デート・ア・ライブ 魔法と鋼を使いし者   作:猫舌

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今回からオリジナル話になります!
基本的に刹那がいろんな所を駆け回って頑張るお話です。
では、どうぞ!
ネプテューヌの方も再開したのでそちらも宜しくお願いします!


第21話 《出張依頼!着いた場所はエリート校!》

刹那サイド

 

 

それは四糸乃の件が終わってから数日後の部活だった。

 

 

「出張依頼ですか?」

 

「ええ、是非五河君にと言われましてね〜」

 

 

助部に久々に顔を見せた僕はモモ達とトランプをしながらハザマ先生の話を聞いていた。何でも東京のある学校と交換留学を行いたいらしい。それでその生徒に選ばれたのが僕だそうで・・・。あと相手の学校の理事長がハザマ先生の知り合い何だとかで先生の話を聞いてますます僕に興味が湧いて来たらしい。

 

 

「あの・・・それって僕だけですか?」

 

「いえいえ、1、2、3年生から一人ずつだそうで。アルカードさんと間桐さんにも指名が来てるのですが・・・」

 

「私は別に構いませんが・・・」

 

「私もです・・・」

 

「僕も大丈夫ですよ。それで期間はどれくらい何ですか?」

 

「期間は一週間だそうです。場所は《聖櫻学園》ですね」

 

「聖櫻っすか!?」

 

「モモ、知ってるの?」

 

 

モモの言葉に僕は疑問符を浮かべる。すると僕の言葉に全員が驚いた表情をし、ハザマ先生に関しては帽子を落とした。

 

 

「え?え?そんなに有名なの?」

 

「超有名校っすよ!何でも学校側からの推薦状が無いと入れない難関校って話っす」

 

「エリート中のエリートしか居ないのよ。その学校には・・・」

 

「でも何で私達の学校なんでしょうか?いくらハザマ先生の知り合いと云えどそこまで贔屓してはいけないんじゃ・・・」

 

 

桜の疑問も最もだ。するとハザマ先生は苦笑しながら話し始めた。

 

 

「実はですね・・・去年の事件覚えてますか?」

 

「去年・・・もしかしてあの?」

 

「はい。この学校と中学の交流会の時に起きた人質事件です」

 

「あったわねそんな事件・・・まさかとは思うのだけれど」

 

「ええ、それを解決した五河君、アルカードさんに間桐さんの三人にどうしても依頼したい事があるんですよ」

 

「まあ、理由は分かりましたけど・・・内容は?」

 

「五河君は知らないみたいですけど・・・皆さんは聖櫻学園での最近の事を知ってますか?」

 

 

ハザマ先生の問いに部長が答える。

 

 

「はい。学園内に不審者が出たり怪事件が起こるとか・・・」

 

「怪事件?」

 

「何でも夜の校舎で様々な事が起こるらしいです」

 

「怪事件・・・ねえ・・・」

 

 

そう言いながら僕は考える。大体そういうのは勘違いの場合が多い。何回かそう言う事に遭遇した事はあるが、あまり霊が関わっていると言う事は少ない。心霊写真と思われるものは大体ブレだったり木の枝や物だったりするし、霊現象も建物の立て付けの悪さだったりもする。でもまあ確かめてみる価値はあるかな?

 

 

「もしかしたらその怪事件は人の手の仕業かもしれないと言う事で君達に推理してもらいたいそうです」

 

「交換留学は建前か・・・。まあ、行ってみれば分かることか。で、何時から行けば良いんですか?」

 

「確か・・・今日が金曜日何で明日の夕方には向こうに着いて、日曜日から本格的に調査して欲しいそうです」

 

「それで次の日曜日までですか?」

 

「そうですね・・・。向こうでは学生寮を使うそうです。良かったですね五河君。男女共用ですよ?」

 

「?何が良かったんですか?」

 

「向こうの学校は美少女しか居ないそうですよ。これを期に彼女でも作ったr「「ふざけるな!」」蛇翼ッ!?」

 

「先生!?」

 

 

先生が巫山戯た様子で言った瞬間、部長と桜の蹴りが顎に決まり、先生は空中高く舞い上がって嫌な音を立てて落下した。そんなこんなで詳しい書類を貰い、今日は帰宅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜自宅〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おお〜、おにーちゃん聖櫻に行くんだー!」

