デート・ア・ライブ 魔法と鋼を使いし者   作:猫舌

27 / 40
第27話 《放課後の校庭!負けず嫌いの白狼!》

刹那サイド

 

 

どうも、最近気絶が多いと感じるこの季節・・・僕はグラウンドに立たされていた。

 

 

「さあ、来いよ!」

 

 

僕の目の前ではユニフォームに着替えた金田が取り巻き達と僕を見て笑っている。そんな僕も何故かユニフォームを着せられ、足元にはサッカーボールが・・・。本当に・・・どうしてこうなった?話は6限の終了時に遡る・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜6限終了時[教室]〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「五河!俺と勝負しろ!」

 

 

本日全ての日程が終わり、僕がOKを出して来る事になった木乃子と戸村さんを向い入れる為に夕食の食材を買いに行こうと荷物を纏めていた所に金田がドヤ顔でビッと指を向けて来た。勿論僕の答えは、

 

 

「お断りします」

 

 

僕は鞄を持って教室を出る。端末で時間を確認すると現在は午後4時と表示されていた。木乃子達が来るのは午後6時半だから今から椎名さんに教えてもらった近くのスーパーで食材の調達をしてから寮の自室で調理・・・よし、余裕で間に合うな。それじゃあメニューは・・・。ご飯と味噌汁・・・それから・・・。献立を考えながら玄関に向い、バイクのキーの金具に指を入れてクルクル回しながら駐車場へ向かう。途中、グラウンドを横切ると、物凄い人だかりが出来ていた。何かあるのかな?気になった僕はグラウンドの方へ降りる。すると僕を見た一人の男子生徒が声を上げる。

 

 

「皆!来たぞ!」

 

「本当だ!頑張れよ!」

 

「あんな奴倒しちゃって!」

 

 

男子の声を皮切りに何故か僕は歓声に包まれていた。僕は訳が分からなくなり、生徒の一人に聞く。

 

 

「ねえ、何で僕はこんなにもエールを送られてるのかな?」

 

「いやいや、だって金田とサッカーで対決するんだろ?金田が昼休みに言ってたぞ」

 

「ハアッ!?いや、何でそんな事n「待たせたな五河!」・・・金田君・・・」

 

 

イラっとする声に振り向くと、其処にはユニフォームに着替えてサッカーボールを抱えた金田が僕を見て笑っていた。

 

 

「あのさ・・・僕さっき断ったよね。それ以前に何で勝手に対決する事になってるのかな?」

 

「ふん!いいか、今から俺達とミニゲームで勝負だ。先に3点取った方の勝ちだ。俺が勝ったらこの学園から出て行け!」

 

「無視すんなし。て言うか僕は学校同士の交流で来てるから出て行くとかは無理だよ。・・・それに僕が買った時の条件は?」

 

「ハッ!お前が俺に勝てる訳ねえだろっ!お前ら、来い!」

 

 

金田が言うと、金田と同じ格好の取り巻き達が姿を現す。金田も合わせて5人の相手か・・・って、

 

 

「・・・僕の味方は?」

 

「いる訳ねえだろ?だってお前は,一人で勝つ,って言ったもんな!なあ、お前ら!」

 

 

金田がわざと周りに聞こえる様に叫ぶと、取り巻き達も「そうだそうだ」と言い出す。発言の捏造と自分に圧倒的有利な状況を作る・・・どんだけ僕の事が気に入らないのだろうか・・・。そう思っていると、金田の後ろから木乃子達が息を切らしながら走って来た。そして木乃子が金田を睨んで叫ぶ。

 

 

「おい金田!今すぐその巫山戯た遊びを止めろ!」

 

「安心してくれ木乃子!今すぐに俺がお前達を助けてやるからな!」

 

 

そう言って金田はニコッと笑みを浮かべる。・・・イケメンだとは思うのだが殿町の笑顔の方がカッコイイ気がするのは僕だけか・・・?すると金田からユニフォームを渡される。

 

 

「五河、すぐに着替えろ。此処でお前に大恥掻かせてやんよ」

 

「・・・はあ、分かったよ。その代わり対決時間は30分が限度だ」

 

