デート・ア・ライブ 魔法と鋼を使いし者   作:猫舌

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第5話 《まさかの事態!?フラクシナスに精霊登場!》

刹那サイド

 

 

僕はあれから琴里に言われて知り合いである精霊達に会いに行く所である。既にアポも取ってあるし、後は会いに行ってラタトスクの空中艦である《フラクシナス》に連れて行くだけである。フラクシナスの転移装置で周辺まで送ってもらい、着いた所は天宮市から少し離れた所にひっそりと建って居る孤児院だ。僕は孤児院のインターホンを鳴らした。するとインターホンから声が聞こえる。

 

 

「クックック、合言葉を唱えるがいい」

 

「・・・はあ。えっと・・・《闇の炎に抱かれて消えろ》・・・」

 

 

僕は指示通りに合言葉を言うと、ドアから鍵の開く音がし、中から一人の少女が出てくる。

 

 

「久しぶり、《耶倶矢》」

 

「うむ。久しぶりだな刹那。既に皆集まって居るぞ」

 

「うん。ありがとう」

 

「所で話とは何だ?急に連絡して来たから全員驚いておったわ」

 

「それは中で話すよ」

 

 

僕は耶倶矢に案内され、孤児院のリビングへと通された。其処には何人かの少女達が座っている。その家の一人が僕を見た瞬間、飛び付いて来た。

 

 

「だーりんっ!久しぶりですっ!」

 

「うん久しぶり《美九》。ごめんね急に呼び出しちゃって。折角の休みだったのに」

 

「いえ!だーりんに呼んでもらえるならそんなのへっちゃらです!」

 

 

そう言って彼女《誘宵美九》は僕を抱きしめる。・・・周りの視線が痛くなってきた。耐えられなくなった僕は美九に離れてもらい、席に座って先ずはこの孤児院の院長である《木戸つぼみ》さんに話し掛ける。

 

 

「すいませんつぼみさん。急に連絡してしまって」

 

「いや、別に気にしなくていい。俺達も暇してた所だったからな」

 

 

そう言ってつぼみさんは笑う。一人称は俺だが彼女は立派な女性である。つぼみさんは現在20歳で僕の一つ年上だ。彼女は自分に生れ付きある特殊能力の所為で辛い人生を生きて来たそうで、悲しい思いを子供達にさせたくないと言う一心で高校卒業と同時に貯めたバイト代を使ってかつてはオンボロだったこの建物を買取り、孤児院を造ったのだ。そんなつぼみさんに出会ったのは僕が中学二年生の事だった。僕は小中時代、前世と同じ理由で虐めを受けていた。勿論モモや殿町にはバレない様にだ。その日もクラスのガキ大将にボコボコにされた日だった。前世で慣れっこで魔力などの使い方を心得ていた僕は痛がるフリをしながら外傷のみを作り、後は皆回復魔法と強化魔法で痛み無しと言う解決法で乗り切って、その帰りの事だ。道を歩いていると、森の方からトンカチか何かで物を叩く音が聞こえて来たのだ。僕は音が気になり、音のする方へ近づいて行くと、やがて一本道に出てその先で一人の女性が作業をしていた。女性は僕に気づき、話し掛けて来た。

 

 

『珍しいな。こんな所にお客さんか?』

 

 

これが僕とつぼみさんの出会いだった。それから僕はつぼみさんを手伝い、孤児院を完成させたのだが・・・入る人は居なかった。この天宮市周辺は元々空間震が多い土地だったので設備がしっかりしている為に被害者が居ないのだ。ぶっちゃけると仮に親を失った子供が居るとしても確実に親子揃って空間震に巻き込まれて跡形も残らないだろう。そんな時、僕は目の前に居る彼女達に出会った。先程孤児院のドアを開けた《八舞耶倶矢》とその双子の《八舞夕弦》、黒髪で左目を前髪で隠した少女の《時崎狂三》、現在アイドルで売れっ子の《誘宵美九》、魔女の様な帽子を被っている少女の《七罪》、美九以外の四人が現在この孤児院のメンバーであり、全員特殊な能力を持っている。だから最初に僕が其れを見た時、てっきりつぼみさんの様な人達かと思い、尚且つ彼女達に家が無い事を知り、つぼみさんに此処を紹介したのだ。そして彼女達と関わって僕はある事が判明した。それは・・・,僕は対象とキスをする事で相手の異能を封印する事が出来る,と言う事だ。現に僕はこの場の全員にキスされた事がある。まあ、それは追々話すとしていい加減本題に入らないと・・・。

 

 

「それじゃあ、手短に話させてもらいます。皆、僕に隠してる事あるよね?」

 

 

僕が言った瞬間、部屋の空気が一気に凍り付く。つぼみさん以外の全員が顔を青くして僕を見る。まあ、図星って所かな。僕は言葉を続ける。

 

 

「そんな顔しなくていいよ。別に変なことをする訳では無いしね」

 

「じゃ、じゃあどう言う話よ」

 

 

少し怯えながら帽子を被った少女《七罪》が聞いてくる。その質問に僕は答える。

 

 

「つぼみさんには後で説明しますからちょっとこっちで続けさせてもらいます。七罪と皆は・・・精霊何だよね」

 

「・・・もう隠しても仕方がないですねー・・・」

 

 

俯きながら美九が言った。その言葉に全員が泣きそうになる。え、ちょ、タンマタンマ!?