 

「うん。だから悪いけど琴里の事とか任せていいかなセシア?」

 

「はい、任せてください」

 

 

帰宅して事情を琴里(白リボン)に伝えると凄いと言われた。・・・知らなかったの僕だけか。セシアに琴里の事を任せきりになってしまうが仕方が無い。するとステラがピョンピョン跳ねながら僕に言った。

 

 

「刹那!私も行きたい!」

 

「行きたいって・・・無理だよ」

 

「やだ!一週間も離れ離れなんて嫌だー!」

 

 

そう言って駄々をこねる。するとエネがふっふっふと笑う。

 

 

『いいですよステラさん。そんな貴方にコレをあげましょう!』

 

 

そう言ってエネの端末からカードが出て来た。真っ白な部分と茶色い渦が巻いたような柄の部分のあるカードだ。エネは説明を始める。

 

 

『それは私が使い魔用に開発した収納カードです!因みにそれはご主人のあまーり役に経たない式神の駄猫一号のメダルからデータを取って創りました!』

 

「駄猫って・・・確かにジバニャンは使い所が限られるけど・・・。一号って事は,あの子,も・・・?」

 

『当たり前です!二号はご主人に命を助けてもらった身なのにも関わらず妹、妹と言って何時も何処かに行ってるじゃないですか!』

 

「で、でも一応そう言う約束だし・・・」

 

『だからあの駄猫に本来そんな選択権は無いんです!』

 

「ま、まあ落ち着いて。これの使い方は?」

 

 

話を逸らして何とかエネの機嫌を元に戻す。渋々と言った感じに説明に戻る。

 

 

『簡単ですよ。ご主人、カードの白い面をステラさんに向けてください』

 

「えっと・・・こうかな」

 

 

言われた通りにすると、ステラの体がカードに吸い込まれていった。吸い込んだ白い面には《星屑の龍》と表記されていて、その下の面ではステラがキョロキョロと中を見回していた。

 

 

「ステラ・・・聞こえる?」

 

『うん!バッチリ聞こえるし此処広くて居心地も良いよ!』

 

『その中にはある程度の家具もあるので生活には困らない筈ですよ』

 

『うん!ありがとうエネ!これで刹那と一緒に居られる!』

 

『いえいえ、それじゃあご主人の事を頼みますよ。私達デバイス陣はやる事があるので』

 

 

エネがそう言うと、ステラがカードから出て聞いた。

 

 

「やる事?」

 

『はい。ご主人のバリアジャケットの新しいモードですよ』

 

「そうなんだ。頑張ってね」

 

『はい!』

 

 

こうして僕の出張にはステラのみと言う事になった。それじゃあ、明日に備えて今日は早く寝ようかな?僕は荷物を整えて早めに就寝した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜翌日、早朝〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日が昇って暫く経った頃、制服を来た僕はエネに貰ったバイクに跨ってヘルメットを嵌めていた。どうやらこのバイクは原付と同じ扱いをされるらしく、尚且つタイヤを出す事も可能だそうだ。どう見ても原付では無いが・・・。原付免許は去年取ったからコレに乗って東京の聖櫻学園まで行く。僕はエンジンを掛けて走り出した。風が気持ちいい。そう思いながら僕はスピードを上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜少年東京へ移動中〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっと・・・あと少しで聖櫻かな」

 

 

東京に着き、コンビニの駐車場で一息つきながら地図で確認をする。此処からもう2キロもないかな?そう思いながら先ほど購入したサンドイッチの最後の一口を食べ終え、ゴミを捨ててヘルメットを被ってバイクに乗ろうとすると、

 

 

「離してください!」

 

 

と女性の声が聞こえて来た。声のした方を見ると、如何にもチャラ男ですといった感じの男3人に制服を来た女子が絡まれていた。女子は周りの野次馬に助けを求めるが皆目を逸らすだけだ。うっわ、最低だなこの人達。僕は呆れながら野次馬を押しのけてチャラ男に近づいて行く。すると段々会話が聞こえて来た。

 

 

「なあなあ、部活なんてサボって俺達とデートしようぜデート」

 

「まあ、ホテルに直行だけどなwww」

 

「大丈夫だよ。俺達優しいし上手いからさwww」

 

 

まあ、何てありきたりな・・・。そう思いながら声を掛ける。

 

 

「ねえ、お兄さん達。それ以上は警察呼ぶよ?」

 

「「「はあ?」」」

 

 

僕の言葉にチャラ男達はメンチを切って来た。うっわ全然怖くない。隣の家の犬の将君(13歳)の方がよっぽど怖いんだけど。チャラ男はコッチに近づいて来て僕に話し掛けて来た。ってくっさ!タバコ臭っ!?僕はタバコの臭いとかダメなんだよ!

