アイカツスターズ!〜きらめく流星〜   作:reira

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ゲームセンターのアイカツプラネット機にドハマリしたので初投稿です。


二人はなかよし? Aパート

「ステラ、おはようございますわ」

「あこ、おはよう」

 

 新入生ステージの翌日。私は寮の自室でS4の番組を見ていた。その名も、S4プレゼンツ《キラキラするのがお仕事です》この番組は四ツ星学園ニュースも兼ねており、よく他の学生も目にしているものだが、あの新入生ステージの結果がここで告知されるらしい。

 

『S4で1番注目のアイドルは〜この子だゾ!』

『虹野ゆめちゃん。キラキラ輝いてたぞ!』

 

 ……こうなるだろうという気はしていた。しかし、本物がいるなんて思いもしなかったなぁ。 

 

「まったく、あんなステージをするなんて。あの子、侮れませんわね」

「…………」

 

 ゆめのステージが再生されるも、私はそれを見て違和感を覚えるばかりだった。直前、ゆめを押しのけたとき腹筋に触れた。あの腹筋量でこの発声は流石に無理がありすぎる。

 おそらく、虹野ゆめという子はまだアイドルレッスンをうけていないように思う。それでもここまできれいにステップが踏めるものだろうか。

 ……これが力の本物ということか。

 

『そして、もうひとり注目のアイドルがいる』

『綺羅星ステラちゃん。まさか、ステージを夜にしちゃうなんて』

『ゆずもびっくりしちゃったゾ!』

『星も、ステラちゃんもキラキラ輝いていて、とても綺麗なステージだった』

 

「え、私?」

「ステラ、やるじゃないですの! 私も、負けていられませんわね!」

 

 驚くばかりだった。なぜ、偽物の私まで……いや、それでもいいステージができているということ。本物に近づいている証明でもあるのか。

 

「それじゃあまた。アイカツ、頑張ろう」

「言われなくても頑張ってますわ!」

 

 やる気もあるようで何より。

 

「それに、今日から組活動の始まりですわ!」

「……組活動?」

「あら、説明ありませんでしたの?」

 

 コクリと頷く。もしかしたら後で先生の説明があるかもしれない。

 

「それなら、今日先生が教えてくださるはずですわ。それで、その……ステラさえ良ければ、一緒に行きませんこと? もちろん先約があるなら別に」

 

 ガバっと起き上がった私は勢いよくあこちゃんの手を取る。

 

「ほんと!? やったー! あこちゃん、一緒に行こう!」

「__えぇ、仕方ありませんわね! 一緒に行って差し上げますわ!」

 

 仕方がない、といいつつ嬉しそうにしているあこちゃんとともに午後から組活動をすることになったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「皆さん、本日から組活動が始まりますよ〜」

 

 クラスの席に座ると、早速カリン先生から案内があった。午前中はレッスン。そして午後から各組の見学を自由に行えるようだ。

 

「今日は室内で、玉五郎先生のウォーキングのレッスンです。皆さん、今日もレッスン頑張ってくださいね」

 

 ……なんだろう、嫌な予感が。

 

 

 

 

* * *

 

 

 

 

「こらそこ! 軸がブレブレよ! 見ていてだらしないわ、もっと美しく!」

 

「「「はい!!!」」」

 

 ジャージに着替えたあと、見た目の美しさ重視のウォーキングレッスン。私はなりふり構わない筋トレ勢だったためか、なかなかコツがつかめない……夜空先輩の真似がいいかな? いや、あれは多くのことを学んでからできる、技術の集大成。コツもわかってないのに真似できるものではない。

 

「次……小春! 歩いて魅せなさい!」

 

「は、はい! こうして……こ、こう?」

 

「小春。あなた、なかなか筋がいいじゃないの!」

 

 っ、かなりいい例があった! 今のがいい感じであれば、魅せ方を考えて……! 

 

「ここをこうして……ふふっ」

 

「むむっ、ステラちゃんかしら。かなりいいわよ! 魅せ方というものをわかってるわね」

 

「ありがとうございます。でも、小春のおかげです。何がいい例かわからなかったので……参考にしました」

 

「えぇ!? い、いや私なんてそんな……参考にするものじゃ……ほら、参考にするなら向こうでウォーキングしてるあの子が……」

 

 小春は顔を真っ赤にして否定する。あの子……ベージュの長い髪の子がとても上出来なウォーキングをしている。ふむ、たしかに一理あるが……あの子は……

 

「小春、あの子のウォーキングはさっき教えられたウォーキングの基礎だけじゃない。他の基礎や自分独自のやり方も抑えた一つの完成形で、基礎がまだできてない私たちが真似るものじゃない」

 

「ふぇっ、そうなんだ……私は参考にしたよ。あの子全然軸がぶれないから……」

 

「あぁ、なるほどな。たしかに、一部分を切り取って参考にするなら……いや、難しいよそれ!」

 

「そうかな?」

 

 コテン、と首を傾げる小春。

 人はなにかを参考にするとすべてを真似ようと無意識にしてしまうものだ。だから、こういったスキルは日常的に一部を真似て実演する機会でもないとできない芸当だ。

 小春__恐ろしい子__! 

