お読みいただき感謝!
圧倒的手抜き!(笑)