 

 

「おい嬢ちゃん。かっこつけるのは良いけど相手を選んだほうがいいぜ」

 

「なあ、もしかして俺達とデートしたいんじゃね?」

 

「マジかwwwじゃあ君でも良いよ」

 

 

チャラ男の言葉にプチンと来た。最近キレやすいと定評の僕にいい度胸じゃないか。僕はチャラ男の一人の顔面を掴み、野次馬の方へと放り投げた。

 

 

「ま、まっつん!?テメエ!」

 

 

残った内の一人が僕に殴りかかってくるが僕はその腕を取って背負投げをして地面に叩き付ける。はい、二人目〜♪

 

 

「じょ、ジョバンニ!」

 

 

もう一人は戦意喪失している。っていうか二人目の奴凄い渾名だなオイ!?その気持ちを抑えながら僕は残ったチャラ男に言った。

 

 

「いいかよく聞け!この世には二つやってはいけない事がある!」

 

「は、はい!」

 

「一つは,食べ物を粗末にする事,!もう一つは,女の子を泣かせる事,だ!次やったら地獄の果てまで追い続けるからな!」

 

「は、はい〜!すいませんでした〜!」

 

「最後に一つ!僕は男だ!次間違えたらその頭割るよ!」

 

「ひ、ひいいいい!」

 

 

そう言ってチャラ男はまっつんとジョバンニを背負って何処かへと逃げて行った。次に僕は野次馬連中を睨む。僕の視線に野次馬はビクッとなった。

 

 

「ろくでもないアイツ等もアイツ等だけど見てるだけだったアンタ達も同じだからね。何で誰も止めなかった。この子は泣いてたんだぞ!あんなヤニ臭い連中にベタベタ触られて挙句の果てにホテr・・・い、いかがわしい所に連れてかれる所だったんだぞ!////」

 

「あ、あの・・・もう大丈夫ですから」

 

 

怒鳴る僕に被害者の女子は静止の声を掛ける。

 

 

「・・・君がいいならいいけど・・・アイツ等には一回ガツンと言った方が良いよ?」

 

「いえ、貴方が私の分も怒ってくれましたから・・・」

 

「そ、そう?なら良いけど・・・って何何時まで見てるのさ!散った散った!」

 

 

僕の声に野次馬は散って行く。さて、僕も行こうかなと思ったがさっきの女子の事も心配になり思わず言ってしまった。

 

 

「あのさ・・・もしかして学校行く途中だった?」

 

「え?は、はいそうです・・・」

 

「その、さっきの事もあって心配だから君の学校まで送るよ」

 

「えっと・・・お、お願いします・・・」

 

「じゃあバイク持ってくるから待ってて」

 

 

僕はバイクを持ってきて予備のヘルメットを渡す。法律的に大丈夫かなと思うが・・・まあバレなきゃいっか♪認識阻害でバレないバレない♪

 

 

「さ、後ろに乗って」

 

「は、はい」

 

「しっかり掴まっててね。行くよ」

 

 

そう言って僕は道を走り出した。そして女子の指示に従って学校へと向かう。暫くして山道の上にある大きな学校に着いた。校門にはデカデカと《聖櫻学園》と書かれていた。・・・マジっすか。

 

 

「あ、あの・・・ありがとうございました!」

 

「あ、うん。気にしないで。僕の目的地も此処だから」

 

「え、そうなんですか!?あの、私《椎名心実》と言います。先程はありがとうございました」

 

 

そう言って椎名さんはお辞儀をして来た。

 

 

「まあ気にしないでよ。普通あんなの放っておけないし。大事にならなくて良かったよ。君可愛いんだから気を付けなよ?」

 

「えっ!?か、可愛い・・・ですか?////」

 

 

僕の言葉に椎名さんは顔を赤くする。あっちゃ〜、この人も自分の容姿を理解してない人か・・・。全く何で自覚ないんだろうね・・・。

 

 

『いや・・・刹那には言われたくないと思うよ』

 

『それどう言う意味かなステラさん』

 

 

念話でステラに返す。失礼な。僕は自分の容姿は自覚してるよ。そう、僕は真っ白お化けだ!昔から化物扱いだからね!