 

「自身よりできる仲間の真似をして、身につける。仲間との友情……美しいじゃないの。でも、真似をしすぎて自分らしさを失わないようにしなさい」

 

「「「はい!!」」」

 

「さてと、カリン先生から宣伝程度なら大丈夫と伺ってるわ。というわけで」

 

「……っ!?」

 

 玉五郎先生がウォーキングを始める。

 それだけ、ではあるのだが……周囲の圧が、雰囲気が玉五郎先生に集まっている。自然と、目で追ってしまう。その軸がしっかりとした歩み。さすが先生というべきだろう。私や小春はもちろん、ベージュの長い髪のウォーキングが上手な子すらも遥かに凌駕していた。

 

「私が担当する月の美組は、美しさを追求しているわ。美しいアイドルを目指すならば、是非いらっしゃい」

 

 最後にしっかり宣伝して帰っていった。

 

 

 

 

 

* * *

 

 

 

 

 レッスン終了後のこと。

 

「それじゃあ、組活動だし先約もあるから私、行って来るね」

「あ、待って!」

「……何?」

 

 別れようとしたら小春に呼び止められた。まぁ、大方予想はできている。

 

「もしかして、ゆめのこと?」

「うん、あこちゃんもステラちゃんも、どうして怒ってるのかなって。お話し聞きたくて……ゆめちゃんも理由わからなかったみたい」

「そう。なら、話す」

 

 別に隠すことじゃない。

 ゆめが、M4の『すばるきゅん』に助けられたこと。その時『すばるきゅん』が捻挫したこと。たまたま見ていて私が応急処置をしたこと。ゆめが何も知らず、お礼も言わずに去っていったこと。そして、私とあこちゃんが『M4』のファンであること。

 全て説明をした。

 

「そっか……ファンとして、それは怒っちゃうよね」

「ん。実際『すばるきゅん』はその怪我で昨日の朝、ラジオの仕事を休んでいる」

「ええっ、そうなの!? そうなんだ……」

 

 話を一通り終えた小春は、ぼんやりとなにか考えているようだった。

 

「そっか、もうアイドルとしてお仕事するんだから社会人なんだ……」

「ん、体調管理も仕事のうち。そして、人を怪我させたなら最低限謝罪をするのも」

「仕事のうち、だね」

「ん」

 

 話を聞いて、一通り納得はしたようだ。小春は納得したように立ち上がる。

 

「実際、出られなくなった『すばるきゅん』に変わって急遽望が出ていた。台本もかきかえただろうね」

「捻挫1つでそこまで動くんだね」

「ん、それがアイドル。色んな人のおかげで、ステージができる」

 

 小春も用事があるみたい。聞きたいことは聞けたから、と別れることになった。

 

 

 

 

* * *

 

 

 

「ひめ先輩、紅茶をどうぞ」

「あら? ありがとう。お上手ね」

「紅茶は趣味なんです」

 

 S4のひめ先輩の隣に座り、私はひめ先輩と歓談していた。

 

「んっ……あら、美味しい。紅茶の淹れ方もとても良かったわ」

「ありがとうございます。あの、ひめ先輩が紅茶を飲むところスケッチとっても構いませんか? 好きに飲んでくださっても大丈夫なので」

「ふふ、被写体には慣れてるわ。大丈夫よ」

 

 許可を頂いた私は、ひめ先輩が紅茶を優雅に飲む姿を描き出す。おお、思ったより絵になるなぁ。ついでに横からの構図を__

 

 私は、絵を書くのに夢中で後ろから忍び寄る影に気がつけなかった。

 

「__ふしゃあああああ!!!」ペチーン

「プキャア!」

 

 背後に立つあこちゃんの強烈なハリセンスマッシュによって頭をしばかれた私は悶る。普通に痛い……

 

「あんた、歌組に来てそうそうなにレッスンに混じってますの!? しかも、あのひめ先輩にいきなり話しかけるとか、どういう思考回路ですの!?」

「いやぁ、デザインの参考になるかなぁって」

「いくらデザインの参考でもそんな行動する人はいませんわ!」ペチーン

「あう!?」

 

 ニ発目が頭のたんこぶにしっかり決まる。たんこぶが二段に膨らみ雪だるまのような形に……ちょっと頭くらくらしてきた……

 

「ええと、研究生の早乙女あこちゃんよね。大丈夫よ。組活動では組のトレーニングの参加が許可されているわ」

「あ……」

 

 おのれあこちゃん。忘れてたな? 

