デート・ア・ライブ 魔法と鋼を使いし者   作:猫舌

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第25話 《交換留学開始!初日と過去と僕の罪!》

刹那サイド

 

 

あれから数時間後、何とか落ち着いた僕は制服に着替えて部長達と理事長室で椅子に座っている。右腕に部長、左腕に桜が抱き付いていて、理事長の視線が痛いったらありゃしない・・・。しかも部長達は今回の事を家族へ連絡したそうで、まずヴァルケンハインさんから一言、

 

 

『どうかレイチェル様を宜しく頼む。最近、フェニックスの家系の奴に困らされていて・・・。刹那様が居れば安心です・・・』

 

 

と言われたり、桜の兄にも

 

 

『お前!桜に手ぇ出したのか!?・・・妹を頼む』

 

 

等と何故か応援された。あれ?僕二人に一度に手を出したって説明したんだけどな・・・。

 

 

「刹那、何を考えているのかしら?」

 

「い、いえ・・・何でもないです・・・」

 

 

ま、まずい・・・!また落ち着かなくなって来た・・・!落ち着かなければ・・・。僕は理事長に入れてもらったコーヒーをグイっと飲み干す。冷ますのを忘れた気がするが、それどころではない。ようやく落ち着くと、理事長が話を始めた。

 

 

「さあ、そろそろ教室に移動してもらうわ。貴方達はそれぞれのクラスに移動してもらうわ。五河君は先生が遅れているから、もう少し待機よ」

 

「はい、分かりました」

 

「それじゃあ私達は先に行くわ。刹那・・・浮気はダメよ」

 

「ダメですよ先輩」

 

「いや、浮気って何ですか」

 

 

そう言うと、部長達は廊下に出て行った。すると、理事長室に静寂が訪れる。無音な空間を壊したのは理事長だった。

 

 

「い、五河君・・・」

 

「はい。何でしょうか?」

 

「その・・・アルカードさん達と何かあったのかしら・・・?」

 

「ファッ!?」

 

 

何ですか理事長、貴方エスパーですか!?・・・何か理事長の声ノワールに似てる気が・・・」

 

 

「・・・声に出てるわよ。・・・誰よノワールって・・・まさか彼女!?」

 

「?最後何て言ったんですか?」

 

「な、なんでも無いの!それよりも!貴方、彼女達と何をs「理事長、失礼します」・・・入ってください」

 

「はい。遅れて申し訳ありません。資料の整理で少し・・・」

 

 

そう言って一人の教師が入って来た。この人が僕の担当なのだろう。その教師は僕を見て挨拶をした。

 

 

「初めまして。貴方の所属する二年A組担任の《橘響子》です。五河君、宜しくお願いします」

 

「いえ、こちらこそ。五河刹那です。これから数日間、お世話になります」

 

「はい。それでは教室の方へ案内しますから着いて来てくださいね」

 

「分かりました。それでは理事長、失礼します」

 

「はい。楽しんで来てくださいね」

 

 

理事長の言葉を聞いて僕は部屋を後にする。そのまま先生に着いて行き、教室へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・もしもしノエル?どうしよう・・・私学生に恋しちゃったかも・・・!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

理事長の電話は僕に聞こえる事は無かった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜教室[二年A組前]

 

 

「それじゃあ、私の合図で入って来てください」

 

「分かりました」

 

 

先生は僕を廊下に待機させて教室へと入って行く。中では生徒達の声が聞こえる。

 

 

『交換留学生ってどんな奴なんだろうな・・・』

 

『噂だと食堂の大盛りシリーズをほぼ制覇した上に五人前レベル食ったって聞いたぞ』

 

『それって・・・ぽっちゃりな人なのかしら・・・』

 

『いや、それが白髪の女子なんだってよ。男子の服着てさ』

 

『白髪に女子・・・まさか・・・』

 

『すまない、ホモ以外は帰ってくれないか』

 

『ズェア!』

 

 

・・・後半にカオスを感じる・・・。

 

 

『大丈夫だよ刹那!私が守るから!』

 

『できれば昨日助けて欲しかったんすけどステラさん・・・』

 

『だって刹那の魔力に抑えられてたんだもん!昨日あの後何があったの?』

 

『えっ!?その・・・ナニがあったと言いますか・・・』

 

『?あ、刹那。呼ばれたよ』

 

『え、分かった。ありがと』

 

 

僕はステラとの念話を切って、教室のドアを開けて中に入る。その瞬間、凄まじい視線を感じた。うっ・・・視線が刺さる・・・。チクチクとする感覚を何とか我慢して僕は自己紹介を始めた。

 

 

「初めまして。来禅高校から交換留学で来ました五河刹那です。一応言っておきますが生物上僕は立派な男子ですので。これから数日間宜しくお願いします」

 