 

 

『全然自覚してないし・・・』

 

 

え、何で?そう思っていると一つ思い出して椎名さんに質問した。

 

 

「あ、椎名さん。理事長室って何処かな?其処に用事があるんだけど」

 

「理事長室ですか?其処なら案内しますけど」

 

「本当?でも君は部活が・・・」

 

「今日は自主練で来たので大丈夫ですよ」

 

「そっか・・・なら、お願いできるかな?」

 

「はい!」

 

 

うっわ、眩しい笑顔!ハザマ先生の話し嘘じゃ無いかも・・・。取り敢えず駐車場に案内してもらってバイクを止める。ああ、コンビニからヘルメット付けっぱなしだったから汗だくだよ。僕はヘルメットを取った。涼しいな〜。そう思っていると僕を見てポ〜っとなっている椎名さんが目に入った。

 

 

「椎名さん?どしたの?」

 

「いっいえ!その・・・女の子にしか見えないなと・・・」

 

「うぐっ、人が気にしている事を・・・」

 

「ご、ごめんなさい!でも可愛いですよ?」

 

「あんまり嬉しくない・・・」

 

 

そんなこんなで学校の中に入り、理事長室に案内してもらった。

 

 

「それでは私は此処で・・・」

 

「あ、うん。ありがとう椎名さん」

 

「いえ、今日は本当にありがとうございました」

 

「気にしないでよ。それじゃあ帰りは気を付けてね」

 

「はい。それでは」

 

 

刹那サイド終了

 

 

心実サイド

 

 

私はその日、最悪な日でした。部活の大会も近く、練習をしようと思った私は自主練の為に学校へ向かいました。でもその途中に3人の男の人に絡まれました。ナンパ・・・と言う物でしょうか。3人は私をデートに誘いましたが私は練習に行きたかったしその・・・3人ともタバコの匂いが凄くて一緒にいるのが嫌でした。周りでは数人が野次馬を作っていて、私が助けてと見ると全員が目を逸らしました。そして男の人の手が私を掴もうとしたその時、

 

 

「ねえ、お兄さん達。それ以上は警察呼ぶよ?」

 

 

と言って一人の女性・・・でしょうか?何処かの高校の制服に青いヘルメットを被った方が止めに入ってくれました。ですが男の人達は話を聞かずにヘルメットの方をナンパに誘いました。するとヘルメットの方が男の人の一人を片手で掴んで野次馬まで投げました。思えば野次馬に投げたのもあの方なりの怒りの表現だったのだろうと思います。そして二人目の男の人を背負投してから言いました。この世にはやってはいけない事が二つあると・・・。一つは食べ物を粗末にする事。そしてもう一つが・・・。

 

 

「,女の子を泣かせる事,だ!」

 

 

この一言に私は思わず一瞬ドキッとしました。それから彼は男の人達を簡単に追い払って今度は野次馬に怒りました。何故彼は他人の私の事を此処まで怒ってくれるのでしょうか・・・。やがて野次馬も追い払い、彼は私を見て心配だから学校まで送っていくと言いました。私は思わずオーケーしてしまい、彼の後ろに座ってしがみつきました。すると彼はバイクで走り出し、気持ちいい風を感じました。道案内を終えて学校に着くと彼はこの学校に用があると言いました。彼は私に可愛いから気を付けろと言い、私の頬は赤くなります。そして彼は理事長室に用があるそうで、私は案内する事にしました。もう少し、もう少しだけでも一緒に居たいから・・・。その前に駐車場へ行き、彼のバイクを駐めると彼はヘルメットを脱ぎました。するとヘルメットの中からは綺麗な白髪の美少女にしか見えない美少年が顔を出し、軽く後ろ髪をファサッとしました。思わずその姿に見とれてしまい、誤魔化す為に彼に酷い事を言ってしまいました。そして理事長室に着き、彼に改めてお礼を言った後、私は練習に行きました。今日は・・・最悪で・・・最高の一日になりました。また会いたいです・・・。