 

「も、申し訳ございませんわ……あれ? でもトレーニング……? 始まってるんですの?」

「あこちゃん……よく見なよ〜」

「え?」

 

 周りでは、私やひめ先輩と同じように優雅にお茶をしていた人たちが、バタリバタリ……と、次々と倒れていく。そして、残ったのはひめ先輩と私だけだった。

 

「こ、これは……!?」

 

「これぞ白鳥が編み出したトレーニング。通称『ひめトレ』一見華やかに見えて、裏に壮絶な苦痛と努力がある。これぞ、ディスイズ花の歌組!!」

 

 突如現れたアンナ先生の解説に多くの人が驚愕に包まれているさなか。私とひめ先輩は……

 

「ふふっ、楽しかったわ。ステラちゃん」

 

「こちらこそ、楽しかったです」

 

 そんな、気の抜けるようなやり取りをしていた。

 そんな私をみて、あこちゃんはため息をつくのだった。

 

 

 

 

* * *

 

 

 

 

「騒ぎになるようなことはしないこと! いいですわね!」

「はーい」

 

 トラブルメイカーとも言われる私に釘を刺すあこちゃん。

 そんなやり取りをして、たんこぶをそのままに。私とあこちゃんは劇組へと足を踏み入れる。

 

 劇組へはいると、いわゆる泣き真似をしていて

 

「「「「えーん」」」」

 

 ……えっと、うん。これは

 

「「大根かな? (ですわね)」」

 

 珍しく意見があこちゃんとあう。

 流石に泣き真似とわかりやすいレベルは……

 

「えっと、まず何故泣いているか。かなぁ。自由形式?」

「理由なんて、ミカンであればいいのよ。大根でもバナナでもなければね」

「にゃにゃっ!? や、八千草先生……いつの間に」

 

 いつの間にか八千草先生が隣にいた。

 

「あこちゃんやってみたら?」

「え? わたくしが?」

「あこちゃん上手だしさ。いいと思うよ」

 

 私があこちゃんを背中から押すと、八千草先生がカウントを始める。やらざるを得ない状況だ。

 

「え? え?」

「ほら、すぐ始まるわよ。3.2.1……」

「ああもう!」

 

 罠にはめられたあこちゃんは、怒っている素振りを見せながらも泣くという芸当をこなしていた。

 

(……あれって)

 

 怒りながら泣く。そのあこちゃんの姿に私は覚えがある。

 

 

 

 __ごめんね、あこちゃん。私のせいで……

 

 __何を腑抜けたことを言ってるんですの! あなたが人一倍頑張ってたことはワタクシが一番知っていますわ! 一番先にすることは謝ることですの! 違いますわ! 

 

 __! ありがとう、あこちゃん

 

 

 

 

 気がつけば、あこちゃんの演技が終わっていて私は拍手をしていた。

 

「うん、ミカンの皮を向いたらいよかんだった。って感じ? むしろ、演技を見ていたステラちゃんがミカン……?」

「……え? あ、いやこれは」

 

 気がつけば、自分が泣いていた。おかしいなぁ……

 

「演技じゃない。でしょ?」

 

 察した様子の八千草先生にコクリと頷く。演技という意味ではあこちゃんのほうがすごい。

 

「ふふ。あの子には光るものがあると思うわ」

「…………」

 

 黙ってみていると、88888と拍手をして来る人がいた。

 あこちゃんはその人を驚いたように見ていた。

 

「いや、実にいい演技だ。

 劇組が大根やバナナと揶揄される中、八千草先生にいよかんとまで言わせたのは君が初めてだ、早乙女あこ」

「つ、ツバサ先輩!?」

 

 そう、鳥の劇組のS4。如月ツバサ先輩だ。

 

「良ければ、もっと時間をかけて組活動しないか? 君は、細かいところを直していけばより良い演技ができるようになる」

「でも……」

 

 あこちゃんはこちらをチラチラみている。いやいや……

 

「大丈夫だよ、あこちゃん。私はまだ決まってないから、ほかを見て回る。頑張って」

「えぇ、決められるといいですわね」

「うん!」

 

 そうして、あこちゃんを残して劇組を去ったのだった。

 

 

 

* * *

 

 

 

「とはいえ、美し組は……私となにか違うんだよなぁ」

 

