デート・ア・ライブ 魔法と鋼を使いし者   作:猫舌

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リアルが忙しく投稿が遅れてすいませんでした!
では、どうぞ!


第19話 《よしのんを探せ!刹那ミッション》

刹那サイド

 

 

冥界にて魔王様と対談し、メイドさんを何故か手に入れた翌日に僕は商店街へと歩いていた。目的はゲームセンターでアーケードゲームをやる為だ。最近殿町に言われてやってみたのだがコレがまた面白く、すぐにハマってしまった。今日の対戦に胸を躍らせていると、昨日の空間震で立ち入り禁止になった場所に四糸乃の姿を見つけた。僕は塀に隠れて様子を伺う。昨日の事があったから少し話し掛けるのは危険かと思ったがその考えは直ぐに吹き飛んだ。四糸乃は必死に雨に打たれながら何かを探している。その目は憔悴しきっていて、左手に居る筈のムードメーカーが居ないのだ。両手は長時間濡れていた為か真っ赤になっている。僕は四糸乃へと歩き出す。僕の中でトカゲ二匹と剣一本が何か言っているが無視して四糸乃へ接近する。やがて僕は四糸乃の後ろに立ち話し掛けた。

 

 

「・・・四糸乃」

 

「ッ!?・・・刹・・那さん・・・」

 

 

四糸乃は怯えた表情で僕を見る。僕はそんな四糸乃の両手を掴んで言った。

 

 

「何やってんのさ。こんなに手が冷たくなるまで。四糸乃もいないし・・・」

 

「え・・・あの・・・怒って・・・ないんですか?」

 

「?ああ、昨日の事か。今の君を見たらそんなの吹っ飛んじゃったよ。何してたの?」

 

「・・・それは・・・」

 

 

聞きながら四糸乃を建物の屋根に連れて行き、ポーチの中から毛布を出して被せる。そして四糸乃は涙声で話し始めた。

 

 

 

 

 

〜精霊少女説明中〜

 

 

 

 

 

「・・・なるほどね」

 

 

四糸乃の話を聞き終えた僕は頭の中で纏める。つまりは、

 

 

僕達から逃げた後、ASTに遭遇

      ↓

逃げ切ると同時に地震が《消失(ロスト)》する

      ↓

気が付くと左手によしのんが居なかった

      ↓

昨日の場所へ捜索に

 

 

と言う事だ。僕は携帯で琴里に電話を掛ける。今日はデバイス達を持ってきて居ない。セシアはカートリッジシステムの微調整でロックとエネはその手伝いだ。2コール程した所で琴里が出る。

 

 

『ふぁ〜い・・・もひもひ〜?』

 

「琴里、寝てる所悪いけど四糸乃に会ったよ」

 

『・・・・・・何があったか話しなさい』

 

 

一気に琴里の雰囲気が変わる。僕は琴里に事の流れを説明した。説明が終わると琴里はふむ、と言った。

 

 

『つまり私達はそのよしのんを探せばいいのね?』

 

「うん、昨日のセシアの映像を解析すればよしのんの反応が解るから」

 

『分かったわ。それじゃあ、今からよしのんを探すから四糸乃の方は頼んだわよ』

 

「分かってる。これから家に連れてくよ。此処に留まってると四糸乃の身体に良くないから」

 

『・・・大丈夫なの?その・・・昨日危なかったじゃない』

 

「ああ、実はね・・・」

 

 

琴里の最もな疑問に僕は苦笑しながら答える。昨日の四糸乃の行動の理由は・・・

 

 

「漫画の影響なんだ」

 

『・・・・・・は?』

 

 

僕の言葉に琴里は間の抜けた声をする。

 

 

「何か僕に会う前に何処かの本屋で立ち読みした本の中にヤンデレ物が混じってたみたいでそれを真似ただけなんだって。だから僕が十香を庇った時にパニックになったんだってさ」

 

『そ、そうだったの・・・』

 

「うん。だから四糸乃はノーマルで穢れの無い良い子だって分かって安心したよ」

 

 

そう、四糸乃の行動は現在全国の書店で発売している大人気コミック《ヤン☆恋!俺の彼女がヤンデレすぎる》を立ち読みした際に好きだった主人公に近づけなかった時のヒロインの行動を真似て僕に接していたらしい。・・・イヤイヤ、可笑しいでしょ。確かに四糸乃はコミュニケーション能力がお世辞にもあるとは言えない。漫画等の会話から喋り方を学ぶのは悪くないだろう。でも何故よりにもよってヤンデレ物!?僕の中学時代の友達(超ゲーマー)もリアルでヤンデレはマズイと言いながら僕に引っ付いてゲームをしていた記憶がある。あの子確か中学を卒業してから東京の名門学校に行ったんだよね・・・。元気にしてるかな・・・。そう考えながら琴里との通信を続ける。

 

 

「じゃあ、宜しくね」

 

『分かったわ。任せなさい』

 

「うん。ありがとう。それじゃあ」

 