 

 

心実サイドエンド

 

 

刹那サイド

 

 

椎名さんは僕に声を掛けて部活へ行った。僕は理事長室のドアをノックする。すると「入りなさい」と中から声が聞こえたので入る。

 

 

「失礼します。交換留学の件で来ました来禅高校2年助部所属の五河刹那です」

 

 

僕が挨拶すると、白いスーツを来た赤い髪の女性が椅子から立ち上がり僕の前まで来て話し始めた。

 

 

「私はこの学園の理事長を務めている《弥生椿》です。今回の依頼に応じてくれてありがとう」

 

「いえ、誰かの為に全力でが我が部のモットーですから」

 

「態々天宮市から来てもらってごめんなさい。ハザマさんにも悪い事しちゃったわ・・・」

 

「あの・・・ハザマ先生とお知り合いと伺ったのですが・・・」

 

「ええ、大学時代の同級生なのよ。それでこの前飲みに行った時に話をしたのよ。それで来禅の生徒に当てがあるって言って・・・」

 

「なるほど・・・」

 

 

まさか大学時代の同期とは・・・。言われて気が付いたが理事長室の机に理事長とハザマ先生や金髪と茶髪の女性も写った写真が飾られていた。恐らくあれが大学時代の写真なのだろう。・・・ハザマ先生はあの頃から黒ずくめだったのか・・・。理事長は懐かしそうな顔をした後、表情を戻して話を続けた。

 

 

「本格的に探してもらうのは明日からだから今日はもう寮で休むといいわ。コレが部屋の鍵よ。夕食は午後6時半から8時半までで朝食は6時から7時半、昼食は12時から1半までだから気を付けてね。休日と夜なら寮と食堂は部屋着で構わないわ。着替えの収納は部屋にあるクローゼットを使って頂戴。部屋にはトイレとお風呂も別々に付いてるから。何か不備があったら言って頂戴ね」

 

「はい。ありがとうございます」

 

「後は残りの二人ね。明日は9時頃に此処に来てもらえるかしら?詳しい事を伝えるわ」

 

「分かりました。それでは失礼します」

 

 

僕は鍵を受け取って部屋を出た。そのまま寮に向かうが・・・。

 

 

「道聞くの忘れた・・・何処だ此処?」

 

 

理事長に場所聞くの忘れた!ど、どうしよう・・・。そう思っていると前方に女子生徒を一人見つけた。よし、彼女に聞こう!

 

 

「すいませーん!」

 

「あん?」

 

 

僕の声に女子生徒が振り向く。そして僕達はお互いに顔を合わせた瞬間、固まった。何故なら・・・

 

 

「せ、刹那か・・・?」

 

「き、木乃子・・・?」

 

 

中学の頃までの幼馴染だったからだ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はははははは!お前道聞かないとか!」

 

「うるさいな!理事長室なんて緊張しちゃうんだよ」

 

 

僕は幼馴染の姫島木乃子と一緒に寮へと向かっていた。そしてこれでもかと言う程に笑われている。すっごいムカつくけど言い返せない。

 

 

「いやー笑った笑った!こんなに笑ったの久しぶりだよ!」

 

「そっすか・・・」

 

「いやー本当・・・久しぶり」

 

「うん・・・2年ぶりかな?」

 

「そうだな・・・卒業式以来か?」

 

「うん。ビックリしたよ。いきなり東京の高校行くとか言い出すんだもん・・・」

 

「しゃーないだろ、推薦状もらったんだからさ。受験勉強せずにアニメとゲームを楽しめるんだぜ?」

 

「ハハハ、木乃子らしいや。でもさ・・・結構寂しかったんだよ?」

 

「う・・・悪かったよ。言うのギリギリで・・・」

 

 

僕が言うと木乃子はバツが悪そうに顔を逸らす。僕は思わず彼女の頭を撫でていた。

 

 

「お、おい。恥ずかしいぞ」

 

「あ、ごめん。嫌だった?」

 

「そういう訳じゃ・・・無いけど・・・もうちょっとだけ」

 

「うん・・・」

 

「・・・////」

 

 

僕は寮に着くまで木乃子の頭を撫でた。やがて寮に着き、部屋に分かれる。えっと部屋の番号は・・・此処か。そう思ってドアを鍵で開けていると、木乃子が隣の部屋の鍵を開けていた。って事は・・・。

