デート・ア・ライブ 魔法と鋼を使いし者   作:猫舌

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第14話 《新たな出会い!雨の少女》

刹那サイド

 

 

転生者二人と和解してから早数週間が経過した。その間は特に何も無く変わった事と言えば十香と鳶一さんの中が段々悪化している事だ。まあお互いに敵同士だから警戒するのも分かるけどもう十香は普通の少女なのだから鳶一さんも普通に接して欲しい。・・・誰かを殺された恨みが早々消えない事は分かっているけど・・・。そんな事を考えながら僕は帰路についていた。今日も今日とて十香と鳶一さんが喧嘩をした。内容は女子が調理実習で作ったクッキーであった。思い出すと疲れるのでもう忘れる事にする。

 

 

「・・・ハア」

 

『おい刹那、大丈夫か?今日はもう家に帰って寝とけ。飯の事は俺がセシアに連絡しとくぜ』

 

「ありがとロック・・・」

 

 

ロックの優しさに涙目になりながら歩いていると大粒の雨が降り始めた。僕はズボンのベルトに取り付けたポーチから折りたたみ傘を出して開く。こういう時本当に便利だよね。そう思いながら歩いて曲がり角を曲がると其処には傘を持たずに歩いている少女が居た。身長は琴里と同じ位だろうか?何よりも気になったのは少女の左手に装着されているパペットだ。そんな特徴的な少女は人気のない道で一人、ぴょんぴょんと楽しそうに遊んでいる。だが次の瞬間、

 

 

-----ずるべったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんッ!

 

 

「あ・・・」

 

 

顔と腹を盛大に打ち付けて少女は見事にコケた。僕は少女に慌てて駆け寄り、少女を仰向けにする。

 

 

「ねえ君、大丈夫?痛い所は無い?」

 

 

そう言うと僕を視界に捉えた少女はしゅばっと僕から離れる。想像以上に警戒されている様だ。

 

 

『おい嬢ちゃん。せっかく人が助けてやったのにそれはねえだろ』

 

 

端末からロックの声が聞こえる。何処からともなく聞こえた声に少女は更にビクッとなった。

 

 

「ロック、僕は気にしてないから相手を警戒させる事言わないの。でもありがとうね」

 

『お前が良いんなら良いけどよ・・・。悪かったな嬢ちゃん』

 

 

そう言ってロックは少女に謝罪をする。すると少女は首をこくこくと縦に振った。それに合わせて僕は立ち上がり少女に話しかけようとすると、

 

 

「・・・!こ、ない、で・・・・・・ください・・・っ」

 

「え?」

 

 

少女は怯えた様子で言った。更に少女は続ける。

 

 

「いたく・・・しないで・・・ください・・・」

 

 

少女は小動物の様に震え始める。どうしよう・・・そう思っていると僕は視界の端に少女が先程まで付けていたパペットが落ちているのを発見した。取り敢えず其れを拾い、少女の前に「はい」と差し出した。少女は取りたいが僕に近づく事に警戒して中々取れないでいる。なので僕はポーチから厚めのタオルを取り出して地面に置き、その上にパペットを乗せて更に傘を置いて濡れない様にした。それから僕は少し距離を取ると少女はすかさずパペットを手に取って嵌めて再び距離を取る。僕は「信用されてないなあ・・・」と心に思いながらタオルを回収して傘を近くの塀に立てかけた。

 

 

「じゃあ僕はこれで失礼するよ。怖がらせてごめんね。あと風邪ひくと良くないからこの傘を使って。いらなかったら捨てて良いから。それじゃ!」

 

 

これ以上少女を怯えさせない様に僕は来た道を引き返して人気のない場所で転移魔法を使って帰宅した。いきなり怖がらせちゃってあの子には悪い事したなあ・・・。

 

 

刹那サイド終了

 

 

三人称サイド

 

 

刹那がささっと退散した曲がり角で先程の少女の左手のパペットから声がした。

 

 

『いや〜、あのお姉さんいい人だったね〜《四糸乃》』

 

「う、うん。・・・傘まで・・・」

 

 

そう言ってパペットの言葉に少女《四糸乃》は答えながら刹那の置いていった傘をさす。握っていた手持ちの部分には雨の寒さには丁度良い位の刹那の手の温度が残っていた。

 

 

「・・・あったかい」

 

『そっか〜、よかったね〜四糸乃。笑顔になってくれて《よしのん》も嬉しいよ』

 

 

そう言ってパペット《よしのん》は手をパッパッと動かして喜びを表現していた。其れを見て四糸乃も嬉しそうな表情を浮かべる。

 