『ええ。見つかり次第連絡するわ』

 

 

そう言って琴里との通信が切れた。僕は携帯をポケットに仕舞い、四糸乃の手を握って傘を広げる。そして僕達は自宅へと歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜少年と精霊少女移動中〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいまー」

 

「お帰り刹那!・・・その子は」

 

「ああ、説明するから睨まないでよステラ」

 

 

帰って来るなりステラに睨みつけられる僕と四糸乃。浮気現場を見られた夫ってこんな感じ何だろうか・・・。取り敢えず軽くステラに説明して僕は四糸乃をステラに預ける。

 

 

「悪いんだけどこの子をお風呂に入れてきてあげて。服は洗濯機に入れて着替えは琴里から拝借で。僕は今から体が温まる料理を軽く作るから」

 

「分かった。さ、こっちだよ」

 

「は・・・い」

 

 

四糸乃はステラに腕を引かれて風呂場へと連れて行かれる。僕はキッチンへ向かい手を洗ってから冷蔵庫を開けてネギとホウレン草とチャーシューを取り出す。チャーシューは前々から自作した物だ。そしてポーチからまたまた自作の麺と味付け卵とメンマとスープを取り出して準備を始める。鍋に湯を沸かしてる間に食材を刻んでスープを温める。暫くして湯が沸いたので麺を投入する。恐らくステラも食べると思うので多めに茹でる。それから数分ほどでステラと琴里の服に着替えた四糸乃がホカホカになって出て来た。丁度こちらも良い塩梅だ。麺を取り出して水を切って器に盛り付ける。その上にスープを掛けて具を載せる。これで僕特性生姜醤油ラーメンの完成だ。僕はお盆に乗せて三人分を運ぶ。

 

 

「はい、お待たせ」

 

「「・・・ゴクリ」」

 

 

ラーメンを見た瞬間、二人は喉を鳴らした。

 

 

「さ、召し上がれ」

 

「いっただっきまーす!」

 

「い・・・いただきます・・・」

 

「それじゃあ僕もいただきます」

 

 

そう言って僕達は食事を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「ご馳走様でした」」」

 

 

あれから全員ラーメンをスープまで完食した。一応新潟発症のラーメンだからしょっぱ目に作ってあるのだがコレがまたゴクゴク飲めてしまう。全員で食後にゆっくりしていると二階からセシアがロックとエネの端末を持って入って来た。

 

 

「お帰りなさい刹那。調整が終わりました」

 

「お疲れ皆。ラーメンあるけど食べる?」

 

「いえ、大丈夫です。妹さんから話は聞きました」

 

 

そう言ってセシアは四糸乃を見る。四糸乃はビクッとして僕の後ろに隠れる。何気にショックを受けたらしくセシアは少し落ち込んでいる。取り敢えず四糸乃にセシア達は怖くないと何とか説明して何とか誤解を解いた。そして何となく思った事をエネが聞いた。

 

 

『一つ聞きたかったんですけどよしのんって貴方にとってどんな存在なんですか?』

 

「よしのん、は・・・友達です。そして・・・ヒーロー、です」

 

『ヒーローですか?』

 

「よしのんは・・・憧れの、自分で・・・私の、理想です。私、みたいに弱くない・・・強くて・・・格好いい・・・」

 

「理想の自分かぁ・・・」

 

 

確かに四糸乃とよしのんは性格が180°違う。四糸乃の事を常にテンションアゲアゲでフォローしているよね。でも・・・

 

 

「僕は今の四糸乃も好きだけどなぁ・・・」

 

「っ!?////」

 

 

僕がそう言った瞬間、四糸乃は顔を真っ赤にして顔を隠した。

 

 

「?四糸乃、どうしたの?」

 

「・・・そ、んなこと、言われたの・・・初めてだから・・・」

 

「そ、そっか・・・」

 

『ご主人・・・今の計算ですか?』

 

「計算?何が?」

 

『いえ、何でもないです。私のマスターは相変わらずだと再認識しただけですから・・・』

 

 

エネの言った意味がいまいち理解できず、考えていると今度はセシアが四糸乃に話し掛けた。

 

 

「そう言えばどうして貴方はAST・・・あの兵器を持った集団に反撃をしないんですか?」

 

「・・・わ、たしは・・・いたいのが、きらいです。こわいのも・・・きらいです。きっとあの人たちも・・・同じです。だから、私、は・・・」

 

『オイオイ、そんな理由かよ。それじゃあお前、死ぬぜ?』

 

 

四糸乃の答えにロックが呆れる。すると四糸乃は言葉を続けた。

 

 

「でも・・・私、は・・・弱くて、こわがり・・・だから。一人だと・・・だめ、です。いたくて・・・こわくて、どうしようも、なくなると・・・頭の中が、ぐちゃぐちゃに・・・なって・・・きっと、みんなに・・・ひどい、ことを、しちゃい、ます」

 

 

後半になると四糸乃は涙声で話す。

 

 

「だ、から・・・大丈夫って、言って、くれるよしのんは・・・私の、ヒーロー、なんです」

 