 

 

「「お隣さんか・・・」」

 

 

偶然ってある物なんだね・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ刹那、終わったか〜」

 

「待ってよ。これで・・・終わりかな」

 

 

あれから部屋で荷物などを出していた。木乃子はベッドでグータラしている。片付けを終えた僕は木乃子に行った。

 

 

「あのさ木乃子、着替えたいから部屋出てもらってもいい?」

 

「ヤダ」

 

「いや、ヤダじゃなくてさ。僕が恥ずかしいかr「ヤダ」君はステラか!?」

 

 

僕がステラと言った瞬間、木乃子を中心に部屋の温度がガクッと下がった気がした。木乃子は睨んで言った。

 

 

「おい、それは誰だ」

 

「え、す、ステラは最近内にホームステイしてる親戚なんだ!」

 

「ふーん・・・」

 

「・・・(汗)」

 

 

え、何このオーラ!?どす黒いんですけど!?そう思っていると木乃子から段々黒いオーラが消えていく。そして木乃子が口を開くのを見て思わず固唾を飲み、

 

 

「よし、脱げ」

 

「へ・・・?」

 

 

ズッコケた。

 

 

「いやいや何でさ!?」

 

「うるさーい!2年間の間に私の背を越しやがって!こうなったら体中に痕つけてやる!越されたら痕を付ける・・・八つ当たりだ!」

 

「それやっちゃダメなヤツだ!」

 

「いいからつべこべ言わずに脱げーーい!」

 

「や、ちょ、ちょっ待っ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふう、スーっとしたぜ・・・」

 

「な、何とか最終防衛ライン(パンツ)は守りきった・・・」

 

 

あの後、何とかパンツだけは死守した僕は部屋着に着替える。何時もの短パンにTシャツで白地に墨で《学ばせてもらう!》と書いてある。力尽きた僕はぽふっとベッドに倒れる。今2時50分だから・・・18時位まで寝よう。端末の目覚ましをセットして寝る。すると僕の腕の中に木乃子が入って来た。何時もなら追い出すが眠気が強くて思考が働かない。しかも木乃子温かいし・・・。僕は無意識に木乃子を抱きしめて眠りに落ちた・・・。

 

 

刹那サイド終了

 

 

木乃子サイド

 

 

今、私の目の前に超ドアップで成長した幼馴染が眠っている。小学の頃から知り合いだったがあまり興味が無かったし、家が隣と言うだけだったので疎遠になっていたが再会したのは中学3年の時の秋頃でゲーセンで遊んでいる時に今まで破られた事の無かった私の記録を目の前で楽々と越された頃だった。何と言うかこの頃の刹那はサッカー少年でかなり校内で有名だった。そりゃそうだ、1年でキャプテンになって全国大会優勝でその次の年の世界大会でも日本代表のキャプテンで優勝して・・・。私みたいな只のオタクには関係無いと思っていたが目の前で記録を越された時、彼は言った一言が私に火を付けた。

 

 

『なんだ・・・楽勝じゃん』

 

 

この言葉にも確かにイラっと来たが一番気になったのはソイツの目だった。前々から分かっていたがコイツはサッカーをやっている時以外、この世の終わり、何をすればいいのか分からない。そんな目をしていた。輝かしい道を歩いている奴がどうしてそんな目をしているのか私は不思議で仕方が無かった。だから私は刹那に話し掛けてゲーム対決を申し込んだ。今も全敗だけど。でも、時間が経つに連れて刹那の目は色が戻り、笑う様になった。この頃からだったかもしれない。私がコイツを異性として意識する様になったのは・・・。最初は只、本当にコイツの本質を知りたかったのとゲームの面白さを知ってもらう為だった。しかも背は私より低くて二人並んでも小学生の姉弟にしか見えなかったし実際私も手の掛かる生意気な弟としか見ていなかった。でも、刹那が笑う様になってから新しく見る仕草の一つ一つにドキッとしてしまう様になっていったある日、突然だが私は誘拐された。原因は私の父親で、私を誘拐した人達は父が摘発した事により横領がバレて首になった会社の先輩だった。その腹いせに私を攫って金を毟り取るつもりだったらしい。たった一人でよくやるよ。私は攫われた海岸倉庫の中でクズ男に思わず叫んだ。

 