 

僕がそう言って頭を下げると教室がシーンと静まり返る。これは・・・僕は知っている!この空気を!この後に何が来るのかを!僕は咄嗟に耳を塞ぐ。すると、

 

 

『男の娘キタ━(゚∀゚)━!』

 

『よっしゃ私達勝ち組ィーーーーーーーーー!』

 

『何あの子凄く綺麗!』

 

『ウホッいい男』

 

『やらないか』

 

『ズェア!』

 

 

凄まじい声が響く。来禅に入学した時もこんな事があったな・・・。声が収まると先生が指示を出す。

 

 

「はい。落ち着いた所で五河君の席を・・・椎名さんの隣に座ってもらえますか?」

 

「え、椎名って・・・」

 

 

先生が指した指の方向へ視線を向けると、窓際の席に此方を見て固まっている椎名さんが居た。僕はポカンとしながら椎名さんの隣の席へ向かう。

 

 

「えっと・・・また会ったね。まさか同じクラスだったとは・・・」

 

「は、はい!わ、私もそうだとは・・・!////」

 

「二人は知り合いですか?」

 

 

僕と椎名さんの会話を聞いて先生が聞いて来た。あ〜・・・話していい内容なのかどうか・・・。椎名さんを見ると、椎名さんはコクンと小さく頷いて先生に話し始めた。

 

 

「先生、かr・・・五河君が一昨日の時の人です」

 

「そうだったんですか・・・。五河君、椎名さんを助けてくれてありがとう」

 

「あ、頭を上げてください!当然の事をしただけですから!」

 

 

頭を下げて来た先生に僕は動揺を隠せなかった。するとチャイムが鳴り、SHRの終わりを告げる。確か今日の一限って・・・。

 

 

「先生。この後は体育なのでは・・・?」

 

「はっ!そうでした!詳しい話は次の授業で!取り敢えず男子は五河君を更衣室まで案内してください!」

 

 

そう言って先生は教室を出て行く。・・・忙しい人だな。そう思っていると、眼鏡を掛けた男子の一人が僕の前まで来た。

 

 

「初めまして。僕の名前は《雨馬来人(あめばくると)》。クールと呼んでくれ」

 

「うん、宜しく。僕も刹那で良いよ」

 

「それじゃあ、刹那君。更衣室へ急ごう」

 

「分かった」

 

 

僕はクールに着いて行き、更衣室へ向かい着替えてグラウンドに出た。着替える時に全員から目を逸らされたが・・・そんなに貧相な体してるかなぁ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜グラウンド〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆、集まったでござるな!では、今日はサッカーでござる!」

 

 

個性的な語尾の体育教師《バング先生》の言葉に皆がおおっ!と声を上げた。それにしてもサッカーか。最近してなかったな・・・。先生に振り分けられたチームに分かれる。各チームの代表にキャプテンマークが与えられる。僕のチームのキャプテンはクールだった。僕はそれを見ながら決められたポジションまで下がる。僕のポジションはMFだ。よっし!頑張るぞ!

 

 

「それでは、キックオフでござる!」

 

 

そう言って先生が笛を吹いた瞬間、相手チームからのボールで試合が始まった。相手のチームの一人がドリブルで切り込んで来る。

 

 

「オラオラオラ!サッカー部の俺に適うもんかよ!」

 

 

・・・サッカー部の割にはど素人丸出しだね。タックルで無理矢理突っ込んでくるパターンか・・・。僕はサッとサッカー部(笑)の死角からボールを奪う。ボールを何時の間にか持っていた僕にサッカー(以下略)は唖然とする。

 

 

「・・・はっ!刹那君!上がれ!」

 

 

一緒に唖然としていたらしいクールから指示が出て、僕はFWと上がる。と言うかあまり目立つ気はなかったんだけどな・・・。そう思いながら僕はスイスイとディフェンスを抜けてゴール前まで出た。さて、FWにパスw・・・誰一人来ていないだと・・・。僕が蹴るパターンですかコレ?僕は溜息を吐きながらキーパーの前に立つ。

 

 

「来い!」

 

「それじゃあ・・・遠慮なく!」

 

 

キーパーの声に僕はシュートする。蹴ったボールはキーパーの腕よりも先へ行き、ゴールネットへと突き刺さった。すると、バング先生からホイッスルの音が響く。

 

 

「ゴールでござる!五河殿は凄いでござるな!」

 

「あはは・・・どうも」

 

 

バング先生の言葉に照れながらポジションへ戻る。そして再び相手のボールで試合が再開し、僕はこの時間サッカーを思う存分楽しんだ。

 

 

 

 

 

〜1限終了後〜

 