 

 

「何で泣くのさ!?」

 

「だ、だってだーりん・・・空間震の原因が私達って・・・」

 

「うん、知ってる。それが皆の意思では無いと言う事もね。だから話に来た」

 

「それってどう言う事ですの?」

 

 

僕の言葉に全員を代表して狂三が聞いてくる。

 

 

「うん。僕は今、と言うかさっき君達精霊を救う組織に入ったんだ。今、君達と同じ精霊が殺されそうになっている。今にも壊れそうな目をしながらね」

 

「それって多分ASTとか言う連中の事よね」

 

「七罪知ってたの?」

 

「ええ。私も何回か襲われた事があるわ」

 

「偶然。夕弦と耶倶矢も襲われた事があります」

 

「つまり皆襲われたって事ですかー?」

 

 

美九の言葉に全員が頷く。マジですか・・・。

 

 

「兎に角その子を僕は助けたいんだ。だから皆にも協力して欲しくて此処に来たんだ。皆、僕に力を貸して欲しい。お願い」

 

 

そう言って僕は席を立ち、皆に土下座をした。当たり前だ。下手をすると、皆をASTの連中とドンパチさせる事になってしまう危険性がある。それでも彼女達が居てくれれば精霊との話も一気に進む。僕は返事を待っていると誰かに肩を叩かれる。顔を挙げるとつぼみさんが立っていた。

 

 

「話はよく分からんが皆はやる気みたいだぞ」

 

 

つぼみさんに言われて皆へと視線を向けると既に何か話し合いが始まっていた。

 

 

「それじゃあ第何度目かも分からない刹那きゅん会議を始めたいと思います。今回の議題は私達精霊の霊力の封印についてよ」

 

 

そう言って七罪が会議を取締り始めた。そのまま話が続く。

 

 

「皆知ってると思うけど簡単に説明すると私達精霊には《霊力》と呼ばれる特殊な力があるわ。刹那は私達と少し使い方が違うけど同じ霊力を持っているの。そして私達精霊はその霊力を使って《天使》と呼ばれる特殊な能力を持っている。でもその力が強すぎて私達は隣界と呼ばれる場所から出現する時に空間震を起こしてしまうわ。戻りたく無くてもその強大な霊力がある限り私達は隣界へと強制的に戻されるの。そこまでは皆分かるわね」

 

 

七罪が質問すると皆が頷く。つぼみさんも今の会話で大体分かったようで、真剣に話を聞いている。そして七罪は話を続けた。

 

 

「そんな私達の問題を解決してくれるのが刹那よ。彼は人の異能をキスで自分の中に封印する能力が備わっているわ。さらに其れを自分で使う事も可能・・・つまり私達の天使を使う事が出来るって事よ」

 

 

七罪の言うとおりだ。僕は七罪達の分の霊力を持っている。でも僕自身は特に変化は無く、単に霊力が増えて武器のバリエーションが上がっただけである。あ、でも《ミキシマックス》で彼女達の能力を更に強化させられる様になった。

 

 

「・・・んで、刹那に協力するのは全員賛成よ。恩を返すのは当然じゃない。ネガティブの塊だった私を此処まで変えてくれたのは紛れも無く貴方だし、こんなにも幸せな生活が送れるのだもの。喜んで手伝わせてもらうわ。・・・でも」

 

「・・・・・でも?」

 

「どうしても貴方が他の誰かとキスするのは非常に許せないのよ!」

 

 

七罪の言葉に全員に雷が落ちた。・・・気がした。って言うかこの会議何時まで続くの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜二時間後〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・と言う訳で全員連れてたよ。あ、家の義妹です。仲良くしてやってください」

 

「アンタは私のオカンか!?って言うか精霊多すぎでしょ!?《ナイトメア》に《ベルセルク》、他にも色々!どんだけ交友関係広いのよ!?」

 

「いや、まあここら辺はコレ位だと思うよ?」

 

「まだ居るの!?」

 

 

え〜・・・そんなに僕ぼっちに見える?かなりショックかも・・・。

 

 

刹那サイド終了

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