「良いぜ。じゃあ、彼処の木陰で着替えてこいよ」

 

 

そう言って金田は近くの木を指差す。僕はユニフォームを持って木陰へ行き、着替える。ユニフォーム着るの久しぶりだな・・・。多分、中学で最後の試合をして以来かな・・・。そう思いながら僕はグラウンドへと服を持って戻る。そしてベンチに座っている木乃子に服を渡した。

 

 

「悪いけど対決が終わるまで預かっててもらえるかな?」

 

「分かった。・・・大丈夫なのか?今からでも理事長に言った方が・・・」

 

「いや、大丈夫。それに・・・大した実力も努力もしてないくせに大口叩くバカにはいい機会だと思うんだ・・・」

 

「お前・・・殺りすぎるなよ?」

 

「・・・・・・大丈夫」

 

「ちょっ、何だ今の間は!待て刹那!刹那ーーー!」

 

 

木乃子の叫び声何て聞こえな〜い。聞こえないったら聞こえな〜い。僕は金田の前に立つ。金田と自分の背後にはゴールがあり、金田からボールをパスされる。僕はそれを足で取って準備をする。

 

 

「お前ボールで良いぜ。やっぱりハンデは必要だからな!」

 

「・・・本当に良いんだね?」

 

「ああ、構わないぜ。おい、試合開始だ!」

 

 

金田が叫ぶと試合のホイッスルと競技用のタイマーがスタートする。僕はそれと同時にドリブルでスタートして金田と取り巻きの間を抜ける。そのままゴールにシュートを叩き込んだ。先ずは一点・・・。僕は特にアクションを起こさずにポジションへ戻る。途中僕をポカンとした顔で見る金田達を見るとスッキリした気分になった。そして金田チームからのボールでゲーム再会。すると金田はわざと僕に向けてシュートを打った。本人はこれで僕の動きが鈍ると思っているんだろうけど甘い!僕はそのシュートを軽く胸でトラップしてからドリブルで上がる。

 

 

「クソッ!テメエら死ぬ気で止めろ!」

 

「・・・遅いよ」

 

 

金田達の防御網をスイスイと交わしていく。これなら小学生のサッカーの方がマシだよ・・・。再びゴール前に着いた僕はシュート。これで二点目だ。と言うか何故ゴールに人を置かない?そう思いながら再び戻る。僕を金田が恨めしそうな顔で睨んでくる。

 

 

「・・・何で睨むの?自分の未熟さ故にコレなんでしょ?僕に怒るのは筋違いだよ」

 

「うるせえ!俺が負けるなんて・・・ありえねえ・・・お前!イカサマしやがったな!」

 

 

今の金田の言葉に周りの生徒は汚物を見る様な目を向ける。そんな中で僕の何かがプチンと切れた。

 

 

「・・・金田」

 

「あん?何だyひいっ!?」

 

「いいか?僕はこれでもサッカーやってた人間の端くれだ。イカサマなんてお前みたいな行為するわけないだろう・・・」

 

「テメエ!俺がイカサマしてるってのか!?」

 

「ああ、してるね。椎名さん!ちょっとこのボール持ってみて」

 

「は、はい・・・」

 

 

椎名さんに僕はボールを渡した。ボールを持つと椎名さんは顔を顰める。

 

 

「気の所為でしょうか・・・少しボールが重い気がします。それに重さが平行じゃないと言いますか・・・」

 

「合ってるよ。そのボールの一部には金属が仕込んであるんだ」

 

 

僕の言葉に周りの生徒が息を飲んだ。僕は説明を続ける。

 

 

「地面に付けている状態だったりすると分からないけどドリブルしてたりシュートをするとボールにブレがあったんだ。まあ、最初からおかしいと思ってたんだよね」

 

「う、嘘だ!心美を脅してそう言わせてるんだろう!?」

 

「なら此処にいる全員に触ってもらおうか。そうすれば解決でしょ?」

 

「そ、それは・・・」

 

「ふふっ・・・まあ、それ使って続行で良いよ。そうでなくちゃ君との対決なんて温すぎる」

 

 

僕は椎名さんにボールを返してもらい、金田に渡す。

 

 

「さあ、これで終わりだ。どこからでも掛かってこい!」

 