「・・・そっか」

 

 

四糸乃の言葉に僕は何も言えなかった。自分が命を狙われてるにも関わらず常に殺気を叩きつけてくる相手を慮る優しい心。四糸乃が弱い?そんな訳無い。四糸乃のその気持ちはどんなに強力な魔法よりも勝る。だが、その思いを貫くのは生半可な考えでは出来る事ではない。僕は気が付くと椅子から立って四糸乃を抱きしめてその頭を撫でていた。四糸乃の華奢な体は震えていた。僕はその震えが消えるように、優しく撫でる。そして僕は言った。

 

 

「僕が-----君を守る」

 

「ぇ・・・」

 

 

僕の言葉に四糸乃はビクッとなるが話を続ける。

 

 

「絶対によしのんを助けて君に届けるよ。それだけじゃない。よしのんに守ってもらう必要もなくすよ。四糸乃もよしのんも皆全て引っ括めて僕が守る。もう君に《いたいの》とか《こわいの》なんて近づかせない。僕が-----君のヒーローになるよ」

 

 

この子の優しさは危険だ。その優しさに自分が含まれていない。この子に対して救いが無いなんて許される事ではない。そう思った瞬間、

 

 

pipipipipipipipipi!

 

 

琴里からの連絡が来た。どうやらよしのんが見つかった様だ。僕は通信に出る。

 

 

『刹那、よしのんの場所が分かったわ』

 

「分かった。何処なの?」

 

『それが・・・鳶一折紙の家なのよ』

 

「・・・・・・what?」

 

 

あっれー?ちょーっと言ってる意味が分かりませんね。何故鳶一さんが?もしかして昨日彼処にいたのかな?可能性は高い。でもあまり仲良くないから家にお邪魔する訳にも・・・。仕方が無い・・・。

 

 

「ロック、悪いけど手伝ってもらっても良いかな?」

 

『ああ、俺を使えば簡単だもんな。多分あの嬢ちゃんの部屋なら《ウェーブロード》を伝って行けば余裕だぜ』

 

「うん。じゃあ、琴里。場所の座標をロックに送って」

 

『分かったわ。それと四糸乃が消失したわ』

 

「はい!?あ、本当だ・・・」

 

 

気が付くと四糸乃の姿は無かった。やっぱり消失はコントロールできないんだ。なら次に四糸乃が来るまでによしのんを助けないと。それじゃあ・・・行きますか!

 

 

「ロック!《トランスコード・シューティングスター》!」

 

 

僕はロックをセットアップしてバリアジャケットを身に纏った。そして左腕に顔が付いたロックは僕に言った。

 

 

「よし、刹那行こうぜ!」

 

「うん。じゃあ皆、行ってきます」

 

 

そう言って僕とロックはその場から消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・久しぶりに此処を通るよ」

 

「ああ、そうだな」

 

 

そう言いながら僕はロックと共に各建物同士を繋いでいる目には見えない電波の道、《ウェーブロード》を歩いている。ロックをセットアップした状態だと電波体になる事ができ、ウェーブロードを目視する事が可能になる。この状態ならあらゆる電子機器の中に入ることが可能で現在はウェーブロードを移動して鳶一さんのマンションの部屋を目指す。やがて鳶一さんのマンションの前に着いた僕は、鳶一さんの部屋へと電波になって飛んで行く。部屋に入ると棚に早速よしのんが置いてあるのを見つけた。電波体の状態でも物を触る事もできるし、小物程度なら一時的に電波体にして持っていく事も可能だ。早速取ろうとすると・・・

 

 

ガチャッ

 

 

「・・・」

 

 

ドアが開き、私服姿の鳶一さんが入って来た。・・・あ、危なかった。目の前でよしのんが見えなくなる様を見せてしまう事だった・・・。そう思いながら鳶一さんの後ろへ移動すると、鳶一さんがこちらへ振り向いた。・・・まさか、ね・・・。そう思いながらもう一度鳶一さんの後ろへ移動すると、再び此方に振り向いた。・・・バレてる?コレバレてるよね?

 

 

『ロック、コレモロバレのパターン?』

 

『イヤイヤイヤ、俺達は今、確かに電波体の筈だぞ!普通は見えねえはずだ!』

 

 

ロックと念話で話していると、鳶一さんは首を傾げながら辺りを見回す。

 

 

「・・・今確かに五河刹那の匂いと体温を感じた・・・」

 

 

そう言って鳶一さんは違う部屋へと戻って行った。

 

 

『・・・怖っ!?匂いと体温って何!?怖くて何も聞けないんだけど!?』

 

『落ち着け刹那!気持ちは分かるが取り敢えず落ち着いてくれ!』

 

『・・・よし、さっさと回収して帰ろう。それがいい。そうしよう!』

 

 

こうして僕は恐怖に震えながらよしのんを回収して帰還した。暫く鳶一さんを見れなくなったのは仕方ないと思う・・・。

 

 

刹那サイド終了

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