 

『ざっけんな!お前らの自業自得だろうが!』

 

 

今思ったけどよくこの状況でそんな事言えたな私。まあ、案の定殴られまして、一気に私の身体を恐怖が駆け抜けた。するとクズ男は私の服に手を掛け引き裂いた。今すぐにでも殴ってやりたいヤツの前に私の小さい胸が晒される。うっせえ!まだ未来は・・・未来はあるんだ・・・。と、兎に角!それを見てクズ男はニヤニヤと汚い笑みを浮かべながら私の残ったスカートを剥ぎ取り、自分のズボンのベルトを外し始めた。私は恐怖のあまり悲鳴を上げるがまた殴られて声も出なくなる。そしてクズ男の手が私に伸びた時、涙を流しながら振り絞った私の声に・・・

 

 

『助けて・・・刹那・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『その子から離れろ変態!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は現れた。白い髪に赤い目をした美少女にしか見えない彼はクズ男を蹴り飛ばし、私を見て言った。

 

 

『ごめんね・・・もっと早く来れなくてごめんね・・・』

 

 

そう言って刹那は私を抱きしめて涙を流す。その瞬間が刹那の本質に触れた瞬間だった。他人の事に一生懸命になれる。人の為に危険な行為を平気でする。現に一人で誘拐現場に乗り込んできたのだ。私は泣く刹那をあやす様に撫でる。全く・・・これじゃあどっちが被害者なのやら。そう思っていると刹那の後ろで蠢く影が見えた。私は思わず叫ぶ。

 

 

『刹那!』

 

 

私が叫ぶと同時にクズ男の手にあった黒い鉄塊から鉛玉が放たれた。目を瞑り、最悪の未来に絶望していると謎の浮遊感に襲われていた。目を開けると私は空中に投げ出されていた。刹那の上着を羽織った状態で・・・。

 

 

『なんじゃこりゃー!?』

 

 

思わず叫んだ。当たり前だ。十メートルは飛んでたぞ私。そして下を見ると刹那がクズ男を殴っていた。容赦ないパンチとキック。時々、何かが折れる音が響いた。やがてクズ男が叫ぶ。

 

 

『お前何なんだ・・・何なんだよおおおおお!?』

 

『僕は・・・姫島の・・・木乃子の友達だあああああああ!』

 

 

そう言って刹那は最後に顔面ど真ん中に右ストレートを叩き込んでクズ男は動かなくなる。そして私の体も落下を始めた。もう叫びはしない。刹那が助けてくれると信じたから・・・。落ちた私は刹那にお姫様抱っこの体制で抱えられた。クッソ!かっこいい・・・。刹那を見るとドキドキが止まらない。そう思っていると刹那はいきなり吐血してその場に倒れる。その際に私に負担が掛からない様に倒れる辺りポイント高い。私を上に投げた時に縦断を腹に喰らったらしく、刹那の腹部から血が止まらなかった。私は直ぐに携帯で警察に連絡し、救急車で刹那は運ばれた。怪我は浅かったが血を流しすぎて暫く昏睡状態になった。私は刹那が目を覚ますまで学校にも行かずにずっと病室に居た。やがて刹那が目を覚まして第一声が、

 

 

『木乃子、怪我は!?あの変態に変な事は!?』

 

 

だった。まずは自分の心配しろっての馬鹿・・・。でも・・・ありがとうと思った。その日からだ。私の中の刹那に対する思いが確信に変わったのは・・・。それからはいろんな事があり、受験シーズン真っ只中、私に聖櫻から推薦状が届き、刹那は来禅に推薦で合格した。そして卒業式で刹那にようやく聖櫻に行く事を言った。言えなかった。言いたくなかった。だって、刹那のあんな顔見たくなかったから・・・。それから2年経ち、私の目の前に更に美少女に成長した刹那が居る。そんな刹那は私の気持ちも露知らず、気持ち良さそうに寝ている。私は刹那の頬を啄いて、

 

 

「・・・今でも好きなんだぞこんにゃろーめ・・・ん」

 

 

刹那の唇に自分の唇を合わせる。1秒にも満たない軽いキス。それだけでもかなりの勇気が居る。それでも私はしてやったと思った。ドキドキする心臓を抑えながら私も刹那と眠りに着いた。

 

 

木乃子サイド終了

 

 

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