 

 

 

 

一限が終わり、更衣室で着替えてから教室に戻ると僕は一人の女子生徒に話し掛けられた。

 

 

「五河君、初めまして。私《櫻井明音》!宜しくね!」

 

「うん、宜しく。櫻井さん」

 

 

僕が言うと、櫻井さんは意外そうな顔をする。

 

 

「どうかした?」

 

「いや、あの、五河君は名字呼びなんだなぁって・・・」

 

「・・・初対面の人にいきなり名前呼びは失礼かなって。変だった?」

 

「ううん。この学校の男子って結構ナルシストが多いからいきなり名前呼びする人が多いの。このクラスで名字呼びなのは五河君と雨馬君だけだよ」

 

「そうなんだ・・・」

 

「そうだった!ねえ、昼休み良かったらお昼の放送に出てもらえないかな?」

 

「お昼の放送?」

 

「うん。私放送委員やってて毎日お昼の放送をしてるの!だから交換留学に来た五河君にぜひゲストをやって欲しいんだ!ダメ・・・かな?」

 

「別に構わないよ。僕なんかでよければいくらでも」

 

 

まあ、別に断る理由も無いし。良いかな。僕の言葉に櫻井さんはパアアと顔を明るくして僕の手を握った。

 

 

「ありがとう!じゃあ、昼休みに放送室に案内するね!」

 

「うん、。分かった。それじゃあ」

 

「うん!また後で!」

 

 

そう言って櫻井さんは席へ戻って行った。あ、昼休みの事後で部長達に言っておかないと・・・。そう思って端末でメールを打っていると、

 

 

「よお、刹那。モテモテで何よりだ・・・」

 

「・・・何さモテモテって」

 

 

ブスッとした表情で木乃子が僕を見る。別にモテモテでは無いでしょ。櫻井さんだって交換留学生だから話し掛けて来たのであって、他に他意があった訳でもなかろうに・・・。

 

 

「お前さっきの体育で女子にメッチャ見られてたの気づかなかったのか?」

 

「う〜ん・・・気配は感じてたけどサッカーやってる時ってフィールドしか見てないから・・・」

 

「相変わらずのサッカー馬鹿だな・・・。ま、私としては金田をボコした事に感謝してるがな」

 

「金田?あのサッカー(以下略)の事?」

 

「ああ。《金田勤(かねだつとむ)》って奴でな。まあ、簡単に言えば自分の事をイケメンと思ってる典型的なナルシストで金持ち坊ちゃんってヤツだよ」

 

「そうなんだ・・・。もしかして彼は努力しないタイプ?」

 

「そうだな。部活なんて殆ど行かずに取り巻きと遊んでばっかだ。その癖に成績は良いんだよな・・・」

 

「道理で素人丸出しな訳だよ。全く・・・なのにあんなに威張っt「おい!テメエ!」・・・どうしたの金田君?」

 

 

僕の言葉を遮って怒りの形相をした金田君が目の前に立っていた。そして聞いた僕にこう言い放つ。

 

 

「木乃子に話しかけてんじゃねえよ!嫌がってるじゃねえか!」

 

「え!?木乃子僕と話すの嫌だったの!?」

 

「そんな訳ないだろ!おい、金田!変な言いがかりは止めろ!それと名前で呼ぶなって言っただろ!」

 

「フッ、照れるなよ木乃子。・・・テメェ!木乃子とどんな関係だ!」

 

「へっ!?どんなって・・・幼馴染だけど」

 

『な、なんだってーーーー!?』

 

 

僕の言葉に木乃子と僕以外の金田を含めた全員が叫ぶ。・・・そんなに変かな?そう思っていると、金田が僕の机をバン!と叩いて睨み付ける。

 

 

「良いか?木乃子は俺の女だ。次に話し掛けたら殺すぞ!」

 

「えぇ!?木乃子と付き合ってるの!?ダメでしょ木乃子!彼氏さんが居るのに僕の部屋でゲームしちゃ!」

 

「付き合ってねえよ!それに私は刹那が・・・この鈍感////」

 

「・・・付き合ってないの?」

 

「ああ。コイツはそんな事をクラスの女子全員に言ってるんだ」

 

「そうなんだ。・・・金田君、これを」

 

「あ?何だよコレ?」

 

 

僕はポーチからある物を取り出す。それは制服に仕込む様の鉄の塊だった。

 

 

「・・・ハーレム√は失敗すると刺されるから仕込んどいた方が良いよ?」

 

「ってハーレム√って何だよ刹那!」

 

「いや、だってゲームだと刺されてたし・・・」

 

「まさかお前!ギャルゲーやったのか!?クソッ!刹那の情操教育上の為に決してプレイする事の無かったギャルゲーを・・・!誰に勧められた!」

 