 

「・・・でも・・・返さなきゃ・・・」

 

『そうだね〜。ま、そのうち会えるさ!』

 

「・・・うん・・・」

 

 

そう言って少女とパペットの姿は一瞬にして消え去り、其処には雨音だけが残された・・・。

 

 

三人称サイド終了

 

 

刹那サイド

 

 

帰宅するとリビングの方からテレビの音が聞こえて来る。どうやら琴里は既に帰ってきている様だった。僕は早足で風呂場に向かう。取り敢えずシャワーを浴びたい。さっきからくしゃみも止まらないのだ。そう思いながら風呂場のドアを開けると・・・

 

 

「にゅ?あ、刹n

 

 

ガラッ

 

 

僕は全力で戸を閉めた。お、落ち着け、落ち着くんだ五河刹那。今居たのは誰だ?はい、ステラですね分かります。・・・すいません、現実逃避してました。悪い事したなあ・・・取り敢えず部屋に行って制服を乾かしておこう。そう思いながら僕が部屋に行こうとすると風呂場の戸が開いて僕は引きずり込まれた。どうやらステラに引っ張られた様で引きずり込まれた僕はステラに向き直させられてそのまま抱きしめられる。ってちょっ!す、ステラさん!?当たってるって!?

 

 

「当ててるんだよ♪」

 

「お願い!普通に心を読まないでよ!」

 

「だって刹那顔に出てるもん」

 

「嘘でしょ!?」

 

 

僕ってそんなに分かりやすい性格だったのか・・・。そう思っていると風呂場の戸が再び開けられて僕は回収される。僕を回収したのはアウトロールしたセシアだった。

 

 

「何やってるんですかステラ!刹那は私の夫だと言ったでしょう!誘惑しないでください!」

 

「え〜、私は只自分のマスターとお風呂でスキンシップしたいだけだよ〜。なら一緒に入る?」

 

「望む所です!」

 

「え、待って、僕も入るの?」

 

「「当然!」」

 

「え、ちょっ、ま・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜数十分後〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから僕はセシア達とシャワーを浴びて制服を乾かして寝て、ふと目がさめてしまったのだが・・・。その横には何故かセシアが寝巻き姿で僕を抱きしめながら頭を撫でている。

 

 

「あ、刹那。起きたんですね」

 

「うん・・・何で僕は撫でられているのかな・・・?」

 

「何を今更・・・ゲイムギョウ界では普通だったじゃないですか」

 

「あ〜・・・そうだったね」

 

 

そんな事を思い出しているとセシアは僕を抱きしめる力を強めた。そして若干涙ぐんだ声で話し始める。

 

 

「刹那は最近ステラや十香さんに夢中だと思うんです」

 

「いや、そんな事は・・・」

 

「ありますっ。私は刹那の妻なんですよ?嫉妬だって・・・しちゃいます・・・」

 

 

そう言ってセシアは泣き始めた。その瞬間、僕を強い後悔が襲う。確かにここ最近は十香と鳶一さんとの事だったりステラの事だったりで一緒にいる事が少なかった。彼女を此処まで追い詰めてしまった自分にとても腹が立った。僕はセシアを抱き返して撫でながら言った。

 

 

「セシア・・・ごめんね。僕ももっと君の気持ちを考えるべきだったよ。僕は・・・夫失格だ・・・」

 

「・・・反省してるんですね?」

 

「うん・・・許されるなんて思ってないけど・・・」

 

「・・・本当に反省してるのなら・・・」

 

 

僕は自分の唇を噛み締めた。するとセシアは暗がりでも分かる位に頬を染めてモジモジしながら僕に言った。

 

 

「それなら・・・行動で示してください。私に貴方の気持ちを・・・刻み込んでください」

 

 

セシアの言葉に僕の中の何かに火が付いて、その晩、僕とセシアはずっと愛し合った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チュンチュン・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鳥のさえずりと朝日で目が覚めた。時刻は早朝5時で隣には幸せそうな寝顔のセシアが居る。僕はセシアの頬をそっと撫でた。一瞬くすぐったそうな表情をした後ににこりとした寝顔を作る。あと一時間位は眠れるかな・・・。そう思いながら僕はセシアを抱きしめて再び眠りに着いた。

 

 

「・・・おやすみ、セシア。愛してるよ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後僕達を起こしに来た琴里が僕達を見て赤面しながら説教を始め、僕が風邪を引いたのは言うまでもないだろう。

 

 

刹那サイド終了

 

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