「う・・・うおおおおおおお!」

 

 

叫びながら金田は僕に再びシュートを打って来た。・・・学習しようよ。僕はシュートされたボールを金田達のゴールへ蹴り返す。所謂カウンターシュートと言うものだ。金田のシュートの威力が相乗効果で合わさり、一直線にゴールへと届いた。今のゴールにグラウンドは静かになった。これくらいでビビらないでよ。中学の世界大会の時なんてコレが逆に蹴り返されたんだから・・・。僕はタイマーの係に声を掛ける。

 

 

「ねえ、判定は?」

 

 

僕の声にタイマー係はハッとなり、ゴールが認められたホイッスルを鳴らし、更に試合終了の合図もする。その瞬間、グラウンドはもの凄い熱気に包まれた。僕はそれを無視して木乃子から着替えを受け取って着替える。脱いだユニフォームはサッカー部のマネジャーさん達が洗っておくと言ったので渡しておいた。見てる事しか出来なかった詫びらしい。普段金田は自分の家の権力を盾に好き勝手してるそうで、レギュラーをもらっていたのもその所為だと言う。取り敢えずマネージャーさん達にお疲れ様ですと言ったら泣かれた。久しぶりに人の温かみに触れたらしい。そして何故かメアドをもらった。その後はパパッとスーパーへ行き食材の調達、帰宅して下ごしらえに取り掛かった。暫くすると、部屋のドアをノックする音が聞こえ、僕は入ってと伝える。そして木乃子と戸村さんが来た。戸村さんは何故か大きなバッグを持っている。まさか・・・。

 

 

「もしかしてそれって・・・」

 

「うん!お泊まりセット!」

 

「って泊まるんかい!・・・木乃子の部屋だよね?」

 

「え?此処だよ?」

 

「・・・もう好きにして。どうせ木乃子も泊まるでしょ?だってこの前僕の使ってるクローゼットに自分の着替え入れてたもんね」

 

「当たり前だろ。さあ、徹夜でやろうぜ!」

 

「そうだね。じゃあ、その前にご飯にするから二人共手伝ってくれる?」

 

「「アイアイサー!」」

 

 

仲いいなこの二人・・・。僕達はこの後、食事を終えて入浴を済ませた後、ゲームを始め、疲れが貯まっていたのか深夜1時頃には二人共寝てしまい、取り敢えずベッドに寝かせる。妙に目が冴えた僕は綺麗に浮かんだ月を見上げながら念話をしていた。

 

 

『ニ匹共昨日以来だけど無事?』

 

『ああ、何とかな』

 

『珍しいな。お前が我らに自ら念話等と・・・』

 

『まあ、その・・・君達と先代達が手伝ってくれたおかげで助かった部分もあるしね』

 

『だが実際あの時は吸血鬼と魔術師のおかげだ。俺達は只、お前の事をつなぎ止めておく事しか出来なかったしな・・・』

 

『でもそのおかげで部長達が間に合ったんだよ。だから・・・その・・・ありがとう。《ドライグ》、《アルビオン》・・・』

 

『お、お前今・・・』

 

『わ、我らの事を名前で・・・』

 

『〜!や、やっぱり名前は長いから《ライ》と《アル》で!文句は認めないからね!』

 

『『相棒/主がデレた!』』

 

『やかましい!もう吹っ切れた。僕が死ぬその時までしっかりと働いてもらうからね!』

 

『『ああ!』』

 

『あと・・・その・・・今までバカにしてゴメン・・・』

 

『相棒/主は可愛いなあ!』

 

『うるさいうるさいうるさーーーい!もう僕も寝る!』

 

 

僕は念話を切って床に寝転ぶ。最後に二つの「おやすみ」と言う声と両腕に感じる優しい温もりを最後に意識を落とした。

 

 

刹那サイド終了

 

 

三人称サイド

 

 

とある街の路地で一人の忍び装束の男がゆらゆらと歩いていた。だがその男の目に精気は無く、周りには食い散らかされた様に死体が散らばって居た。

 

 

「イツカセツナ・・・コロスゥ!」

 

 

邂逅の時は近い・・・。

 

 

三人称サイド終了

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。