 玉五郎先生の宣伝をみた。私の目指すものと美し組の進み方はどこかかけ離れてるような気がしていた。

 単に、私はアイカツを楽しみたいのだ。

 

「あとは、風の舞組……?」

 

 舞組へと足をすすめていく、その途中のことだった。

 

「ニャーン」

「ゴロゴロ」

 

「…………」

 

 猫と戯れるゆず先輩を見つけた。しかし、様子が少しおかしいような気がする。私は手荷物を置いて、警戒を解くために姿勢を低くとって猫の様子を遠目に伺ってみようとしたとき、木の上から鳴き声がした。

 手荷物を纏めて置こうとした木の上だ。すぐ上を見ると、木の上から降りられなくなった仔猫の姿を見つけた。

 

「よしっ。アイ、カ〜ツ!!」

 

 木の上に器用に登って、仔猫を救出してそのまま飛び降りる。着地のときはそのまま仔猫に怪我がないように地面を勢いよく転がるようにして受け身を取った。

 

 仔猫は、さっきゆず先輩と一緒にいた親猫の元に去っていったようだ。

 ……と思ったら、親猫とゆず先輩ともに帰ってきた。

 

「にゃ〜お」

 

 そして、親猫が鳴いたあと帰っていった。

 

「お礼、だったのかな? __わっぷ!?」

 

「ステラちゃんだよね! 新入生の! すごいすごい、すごかったゾ!」

 

 まってまっていきなり抱きつき柔らかいやえっと!? 

 突然のゆず先輩の行動に思考がバグり始めた私を置いてゆず先輩は続ける。

 

「ステージもすっごいし、いま猫を助けたのもお見事だったゾ! そうだ、組活動も始まったし是非見に来てよ!」

 

「え、あ、あの」

 

 思考のまとまらない私をよそに、二人ほどやってきた。風の舞組の幹部だ。

 

「ゆず先輩いました!」

「もう組活動始まってますよ!」

 

「おっと、そうだったゾ。それじゃあ、一緒にいこ?」

「え、えぇ」

 

 元々行くつもりだったから問題はないのだけど……なんか幹部の人にすら珍しいもの見る視線を感じる……いや、ゆず先輩に引っ張られて行くことになるなんて予想もしてなかったけど! 

 わたしは、ゆず先輩に引っ張られるままに風の舞組へと行くのだった。

 

 

 

 そんなこんながあって風の舞組に来た。

 来たのはいいが……

 

「いいぞ! 猫になるんだ! 心にマタタビを燃やせ!!」

 

 相変わらず暑苦しい。というか、何故に猫……? 

 

「にゃー!」

 

 ゆず先輩率いる風の舞組の皆さん。もとい、猫達はみんなで舞い踊ってしっかりポーズをきめた。

 まてよ……このミュージカルどこかで……あ。

 

「キャッツ座の怪人……?」

「あ、あそこにポスターがあるよ」

 

 見てみると、舞組でキャッツ座の怪人の公演をする案内があった。

 

「みんなも一緒に踊ろう!」

「なに、みんなもできる! 新人でも、ベテランでも関係ない! ダンスに必要なものは暑いアイカツ魂だ!」

 

 ……うん、いいクラスなんだけど。暑苦しいのだけなんとかならないかなぁ。

 

 

 


 

 

 

 組活動を終えた私は、クラスルームに戻って少しリラックスしています。S4と同じ訓練ができるとは……

 

「ふぅ、組活動面白かったなぁ」

 

「私も楽しかったよ。えへへ、夜空先輩に褒められちゃった」

 

「おー、小春すごい」

 

 と、のんきに話してる私と小春のもとにくじ引きを持ったクラス委員長がやってくる。

 

「もうすぐある、新入生歓迎ステージのペアを決めます。その、新入生はペアのステージで何かしら披露するみたいで……」

 

「なるほど? 了解、私は……9だ」

 

「9なら……あの子とペアですね」

 

 どの子だよ! とツッコミながら、委員長が指を指している方向をみる。そこでは、今朝のレッスンでものすごく綺麗なウォーキングを決めていたベージュの髪の長い子が9と書かれた紙を見せてきたのだった。




クラス委員長

 茶髪でおとなしい女の子。
 何故かだれも名前を覚えておらず、カリン先生ですら委員長と呼んでいる。影が薄く、ステージを組んでいても忘れられることがあるほど。
 新入生ステージでは、カリン先生に認識されず名前が呼ばれることがなく。自分から言いに行ってようやくステージが成立した。カリン先生が自分の仕事でミスを起こすことがとてもめずらしいことから、一部の学生や先生から注目されている。が、その姿を探すことが至難の業になっている。
 何か目的があって学園でアイカツをしているようだが……?
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