「え・・・僕のクラスの副担任だけど・・・」

 

「副担任ンンンンンンンンンンンン!?」

 

「でもギャルゲーって難しいね。どれだけやってもハーレム√にしかならないし・・・」

 

「・・・最早それは才能だな。ゲームでも平常運転かよコイツは・・・」

 

 

僕の言葉に木乃子は呆れる。・・・そんなに変かな?だってそれっぽい選択肢を選んだだけなのに・・・。

 

 

「おい!俺を無視するな!」

 

「いや、無視はしてないって!刃物は刺さると痛いんだよ!」

 

「・・・刹那に言われると説得力あるわ〜・・・」

 

「ふ、ふざけんな!兎に角もう木乃子だけじゃねえ!この学校の全ての女に近づくんじゃねえよ!」

 

「いや、それは無理。昼休みに櫻井さんの放送に出る事になったし、放課後には理事長室で理事長との話もあるし、他の交換留学生とも話とかあるしさ」

 

「お、お前えええええ!」

 

 

キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン!

 

 

「・・・チッ、また来るぞ!」

 

「じゃあ、お菓子でも用意しとくね」

 

「いや、何でだよ!?」

 

 

叫びながら金田君と木乃子は戻って行った。それと同時に椎名さんが息を切らしながら戻って来る。どうしたんだろ?すると橘先生が入ってくる。

 

 

「はい、じゃあ今日のLHRは五河君への質問タイムです。五河君は此処に座ってください」

 

「分かりました」

 

 

先生に言われて教卓の隣に置かれた椅子に座る。

 

 

「それじゃあ、五河君に質問がある人は手を上げてください」

 

 

先生が言うと、何人かが手を上げた。先生がその中の一人を指名する。指名されたその人は席を立ち上がった。

 

 

「はい。それじゃあ自己紹介をしてから質問してくださいね」

 

「はい。私は《八束由紀恵》。クラス委員をやっているわ。得意教科はあるのかしら?」

 

「得意教科かぁ・・・家庭科の調理実習かな?家でも料理は僕の仕事だし・・・」

 

「結構家庭的なのね・・・」

 

「両親が家を空けがちだったからね。妹も小さかったから家事は基本僕がやってたんだよ。今じゃもう趣味だよ」

 

「そう。私からは以上です」

 

「はい。では次の人・・・はい」

 

 

次は先程の八束さんと打って変わって元気そうな女子だった。

 

 

「はいは〜い。私は《戸村美知留》だよ。好きなゲームのジャンルは!」

 

「・・・RPGと格ゲーと・・・パズルゲームかな・・・テトリスとか」

 

「ああ、それ私も偶にやる!結構ハマるよね!」

 

「うん。あれでよく友達と対戦したよ。一つのゲーム機を皆で回してスコアを競うヤツ」

 

「私もよくやった!ねえねえ!ご飯食べたら遊びに行っても良い!?持ってくからさ!」

 

「良いよ。《四角殺し(ブロックブレイカー)》と呼ばれた僕の実力をお見せしよう!木乃子も来るよね?」

 

「当たり前だ!テトリス勝負とあっちゃぁ私も黙っていられないからな!」

 

「はいはい。もう質問が無いなら交代ですよ。それじゃあ他の人は・・・はい」

 

 

先生に言われて立ち上がったのは金田君だった。金田君はニヤニヤしながら僕に言った。

 

 

「今知ったんだけど、中学時代いじめられっ子だったって本当ですか〜?」

 

 

金田の言葉に教室の空気が凍る。木乃子は「アイツ・・・!」と言いながら殴りかかりそうになっている。クラスの人達もザワザワと騒ぎ始める。

 

 

「金田君!何言っt・・・五河君?」

 

 

止めに入る先生を止める。良いよ。なら教えてあげようじゃないか。僕がどの様な嫌がらせを受けてきたのか。僕はまず金田君に言った。

 

 

「うん、本当だよ。僕は中学に入ってから三年の途中まで虐めを受けてた・・・」

 

「そうなんだ〜。じゃあ、どんな理由でどうなったか教えてくれよ!お前らも知りたいよな!?」

 

「そうだそうだ」

 

「教えてくれよ!」

 

「どんな事されたんだ!?」

 

 

そう言って取り巻き達が金田の言葉に騒ぎ出す。するとクールが席を立ち上がって叫んだ!

 

 

「止めろお前ら!人の嫌な過去を掘り起こして何が楽しいんだ!」

 

「うるせえな、お前は黙ってろ。俺はアイツに聞いてるんだ。どうする?嫌だったら答えなくてもいいんだぜ?」

 

「別に教えても良いけど・・・引かないでよ?」

 

「ま、どうせロクな事でも無いだろ。良いぜ、言ってくれよ」

 

 

それじゃあ、久しぶりに愚痴らせてもらいますか・・・。

 

 

「それじゃあ、一年生の頃からね。まず毎朝、靴箱にピアノ線が貼られてたね」

 

「・・・は?」

 

「他にもお腹に蹴りを入れられたり、階段から突き落とされる何てしょっちゅうだったし、流石に頭に石を投げ付けられたり、鉄パイプで殴られたりした時は死ぬかと思ったよ」

 

 

はい嘘です。実際は魔力強化してたので被害はゼロです。怪我なんてありません。痛みも前世で無茶した時に比べれば屁の屁のカッパだよ。唖然とするクラスに僕は言葉を続ける。

 

 

「ねえ、金田君。ハリガネムシって知ってる?」

 

「ああ?あのカマキリとかバッタの中に居る奴だろ?アレがどうした」

 

「うん。あれを無理矢理口に突っ込まされて食べさせられたよ。教師に」

 

「」

 

 

僕の言葉に金田君は絶句する。金田君だけではない、周りの全員がだ・・・。

 

 

「他にも色んな虫とか食べさせられてさ。最後に虐めがバレて病院に連れて行かれるまでは味覚が戻んなくて・・・。味を感じられる様になったのはつい最近なんだよ。だからついつい大好きな甘い物食べ過ぎちゃって」

 

「ちょ、ちょっと良いか?」

 

 

そう言ってクールが手を上げて立ち上がる。

 

 

「どうしたの?」

 

「いや、その・・・三年間もそれに耐え続けたのか?」

 

「へ?やだなあもう。まだ一年生の頃の話だよ?」

 

「」

 

 

僕の言葉にクールはポカンとなる。こんなのはまだ序の口だと言うのに・・・。そう思いながら僕は話を続ける。

 

 

「それじゃあ次は二年生の話をしようか。二年になってからは火を使い始めたね彼らは」

 

「・・・火?」

 

「うん、火。ガスバーナーで足を焼いてきたり、爆竹を括りつけられて一気に爆発させられたりとかさ」

 

「・・・抵抗する気はなかったの?」

 

 

八束さんが聞いて来た。皆結構興味深々ですな。こちらも話した甲斐があったよ。僕は吹っ切れた様に話しを続ける。

 

 

「うん、無かったよ。抵抗したら妹を犯すって言ってたから」

 

「い、妹を・・・?」

 

「うん。その頃妹は・・・小五位だったかな?凄く純粋な子でね。いろんな事にコロッと騙されちゃうから危なっかしくて・・・」

 

「でも貴方は死ぬかもしれなかったのよ?それなのに・・・」

 

「う〜ん・・・まあ、実際家族を守れないなら死んだ方がマシだからね」

 

「・・・何でそこまで」

 

「いやね、僕って養子なんだよ」

 

 

僕の言葉にクラスの空気が再び凍る。まあ、いきなり養子だもんね。そりゃ驚くよね。

 

 

「母の顔は分からないし、父は3歳の時に殺されてさ・・・。絶望してた僕を救ってくれたのが今の家族でさ。いきなり養子にされて「今日からお兄ちゃんだ」とか言われるんだもんな・・・驚いたよ」

 

「・・・そうなの」

 

「うん。最初は戸惑ってたけど段々心に余裕が出来てね。今じゃ立派なお兄ちゃんだよ。自他共に認めるシスコンさ。ああ、話が逸れたね。まあ、二年はそれと一年の頃のフルコースだったね。それで三年は7月まで虐めが続いたよ」

 

 

流石に三年生の虐め内容は言いたくないかな・・・。そう思いながら言葉を止めるが、此処まで来て引けるわけも無く、僕は続ける。

 

 

「三年生になると、スタンガンとかスタンロッドとかでビリビリやられたよ。もう痛いのなんの」

 

 

三年は電気属性のオンパレードだった。あのスタンガンの電圧絶対弄ってあるでしょ。魔力強化してなかったら僕死んでたよ。

 

 

「他にもナイフで肉まで切られた事もあったよ。しかもご丁寧に顔じゃ無くてボディね。まあ、羽交い絞めにされて脱がされた」

 

「・・・怖くなかったのかよ」

 

「別に。僕は元々体が頑丈だから大丈夫だったけどまあ・・・家族を守れなくなると思うと怖かったかな・・・」

 

 

金田君は僕を見ながら言う。確かに裏で琴里に何かしてるんじゃないのかって思った事はある。それが怖くて暫くの間、琴里を抱きしめて眠ってたな・・・。

 

 

「まあ、後はプールに沈められたり適当にリンチされたり・・・ああ!あとは体育教師にレイプされかけたね」

 

『ハア!?』

 

 

僕の言葉にクラスの全員が声を挙げる。これが僕の虐めが公になった種火でもあった。

 

 

「その時の事を僕の友達が見つけてね。その後色々してくれて虐めも無くなって先生も殆ど入れ替わっちゃったんだよね。それで今に至るってワケ。どう?良く分かった?」

 

 

僕は言い終わるとハッとなって心の中で頭を抱える。何口走ってるんだ僕ーーーーーーーーーー!?ヤバイ・・・初日での印象最悪だよ。かなりストレス溜まってたみたいだったからついポイポイ話しちゃった。皆気持ち悪いって目で僕を見るに決まってる。僕は恐る恐る皆を見た。其処には涙を流すクラスの皆が居た。・・・って、

 

 

「な、何で泣いてるの!?」

 

「だ、だって・・・悲しいじゃない。三年間も一人で耐えて・・・」

 

「別にぼっちだった訳じゃないから。友達と遊んだりもしたから精神的余裕はあったよ。だから八束さん、泣かないでよ。笑って笑って」

 

 

このままクラスの全員泣き止ませるのに30分掛かるとは・・・。でも、金田君は泣かずに、ニヤリと笑っていた。まあ、何かロクでも無いことを考えて居るのだろう。そう思っていると2限終了のチャイムが鳴った。それと同時に僕は膝から崩れ落ちる。木乃子と椎名さんが駆け寄って僕を立たせてくれた。

 

 

「刹那!大丈夫か!?」

 

「あ、あれ?何でだ・・・?力が入らないや・・・」

 

「五河君、途中から震えてました。きっと心の中で強い負荷が掛かってたんじゃ無いですか?」

 

「そう・・・なのかな?」

 

「刹那は昔から自分の事忘れて行動するからな。少しは自分の安全を第一に考えろ」

 

「考えてるって・・・」

 

「二人の会話とさっきの話しを聞いて考えて居ないと思います。立てますか?」

 

「ハハッ・・・ごめん、無理っぽい」

 

 

僕は膝が完全に笑って立つことすらままならない。

 

 

「なあ、刹那。何で答えたんだ?別に答えなくても良かったじゃないか」

 

「その・・・実は、ね」

 

「何だよ。言えよ」

 

「は、恥ずかしんだけど・・・」

 

 

僕は言い淀む。流石にコレは恥ずかしすぎて、心の声にも出さずにおいたけど・・・言わなきゃダメ?と目で聞くと、ダメと言った目付きで返される。・・・はあ。

 

 

「その、ね・・・木乃子が俺の女って言われた時にね。何かこう・・・チクってなったんだよ。それで次に何か言われたらビビらせてやろうと思って・・・自虐ネタに走りました・・・」

 

「そ、そっか・・・////」

 

 

ほら気不味くなった!だから嫌だったんだよ!そう思っていると、身体をグイっと持ち上げられる。その正体はクールで、僕をお姫様だっこの状態で抱え上げた。

 

 

「全く・・・君はとことん無茶をする奴と言う事と、家族の為に直向きになれる奴と言う事は分かった。つまりは良い奴と言う事だ。僕が運んでやるから保健室で休むと良い」

 

「うん・・・ごめんね」

 

 

僕はクールの笑顔を最後に意識を落とした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

----------消えろ

 

 

『・・・嫌だ』

 

 

----------バケモノ

 

 

『止めてよ・・・止めて!』

 

 

----------この疫病神め!

 

 

『違う!僕は・・・僕は!』

 

 

----------いいや、疫病神さ

 

 

『お父・・・さん・・・』

 

 

----------お前があの日、俺の前に出なかったら・・・

 

 

『いやぁ・・・いやぁ・・・』

 

 

----------オレガシヌコトハナカッタンダカラナ!

 

 

『あぁ・・・あぁ・・・あああああああああ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嫌ああああああああああああああ!」

 

「!?五河君!」

 

 

夢から目が覚める。目の前に理事長が居たが、僕は頭や肌を必死に掻き毟る。血が出ても止まらない。ワカラナイ・・・ナンデボクハ・・・イキテルノ?

 

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい...」

 

 

ボクハタダタダ、アヤマリツヅケル・・・ワカラナイ・・・ジブンガ・・・ナゼコキュウヲシテイルノカ・・・ナゼコエヲダスノカ・・・ナゼナクノカ・・・ナゼウゴイテイルノカ・・・ナゼ・・・イキテイルノカ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ア・・・」

 

 

ナンデ・・・アタタカイノ?ナンデ・・・ボクハダキシメラレテルノ・・・?

 

 

「大丈夫。貴方は悪くない。何があったか何て私には分からないけど・・・貴方はきっと悪くない。もし・・・もし貴方が悪いのであれば・・・私が一緒に謝ってあげる。私は貴方の味方よ」

 

「・・・ア、のネ・・・」

 

「ええ・・・」

 

「ボク、ね・・・オ・・とウ・・・さンを・・・まもれナかった・・・」

 

「ええ・・・」

 

「チカラが・・・あったのに・・・おとうさんを・・・まもれなかったんだ・・・」

 

「そうだったの・・・。辛かったわね・・・」

 

「あれからね・・・たまにね・・・おとうさんがね・・・いうんだ・・・」

 

 

----------この疫病神め!消えろ!

 

 

「それでね・・・いっつもぼくはね・・・きられるんだ・・・けんで・・・なんども・・・なんども・・・」

 

「・・・それは貴方のお父さんの偽物よ。きっと貴方のお父さんはこう思ってるわ」

 

 

----------一緒に居れなくて、ゴメンな

 

 

「って思ってるわよきっと・・・」

 

「・・・ほんと?おとうさんぼくをころそうとしてないの?」

 

「ええ・・・してないわよ」

 

「そっか・・・よか・・・た・・・」

 

 

ぼくはそのままめのまえがくらくなった・・・。

 

 

刹那サイド終了

 

 

椿サイド

 

 

私の胸の中には今、一人の生徒が眠っている。名前は《五河刹那》。私が禁断の恋をしている相手だ。ハザマさんから送られた資料を見ると、完璧な人間の様に感じられた。教師をして暫く経つが、所謂完璧人間を見ると、皆鉄仮面の様な表情を浮かべていたが彼は違った。体は女子の様に細くスレンダーで綺麗な赤い純粋な瞳にサラッとした白髪が合っている。そして何よりの破壊力はあの笑顔だ。自分に向いていなくてもあの笑顔を見ると凄くドキッとしてしまう。私は彼の笑顔を見て、黄泉野先生からアルカードさん達を守るキリッとした二つの顔を見た瞬間、一目惚れしたのだろう。それから数日経ち、五河君が倒れたと報告が入った瞬間、私は廊下を全力で走っていた。保健室に入ると涙を流しながら五河君が飛び起きて全身を掻き毟り始める。その時私は昨夜のハザマさんとの電話を思い出した。

 

 

『椿先生、五河君には一つだけ・・・してはいけない事があります』

 

『それは・・・一体・・・?』

 

『彼に少しでも絶望を与えないで下さい』

 

『絶望・・・ですか?』

 

『はい。絶望と言うよりも・・・ネガティブなイメージ・・・でしょうか・・・彼は過去に大きなトラウマがありましてね・・・本人は克服してると思っているんですけど・・・相当心に来てますね。実を言うと、心が壊れる寸前何ですよ・・・』

 

『心が・・・!?』

 

『はい。私が気づいたのも去年でして・・・。本当は彼をあまり外へ出す事はしたくないんですよ・・・。でも、彼は出張に行くと何時も無邪気な笑顔で帰ってくるんですよ。だからあまり強く言えなくて・・・。彼の負担になっているのやら、逆に治療になっているのやら・・・』

 

『そう・・・ですね』

 

『恐らく貴方も五河君に惚れた頃だと思いますから言っておきますよ。・・・半端な気持ちでアイツに接するな。もしお前がアイツを傷付けたら切り刻むぞ・・・』

 

『!?・・・大丈夫です。今までに無いくらい燃え盛ってますから。この気持ち・・・』

 

『・・・そうですか。もしもの時は呼んでください。直ぐに向かいますので』

 

『分かりました・・・』

 

 

今までに聞いた事の無いハザマさんの声に私はこの人は本気で五河君の事を心配しているのだと分かった。それを思い出しながら私は五河君を抱きしめる。五河君の体は冷たく、震えていた。私は五河君を抱きしめる力を強め、彼に話し掛ける。すると彼は力の無い声で過去を話し始める。彼の過去は壮絶だった。齢3歳で父親を殺され、自分が守れなかったと・・・恨まれていると・・・後悔の念と罪悪感に苛まれながら、10数年間も過ごして来たのだ。彼の話を聞いていると、頭の中に何かのビジョンが見えた。巫女服を来た幼い白髪の子供が首から上のない男の亡骸を抱いて泣いている映像だ。原理がどうであれ、これは恐らく彼の記憶なのだろう。テレビで見た事がある。霊感の強い者に接触していると、その人間の記憶を見たり出来ると言う胡散臭い話題だった。私は彼を抱きしめるだけではなく、更に撫でる。すると彼の震えは段々弱くなっていった。そして私は彼に言う。父親はそんな事を思っていないと・・・。私の父もそうだった。昔に私を庇って車に跳ねられ、病院に運ばれた。私は父に恨まれているのではないかと思い、病院にお見舞いに行けなかった。ある日、父の容態が急変して私は無理矢理父の前まで連れられた。私は父に泣いて謝った。「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」と・・・。すると父は震えた手で私の頭を撫でて言った。

 

 

『お前を守れてよかった。愛してる。俺の宝物』

 

 

これが父の最後の言葉だった。きっと彼の父親もこう思っていた筈だ。只、私の様にタイミングが会う事が無かった為にこうなってしまったのだろう。彼は全てを吐き出すと、子供の様な寝顔で眠った。私は優しく彼の頭を撫でる。

 

 

「今は眠りなさい。・・・未来で笑える様に・・・」

 

 

私は愛しい者を抱きながらそう呟いた。

 

 

椿サイド終了

 

 

三人称サイド

 

 

〜天界[ゼウスの部屋]〜

 

 

「おい、ゼウスのじいさん。俺を少しだけでもいい・・・アイツの夢に出させて欲しい」

 

「・・・気持ちは分かるがそれはできない」

 

 

ゼウスの部屋でゼウスと共に刹那の様子を見ている一人の男が居た。男の名は《如月慎太郎》。紛れもない刹那の父親である。慎太郎の頼みにゼウスは申し訳なさそうな表情を浮かべる。慎太郎はゼウスに掴みかかった。

 

 

「何でだよ!息子のあんな姿見てられるかよ!俺はアイツに伝えたいだけなんだ!お前を恨んでなんか居ない!愛してるってよ!」

 

「私だってしてやりたいさ!だができないんだ!」

 

「・・・おっさん?」

 

 

ゼウスの怒鳴りに慎太郎は動揺する。ゼウスは話し出した。

 

 

「刹那君の世界は今、様々な世界と混ざり合い始めているんだ」

 

「それって確かアニメやら何やらって言ってたあの・・・?」

 

「そうだ。彼の転生した世界は《デート・ア・ライブ》を主軸に様々な物語が混ざっている。君達の居た霧島仙境が良い例だ」

 

「それと俺が向こうに行けないのはどう関係があるんだよ」

 

「今、あの世界はとても不安定なんだ。良いか、カブトムシは蛹になった時に体の仲が液体になるだろう?」

 

「ああ、其処から内蔵とかが形成されて行って成虫になる。・・・世界は今、その液体の状態って事か・・・」

 

「その通り。今、少しでも世界に干渉する様な事をすれば・・・」

 

「世界は・・・死ぬって事かよ・・・クソッ!」

 

 

慎太郎は拳を床に叩き付けて涙した。ゼウスも唇を噛み締めている。血が出るほどに・・・。

 

 

「だが、刹那君に会う方法が無い訳ではない」

 

「本当か!?刹那に会えるなら何だってやってやる!地獄に落ちても構わねえ!」

 

「世界が安定してから会いに行けばいい。だが、世界が安定すると思われる一ヶ月後・・・デアラの原作5巻辺りの時期まで待たないと世界は安定しないと思われる」

 

「そうか・・・でもそれまで待てば刹那に会えるんだな!?」

 

「ああ。君も、,彼女,もだ・・・」

 

「そうか・・・,アイツ,も一緒に会えるんだな・・・。一番会いたがってたのはアイツだから・・・」

 

「情報が分かり次第、連絡する。迎えを出そう。のあ君を呼ぶから待っていなさい」

 

「・・・すまねえな、おっさん」

 

「気にしなくて良いよ。奥さんに宜しく頼む」

 

「ああ。アイツ絶対に飛び跳ねて喜ぶぜ」

 

「そうだね。でもその前に・・・」

 

 

そう言ってゼウスは右手から光を出す。すると其処から二本の剣が出て来た。それは白の剣と黒の剣。二本は光の中で震えている。ゼウスはそれを見て溜息を吐いた。

 

 

「この二本の剣を何とかしなければ・・・」

 

「これって確か・・・前に刹那目掛けて海を飛んでた剣じゃねえのか?」

 

「そうだ。これが彼の体に入ったら彼が壊れてしまうからね。世界に被害が出ないように心掛けて回収したよ」

 

「確かに・・・アイツの中に神剣五本だもんな。俺には現れもしなかったぜ」

 

「兎に角コレは此処で封印だね」

 

 

そう言ってゼウスは二本の剣を光と共に仕舞う。そして二人は刹那の映るモニターへと向き直った・・・。

 

 

三人称サイド終了




何故だ・・・何故こんな展開になった!?
深夜テンション怖ええええええええええええ!
こんな話・・・ウソダドンドコドーーーーーン!
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